独占企画!スペシャル対談 SESSION-01 独占企画!スペシャル対談 SESSION-01

第2部 座談会では投資ブロガー計6名が藤野氏、伊藤氏のお二人に、ちょっと訊きづらい質問をずばり伺います!
アクティブとインデックスならどちらが良いのか、どんな銘柄を組み入れているか、等々、気になる話題が目白押しです。
普段はあまり知ることができない「げんせん投信」「ひふみ」の魅力が伝わってくる座談会。2氏の本音トークをお見逃しなく!
それでは第2部スタートです!

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  • ニッセイアセットマネジメント株式会社
    ファンドマネージャー
    伊藤琢(Taku Ito)
  • レオス・キャピタルワークス株式会社
    代表取締役社長
    最高投資責任者
    藤野英人(Hideto Fujino)
  • rennyさん
    rennyの備忘録
  • Shimoyamaさん
    セルフ・リライアンスという生き方
  • お金と心の探検家 マネマネさん
    お金と暮らす
  • かえる_オノウ。さん
    かえるの気長な生活日記。
  • 七海さん
    40代から始めた資産運用ブログ
  • 夢見る父さん氏
    夢見る父さんのコツコツ投資日記

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  • rennyさん

    rennyさん

    伊藤さんは学生のときに藤野さんの講座に出席されて、結果的にはそれがきっかけでファンドマネージャーを目指すことになったと思うのですが、それ以外にも学生当時、経営者の方にもお会いになったわけですよね。2001年当時、伊藤さんが話をお聞きになって、この人はおもしろいなと思った経営者が今はどうなっていらっしゃるのか知りたいなと思いました。そのときに良い、悪いと思った人たちのその後というのはご存知でしょうか?何勝何敗のように表現してもらえますと分かりやすいです(笑)
  • 伊藤さん

    伊藤さん

    おもしろい質問ですね(笑)
    何勝何敗のようなデータはすぐには出てこないですけど、例えば、僕が学生のときにフジシールの社長さんがいらっしゃったことがあって、すごくいい経営者だな、と思いました。今、「げんせん投信」にも入っていて、株価は非常に好調です。
    いま思えば、藤野さんは2001年からフジシールに注目して社長を呼んでいました。ただ、藤野さんはいい会社だと思うから呼んでいたわけではありません。その後につぶれた会社もありましたね。そのニュースを見たときに、学生ながらに「確かにそうだよね」ってちょっと思いました。そのときから年に4回も下方修正をやってたので(笑)
    昔、僕の変わり者の友人がいて「なぜ、年に4回も下方修正してるんですか」とずばり聞いたので、社長さんの表情は凍り付いていましたよ(笑)
    一同笑い レオスに入社してからも、藤野さんの授業をとっている学生の付き添いで、レオスの社員として付いて行った会社も何社かあります。
    今でもよく覚えているのはリログループさんですね。もう、すばらしく良い会社でした。
    そのときの株価は当時100円ちょっとでしたが、今は3,000円(※2018/1/17時点)を超えています。ほとんど定規で引いたようなパフォーマンスですね。
    「げんせん投信」でも主力の銘柄の1つですね。
    そんな感じで、良い会社っていうのは一回見つけて長くお付き合いするとすばらしいリターンを上げ続けてくれます。
    そんなお宝みたいな銘柄が他にもいっぱいありますよ。
  • rennyさん

    rennyさん

    そういう意味で『良い会社』っていうのはいっぺんに上がるというより、『ずっと持っていられるような継続的に値上がりする会社』という感じなのでしょうか?
  • 伊藤さん

    伊藤さん

    そうですね。業績がずっときれいに伸びている会社は決算前にハラハラする必要もないし、多少悪くても気にする必要もないので良いですね。そのまま、頑張ってくれているのを外から見守ればいい、という形です。
    そう上手くはいかないですけれど、正直、そんな会社がもし40銘柄あれば、一番良いかもしれないですね。

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  • かえる_オノウ。さん

    かえる_オノウ。さん

    2点質問があります。
    まずやはり、アクティブファンドというと販売会社はネットが中心になってくるところが多いと思うのですが、結局評価って資金流入というところに表れてくると思います。そこで、もっと早くファンドの資産残高を集めたいのか、そうはいっても上限を設けていると思うのですぐにとは考えていないのか、そのあたりの伊藤さんの考え方を知りたいです。
    2つ目ですが、「ひふみ」の場合は資産を守るために 現金の比率を50%まで株式の比率を下げる、と目論見書に記載がありますが、「げんせん投信」はどれくらいまで下げることを考えていらっしゃいますか。
  • 伊藤さん

    伊藤さん

    資産残高の考え方についてですが、ひふみさんから学んだ点も多いですけれど、結局本当のファンをひとり、ふたりとゆっくり築いていかないといいファンドは出来上がらないと思います。
    短期間で何百億というお金を集めたとしても、結局は解約ばかりになってしまい、2、3年もすると残高が小さくなっているファンドがよく見られますが、そんなファンドにしたら意味がないと思っています。
    ひとり、ふたりとファンを増やして、残高も極めてゆっくりだけど中身のある資産残高を少しずつ積み上げていって、最終的に「ひふみ」のような大きいファンドにしよう、なろうというような思いが強くあります。
    そういう訳で『ゆっくりとファンドの中身を理解してもらって、ひとりふたりと着実にげんせん投信の投資家を増やしていこう』ということを、チームで最初に話し合い、今のところはネット証券さんなどを中心に営業活動やプロモーション活動を行っています。

    『これはかなり固い決意ですし、非常に勇気のいることでもあります。』

    「げんせん投信」は当社において、かなり特殊なチームだと思っていただいて結構です。
    もう社内にベンチャーがあるようなイメージです。その分、少し風当たりは強いですね。
    昨日も言われましたよ。
    「伊藤くん、いくら集まった?」「すみません、まだ2億5千万円なんですけど、みたいな(笑)」
    一同笑い 2つ目の質問についてですが、理論的には先物を売ることで株式の実質保有比率を0%にまで引き下げることが可能です。
    万が一のときのために先物を売ることで株式比率を理論的にゼロにする手法を設計時に取り入れました。

    『げんせん投信は、お客さまの資産を長期で安定的に増やすファンドにしたい』と思っています。

    長い間にはかならず調整局面が来ると思っていますので、そういった市場の大暴落にも備えたほうがいいと考えました。
    『このファンドにお客さまのお金を託していただいている以上、どんな相場でもベストを尽くせるよう』に、先物を売るという方法を取り入れています。これにはかなり強いこだわりを持っています。ただ、実際に先物を売る際は何重にも会議をしたうえで実行します。それくらい我々にとっては先物を売るということはチャレンジングなことですね。
    このように資産を守りたいという想いがありますし、信託期限も無期限としています。
    そのような考え方で、これからもずっとやっていこうかなと思っています。
  • 藤野さん

    藤野さん

    外から見ているとですね、ニッセイアセットさんは日本生命という親会社があるけれど、意外と僕ら独立系と構造的には似ているところがあります。大胆な改革ができる余地がある、という意味で割といい立場にいるのではないかと思います。
    なぜかというと、ニッセイアセットさんは金融系の子会社だけど、銀行・証券系の子会社とは違って、生命保険会社の子会社なので、投信を売る巨大な販売経路がない訳です。
    大手銀行や大手証券会社の販売組織っていうのは強いけれども、販売会社の子会社ゆえの影響を強く受けることになります。そういう意味で販売組織がないからこそ、自由に動ける可能性があるところがかえって強みになりつつあるのではないかなと思っています。
    だから、この「げんせん投信」はその流れの中で、しっかりとパフォーマンスを出して、顧客との長期的なコミュニケーションをコツコツとやっていれば、いつか花開くポテンシャルがあるのではないかなと思います。
  • 伊藤さん

    伊藤さん

    私からも補足したいのですが、よく『親会社が日本生命だから』と言われるのですが、親会社の日本生命は投資信託を販売していないので、 証券会社などに販売してもらえるようにお願いしているわけです。自社グループ内に販売経路があろうがなかろうが、よりクリエイティブなことをやり始めないとリードできない、という思いも大いにあると思います。だから相対感になるのですが、大手運用会社の中では意外にエッジの効いたことをやり始めているっていうのは藤野さんが仰るとおりで、「げんせん投信」の取り組みなどはそういう背景があります。
    いかに私たちが企画を出しても、通らないことも十分考えられると思うんです。出したところで、「おまえ、何だこの企画は?」みたいな(笑)
    それが当社では、話してみると意外に「いいね、面白いね」って言って、経営会議が通るので、そういう意味では大手運用会社ですけどやっぱり柔軟なところがあると思います。

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  • 七海さん

    七海さん

    私はまだ「ひふみ投信」にしか投資できてないのですが、「ひふみ投信」が2017年の末に米国株に投資したときは、なぜかちょっと嬉しく思いました。
    今後、投資する銘柄を増やすといったこともレポートに書かれていたので、「ひふみ投信」でいま注目している米国の銘柄を教えてください。また、「げんせん投信」で今後米国株を入れるとしたら、どのような銘柄にするかもお聞きしたいです。
  • 藤野さん

    藤野さん

    今後「ひふみ投信」で投資する銘柄を増やすとしたら、米国の中小型株を入れてもいいかなと思っています。ただ、大型株もまだ入れられる会社があると思っていて、例えば、非ITですけれども、例えばボーイングみたいな会社は気になりますね。
    飛行機って成長産業で、特にアジアとか、それから南米でまだ伸びると思います。この先10年間の設備投資がほとんど分かっていることが期待できる要因ですね。
    「ひふみ」が東京センチュリーに投資する理由は、航空機リースの売り上げに占める割合が結構大きいです。航空機の伸びにかけているところもあって、航空機そのものならボーイングって話もありますね。
    「ひふみ」が組入れた銘柄はマイクロソフト、アマゾンときたので、次はグーグルかなって思われる方もいらっしゃるみたいですが、アマゾンとマイクロソフトとグーグルって株価の連動性がほとんど一緒になります。
    だからまたそういった銘柄を加えるよりは連動性をはずした銘柄へ投資するのもひとつの選択肢になると思います。
    このように少し工夫した形で銘柄を増やしていきたいなと思っています。
    また、中国の消費がこれから盛り上がってくる中で、大きな成長が期待できる銘柄が結構あるのではないかと思います。
    今後5年とか10年とか考えてみると何十倍になる銘柄を発掘できるのは、中国じゃないかなと。
    ですので、中国株の調査・投資へもかなり力を入れていくつもりです。
    例えば日本で言う「HOMAC(ホーマック)」や「コメリ」のようなホームセンターの会社など、中国の消費財の会社の中にはきっと何十倍にもなる会社がでてくると思っています。そういう会社に10年間投資していくと、5倍、10倍といったようなリターンが得られるのではないかと考えています。
  • 七海さん

    七海さん

    面白いですね。
  • 藤野さん

    藤野さん

    はい、すごく面白いです。

    伊藤さんはアメリカにいて、そのときは米国株の調査をやっていました。
    だからアメリカにも詳しいですよ。
  • 伊藤さん

    伊藤さん

    「げんせん投信」は、外国株は入れられないので、日本株だけに投資をします。

    私は米国株も結構現地でしっかりやっていたので、そういう意味では知見もありますし、いかに米国株、米国企業が投資先として有望かも分かっているつもりです。

    ニッセイアセットにも外株チームがあるので、やろうと思えば出来ますが、外国株に投資する別のファンドを作る形になると思います。やったとしてもちょっと先の話ですね。

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  • お金と心の探検家
    マネマネさん

    お金と心の探検家マネマネさん

    最近、ビットコインがはやっているじゃないですか。
    ビットコインに対して本音のところ、どのように考えているのかお聞かせいただけますか?
  • 藤野さん

    藤野さん

    ビットコインは礼賛派か、超否定派に分かれているのですが、僕にとってはどちらかというと興味・観察の対象というのが一番近いかなと思っています。楽しげに見ている感じですね。
    だからビットコインが悪だとかはまったく思っていないし、逆に投資をして儲けようとも思っていないです。
    じゃあ、まったく持っていないのかというと、少し持っているけど、どっちかっていうと持ってみている、というところがあります。
    別にゼロになってもいいやと思っているので、暴落しても下がっているかみたいな、そんな感じです。
    世の中が変化するときにこういうものが出てくるし、それが最終的にどうなるかは、後でしか分からない。仮想通貨についてはそのように思っています。
    ただ、仮想通貨を支える仕組みとか、ブロックチェーンの技術とかはこれから絶対伸びてくると思います。
  • 伊藤さん

    伊藤さん

    私はそこまで注目していないです。
    株式などは原資産というものがあるので将来のキャッシュフローが計算できるわけですが、ビットコインだともはや原資産が何か分からない、という状態なので、私としては触れられないレベルのものですね。
    藤野さんよりももっと遠くから傍観しているぐらいの感じです。ただ、一応チェックしていて、もしビットコイン相場のバブルがはじけるように暴落してしまったときに実体経済の金融システムにどういう影響が出るかっていうのは事前に調べています。
    『結論から言えば何も起きないと思っている』ので、それならば遠くから傍観している感じでいいや、というのが私の考えです。

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  • Shimoyamaさん

    Shimoyamaさん

    私もアクティブファンドをたくさん持っていますが、「げんせん投信」ついてはまだ勉強不足で、基本的なことからお伺いします。そもそも組み入れ銘柄候補の対象って大企業も中小企業も全部入っているのでしょうか。
  • 伊藤さん

    伊藤さん

    一応、日本の上場会社3600社から見ています。そこから毎月更新する「GENSENユニバース」というものがあるのですが、まずは300銘柄程度まで絞り込んでいます。その中からベストな銘柄を40-50銘柄程度ポートフォリオへ組み入れています。
  • Shimoyamaさん

    Shimoyamaさん

    ありがとうございます。
    あともう一点、「げんせん投信」はESGの観点からも銘柄を選んでいるとあるのですが、ニッセイアセットさんにはESG専門のアナリストはいますか。
  • 伊藤さん

    伊藤さん

    ニッセイアセットは、約20名のアナリストが全員、ESGの観点も含めて企業を評価し、スコアを付けています。
    それで、スコアがよくない銘柄についてはネガティブスクリーニングで外しています。
    ちなみに「げんせん投信」で投資している銘柄は、ESGの観点から見た場合でも、全ての銘柄が平均より上の点数がついています。

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  • 夢見る父さん氏

    夢見る父さん氏

    アクティブファンドのインデックスファンドに対する優位性をお二人はどのようにお考えですか。いま、インデックスファンドが個人投資家にかなりブームになっていて、 Fund of the Yearなどでもインデックスファンドが上位を占めています。アクティブがインデックスに勝てる秘訣など、どうお考えでしょうか。
  • 藤野さん

    藤野さん

    そうですね。インデックスの中でもアメリカや新興国のインデックスはいいと思います。ただ日本のインデックスに関しては、そうは思っていません。TOPIXが不良品なわけです。例えばJPX日経中小型はいい商品で、 あれに「ひふみ」が勝つのは結構大変だと思います。
    インデックスファンド自体が悪いわけではなくて、日本のインデックスの代表的な指数であるTOPIXが良くないと考えています。
    結構みんな、インデックスファンドならいいと思っている節がありますが、それがそもそもの間違いで、インデックスファンドは投資している指数などを良く見ないといけないと思います。
    TOPIXの場合は約半分が腐った幕の内弁当なんですよ。
    そのような指数に連動しているインデックスファンドを、低い信託報酬率(コスト)の年率0.2%で買えるか、年率0.15%で買えるかなどと言っても、そもそもの投資対象が腐っているじゃない、みたいな。
    私にはそのような考えがあるので、ファンドのパフォーマンスを上げるには『厳選して良いものを選ぶ』こと以上に、『厳選して悪いものを取り除く』ことの方が重要と考えます。
    なので、アクティブファンドに投資した方がよいですよ、というのがずっと言い続けているところです。
    TOPIXの最大の問題点は時価総額の上位企業に半官半民企業が多すぎるということだと思います。
    アメリカに半官半民企業なんてないですよね。米国にはアップルがあって、フェイスブックがあって、アマゾンがあって、あれだけの知名度とあんなに大きな時価総額があっても、みんな獰猛に頑張って成長を目指している。そのような会社が時価総額の上位30~40社を占めています。
    日本の場合はグッドでナイスだと思いますが、グロース(成長)がないような会社が時価総額上位にずらっと並んでいるように感じます。
    では単純にアクティブならよいかというと、そうではありません。アクティブファンドのパッシブ化です。アクティブファンドも実質インデックスファンドみたいな運用をしているファンドがほとんどです。
    かつ日本はインデックスファンドが主流となってきているので、結果的に、半分が腐っているTOPIXが維持され続けているのが現状です。
    本当はグロースのないような会社は大きく値を下げて、TOPIXからいなくなってしまえば、その後インデックスが強くなるんだけれども、日本ではみんながインデックスを礼賛していて、インデックスにお金が流れるから、本来ならTOPIXから消えるような会社が残り続けて、結果的に新陳代謝が起きない。この新陳代謝が起きないことによって、成長力を感じない、なんか暗い感じがする、といった状態ですね。
     インデックスファンドを購入される方ともども社会の成長を妨げているようなところがあるけれども、それをあまり自覚していないわけです。
    アメリカの理論をそのまま当てはめて、アメリカではこうなっているから日本でもこう、というような話をしますが、実際にTOPIXのパフォーマンスとアメリカのインデックスのパフォーマンスを比べてみると、違うことは一目瞭然です。
    では、何をすべきか、というと2つ提案があって、1つは、『いいアクティブを買ってください』ということ。もう1つは『いいインデックスを作ってください』ということです。
    TOPIXの1~100番目を除いた、101番目から3600社でインデックスを作ると、最強のインデックスになると思います。
    もし、そういったインデックスを作って、これを日本のベンチマークにできたら日本経済に良い緊張感を与えるし、結果的にいずれTOPIXコア100もいいパフォーマンスになると思います。
    ただ、僕はこの間の投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Yearでインデックスがずらっと並んだのを見て、しばらくは安泰だなと思いました。
    アクティブ運用の僕にとってはラッキー、でも日本国にとってはアンラッキー。というような状態になっていると感じています。
  • 伊藤さん

    伊藤さん

    「げんせん投信」は、設定来の実績ではTOPIXを上回っています。インデックスファンドだけでなく「げんせん投信」も買ってほしいというのはアクティブファンドのマネージャーとしての正直な気持ちです。
  • 七海さん

    七海さん

    今のTOPIXの話、すごく面白いなと思いました。その理論だと、バンガードのVTという全世界に投資するETFがあって、 Fund of the Yearでも1位になっていますけど、それもTOPIXの話と同じ理論になるのでしょうか。
  • 藤野さん

    藤野さん

    いえ。日本株に限定した場合、アクティブファンドにお金が流れないので新陳代謝がおきず、インデックスファンドのパフォーマンスが悪くなる、という状況ですが、世界を見ると、また状況が違います。例えばアメリカや中国などは、そもそもすごい投資家たちがアクティブにお金を入れているので、結果的に選別が激しくなって良い会社が上位に入っています。そのため、アクティブが勝ちにくくなっているといったことが起きています。
    日本を除くほとんどの国に資本市場やアクティブが機能するような要素があるので、よい会社が上昇し、結果的に時価総額上位1/3がよい会社になっています。アクティブにお金を回せば選別されて、インデックスも強くなる訳ですね。でも日本のようにインデックスファンドしかお金が回らなかったら、結局良くない会社を取り除く機能が働かないので、アクティブが勝ち続けるというようなことになる訳です。
  • 七海さん

    七海さん

    ということは、VTはまた別、ということですね?
  • 藤野さん

    藤野さん

    そうですね。
    あれはあれですごくいい存在意義があると思います。だからインデックスが悪いという話は、日本のインデックスについて述べたもので、ちょっと問題ですね、という話です。
    僕はインデックス自体を否定しているわけじゃなくて、日本株は構造がよくないので、日本株のインデックスは避けたほうがいいのではないかと思っています。
    それは日本の市場の中で30年やっているから、誰よりも分かっています、ということです。
  • 伊藤さん

    伊藤さん

    先進国でそんなインデックスは日本だけです。新陳代謝がおきにくいからTOPIXはリスク・リターンが低く、非効率な市場だと思います。
    だからこそ、アクティブファンドが勝ちやすいと考えています。
    あまりに効率的なインデックスがあると、アクティブファンドの我々はちょっと商売がやりづらくなります。ですが、今の日本のインデックスの状況だと、逆にやりやすいな、という感じです。
    それくらい、日本と世界の市場には現状ギャップがあります。
    そんな状況だからこそ、アクティブファンドマネージャである私たちの腕の見せ所ではないかと考えています。
  • 司会進行

    司会進行

    ではそろそろお時間もあるので、このあたりで終了にいたします。
    皆様、ありがとうございました。
  • ニッセイアセットマネジメント株式会社
    ファンドマネージャー
    伊藤琢(Taku Ito)

  • レオス・キャピタルワークス株式会社
    代表取締役社長
    最高投資責任者
    藤野英人(Hideto Fujino)

明治大学商学部卒業後、バークリー音楽院に留学し作曲科を専攻。日本に帰国後、アルバイトとしてレオス・キャピタルワークスで働き、後に正式入社してアナリストとなる。2007年11月ニッセイアセットマネジメント株式会社に入社。ニューヨーク出向を含むアナリストを7年務めたのち、2014年から「げんせん投信」のマザーファンドであるニッセイ国内株式GENSENマザーファンドの主担当ファンドマネージャーを務める。

野村投資顧問(現:野村アセットマネジメント)、ジャーディンフレミング(現:JPモルガン・アセット・マネジメント)、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントを経て2003年レオス・キャピタルワークス創業。CIO(最高運用責任者)に就任。2009年取締役就任後、2015年10月より現職。「ひふみ投信」「ひふみプラス」「ひふみ年金」の運用を行う。

ニッセイアセットマネジメント株式会社
ファンドマネージャー
伊藤琢(Taku Ito)

明治大学商学部卒業後、バークリー音楽院に留学し作曲科を専攻。日本に帰国後、アルバイトとしてレオス・キャピタルワークスで働き、後に正式入社してアナリストとなる。2007年11月ニッセイアセットマネジメント株式会社に入社。ニューヨーク出向を含むアナリストを7年務めたのち、2014年から「げんせん投信」のマザーファンドであるニッセイ国内株式GENSENマザーファンドの主担当ファンドマネージャーを務める。

ニッセイ-げんせん投信
カテゴリ:国内中型グロース
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レオス・キャピタルワークス株式会社
代表取締役社長
最高投資責任者
藤野英人(Hideto Fujino)

野村投資顧問(現:野村アセットマネジメント)、ジャーディンフレミング(現:JPモルガン・アセット・マネジメント)、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントを経て2003年レオス・キャピタルワークス創業。CIO(最高運用責任者)に就任。2009年取締役就任後、2015年10月より現職。「ひふみ投信」「ひふみプラス」「ひふみ年金」の運用を行う。

レオス-ひふみプラス
カテゴリ:国内小型グロース
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