2020年の米国株式市場で印象深かったのは、COVID-19のパンデミックによる2月下旬から3月にかけての暴落です。(1)株価は短期的には市場参加者の心理で大きく動くことがあること、一方、(2)心理中心に動いた相場は長続きせず、いずれ中長期のファンダメンタルズに戻っていく、という2点を再び確認できました。
暴落局面の最大下落率は3月16日の12%で、4%以上下落した日は8日もありました。疾病を克服してきた人類の歴史を思いつつも、市場参加者の経験にない「都市封鎖」に至り、恐怖心が市場を支配しました。一方、恐怖心が収まると、大幅減益の2020年業績ではなく、回復が見込まれる2021年業績に基づいて株価が決まっていったことは市場の奥深さを感じました。