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ついに登場「ひふみワールド+」
ファンドマネージャーに突撃インタビュー!

今や日本最大級のアクティブファンドとして、一躍有名となった「ひふみプラス」。
その裏側には、創業以来さまざまな困難に直面しながらも地道な活動によって投資家の信頼を勝ち得てきた、レオスとそこで働く人々の想いがあります。

そして2019年10月--レオス・キャピタルワークスは新たな1歩として世界株に投資をする「ひふみワールド」の販売を直販で開始し、この度より多くの投資家の皆さまに投資していただけるよう「ひふみワールド+」を新規設定します。

「ひふみワールド+」の魅力や、レオスのこれまでとこれからについて、「ひふみワールド」の設定の中心人物となった湯浅 光裕氏にお話を伺います。

レオス・キャピタルワークス株式会社
取締役 運用本部長
「ひふみワールド+」ファンドマネージャー
湯浅 光裕 氏

-- 本日はよろしくお願いいたします。まずはご趣味について伺えますか?

実はこれという趣味は無いんです。人生そのものを楽しみたいと思っているので。あえて特定の趣味を持たないようにしているといいますか……

 これは仕事もそうですし、何事においてもそうですが、「継続すること」が非常に重要だと思っています。“趣味”というと、何かしらの“こだわり”がありますよね?しかし、“こだわり”があると「こうしなければいけない」というようなやりにくさや、息苦しさにもつながるのではないかなと。つまり、続けるために“こだわり”はかえって邪魔になる場合もあると思うんです。

でも、趣味ではなくこだわりもなければ、純粋に楽しめるし、続けられる。それがいいなと思っています。

-- 「続ける」という点では、ファンドマネージャーというお仕事を長年続けられています

この仕事を続けているのも、楽しいからというのが一番です。実は、もともとファンドマネージャーの仕事に興味があったとかいうわけではないんです。たまたま縁があって、やってみたら楽しかった。この仕事なら一生続けていけるなと思いました。
私は人と話をするのが好きで、人と話をするなかで自分とは異なる、その人の人生を疑似体験したいと思っています。本質的な投資というのは「人と会って話す」ことと切り離せないので、それを楽しみながらやっています。

私たちが投資をしているのも“人”だと思っています。「会社」とは言いますが、それを経営しているのも、働いているのも人です。そして、その人たちの成長があるからこそ会社が成長する。

投資をするということは、その人たちと共にいるということです。そして経営者のことを知らないとそうは思えません。だから、話を聞く。経営者が見ている先がその会社の行き着く先になりますから、彼らがどこを見ているのかということはよく見ています。

それに“人”だからこそ変化するということも常に意識しています。「夢と希望を追いかけていた経営者が、上場を果たしたら変わってしまった」なんてこともあります。それは、経営者が人である以上あり得ることだと思いますし、一回会ったくらいではその人の全てはわかりません。だからこそ、新しい投資先とは3ヶ月に1度くらいの頻度で会うようにしています。

-- 3ヶ月に1度というのはすごいですね。海外の企業もそんなに会ってもらえるものなんですか。

数字の話だけする運用者なら会ってもらえないでしょうね。私たちは経営者の「Philosophy」を聞きます。事前に「30分しか時間がないよ」と言われていた経営者と、彼らが考えていることについて話し合っていたら、2時間も経っていた、ということもありました。財務諸表だけでは決してわからないことが面談で見えてきます。そうした企業分析のスタイルは日本の企業も海外の企業も同じです。

-- 投資先の“人”そして企業が変化するのと同じようにレオスも成長の中で変化してきたと思います。創業からずっと見てきた湯浅さんにとって当初から変わったと思うこと、逆に変わらないと思うことはありますか?

当初から、レオスの根底に流れる精神は全く変わっていないと思います。「資本市場を通じて社会に貢献します」という企業理念であったり、価値観—例えば“レオスバリュー”と名付けた「オーナーシップ」「一流的視座」「一日一笑」という3つの価値観—であったり、そうしたものはぶれずに持ち続けています。

その一方で、創業当初はそれこそ“阿吽の呼吸”で通じ合い、共有できていた考え方を、しっかりと言葉で説明しないと伝わらなくなってきたなというのは感じています。規模が大きくなってきたと言っても80名程度ですが、黙っていても伝わるというわけにはいかないので、しっかりと伝えていくということは意識しています。

-- やはり大きくなってきたからこその大変さもあるんですね。でも、レオスの社員さんや「ひふみプラス」のお客さまとお話しさせていただいても、やはり一体感があるように感じます。他では感じない、「仲間」や「家族」という印象がとても強いです。“人”を集めることのできる「ひふみ」の魅力はどこにあると思いますか?

そう言ってもらえるのは嬉しいですね。ファンドを通じて自分と違う人生を経験できる、そういう体験をファンドを通して提供できているのではないかと思います。それを“楽しい”と感じていただける方が、投資を続けてくださっているのではないかと。

-- そうやって人が集まり、「ひふみ」も日本最大級のアクティブファンドになっています。大変な点も含めてそれだけ新しいステージに来ている、ということですよね。

確かに大きくはなってきましたがまだまだですよ。

-- 「まだまだ」ですか……先ほど経営者の「見ている先」というお話が出ましたが、いま、湯浅さんが見ている先はどこでしょうか?

やっぱりレオスのファンドに投資する投資家の数や残高をもっと大きくしていくことですかね。
元々、世界でNo.1になりたいという気持ちは強くありました。そして、世界でNo.1になるということは海外株でも勝負するということになります。その点、創業当初から海外株での運用は視野に入っていました。

-- では、「ひふみワールド」の設定も当然の流れのなかのひとつ、ということですね。

そうですね。ああ、もしご存じなかったらこういうのも知っておいていただけると良いかもしれません。

あまり知られてはいないのですが、実はレオスはノルウェーの政府系ファンドより、2008年から運用委託を受けています。彼らは巨額の資金を運用する世界有数の機関投資家で、その運用の一部を外部に委託しています。委託先は2018年12月末時点で、世界で70社、そのうち日本の運用会社は2社だけで、そのうちの1つがレオスです。向こうからすれば“日本株の専門家”だろう、ということで日本株の運用を任せられているわけですが、そういったところでも海外株の運用をしていけるようになりたいと考えています。

-- そういったお話ははじめて伺いました。

ある日突然、メールが来たんです。「私たちはノルウェーの機関投資家だが、話がしてみたい」というような。藤野さんと一緒に、「また大掛かりな詐欺がきた!」なんて最初は思いました。まだ創業間もない小さな会社でしたから。実は結構あるんですよ、そういうの(笑)

でも「まあ会うだけならタダだから、会ってみるか」となって、当日になったら大柄な外国人が本当に来た!というわけです。 それで色々と質問されて、運用を任せてもらえることになりました。

これは後から、3年くらい経って聞いた話なのですが、決め手になったのは1つの質問だったそうです。ファンドマネージャーやアナリスト全員に話を聞きたいということで、一人ずつ面談を受けたのですが、実はそのとき全員が同じ質問をされていた。その質問というのが、「なぜ、こんな小さな運用会社で働いているのか?」というもの。創業間もない、吹けば飛ぶような運用会社にそれこそ大手でも通用するようなメンバーがいる。それはどうして? というわけです。 それに対する私たちの答えは「この会社でなら資本市場を通じて社会に貢献できるから」。面談は別々に受けましたが、全員が全く同じ答えでした。全員が同じ理念を共有していたことが決め手になったのです。

もちろん運用成績なども見られましたが、そういう運用を任せる相手が信頼に値するか、“人”としてどうなのか、というようなところをしっかり見ている彼らも、すごい投資家だなと思いますよね。

-- そのように大切にされてきた「資本市場を通じて社会に貢献します」という理念についてどのような形で実現しようとされているのですか?

「仕事は楽しいんだよ」というのが、私たちから、特に子供たちへのメッセージです。それを言葉で伝えるだけではなく、自分たちが楽しく仕事をしている姿を見せることで伝えたい、体現したいと思っています。