昭和の株高を感じさせる日本株の変化を捉え5ツ星の高評価、「日本ニューテクノロジー・オープン」の運用責任者に聞く 昭和の株高を感じさせる日本株の変化を捉え5ツ星の高評価、「日本ニューテクノロジー・オープン」の運用責任者に聞く

SBI岡三アセットマネジメントが設定・運用する「日本ニューテクノロジー・オープン『愛称:地球視点』」は、中長期の良好な運用実績を実現し、足元不安定な相場の中でもしっかりとリターンを上げている。投資信託評価機関であるウエルスアドバイザーのファンドレーティングにおいても最高位となる5ツ星を獲得し、投資家による資金流入も継続している。SBI証券が厳選した長期好実績のファンドである「SBIセレクト」の中でも、更に厳選した「SBIプレミアムセレクト」のファンドにもなっている。同ファンドの運用責任者であるSBI岡三アセットマネジメント常務執行役員 運用本部長兼株式運用部長である宮地徹郎氏に、SBI証券投資情報部シニア・ファンドアナリストの川上雅人が、運用手法等について聞いた。

企業評価だけでなく市場環境の変化にも対応

川上:
「日本ニューテクノロジー・オープン『愛称:地球視点』」は、2010年12月から約14年近くの運用実績がありますが、これまで好調な運用成績になっています。その背景について教えてください。
川上 雅人

株式会社SBI証券
投資情報部 シニア・ファンドアナリスト
川上 雅人

宮地氏:
まず、当ファンドは経済成長の原動力ともいえるテクノロジーにフォーカスした運用を行うのが特徴です。そして、私はテクノロジーを幅広く捉えており、IT以外にも「技術」と呼ばれるものすべてを投資対象と考えています。そして、当ファンドの強みとしては、ボトムアップでの銘柄選別だけでなく、トップダウンの判断でマーケットにフィットしたポートフォリオになるようにしてきたことがパフォーマンスに寄与してきたと考えています。
川上:
運用手法について教えてください。
宮地氏:
先ほど「技術」と申し上げましたが、私は決して技術にこだわった運用をするのではなく、あくまで「株価の変化」にこだわって運用しています。株価の変化は主に「発行体企業の変化」と、「市場環境の変化」によって発生しますが、一般的に企業の変化は注目されている一方、それに劣らず株価に大きな影響を与えている市場環境の変化のインパクトが軽視されているように思えます。
宮地氏:
たとえば、エムスリーは、2020年に株価が3倍になり、ファンドのパフォーマンスにも大きく貢献してくれた銘柄です。2020年に株価が3倍になった時にはPER(株価収益率)は100倍になっています。その後は、長期に株価下落基調に入っています。たしかに、2020年当時のエムスリーの業績も良かったのですが、短期間で企業価値が3倍になったり、反対に3分の1になるようなドラスチックな変化はしていないと思います。

図表1:エムスリー(2413)の株価とPER

図表1:エムスリー(2413)の株価とPER
  • 期間:2019年12月30日から2023年12月29日、日次
  • 出所:Bloombergのデータを基にSBI岡三アセットマネジメント作成。予想PERは今期予想
  • 上記の個別銘柄はあくまで説明のための例示であり、ファンドへの組入れを示唆・保証するものではありません。また特定銘柄の売買等の推奨、また価格等の上昇や下落を示唆するものではありません。
宮地氏:
ここまで大きな株価の変動をもたらしたのは、市場環境の影響が大きかったのではないでしょうか。2020年はコロナ禍でヘルスケア株の評価が上がりました。加えて、外出禁止になって、在宅で仕事をするなど、IT機器さえあれば、自宅でも仕事ができるということがわかり、ITの力を再認識した人が多かったと思います。もう一つは、景気が急に悪くなりましたので、世界中で超金融緩和を行って、グロース株の評価が上がったということが挙げられます。エムスリーは、この3つの要素が全て追い風になる会社です。そのため、株価に大きく影響し、約3倍になったと考えております。
その後、環境は反転しました。コロナ禍はワクチンが普及して収束し、テレワークでIT機器の販売が好調だったものが、その反動で売り上げが悪化しました。極めつけは、金融緩和が世界的なインフレの引き金になり、インフレを抑えるための金融引き締めが行われ、グロース株にとっては大きな逆風になりました。それらすべてが逆風となり、どんどん株価が下がり続けました。このように、エムスリーの変化というよりも、市場環境の変化が株価に大きな変化を与えていると捉えています。
宮地 徹郎氏

SBI岡三アセットマネジメント株式会社
常務執行役員 運用本部長兼株式運用部長
宮地 徹郎

「攻め」と「守り」の売買タイミングを重視

川上:
「地球視点」のパフォーマンスに注目してマンスリーレポートなどを読んでいると、最近市場で話題のソシオネクストが2023年に組入上位銘柄となり、パフォーマンスに与えた影響もあったということですが、この銘柄に注目したポイントは何でしょうか?
宮地氏:
この銘柄は、昨年の5月から6月にかけて株価が急騰し、その時、かなり大きなウエイトでファンドに組み入れていたので、パフォーマンスに良い影響を与えました。株価が大きく上がる時にファンドでしっかり保有していると、ファンドのパフォーマンスにも寄与します。これは、私が大事にしていることのひとつです。

図表2:ソシオネクスト(6526)の株価と売買タイミング

図表2:ソシオネクスト(6526)の株価と売買タイミング
  • 期間:2022年10月12日から2023年12月29日、日次
  • 出所:Bloombergのデータを基にSBI岡三アセットマネジメント作成
  • 上記の個別銘柄はあくまで説明のための例示であり、ファンドへの組入れを示唆・保証するものではありません。また特定銘柄の売買等の推奨、また価格等の上昇や下落を示唆するものではありません。
ソシオネクストは、半導体のファブレス企業で、設計はするけれど製造は外注するという企業です。このビジネスモデルは、米国エヌビディアと同じです。ソシオネクストは、エヌビディアがやっている生成AI用の半導体などをつくっているわけではないのですが、ビジネスモデルが似ているということでエヌビディアの株価と連動して上がっていました。このような銘柄は、株価が上がっている時の最終局面が株価の上昇率も高まりオイシイ局面といえますが、一方で、エヌビディアほどの業績が出るわけではないので、どこかで買われ過ぎて売られることになります。そこで降りればよい。という考え方で投資をしていました。
実際に急落のきっかけになったのは、ある証券会社のアナリストの格下げなのですが、この急落時に保有数量の8割くらいを売却しました。しばらく後に、大株主の売り出しという悪材料が出てきましたので、2回目に下がった時には全部売却しました。
川上:
その他、売買タイミングで重要視していることはありますか?
宮地氏:
全体相場について例をあげますと、2022年頃は日経平均株価で2万9,000円くらいが天井で、2万9,000円に何度もトライする場面が繰り返していました。レンジ相場の中では、2万9,000円になったら「売り」だったのです。ところが、2023年4月から5月の連休明けに、この水準を明らかに超えてきました。レンジ相場の上限を上回ってきたら、「買い」セオリーにしています。この時、レンジを上回った時に株式への投資をフル状態にして、日経平均株価が3万4,000円近くまで上昇する恩恵を受けました。

図表3:日経平均株価

図表3:日経平均株価
  • 期間:2021年12月30日から2024年4月30日、日次
  • 出所:Bloombergのデータを基にSBI岡三アセットマネジメント作成
また、今年の年初には、3万4,000円の手前が新しい天井になって何度トライしても超えられなかったのですが、1月10日に明確に上回ってきましたので、そこで株式をフルに買って日経平均株価4万円までの短期間での上昇をしっかりとることができました。これは、下落時でも同じで、レンジを下に抜けた時は、もっと下がる可能性があると思います。長年の経験から、このような投資判断をするようにしています。
川上:
その売買タイミングがパフォーマンスに寄与しているのでしょうか?
宮地氏:
これまでうまくいったケースばかりを紹介しましたが、過去を振り返りますと失敗したケースもありますので、一概にはいえません。私が売買タイミングについて特別の才能を持っているという自覚はありません。私のことを良く知っている同僚らは、なぜ、宮地の運用するファンドのパフォーマンスがこれほど良いのかと頭をひねっていることと思いますが、このパフォーマンスには、運用経験の長さが活きている部分はあるのではないかと思います。
川上:
経験ということが重要だということですね。
宮地氏:
重要というか、長い経験を持っているということは、途中で討ち死にしていないということですので、長く続けるのは、ある程度の結果を出し続けているということだと思います。
ここ数年で、日本も物価が上がるようになってきました。そのままですと、生活が苦しくなってきますので、賃金もしっかり上げていこうという動きになっています。3月には日銀がマイナス金利を解除したと公表しました。明らかに、日本経済のフェーズは変わってきていると思います。これらは、バブル崩壊前の日本では、当たり前のように毎年起きていたことですので、今の日本の市場環境は、それを見てきた経験があるということがアドバンテージになると思っています。

テクノロジーに3つの領域を設定

川上:
「地球視点」では、中長期の成長をめざす3つのテーマを掲げています。他のITやAIなどの市場テーマに沿った投資信託と異なる特徴的な面を教えていただけますでしょうか?
宮地氏:
ファンド名に「ニューテクノロジー」とついていますが、一般的に「テクノロジー」というとIT(情報技術)の分野を思い浮かべると思うのですが、このファンドでいうテクノロジーは、必ずしもITに限定していません。ITに代表される「デジタル・テクノロジー」はテクノロジーの大きな領域ですが、それ以外にも、たとえば、環境保全のための様々な技術である「グリーン・テクノロジー」、もうひとつは、人間の身体の健康を維持するために必要な医薬品を中心とする「ヘルスケア・テクノロジー」もあります。この3つのテクノロジーが中長期の成長分野だと考えています。
「デジタル」は結構株価の波が大きいです。ですから、攻める時は攻め、守る時は守るという運用をしないと、ファンドの基準価額の動きのフレが大きくなります。このファンドでは、「デジタル」以外のところにもしっかり逃げられる形にしています。
たとえば、2022年6月末は、私が市場の先行きに弱気になって「守り」のポートフォリオにしました。キャッシュが16%くらいで、「デジタル」が26%、ディフェンシブな性格がある「ヘルスケア」が29%と3つのテクノロジーの中で一番多く保有しました。「デジタル」の分野でも、その中身は、1位がNTT、2位がKDDIというディフェンシブな性格が強い通信キャリアを多く保有しました。

図表4:機動的なポートフォリオ配分例

図表4:機動的なポートフォリオ配分例
しかし、2023年5月には組み入れトップにソシオネクスト、第2位がルネサスエレクトロニクス、第3位にイビデンなど、半導体にフォーカスしたポートフォリオにして「デジタル」分野を全体の80%以上にしています。これが、半導体で一番攻めた時のポートフォリオです。この攻めによって、2023年5月、6月は基準価額がかなり上昇しました。このように攻めるべき時は攻め、守るべき時は守ることが大事だと考えています。
川上:
最後に投資家の方へのメッセージをお願いします。
宮地氏:
今、日本の投資環境はフェーズが変わってきていると思います。インフレがある程度定着してきました。賃金も上がるようになってきました。日銀も久しぶりに2024年3月にマイナス金利政策を解除してゼロ%にしました。日経平均株価は2024年2月に34年ぶりに最高値を更新しました。明らかに平成の時代に起きてきたことと違う状況が、今、起きつつあります。
私が運用の仕事を始めたのは1988年です。これは昭和の最後の年である昭和63年です。昭和に起きていたインフレや賃上げ、株価が毎年高値を更新するという投資環境に似てきたと考えています。昭和を見てきた長い経験を活かして、これからもファンドのパフォーマンスの向上につなげていきたいと考えています。どうぞ、「日本ニューテクノロジー・オープン『愛称:地球視点』」をご愛顧くださいますよう、お願いします。

川上氏と宮地氏

日本ニューテクノロジー・オープン
愛称 地球視点

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