2024年1月の実績、投資配分、寄与度
「SBIラップ AI投資コース(愛称:AIラップ)」(以下、「AIラップ」といいます)は、AIを使って市場動向を先読みしながら投資配分の最適化を目指し、人を凌駕するパフォーマンスを目指す資産運用サービスです。2022年3月31日より提供を開始し、2022年4月7日に運用を開始しています(※1)。2024年1月の世界の株式市場は、FRB(米連邦準備制度理事会)の早期利下げ観測が後退して軟調となる局面もありましたが、下旬に入ると、米国経済の軟着陸や企業決算への期待が高まる中、欧米を中心に上昇基調となりました。為替は、米国で長期金利が上昇した一方、日銀による早期のマイナス金利政策解除への期待がやや後退したため日米金利差が拡大して、円安・ドル高傾向となりました。以下は、そのような環境下における2024年1月の約1ヵ月間のAIラップのパフォーマンス(※1,3)とAIラップの各投資対象ファンドの騰落率(※4)、およびAIラップの投資配分(※5)です。AIラップの投資対象である8種類の専用投資信託(以下、「投資対象ファンド」と表示)は、米国市場の終値を翌営業日に取り込み基準価額に反映しています。本レポートの2024年1月の運用実績は、1月30日までの米国市場の値動きが反映されています。
2024年1月のリバランスの内容
AIラップの2024年1月11日のリバランス時点における投資配分をリバランス前と比較すると、約40%保有していた新興国株式を45%に増やした代わりに、約28%保有していた米国債券を約24%に減らして、その他の資産は前月とほぼ変わらない比率となりました。1月は新興国株式等の比較的リスクの高い資産を増やす一方で、引き続き市場全体への警戒感等から米国債券や金を多く保有する投資配分となりました。2024年1月のパフォーマンスの振り返り
2024年1月は、米国の早期利下げ観測が後退し株式市場が軟調となる局面もあった一方で、日銀による早期のマイナス金利政策解除への期待がやや後退したため日米金利差が拡大、円安・ドル高が4.16%進行しました。AIラップの投資対象である資産の中で、米国不動産は米国長期金利の上昇が重石となり下落しましたが、それ以外の資産は為替の影響などもあり上昇しました。AIラップにおいては、米国債券や金を比較的多く保有していたことがプラスに寄与して、2024年1月の1ヵ月のパフォーマンスは+1.92%となりました。また、唯一のマイナスリターンであった米国不動産への投資配分を最低限としていたことは奏功した一方で、この1ヵ月で最も上昇した米国株式への投資配分も比較的少なかったことなどで、上昇幅を伸ばすことができませんでした。以下のグラフは、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度(どの資産がどのくらいAIラップの騰落に影響を与えているか)です。(※4)リリース来の実績
以下の折れ線グラフは「AIラップ(※1)(青色線)」、「TOPIX(灰色線)」、そして「一般的なロボアドバイザー(※2)(水色線)」の比較グラフで、開始点はAIラップが運用を開始した2022年4月7日です。運用開始日の2022年4月7日から2024年1月31日の期間で、AIラップの運用実績は+14.41%(※1,3)となり、一般的なロボアドバイザー(※2,3)との比較では-6.01%(※6)となりました。また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月およびAIラップのリリース来のパフォーマンスです。(※7)※1 AIラップの運用実績について 2022年4月7日(サービスリリースした3月31日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、AIラップに投資していた場合の運用実績です。過去の運用実績であり将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。 リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。(※3)
※2 一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションについて 一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出しており、リスク許容度はやや高めとし、5%~40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出)を用いて、投資対象ファンドに分散投資を行ったと仮定したシミュレーション結果を示しています。(※3)
※3 運用実績または運用シミュレーションの計算方法について 2022年4月7日から表示日までの、または表示している期間における、投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて保有するETFの分配金が考慮されています。)をもとに、「(計算期間終了日時価/計算期間開始日時価)-1」で計算したものを%表示しています。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。本文及びグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
※4 騰落率グラフは2023年12月29日の基準価額を基準として、2024年1月31日における各投資対象ファンドおよび、AIラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(2024年1月31日時点の基準価額/2023年12月29日時点の基準価額)-1」で行い、%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、AIラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあります)。AIラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
※5 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。
※6 表示期間における、AIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。
※7 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前の資産の評価額と2024年1月31日における評価額を元に計算しています。AIラップリリース来のパフォーマンスは、2022年4月7日の資産評価額と2024年1月31日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
2024年1月のマーケットを振り返る
ここで2024年1月のマーケットを振り返ります。【米国市場概況】
米国株式市場の指標であるS&P500は、好調な米雇用統計やインフレ鈍化などが好感され上昇する場面もありましたが、FRB高官による早期利下げ観測を牽制する発言を受けて長期金利が上昇したことや中東情勢の悪化に対する警戒感の高まりなどが重石となり、上旬から中旬にかけては一進一退の動きとなりました。下旬には、経済がソフトランディングに向かうとの見方が強まったことや、決算発表が本格化するなか大手ハイテク企業を中心に好業績への期待が高まったこと等から上昇し、史上最高値を更新する場面もありましたが、FOMC(米連邦公開市場委員会)で早期の利下げに慎重な姿勢が示されたことで反落し、最終的に前月比+1.58%となりました。【先進国市場概況】
日本株式市場の指標であるTOPIXは、円安・ドル高が進んだことで輸出関連企業の業績懸念が後退し、国内外の投資家から資金が流入したことに加え、新NISA開始に伴い個人投資家の資金流入期待も高まり、上旬から中旬にかけて上昇基調となりました。下旬には、国内の長期金利上昇などが重石となったものの、月末に1990年2月以来の高値を付け、最終的に前月比+7.80%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は、上旬から中旬にかけて、ECB(欧州中央銀行)による利下げ観測後退や、中国景気の不透明感が重石となり下落基調となりました。しかし下旬に入ると、IT関連や消費関連企業を中心に好調な決算が発表されたことや、ECBによる利下げ観測等が好感され上昇基調となり、最終的に前月比+1.39%となりました。【新興国市場概況】
中国株式市場の指標である上海総合指数は、上旬から国内経済の先行き不透明感等を受けて軟調に推移し、中旬に入っても下落基調が続いたことで一時2020年4月以来の安値を付けました。その後、下旬にかけて当局の相場下支え策への期待から反発する局面もありましたが、景気先行き不安は根強く再び下落して、最終的に前月比-6.26%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬、米国長期金利の上昇懸念等から上値が重く小幅な動きとなりました。中旬には、経済の安定成長への期待や米国早期利下げ期待から上昇する場面がありましたが、その後は利下げ観測が後退したことで反落しました。下旬には中国の金融緩和決定が好感されるなどで一時上昇しましたが、最終的に前月比-0.67%となりました。【為替・その他】
ドル・円為替相場は、米雇用統計が市場予想を上回ったことや、FRB高官による早期利下げ観測を牽制する発言などを受けて米国の長期金利が上昇した一方、日銀による早期のマイナス金利政策解除への期待がやや後退したことから日米金利差が拡大し、一時148円台を付けました。その後はやや反転したものの、最終的に146円台後半と前月比で4.16%円安・ドル高が進みました。米国10年債利回りは、米国経済の堅調さが確認されるなか、FRB高官の発言などから早期の利下げ観測が後退して一時的に4.1%台に上昇しましたが、その後に発表された経済指標等から米国経済の軟着陸期待が高まったことや、米財務省が公表した国債発行計画から米国債市場の需給不安が和らいだことなどで3.9%台まで反落して1月を終えました。各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。
運用会社FOLIOからのメッセージ
2024年も引き続き欧米および日本の金融政策の動向に注目が集まっていますが、それに加えて米大統領選をはじめ、世界で70以上の国と地域で国政選挙が実施される予定となっており、その結果次第では世界経済もその影響を受ける可能性があります。米国経済や中国経済の行方、各地で高まる地政学リスクなども注視する必要があります。短期的にパフォーマンスが悪化する局面はあるかもしれませんが、このような不透明な市場環境の中、AIラップでは分散投資が目指す「リスクを抑えながらリターンも獲得する」という運用を守りながら、中長期的に好パフォーマンスとなることを目指してまいります。 最新の投資配分の確認方法AIラップではAIによる予測技術を利用して投資配分を決定しています。最新の投資配分が気になる方は、AIラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでもAIラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。■本資料について
・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、AIラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。
・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。
・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。
■株式会社SBI証券
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会
■株式会社FOLIO
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会