レポート・コラム

<SBIラップ AI投資コース 2025年6月の実績>

<SBIラップ AI投資コース 2025年6月の実績>

2025年6月の実績、投資配分、寄与度

「SBIラップ AI投資コース(愛称:AIラップ)」(以下、「AIラップ」といいます)は、AIを使って市場動向を先読みしながら投資配分の最適化を目指し、人を凌駕するパフォーマンスを目指す資産運用サービスです。2022年3月31日より提供を開始し、2022年4月7日に運用を開始しています。(※1)2025年6月の世界の株式市場を振り返ると、中旬にイスラエル・イラク間の対立を契機に中東で軍事的な衝突が発生したものの米国の介入で早期に停戦に至ったこと、また米関税政策に関して交渉の進展や米政権の態度の軟化等が伝えられたことが好感され、米国や中国を中心に堅調に推移しました。加えて、FRB(米連邦準備制度理事会)による利下げ期待から月末にかけて半導体・IT関連が物色され、S&P500は最高値を更新しました。為替市場では、中東情勢の緊迫化が「有事のドル買い」を招いたこと等で円安・ドル高が進みましたが、下旬は米国の利下げ期待等で米長期金利が低下したことから円高・ドル安に転じ、前月末とほぼ同水準に戻りました。以下は、そのような環境下における2025年6月の約1ヵ月間のAIラップのパフォーマンス(※1,4)とAIラップの各投資対象ファンドの騰落率(※5)です。
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AIラップの投資対象である8種類の専用投資信託(以下、「投資対象ファンド」と表示)は、米国市場の終値を翌営業日に取り込み基準価額に反映しています。本レポートの2025年6月の運用実績は、6月27日までの米国市場の値動きが反映されています。

2025年6月のリバランスの内容

AIラップの2025年6月6日のリバランス時点における投資配分(※6)をリバランス前と比較すると、約45%保有していた米国株式を約33%に、約17%保有していた先進国株式を約13%に減らしたほか、債券資産(米国債券、米国ハイイールド債券、新興国債券)それぞれの比率を減らしました。一方、約7%保有していた新興国株式を約11%に、約8%保有していた米国不動産を約19%に、約2%保有していた金を約7%に増やしました。結果として、中心に据えていた米国株式を主に減らしつつ、米国株式と同様に比較的リスクが高い資産である米国不動産を増やして、より資産の分散を効かせる投資配分となりました。
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2025年6月のパフォーマンスの振り返り

2025年6月のマーケットを振り返ると、中東情勢の緊迫化はありつつも大規模化しなかったことで、前月に引き続き米国を中心として多くの国で株式市場は上昇基調となりました。ドル/円為替は、一時的に円安・ドル高となりましたが、月間では前月末比でほぼ同水準に戻りました。投資対象ファンドの動きを見ると、金以外の投資対象ファンドはすべて上昇しました。中でも米国株式が最も大きく上昇し、次に新興国株式、先進国株式と株式資産が続きました。AIラップにおいては、配分を増やした米国不動産や金が相対的に低調な推移を示しましたが、上昇した米国株式を全体の約1/3を占める比率で保有していたことなど、依然として株式資産に重きを置いていたことがプラスに寄与して、2025年6月の月間パフォーマンスは+3.09%となりました。以下のグラフは、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度(どの資産がどのくらいAIラップの騰落に影響を与えているか)です。(※5)
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リリース来の実績

以下の折れ線グラフは「AIラップ(※1)(青色線)」と「一般的なロボアドバイザー(※2)(水色線)」、「TOPIX(※3)(灰色線)」の比較グラフで、開始点はAIラップが運用を開始した2022年4月7日です。運用開始日の2022年4月7日から2025年6月30日の期間で、AIラップの運用実績は+46.59%(※1,4)となり、一般的なロボアドバイザー(※2,4)との比較では+2.02pt(※7)となりました。
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 また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年およびAIラップのリリース来のパフォーマンスです。(※8)
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※1 AIラップの運用実績について

2022年4月7日(サービスリリースした3月31日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、AIラップに投資していた場合の運用実績です。過去の運用実績であり将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。 リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。(※4)

※2 一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションについて

一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出しており、リスク許容度はやや高めとし、5%~40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出)を用いて、投資対象ファンドに分散投資を行ったと仮定したシミュレーション結果を示しています。(※4)

※3 「TOPIX」はBloombergが提供するデータを基にFOLIOにて計算し作成しています。信頼できると考えられる情報を用いて算出しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。またAIラップの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。

※4 運用実績または運用シミュレーションの計算方法について

2022年4月7日から表示日までの、または表示している期間における、投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて保有するETFの分配金が考慮されています。)をもとに、「(計算期間終了日時価/計算期間開始日時価)-1」で計算したものを%表示しています。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。本文及びグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※5 騰落率グラフは2025年5月30日の基準価額を基準として、2025年6月30日における各投資対象ファンドおよび、AIラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(2025年6月30日時点の基準価額/2025年5月30日時点の基準価額)-1」で行い、%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、AIラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあります)。AIラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※6 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。

※7 表示期間における、AIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。

※8 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月および1年のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前およびN年前の資産の評価額と2025年6月30日における評価額を元に計算しています。AIラップリリース来のパフォーマンスは、2022年4月7日の資産評価額と2025年6月30日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

運用会社FOLIOからのメッセージ

AI予測を駆使して6月も最高値更新

「AIラップ」は、トランプ関税ショックの最中でも高い株式資産への配分を維持し、5月13日にいち早く最高値を更新することができました。6月においても株式資産を6割弱保有しており、株式市場の回復の恩恵を享受することができました。その結果、6月も継続して最高値を更新しています。「AIラップ」は、マーケットが大きく下落するような局面も、反対に好調な局面も、「先行性」の高いマーケットデータを解析し、AIによる将来予測を活用して機動的に投資配分を変更しています。是非、あらゆる相場局面に対応することを目指す「AIラップ」を継続してご活用ください。

2025年6月のマーケットを振り返る

ここで2025年6月のマーケットを振り返ります。

【米国市場概況】

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米国株式市場の指標であるS&P500は上旬、米中間の協議が進展したとの見方から貿易摩擦懸念の後退等が期待され、小幅に上昇しました。中旬には、イスラエルによるイラン攻撃に端を発する中東情勢の不安定化や、FRB(米連邦準備制度理事会)が政策金利を据え置き、早期利下げに慎重な姿勢を示したこと等が重石となり小幅に下落しました。下旬、イランの反撃が限定的であったことが認識され、米国によるイラン核関連施設の攻撃後、速やかに停戦に至ったことで安心感が広がりました。地政学リスクの後退とともに米国で年内の利下げが意識されたこと等で、大型ハイテク株を中心に上昇し、月末には最高値を更新して、最終的に前月比+4.96%となりました。

【先進国市場概況】

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日本株式市場の指標であるTOPIXは、上旬の不透明な米国の貿易政策や、中旬の不安定化した中東情勢に左右され、一進一退の推移となりました。下旬には、イスラエルとイランの停戦や米国の株高に支えられて上昇し、最終的には年初来高値を更新して前月比+1.83%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は、上旬にドイツで法人減税を含む将来の政策期待が高まったほか、市場の想定通りECB(欧州中央銀行)が利下げを決定したことで上昇しましたが、中東情勢の不安定化で中旬に大きく値を下げました。早期停戦が成立した下旬には反転しましたが、対米関税交渉の進捗に不透明感があるなか、ユーロ高も重石となって伸び悩み、最終的に前月比-1.33%となりました。

【新興国市場概況】

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中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬に、米中首脳による電話会談や閣僚級会議で米国との貿易摩擦の緩和が期待され上昇しましたが、中旬には中東における武力衝突が市場心理を冷やし下落しました。下旬は中東リスクの後退で上昇基調となり、当局の支援策への期待も後押しして、最終的には前月比+2.89%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬に、インフレの減速とインド中銀による大幅利下げが好感され上昇しました。中旬には中東情勢の不安定化で下落する局面もありましたが、早期停戦後は堅調な経済指標や経済成長予測の上方修正等で上昇を続け、最終的に前月比+2.64%となりました。

【為替・その他】

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ドル/円為替相場は、上旬に米労働市場の減速懸念が後退したことや米中貿易摩擦の緩和期待等でドルが買われ、中東情勢の不安定化を受けた「有事のドル買い」等で中旬にかけても円安・ドル高傾向が続きました。しかし、下旬に停戦合意が成立した後は、米利下げ期待の高まりで日米金利差が縮小したことで反転し、最終的に前月末とほぼ同水準となりました。米国10年債利回りは、上旬から中旬まで地政学リスクの高まりによる米国債券買い(金利は低下)やパウエルFRB議長が利下げに慎重な姿勢を示したこと等の材料が交錯してもみ合いましたが、下旬には複数のFRB高官による年内の早期利下げを示唆する発言等で利下げ期待が高まり、最終的に4.22%台で6月を終えました。

各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。

最新の投資配分の確認方法AIラップではAIによる予測技術を利用して投資配分を決定しています。最新の投資配分が気になる方は、AIラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでもAIラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。

■本資料について

・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、AIラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。

・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

■株式会社SBI証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者

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金融商品取引業者(第一種金融商品取引業、投資助言・代理業、投資運用業) 関東財務局長(金商)第2983号

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