レポート・コラム

<SBIラップ AI投資コース 2025年7月の実績>

<SBIラップ AI投資コース 2025年7月の実績>

2025年7月の実績、投資配分、寄与度

「SBIラップ AI投資コース(愛称:AIラップ)」(以下「AIラップ」といいます。)は、AIを使って市場動向を先読みしながら投資配分の最適化を目指し、人を凌駕するパフォーマンスを目指す資産運用サービスです。2022年3月31日から提供を開始し、2022年4月7日に運用を開始しています。(※1)2025年7月の世界の株式市場を振り返ると、各国で米国による相互関税の一時停止期限が到来するなか、一定の合意もしくは期限の再延期が次々と発表され、米国を中心に主要国の多くで株価は上昇しました。為替市場では、米国で早期利下げ期待が後退したことや関税政策によるインフレ懸念が続いていること等で米国の金利が月の前半に上昇したこと、また日本の参議院選挙で財政規律を重視する政権与党が敗北したこと等で、円安・ドル高が進みました。以下は、そのような環境下における2025年7月の約1ヵ月間のAIラップのパフォーマンス(※1,4)とAIラップの各投資対象ファンドの騰落率(※5)です。
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AIラップの投資対象である8種類の専用投資信託(以下「投資対象ファンド」と表示)は、米国市場の終値を翌営業日に取り込み基準価額に反映しています。本レポートの2025年7月の運用実績は、7月30日までの米国市場の値動きが反映されています。

2025年7月のリバランスの内容

AIラップの2025年7月7日のリバランス時点における投資配分(※6)をリバランス前と比較すると、約33%保有していた米国株式を約23%に、約13%保有していた先進国株式を約8%に減らしたほか、新興国資産(新興国株式、新興国債券)の比率を減らしました。一方、約19%保有していた米国不動産を約32%に、約4%保有していた米国債券や米国ハイイールド債券を約7%に、約7%保有していた金を約10%に増やしました。結果として、比較的リスクが高い資産の中で、株式資産(米国株式、先進国株式、新興国株式)から米国不動産に配分をシフトさせて積極性を維持しつつ、安全資産とされる米国債券と金の合計比率を約17%まで増やして守りの姿勢も強め、前月と比較して攻守のバランスを高めた配分となりました。
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2025年7月のパフォーマンスの振り返り

2025年7月のマーケットを振り返ると、米国との相互関税交渉で一定の合意もしくは期限の再延期が次々と発表され、米国を中心に主要国の多くで株式市場が上昇しました。ドル/円為替は、米国で早期利下げ期待が後退したこと等で円安・ドル高が進みました。投資対象ファンドの動きを見ると、全ての投資対象ファンドが上昇しました。中でも米国株式が最も大きく上昇し、次に米国不動産、新興国株式と高リスク資産が続きました。AIラップにおいては、引き続き配分の多い米国株式および配分を増やした米国不動産等が相対的に堅調に推移し、配分を減らした先進国株式や新興国株式が相対的に低いリターンであったことなどが寄与して、2025年7月の月間パフォーマンスは+4.67%となりました。以下のグラフは、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度(どの資産がどのくらいAIラップの騰落に影響を与えているか)です。(※5)
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リリース来の実績

以下の折れ線グラフは「AIラップ(※1)(青色線)」と「一般的なロボアドバイザー(※2)(水色線)」、「TOPIX(※3)(灰色線)」の比較グラフで、開始点はAIラップが運用を開始した2022年4月7日です。運用開始日の2022年4月7日から2025年7月31日までの期間で、AIラップの運用実績は+53.43%(※1,4)となり、一般的なロボアドバイザー(※2,4)との比較では+2.24pt(※7)となりました。
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 また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年およびAIラップのリリース来のパフォーマンスです。(※8)
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※1 AIラップの運用実績について

2022年4月7日(サービスリリースした3月31日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、AIラップに投資していた場合の運用実績です。過去の運用実績であり将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。 リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。(※4)

※2 一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションについて

一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出しており、リスク許容度はやや高めとし、5%~40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出)を用いて、投資対象ファンドに分散投資を行ったと仮定したシミュレーション結果を示しています。(※4)

※3 「TOPIX」はBloombergが提供するデータを基にFOLIOにて計算し作成しています。信頼できると考えられる情報を用いて算出しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。またAIラップの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。

※4 運用実績または運用シミュレーションの計算方法について

2022年4月7日から表示日までの、または表示している期間における、投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて保有するETFの分配金が考慮されています。)をもとに、「(計算期間終了日時価/計算期間開始日時価)-1」で計算したものを%表示しています。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。本文及びグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※5 騰落率グラフは2025年6月30日の基準価額を基準として、2025年7月31日における各投資対象ファンドおよび、AIラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(2025年7月31日時点の基準価額/2025年6月30日時点の基準価額)-1」で行い、%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、AIラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあります)。AIラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※6 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。

※7 表示期間における、AIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。

※8 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月および1年のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前およびN年前の資産の評価額と2025年7月31日における評価額を元に計算しています。AIラップリリース来のパフォーマンスは、2022年4月7日の資産評価額と2025年7月31日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

運用会社FOLIOからのメッセージ

AI予測と最適化が一枚岩となり、7月も最高値更新を継続

「AIラップ」は、7月も最高値を更新することができました。最高値の更新は5月、6月に続き3ヵ月連続となりますが、投資対象の配分比率はずっと同じというわけではありません。好調なパフォーマンスを継続するためには、信頼のおけるAIモデルによる予測と伝統的な金融工学に基づく最適化を上手く組み合わせて決定される効率的ポートフォリオへの配分の変更(リバランス)が不可欠です。
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前述の通り、7月は米国不動産の配分を約19%から約32%へ増やしており、米国不動産の上昇を捉えることができました。このようにAI予測と最適化の両方が上手く機能することによって好パフォーマンスを持続可能にしています。「AIラップ」は、マーケットが大きく下落するような局面にも、反対に上昇するような局面にも、どちらにも対応できるようにするため、「先行性」の高いマーケットデータの解析に基づくAIによる将来予測を活用して機動的に投資配分を変更しています。是非、あらゆる相場局面に対応することを目指す「AIラップ」を継続してご活用ください。

2025年7月のマーケットを振り返る

ここで2025年7月のマーケットを振り返ります。

【米国市場概況】

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米国株式市場の指標であるS&P500は、上旬には雇用統計をはじめとした堅調な経済指標が発表されたことや、各国との関税交渉の期限が8月初まで事実上延長されたこと等が好感され、また中旬にはハイテク株を中心に米企業の堅調な決算発表等が材料視され、上昇しました。下旬に、日本とEUそれぞれへの相互関税について、事前の通知内容より低い水準である15%で合意したことや、中国との交渉期限を再度90日延長したこと等でさらに上昇し、連日最高値を更新する展開となりました。しかし、月末のFOMC(米連邦公開市場委員会)で金利の据え置きが決定されると早期利下げ期待が後退して株価の重荷となり、最終的に前月比+2.16%となりました。

【先進国市場概況】

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日本株式市場の指標であるTOPIXは上旬、相互関税の交渉期限が事実上延長されるという好材料もありましたが、参院選を控えた不透明感から小幅な推移となりました。下旬は、参院選で政権与党が敗北して政権基盤の不安定化や米国との交渉力の低下が意識されたものの、日米が関税交渉で合意に至ったこと等で上昇し、最終的に前月比+3.16%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は、上旬から中旬にかけて米国との関税交渉の進退に左右される展開となりました。下旬にはECB(欧州中央銀行)が利下げを見送ったことや、関税交渉は合意に至ったものの米欧間で公表内容に差異があったこと等で不透明感は残り、一進一退の推移を続けて最終的に前月比+0.87%となりました。

【新興国市場概況】

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中国株式市場の指標である上海総合指数は、7月を通じて概ね上昇基調となりました。上旬から中旬は、当局による消費、住宅、雇用に関する政策支援や、米国との貿易交渉の進展に対する期待感等が支えとなりました。下旬には軟調な経済指標の発表がありつつも、米中関税交渉の進展や相互関税の延期の見通しも報じられ、最終的に前月比+3.73%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬から、米国との関税交渉の難航やルピー安、デフレ懸念等が下押しして軟調に推移しました。下旬には関税交渉が不調に終わり25%の高関税賦課が決定したことに加え、ロシア産原油の輸入を続けることへのペナルティも示唆されて下落が続き、最終的に前月比-2.89%となりました。

【為替・その他】

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ドル/円為替相場は上旬、米国の堅調な雇用統計や高関税政策によるインフレ懸念で早期利下げ期待が後退して円安・ドル高が進みました。中旬以降も日本の参院選で財政規律を重視する政権与党が敗北したことに加え、日米の中銀による金利据え置きの決定は市場予想通りであったものの、FOMCの結果が金融緩和に慎重と受け止められたこと等で円安傾向は続き、最終的に前月比4.66%の円安・ドル高となりました。米国10年債利回りは、上旬から堅調な経済指標や関税政策によるインフレ懸念等で利下げ期待が後退したことから上昇基調となりました。下旬にはトランプ米大統領による利下げ圧力や米景気の先行き不安等で一時低下する局面はありましたが、最終的に4.37%台で7月を終えました。

各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。

最新の投資配分の確認方法AIラップではAIによる予測技術を利用して投資配分を決定しています。最新の投資配分をお知りになりたい方は、AIラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでもAIラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。

■本資料について

・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、AIラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。

・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

■株式会社SBI証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者

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■株式会社FOLIO

金融商品取引業者(第一種金融商品取引業、投資助言・代理業、投資運用業) 関東財務局長(金商)第2983号

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