2024年度下期のパフォーマンス
2024年9月末から2025年3月末の期間における「AIラップ」のパフォーマンスは+6.61%(※1,4)となりました。なお、一般的なロボアドバイザーは+2.78%(※2,4)、世界株式は+2.76%(※3)でした。「AIラップ」は同期間において、大きく上昇した金を比較的多く保有し続けたほか、米国株式が好調であった下期の前半に相対的に多く保有していたことがプラスに寄与しました。結果として3月末時点では一般的なロボアドバイザーとの比較で+3.83ptとなりました。※「AIラップ」の投資対象である8種類の専用投資信託(以下、「投資対象ファンド」と表示)は、米国市場の終値を翌営業日に取り込み基準価額に反映しています。本レポートの運用実績は、2025年3月28日までの米国市場の値動きが反映されています。
※AIラップと一般的なロボアドバイザーの2024年9月末から2025年3月末までの騰落率である+6.61%と+2.78%との比較が+3.83ptです。小数第3位以下を切り捨てて計算している箇所があるため、小数第2位の数値が必ずしも一致しない場合があります。
リバランスと「AI予測」を振り返る
「AIラップ」は、2024年10月から2025年3月までの期間において、臨時リバランスを含めて計7回のリバランスを行いましたが、以下のグラフの通り、比較的多い金の組み入れを継続しつつ、前半に相対的に多く保有していた米国株式と米国不動産を、後半にかけて減らす傾向にありました。また、米大統領選でトランプ氏の勝利が確定した11月には臨時リバランスを実施しました。10月は相対的にリスクが高い資産である米国不動産や米国株式を比較的多く保有しつつ金でバランスを取っていた一方で、3月には金の保有をやや減らして新興国株式と米国株式を中心に株式資産(米国株式、先進国株式、新興国株式)を約7割とする積極的なポートフォリオとしました。※グラフが示す投資配分の推移は、実際に各月に実施されたリバランス約定日時点の比率を示しています。
この期間の「AI予測」(8つの資産の将来リターンに関する予測)は、以下のように推移しました。 ・金は比較的高いリターンを期待する予測が維持されていましたが、2025年からはその水準を徐々に切り下げてきていました 。・米国株式は2024年末にかけて見通しの後退傾向が続いていましたが、2025年に入ってからは過熱感の解消などが影響して改善傾向にありました。・新興国株式は米大統領選前後から一貫して優位な見通しが続いていた一方、債券資産(米国債券、ハイイールド債券、新興国債券)は劣後していました。2024年10月の投資配分と月間パフォーマンス
2024年10月は、ドル/円為替が大きく円安・ドル高方向に動いたため全ての投資対象ファンドが上昇しました。中でも米国の株式市場は堅調な経済指標等により中旬にかけて堅調に推移しましたが、米国以外の動きはまちまちでした。また、金は中東情勢の緊迫や米大統領選の不透明感等から安全資産として連日最高値を更新する場面があり、前月に引き続き上昇しました。 「AIラップ」は、8資産の中で最も上昇した金と、次に上昇した米国株式、そして米国不動産の3資産の保有が約7割を占めていたことが奏功し、一般的なロボアドバイザーと比較して+1.86ptという結果となりました。(※4,6)2025年2月の投資配分と月間パフォーマンス
2025年2月は、米関税政策の不透明感に加えて、月末には米国の景況感に不安を感じさせる経済指標が相次いだこと等で、米国株式市場が目立って下落しました。その中で「AIラップ」は、2024年12月から米国株式の比率を減らし続け、2025年2月には約8%とし、米国株式と比較して下落幅が抑えられた新興国株式を多く保有していました。また最も下落が小さかった金を比較的多く保有していたことも影響して、一般的なロボアドバイザーと比較して1.67pt下落幅を抑えることができました。(※4,6)AI予測を活用した、毎月の機動的なリバランスが奏功した半期
「AIラップ」は、マーケットに関するAI予測を活用して機動的に投資配分を変更することで、上昇局面でのリターンをより大きくし、下落時での損失をより限定することを目指しています。2024年度下期を振り返ると、前半の上昇局面では2024年10月のように上昇する資産(金、米国株式、米国不動産等)を増やした投資配分とし、後半の下落局面では2025年2月のように下落する資産(米国株式)を減らした投資配分としていました。その結果、同期間においては一般的なロボアドバイザーを3.83ptアウトパフォームすることができました。まさに、AIによる適切な将来予測に基づき、毎月、最適と考えられる投資配分に変更を行っていたことが、相対的な好パフォーマンスに繋がった期間ということができます。※1 「AIラップ」の運用実績について
2024年9月末から2025年3月末まで、または表示している期間において、「AIラップ」に投資していた場合の運用実績です。過去の運用実績であり将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。 リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。(※4)
※2 一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションについて
一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出しており、リスク許容度はやや高めとし、5%~40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出)を用いて、投資対象ファンドに分散投資を行ったと仮定したシミュレーション結果を示しています。(※4)
※3 世界株式の推移は、Bloombergが提供する「MSCIワールド・インデックス(配当込み)」をFOLIOにて円換算したデータを用いて、2024年9月30日を基準としてFOLIOにて計算し作成したものです。小数第3位以下を切り捨てて表示しています。また、「AIラップ」の各投資対象ファンドの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、「MSCIワールド・インデックス(配当込み)」の計算期間開始日および終了日を前倒しして表示しています。
※4 運用実績又は運用シミュレーションの計算方法について
2024年9月末から2025年3月末までの、または表示している期間における、投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて保有するETFの分配金が考慮されています。)をもとに、「(計算期間終了日時価/計算期間開始日時価)-1」で計算したものを%表示しています。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。本文及びグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。各数値の比較において、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。
※5 AI予測の好事例のみを示しており、市場動向等によっては上記のような運用ができない場合があります。毎月の運用実績は、「AIラップ」ウェブサイトにてマンスリーレポートをご確認ください。
※6 表示期間における、AIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。
市場動向を振り返る
<10月>株式市場は、米国でハイテク企業の好業績期待等から上昇する場面はありましたが、決算発表等を受け下落したほか、欧州やインド等の多くの主要国で軟調に推移しました。為替は、米大統領選におけるトランプ氏有利の報道や日本の衆院選で与党の議席数が過半数割れとなったこと等から、円安・ドル高が進みました。<11月>株式市場は、大統領選でトランプ氏が勝利した米国では上昇しましたが、欧州や新興国では米国との貿易摩擦の激化が想像されたこと等で動きはさえず、まちまちな値動きとなりました。為替は、米国大統領選の影響等から円安・ドル高となる場面はありましたが、日米の金融政策見通しの変化を受け月末にかけて円高・ドル安となりました。<12月>株式市場は、欧州や一部新興国では月間を通して低調な推移となり、米国では金融政策当局の今後の利下げペースの見通しが想定より鈍化したこと等から下旬にかけて変動が激しくなりました。為替は、円安・ドル高の傾向が続き、米国の利下げペース鈍化見込み等により、その傾向は月末に更に強まりました。<1月>株式市場は、景気不安が根強い中国を筆頭に新興国で軟調だった一方で、トランプ米大統領の就任を大きな混乱なく越えた米国や欧州では上昇しました。為替は、米国で物価上昇率の落ち着き等から長期金利の上昇が一服し、日本では日銀が利上げを決定したこと等から日米金利差が縮まり、円高・ドル安となりました。<2月>株式市場は、月の後半に米関税政策の不確実性や米国の軟調な経済指標の発表等を受けて日本と米国で下落した一方で、欧州と当局への支援策への期待が続いた中国では上昇しました。為替は、米国の景気鈍化懸念により米国の利下げ期待が高まったこと等で日米金利差が縮小し、円高・ドル安となりました。<3月>株式市場は、前月から続く米景気減速懸念や方針が目まぐるしく変わる米関税政策の不透明感等で、特に月の前半に米国を中心として下落しました。為替は、日本の金利が上昇した上旬に円高・ドル安となりましたが、中旬以降は関税に伴うインフレが懸念される米金利上昇等で概ね前月末に近い水準まで円安・ドル高方向に戻しました。2025年3月末で、SBIラップは3周年を迎えました
「SBIラップ」は皆さまにご愛顧いただだき、3周年を迎えることができました。SBIラップは、特色ある運用戦略を複数取り揃えることを目指して拡大を続け、3年間で3つの運用戦略をご提供するに至っています。以下コラムでは、お客さまとともに歩んだ「SBIラップ」の3年間の振り返りと、各運用戦略の特徴を改めてご説明しておりますので、是非ご一読いただければ幸いです。 最新の投資配分の確認方法「AIラップ」ではAIによる予測技術を利用して投資配分を決定しています。最新の投資配分が気になる方は、「AIラップ」契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでも「AIラップ」を便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。■本資料について
・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、「AIラップ」の投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。
・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。
■株式会社SBI証券
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会
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