レポート・コラム

<SBIラップ AI投資コース 2025年8月の実績>

<SBIラップ AI投資コース 2025年8月の実績>

2025年8月の実績、投資配分、寄与度

「SBIラップ AI投資コース(愛称:AIラップ)」(以下、「AIラップ」といいます)は、AIを使って市場動向を先読みしながら投資配分の最適化を目指し、人を凌駕するパフォーマンスを目指す資産運用サービスです。2022年3月31日より提供を開始し、2022年4月7日に運用を開始しています。(※1)2025年8月の世界の株式市場を振り返ると、月初の米雇用統計で予想を下回る結果や過去分の大幅な下方修正が発表され一時的に下落しましたが、米中貿易摩擦の緩和や米国の利下げ期待の高まり等で反発し、先進国を中心に上昇しました。為替市場では、月初の軟調な米雇用統計を受けて不透明感が台頭し米ドルから資金が逃避しました。その後も米物価上昇率の落ち着きやパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言等で米金利の反発は抑えられ、円高・ドル安となりました。以下は、そのような環境下における2025年8月の約1ヵ月間のAIラップのパフォーマンス(※1,4)とAIラップの各投資対象ファンドの騰落率(※5)です。
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AIラップの投資対象である8種類の専用投資信託(以下、「投資対象ファンド」と表示)は、米国市場の終値を翌営業日に取り込み基準価額に反映しています。本レポートの2025年8月の運用実績は、8月28日までの米国市場の値動きが反映されています。

2025年8月のリバランスの内容

AIラップの2025年8月7日のリバランス時点における投資配分(※6)をリバランス前と比較すると、3資産で配分を増やし、5資産で配分を減らしました。配分を増やした3資産はいずれも米国資産で、内訳は米国株式が約23%から約37%、米国債券が約7%から約12%、米国ハイイールド債券が約7%から約8%となりました。配分を減らした5資産のうち約32%保有していた米国不動産を約23%に、約10%保有していた金を5%台に減らしたほかに米国以外の資産(先進国株式、新興国株式、新興国債券)の比率を減らしました。結果として、米国株式に対してはより積極的な姿勢としつつ、比較的リスクが高い資産である米国不動産を減らし、米国債券等の債券資産を増やすことでポートフォリオ全体のリスクのバランスをとる投資配分となりました。
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2025年8月のパフォーマンスの振り返り

2025年8月のマーケットを振り返ると、米国の利下げ期待の高まり等で、先進国を中心に株式市場は上昇基調となりました。ドル/円為替は、パウエルFRB議長の発言等が利下げ容認と受け止められ円安・ドル高が進みました。投資対象ファンドの動きを見ると、株式資産(米国株式、先進国株式、新興国株式)や金などが上昇した一方で、株式以外の米国資産(米国不動産、米国債券、米国ハイイールド債券)が下落しました。AIラップにおいては、米国不動産の保有や配分を増やした米国債券が相対的に低調に推移したことがマイナスに影響しましたが、堅調に推移した米国株式の配分を全体の4割近くにまで引き上げたことなど、株式資産を高水準に保有していたことがプラスに寄与して、2025年8月の月間パフォーマンスは+0.75%となりました。以下のグラフは、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度(どの資産がどのくらいAIラップの騰落に影響を与えているか)です。(※5)
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リリース来の実績

以下の折れ線グラフは「AIラップ(※1)(青色線)」と「一般的なロボアドバイザー(※2)(水色線)」、「TOPIX(※3)(灰色線)」の比較グラフで、開始点はAIラップが運用を開始した2022年4月7日です。運用開始日の2022年4月7日から2025年8月29日の期間で、AIラップの運用実績は+54.60%(※1,4)となり、一般的なロボアドバイザー(※2,4)との比較では+1.87pt(※7)となりました。
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また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年およびAIラップのリリース来のパフォーマンスです。(※8)
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※1 AIラップの運用実績について

2022年4月7日(サービスリリースした3月31日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、AIラップに投資していた場合の運用実績です。過去の運用実績であり将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。 リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。(※4)

※2 一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションについて

一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出しており、リスク許容度はやや高めとし、5%~40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出)を用いて、投資対象ファンドに分散投資を行ったと仮定したシミュレーション結果を示しています。(※4)

※3 「TOPIX」はBloombergが提供するデータを基にFOLIOにて計算し作成しています。信頼できると考えられる情報を用いて算出しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。またAIラップの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。

※4 運用実績または運用シミュレーションの計算方法について

2022年4月7日から表示日までの、または表示している期間における、投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて保有するETFの分配金が考慮されています。)をもとに、「(計算期間終了日時価/計算期間開始日時価)-1」で計算したものを%表示しています。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。本文及びグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※5 騰落率グラフは2025年7月31日の基準価額を基準として、2025年8月29日における各投資対象ファンドおよび、AIラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(2025年7月31日時点の基準価額/2025年8月29日時点の基準価額)-1」で行い、%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、AIラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあります)。AIラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※6 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。

※7 表示期間における、AIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。

※8 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月および1年のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前およびN年前の資産の評価額と2025年7月31日における評価額を元に計算しています。AIラップリリース来のパフォーマンスは、2022年4月7日の資産評価額と2025年8月29日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

運用会社FOLIOからのメッセージ

AI予測で円高をこなし8月も最高値更新

「AIラップ」は、8月に入ってからも引き続き堅調に推移し、8月1日に高値更新した後、8月25日にも再更新しました。最高値の更新は5月以降、4ヵ月連続となっています。8月は米国での雇用情勢の悪化等から米利下げ観測が高まり円高・ドル安が進むなど不利な投資環境でしたが、金や5割弱保有する株式資産の値上がりがプラスに寄与しました。また米国金利低下等によって米国債券の価格が下支えされたため、債券資産におけるマイナスの影響は限定的となりました。その結果、8月も継続して最高値を更新しています。「AIラップ」は、好調な局面も、逆にマーケットが大きく下落するような局面も、「先行性」の高いマーケットデータをAIにより解析し、その結果を将来の予測に活用して機動的に投資配分を変更しています。是非、あらゆる相場局面に対応することを目指す「AIラップ」を継続してご活用ください。

2025年8月のマーケットを振り返る

ここで2025年8月のマーケットを振り返ります。

【米国市場概況】

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米国株式市場の指標であるS&P500は月初、米雇用統計が市場予想を下回る結果になったことに加え、過去に発表された結果が大幅に下方修正されたことなどで景気悪化への懸念が高まり、下落して始まりました。一方で、雇用情勢の悪化が将来の利下げの呼び水となるという見方が広まるとともに、ウクライナ情勢や米中関税問題での対立や摩擦が和らぐとの見方などから買い戻しが入り、中旬にかけて値を戻しました。中旬以降も、米物価上昇率の落ち着きやパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の利下げ容認と受け止められる発言等で米金利の低下が続いたことなどを追い風に最高値を更新する場面もあり、最終的に前月比+1.90%となりました。

 【先進国市場概況】

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日本株式市場の指標であるTOPIXは、米雇用統計の予想を下回る結果や過去分の下方修正の影響を受けて月初に一時的に下落しました。しかし、4-6月期の決算が堅調だったことや米関税政策を巡る不透明感が和らいだことから中旬にかけて大きく上昇して、最高値を更新する場面もありました。その後も米国の利下げ期待の高まりなどが下支えとなり、最終的に前月比+4.48%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数も、月初の米雇用統計発表による米雇用ショックが波及して一時的に下落しました。その後、米国の利下げ観測を背景に中旬にかけて反発しましたが、月末にかけて持ち高調整の売りが膨らみ、最終的に前月比+0.73%となりました。

【新興国市場概況】

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中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬、中国製造業の景況感に懸念が広がるなか、追加の景気刺激策への期待が高まったことや、7月の貿易統計が想定を上回る結果となったことなどが投資家心理の改善につながり上昇しました。中旬以降も、景気対策期待や米中貿易対立への警戒感の後退から続伸し、一時10年ぶりの高値を付ける場面もあり、最終的に前月比+7.96%の大幅上昇となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは、インド版消費税であるGST(物品・サービス税)の引き下げなどの景気刺激策が好感されて、中旬にかけて堅調に推移しました。しかし下旬に、米国が、インド製品に対して関税率が最大50%となる追加関税を発動したことなどで下落して、最終的に前月比-1.69%となりました。【為替・その他】
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ドル/円為替相場は、月初の米雇用統計で予想を下回る結果や過去分の大幅な下方修正が発表され、雇用情勢の想定外の悪化懸念が広がったことで利下げ期待が高まり、急速に円高・ドル安が進みました。その後も、パウエルFRB議長の利下げ容認を示唆する発言等で米金利が低下したことなどで、最終的に前月比2.45%の円高・ドル安となりました。米国10年債利回りは、月初の米雇用統計で雇用情勢への懸念が高まったことなどから早期の利下げ観測が高まり、パウエルFRB議長の利下げ容認と受け止められる発言なども手掛かりに、前月末の4.37%台から4.22%台まで低下して8月を終えました。

各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。

最新の投資配分の確認方法AIラップではAIによる予測技術を利用して投資配分を決定しています。最新の投資配分が気になる方は、AIラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでもAIラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。

■本資料について

・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、AIラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。

・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

■株式会社SBI証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者

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■株式会社FOLIO

金融商品取引業者(第一種金融商品取引業、投資助言・代理業、投資運用業) 関東財務局長(金商)第2983号

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