レポート・コラム

<SBIラップ AI投資コース 2023年12月の実績>

<SBIラップ AI投資コース 2023年12月の実績>

2023年12月の実績、投資配分、寄与度

「SBIラップ AI投資コース(愛称:AIラップ)」(以下、「AIラップ」といいます)は、AIを使って市場動向を先読みしながら投資配分の最適化を目指し、人を凌駕するパフォーマンスを目指す資産運用サービスです。2022年3月31日より提供を開始し、2022年4月7日に運用を開始しています(※1)。2023年12月の世界の株式市場は、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が後退したことなどから、欧米を中心に上昇基調となりました。為替は、FRBによる利上げ終了およびその先の早期利下げを織り込む形で米国債利回りが低下したことに加え、日銀による金融政策変更等が意識され、円高・ドル安傾向となりました。以下は、そのような環境下における2023年12月の約1ヵ月間のAIラップのパフォーマンス(※1,3)とAIラップの各投資対象ファンドの騰落率(※4)、およびAIラップの投資配分(※5)です。
graph 2 (2)

AIラップの投資対象である8種類の専用投資信託(以下、「投資対象ファンド」と表示)は、米国市場の終値を翌営業日に取り込み基準価額に反映しています。本レポートの2023年12月の運用実績は、12月28日までの米国市場の値動きが反映されています。

graph 3

2023年12月のリバランスの内容

AIラップの2023年12月7日のリバランス時点における投資配分をリバランス前と比較すると、約46%保有していた新興国株式を約40%に、約10%保有していた米国株式を約2%に減らした一方、約14%保有していた米国債券を約28%に、約13%保有していた金を約19%に増やしました。 12月は新興国株式や米国株式といった比較的リスクの高い資産の比率を減らし、市場全体への警戒感等から米国債券や金を増やす投資配分となりました。

2023年12月のパフォーマンスの振り返り

2023年12月は、米国で早期利下げ観測が強まり、米国長期金利が低下したことなどが支えとなり、米ドル建てではすべての投資対象資産が上昇しました。しかし米国では金融引き締めからの転換が、日本ではマイナス金利政策の解除が意識されたことで、日米金利差が縮小して円高・ドル安が4.83%程度進み、円建ての投資対象ファンドの騰落率にマイナスの影響を与えました。結果として、金や新興国株式などはマイナスリターンとなった一方で、米国不動産や米国株式などは、米景気軟着陸への期待の高まりから資産価格が上昇し為替の影響を上回ったことで、円建てでも上昇しました。AIラップにおいては、金、新興国株式、米国債券を比較的多く保有していたことで、2023年12月月間では-0.52%となりました。月間での下落幅は比較的小幅に留まりましたが、+7.23%と大幅に上昇した米国不動産や米国株式等への配分比率が低位に留まり、プラスリターンとはなりませんでした。以下のグラフは、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度(どの資産がどのくらいAIラップの騰落に影響を与えているか)です。(※4)
graph 4

リリース来の実績

以下の折れ線グラフは「AIラップ(※1)(青色線)」、「TOPIX(灰色線)」、そして「一般的なロボアドバイザー(※2)(水色線)」の比較グラフで、開始点はAIラップが運用を開始した2022年4月7日です。運用開始日の2022年4月7日から2023年12月29日の期間で、AIラップの運用実績は+12.25%(※1,3)となり、一般的なロボアドバイザー(※2,3)との比較では-3.89%(※6)となりました。
graph 1 (2)
また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月およびAIラップのリリース来のパフォーマンスです。(※7)
table (1)

※1 AIラップの運用実績について 2022年4月7日(サービスリリースした3月31日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、AIラップに投資していた場合の運用実績です。過去の運用実績であり将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。 リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。(※3)

※2 一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションについて 一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出しており、リスク許容度はやや高めとし、5%~40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出)を用いて、投資対象ファンドに分散投資を行ったと仮定したシミュレーション結果を示しています。(※3)

※3 運用実績または運用シミュレーションの計算方法について 2022年4月7日から表示日までの、または表示している期間における、投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて保有するETFの分配金が考慮されています。)をもとに、「(計算期間終了日時価/計算期間開始日時価)-1」で計算したものを%表示しています。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。本文及びグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※4 騰落率グラフは2023年11月30日の基準価額を基準として、2023年12月29日における各投資対象ファンドおよび、AIラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(2023年12月29日時点の基準価額/2023年11月30日時点の基準価額)-1」で行い%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、AIラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあり)。AIラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※5 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。

※6 表示期間における、AIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。

※7 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前の資産の評価額と2023年12月29日における評価額を元に計算しています。AIラップリリース来のパフォーマンスは、2022年4月7日の資産評価額と2023年12月29日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

2023年12月のマーケットを振り返る

ここで2023年12月のマーケットを振り返ります。
  • 2023年12月の世界の株式市場は、米国のインフレ鈍化およびFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ終了観測などから、欧米を中心に上昇基調となりました。
  • 為替は、FRBによる利上げ終了およびその先の早期利下げを織り込む形で米国債利回りが低下したことに加え、日銀による金融政策変更等が意識され、円高・ドル安傾向となりました。

【米国市場概況】

table us
米国株式市場の指標であるS&P500は上旬、FRBによる利上げ局面が終了したとの市場観測を受けて上昇しましたが、利益確定売りもあり上値の重い展開でした。しかし中旬には、FRBが2024年に利下げに転じるとの見方が広がり、米国経済の先行き不安が和らいだことで大きく上昇する展開となりました。下旬に入っても上昇基調は続き、インフレ鈍化を示す経済指標の公表などから、早ければ2024年前半にもFRBが利下げに転じるとの観測も好感されたことでさらに高値を更新する場面もあり、最終的に前月比+4.42%となりました。

【先進国市場概況】

table dc
日本株式市場の指標であるTOPIXは上旬、日米の長期金利低下により上昇する局面や、米ハイテク株の下落が嫌気される局面があり一進一退の推移でした。中旬から下旬は、米国株式の上昇が好感される局面がありましたが、日米で金融政策の転換が近いとの観測が強まり急速に円高・ドル安が進み、輸出関連株等が売られたことなどが重石となり、最終的に前月比-0.35%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は上旬、米国市場等の下落を受け小幅に下落する局面がありましたが、欧米の長期金利の先高観が薄れたことなどが好感され上昇基調でした。中旬から下旬にかけても、欧米の利下げ観測の高まりが市場の支えとなりましたが、クリスマス休暇で市場参加者が少なく動意薄となり、最終的に前月比+3.76%となりました。

【新興国市場概況】

table ec
中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬、国内の景気先行き懸念などが重石となり軟調に推移しました。中旬には小幅に上昇する局面もありましたが、翌年の経済運営方針を決定する中央経済工作会議を受けて、政策期待が後退したことなどから下落基調となりました。下旬も下落基調が続き、一時年初来安値を更新しましたが、その後は月末にかけて自律反発や政策期待の高まりから上昇して、最終的に前月比-1.80%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬、米国の利下げ期待や当局による景気対策への期待等から上昇しました。中旬から下旬にかけても欧米株式の上昇、経済成長予想の上方修正、アジア市場の堅調さなどが好感されて上昇基調で推移し、最終的に前月比+7.83%となりました。

【為替・その他】

table ex
ドル・円為替相場は、FOMCで早期利下げ観測が強まったことなどから米国の長期金利が大きく低下、日銀による早期のマイナス金利解除観測なども相まって、日米金利差が縮小して、ドル売り・円買いが優勢となり、最終的に141円台と前月比で4.83%円高・ドル安が進みました。米国10年債利回りは、FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長がFOMCにおいて利下げ開始時期について議論した旨を言及したことから早期利下げの観測が強まりました。またその後もインフレ鈍化を示す指標等が公表されたことなどから、一時3.8%割れの水準を付けるなど、7月以来約5ヵ月ぶりとなる水準に低下しました。

運用会社FOLIOからのメッセージ

2023年12月は、米国長期金利が低下した一方で、日銀による早期のマイナス金利解除観測なども相まったことで、日米金利差が縮小して、ドル売り・円買いが優勢となり、一時141円割れの水準となるなど、約4.8%円高・ドル安となりました。AIラップは円建てで投資を行い投資対象ファンドを通じて外貨資産を購入しているため、その評価額は為替変動の影響を受けることになります。足もとでは為替のボラティリティが高まっており、今後さらに「円高」に振れることがあれば、その分運用資産の評価額が目減りする可能性があります。しかし、一時的に円高となった局面は、海外旅行にかかる費用が円建てでは安く済むのと同じように同額の円資産でより多くの外貨資産を購入できる機会とも考えられます。その際、円高のタイミングを見極めて追加投資を行う事ができれば理想的ですが、為替市場は動きが速く、円安・円高に振れるタイミングを正確に予想することは非常に難しいため、誰もが手軽に実践できる取り組みとして、積立投資によって為替による影響を平準化することが挙げられます。SBIラップでは毎月1回、1,000円(1,000円単位)から積立投資を行うことが可能です。円高局面に直面しても、淡々と積立投資を行い資産運用を継続していただければ幸いです。

最新の投資配分の確認方法

AIラップではAIによる予測技術を利用して投資配分を決定しています。最新の投資配分が気になる方は、AIラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちら

スマートフォンでの利用方法

SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでもAIラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。

■本資料について

・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、AIラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。

・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

■株式会社SBI証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者  加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会

■株式会社FOLIO

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会