レポート・コラム

<SBIラップ AI投資コース 2025年3月の実績>

<SBIラップ AI投資コース 2025年3月の実績>

2025年3月の実績、投資配分、寄与度

「SBIラップ AI投資コース(愛称:AIラップ)」(以下、「AIラップ」といいます)は、AIを使って市場動向を先読みしながら投資配分の最適化を目指し、人を凌駕するパフォーマンスを目指す資産運用サービスです。2022年3月31日より提供を開始し、2022年4月7日に運用を開始しています。(※1)2025年3月の世界の株式市場を振り返ると、前月から広まっていた米景気減速懸念や日々方針が変更される米関税政策の不透明感等を受けて、米国では特に月の前半に大きく下落しました。一方で、年初来で下落基調が続いていたインドでは上昇しました。為替は、米国の景気不安や関税政策の不透明感等に日本の金利上昇が相まって、月の前半に円高・ドル安が進みましたが、米金利の上昇とともに月の後半にかけて概ね前月末に近い水準まで円安・ドル高方向に戻しました。以下は、そのような環境下における2025年3月の約1ヵ月間のAIラップのパフォーマンス(※1,4)とAIラップの各投資対象ファンドの騰落率(※5)です。
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AIラップの投資対象である8種類の専用投資信託(以下、「投資対象ファンド」と表示)は、米国市場の終値を翌営業日に取り込み基準価額に反映しています。本レポートの2025年3月の運用実績は、3月28日までの米国市場の値動きが反映されています。

2025年3月のリバランスの内容

AIラップの2025年3月7日のリバランス時点における投資配分(※6)をリバランス前と比較すると、約12%保有していた米国債券を約7%に、約18%保有していた金を約10%に減らした代わりに、約8%保有していた米国株式を約28%に増やしたことが主な変更点となりました。結果として、一般的に安全資産とされる米国債券と金の合計比率を約2割弱まで減らして、新興国株式と米国株式を中心に株式資産(米国株式、先進国株式、新興国株式)を約7割とする積極的なポートフォリオとなりました。
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2025年3月のパフォーマンスの振り返り

2025年3月のマーケットを振り返ると、インドをはじめとした一部の新興国の株式市場は上昇しましたが、3月初の米国の景気減速懸念や、二転三転する米関税政策の不透明感等により、米国や欧州では下落しました。投資対象ファンドの動きを見ると、米国株式が大きく下落した一方で、新興国株式は横ばいとなり、先進国株式がわずかに上昇したほか、一般的に安全資産とされる金が大幅に上昇するなど、まちまちでした。AIラップにおいては、大きく上昇した金や、わずかに上昇した先進国株式等がプラスに寄与しましたが、比較的多く保有していた米国株式がマイナスに影響して、2025年3月の月間パフォーマンスは-0.58%となりました。以下のグラフは、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度(どの資産がどのくらいAIラップの騰落に影響を与えているか)です。(※5)
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リリース来の実績

以下の折れ線グラフは「AIラップ(※1)(青色線)」と「一般的なロボアドバイザー(※2)(水色線)」、「TOPIX(※3)(灰色線)」の比較グラフで、開始点はAIラップが運用を開始した2022年4月7日です。運用開始日の2022年4月7日から2025年3月31日の期間で、AIラップの運用実績は+38.79%(※1,4)となり、一般的なロボアドバイザー(※2,4)との比較では+1.19%(※7)となりました。
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 また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年およびAIラップのリリース来のパフォーマンスです。(※8)
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※1 AIラップの運用実績について

2022年4月7日(サービスリリースした3月31日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、AIラップに投資していた場合の運用実績です。過去の運用実績であり将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。 リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。(※4)

※2 一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションについて

一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出しており、リスク許容度はやや高めとし、5%~40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出)を用いて、投資対象ファンドに分散投資を行ったと仮定したシミュレーション結果を示しています。(※4)

※3 「TOPIX」はBloombergが提供するデータを基にFOLIOにて計算し作成しています。信頼できると考えられる情報を用いて算出しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。またAIラップの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。

※4 運用実績または運用シミュレーションの計算方法について

2022年4月7日から表示日までの、または表示している期間における、投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて保有するETFの分配金が考慮されています。)をもとに、「(計算期間終了日時価/計算期間開始日時価)-1」で計算したものを%表示しています。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。本文及びグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※5 騰落率グラフは2025年2月28日の基準価額を基準として、2025年3月31日における各投資対象ファンドおよび、AIラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(2025年3月31日時点の基準価額/2025年2月28日時点の基準価額)-1」で行い、%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、AIラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあります)。AIラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※6 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。

※7 表示期間における、AIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。

※8 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月および1年のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前およびN年前の資産の評価額と2025年3月31日における評価額を元に計算しています。AIラップリリース来のパフォーマンスは、2022年4月7日の資産評価額と2025年3月31日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

運用会社FOLIOからのメッセージ

荒れ模様の相場局面に対応し、一般的なロボアドバイザー比でプラスに転換

2025年3月31日時点で、運用開始日の2022年4月7日からのAIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーを比較すると、+1.19%となりました。2023年10月末以降、AIラップは一般的なロボアドバイザーに対して劣後する展開が続いていました。以下は、2023年10月31日を基準とした2025年3月31日までのAIラップと一般的なロボアドバイザー の騰落率の推移です。(※9,10)
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 比較対象としている一般的なロボアドバイザーはリスク許容度をやや高めとしていることから、米国株式の比率が最も高い傾向にあり、2023年10月から2024年の夏までなど、米国株式が大きな調整なく上昇している局面では、比較的好調な結果となりました。一方で、AIラップは、AIを使って市場動向を先読みしながら機動的に投資配分を変更していくという特徴があります。特に、2024年夏の下落局面や、足もとの米関税政策で不安定な相場展開が続く局面では、相対的に好パフォーマンスとなりました。今後とも、AIラップではAIによる将来予測を活用してあらゆる相場局面に対応することを目指し、運用を継続してまいります。

※9 過去の実績は将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。AI予測の好事例のみを示しており、市場動向等によっては上記のような運用ができない場合があります。

※10 2023年10月31日から同年3月31日までAIラップおよび一般的なロボアドバイザーに投資していた場合の運用実績(※2,4)です。

2025年3月のマーケットを振り返る

ここで2025年3月のマーケットを振り返ります。

【米国市場概況】

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米国株式市場の指標であるS&P500は、製造業に関する経済指標の低迷やカナダ、メキシコ、中国への関税発動等を受けて月初から下落しました。カナダとメキシコを対象とした自動車向け製品への関税はすぐに延期されましたが、先行きの不透明感から下落は続き、トランプ米大統領らの景気後退を容認するかのような発言等で更に下げを強めました。中旬から下旬には、FOMC(連邦公開市場委員会)で政策金利を据え置いたもののパウエル議長の会見で今後の利下げ期待が高まったことや、4月初に発表される相互関税の対象国・品目が限定的になるとの観測が出たこと等で安心感が広がり小幅に上昇する場面がありました。しかし月末に、根強いインフレの中で個人消費が軟調な気配を見せると再び下落し、最終的に前月比-5.75%となりました。

【先進国市場概況】

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日本株式市場の指標であるTOPIXは上旬、短期間で方針が変わる米国の関税政策に揺さぶられて一進一退の推移となりました。中旬には、欧米株式に対する日本株式の割安感や底堅さなどが意識されて上昇しましたが、月末に米国が自動車関税を発動したことや米国の株安等で上げ幅を全て失い、最終的には前月比-0.87%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は上旬、米国のウクライナ支援の一時停止で地政学リスクが高まったことや不透明な米関税政策等の影響で軟調に推移しました。中旬には、長年財政規律を重視してきたドイツの財政拡大方針の転換を好感し上昇する場面もありましたが、下旬には米国の自動車関税や株安等の影響で下落し、最終的には前月比-4.17%となりました。

【新興国市場概況】

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中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬から中旬にかけて、米国と中国の関税を巡る対立が重石となりましたが、利下げ等の金融緩和期待や国会に相当する全国人民代表大会で当局がAIの発展を後押しする姿勢が鮮明になり、ハイテク株主導で上昇しました。下旬は、米中貿易摩擦への警戒と当局の経済支援期待が交錯する構図が続く中、ハイテク株の利益確定売り等で下落し、最終的には前月比+0.44%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬、外国人投資家の売り越しが続いたこと等から上値を追いにくい展開が続きましたが、中旬にはインフレ減速による利下げ期待の高まり等で上昇しました。下旬も、経済成長率の回復見通し等から上昇は続き、最終的に前月比+5.76%となりました。

【為替・その他】

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ドル/円為替相場は上旬、米国の低調な雇用指標の発表やトランプ氏の景気減速を容認しているともとれる発言等からリスク回避の機運が高まる中、約16年半ぶりの水準まで金利が上昇した円に買いが集まりました。下旬は、日米の中銀イベントを波乱なく通過したほか、米景気への過度な不安の後退で円安・ドル高方向に戻し、最終的に前月比で0.44%の円高・ドル安となりました。米国10年債利回りは月中を通して米関税政策によるインフレ懸念等と米景気減速を受けた利下げ期待等が交錯して上下に振れ、最終的に前月とほぼ同水準の4.20%台で3月を終えました。金は、米関税政策の不透明感や地政学リスクの高まり等で資金が集まり、上昇しました。

各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。

最新の投資配分の確認方法AIラップではAIによる予測技術を利用して投資配分を決定しています。最新の投資配分が気になる方は、AIラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでもAIラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。

■本資料について

・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、AIラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。

・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

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