2024年9月の実績、投資配分、寄与度
「SBIラップ AI投資コース(愛称:AIラップ)」(以下、「AIラップ」といいます)は、AIを使って市場動向を先読みしながら投資配分の最適化を目指し、人を凌駕するパフォーマンスを目指す資産運用サービスです。2022年3月31日より提供を開始し、2022年4月7日に運用を開始しています(※1)。2024年9月の世界の株式市場を振り返ると、上旬は米国半導体企業の株価下落が各国に波及し主要国の株式指数は軟調に推移しました。中旬には米国のFRB(連邦準備制度理事会)が利下げを決定し、その幅が想定の0.25%を超える0.50%となったことが景気後退に対し先手を打ったと評価され、米国を中心に株式市場は上昇しました。一方、月末には、日本では事実上の次期首相を選出する自民党総裁選が行われ、相対的に日銀の利上げに寛容と見られている石破氏が勝利したことを受け円高・株安となりました。また根強い景気減速不安が続いた中国では当局の大規模な景気刺激策が好感され、下旬にかけて株式市場は急激に上昇しました。為替は、米国のFRBの利下げを織り込む中で米国長期金利が低下して円高・ドル安となりましたが、実際に利下げが行われた後には長期金利が反発したことで円安・ドル高に切り替わりました。しかし月末には日本の自民党総裁選の影響で再度円高・ドル安が進みました。以下は、そのような環境下における2024年9月の約1ヵ月間のAIラップのパフォーマンス(※1,4)とAIラップの各投資対象ファンドの騰落率(※5)です。AIラップの投資対象である8種類の専用投資信託(以下、「投資対象ファンド」と表示)は、米国市場の終値を翌営業日に取り込み基準価額に反映しています。本レポートの2024年9月の運用実績は、9月27日までの米国市場の値動きが反映されています。
2024年9月のリバランスの内容
AIラップの2024年9月6日のリバランス時点における投資配分(※6)をリバランス前と比較すると、約38%保有していた米国株式を約23%に減らした代わりに、約21%保有していた米国不動産を約37%に増やしました。比較的リスクの高い資産である米国不動産と米国株式を合わせて全体の6割強、一般的に安全資産とされることが多い金と米国債券を合わせて3割強保有し、前月に続いて比較的リスクをとった積極的な投資配分としていました。2024年9月のパフォーマンスの振り返り
2024年9月のマーケットを振り返ると、月の前半は根強い米国の景気不安や米国半導体企業の株価下落等が波及して主要国の株式市場は軟調となりました。しかし中旬からは、FRBが想定の0.25%を超える0.50%の利下げを決定したことが、景気への先行した対処と受け止められたこと等で概ね上昇基調となりました。中国では、月末にかけて、当局の景気刺激策等が好感され、株式市場は急騰しました。 不動産や金は先月までも上昇基調が続いていましたが、9月の米金利が後半に一定程度反転したものの月間では低下したこと、また先々の米金利見通しがさらに引き下げられたこと等から、一般的に金利低下が恩恵となりやすい不動産や金の魅力がさらに上昇したと考えられ、続伸しました。 また、FRBの大幅利下げ決定と今後の利下げ幅見通しの拡大 、日銀の利上げ見送り等で、為替は円高・ドル安が進行しましたが、米国債券を除くすべての投資対象ファンドが円建てで上昇しました。 AIラップにおいては、月末に急騰した新興国株式の保有が少なかったことが上昇幅を限定しましたが、相対的に高いリターンとなった金と不動産を比較的多く保有していたことがプラスに寄与し、結果として、2024年9月の月間パフォーマンスは+1.25%となりました。以下のグラフは、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度(どの資産がどのくらいAIラップの騰落に影響を与えているか)です。(※5)リリース来の実績
以下の折れ線グラフは「AIラップ(※1)(青色線)」と「一般的なロボアドバイザー(※2)(水色線)」、「TOPIX(※3)(灰色線)」の比較グラフで、開始点はAIラップが運用を開始した2022年4月7日です。運用開始日の2022年4月7日から2024年9月30日の期間で、AIラップの運用実績は+30.18%(※1,4)となり、一般的なロボアドバイザー(※2,4)との比較では-3.69%(※7)となりました。 また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年およびAIラップのリリース来のパフォーマンスです。(※8)※1 AIラップの運用実績について
2022年4月7日(サービスリリースした3月31日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、AIラップに投資していた場合の運用実績です。過去の運用実績であり将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。 リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。(※4)
※2 一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションについて
一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出しており、リスク許容度はやや高めとし、5%~40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出)を用いて、投資対象ファンドに分散投資を行ったと仮定したシミュレーション結果を示しています。(※4)
※3 「TOPIX」はBloombergが提供するデータを基にFOLIOにて計算し作成しています。信頼できると考えられる情報を用いて算出しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。またAIラップの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。
※4 運用実績または運用シミュレーションの計算方法について
2022年4月7日から表示日までの、または表示している期間における、投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて保有するETFの分配金が考慮されています。)をもとに、「(計算期間終了日時価/計算期間開始日時価)-1」で計算したものを%表示しています。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。本文及びグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
※5 騰落率グラフは2024年8月30日の基準価額を基準として、2024年9月30日における各投資対象ファンドおよび、AIラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(2024年9月30日時点の基準価額/2024年8月30日時点の基準価額)-1」で行い、%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、AIラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあります)。AIラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
※6 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。
※7 表示期間における、AIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。
※8 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月および1年のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前およびN年前の資産の評価額と2024年9月30日における評価額を元に計算しています。AIラップリリース来のパフォーマンスは、2022年4月7日の資産評価額と2024年9月30日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
運用会社FOLIOからのメッセージ
米国不動産の組み入れを増やしたことで米国金利低下に伴う恩恵を享受
AIラップでは、8月に米国株式の組み入れを増やし、8月月中の米国株式の上昇を享受しましたが、9月には再度米国不動産の配分を増加させました。9月月間では米国株式が+1.09%であったのに対し、米国不動産は+1.84%であったことから、AI予測を活用した機動的な投資配分がプラスに寄与しました。また、2割前後の比率を保つ金も、欧米の主要国が利下げを実施する中で相対的な魅力が増したこと等により上昇しました。AIラップは、今後も金融環境の変化などへの対応を目指してダイナミックに投資配分を変更していくことで、パフォーマンスの最大化を目指します。2024年9月のマーケットを振り返る
ここで2024年9月のマーケットを振り返ります。【米国市場概況】
米国株式市場の指標であるS&P500は上旬に、強弱入り混じる経済指標の発表が続き、景気の方向感を見定められず懸念が高まる中で、半導体企業の株価が下落し、軟調に推移しました。 中旬に、FRBが9月18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)にて0.50%の利下げを実施したことで、雇用や物価に配慮した金融政策運営による景気の軟着陸等が想起され、上昇基調となりました。 0.25%と予想されていた9月の利下げ幅が拡大した上に、FRB当局者による年末金利見通し平均値も引き下げられ、市場はさらなる利下げ期待を高めました。そのような市場環境の中、下旬も連日最高値を更新しながらの上昇が続き、最終的に前月比+2.01%となりました。【先進国市場概況】
日本株式市場の指標であるTOPIXは上旬に、米国の株安や円高・ドル安等の影響で下落しました。中旬に、米国景気懸念の後退による米国株高や為替が円安・ドル高に転じたこと等で上昇基調となりました。月末には、自民党総裁選が行われ、相対的に日銀の利上げに寛容と見られている石破氏の勝利を受けて再び円高・ドル安が進むとともに、TOPIXは急落し、最終的には前月比-2.45%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は上旬に、米国株安等で下落しましたが、中旬は米国株式市場の回復やECB(欧州中央銀行)による利下げ実施等を受けて上昇しました。下旬は中国の株高等が好感され上昇しましたが、欧州の景気減速懸念が重石となり、最終的には前月比-0.41%となりました。【新興国市場概況】
中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬から、国内の根強い景気不安および米国半導体企業の株安やEV(電気自動車)を巡る欧米との対立激化等により軟調に推移しました。しかし下旬に、当局の預金準備率の引き下げや不動産支援施策(ローン金利切り下げや購入規制の緩和)をはじめとする景気刺激策等が好感され、金融・不動産株を中心に上昇しました。特に月末にかけては急騰して、最終的に前月比では+17.39%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬、米国や中国の景気懸念等の影響を受けて小幅に下落しましたが、中旬からは、米国の株高、インドの利下げ期待や中国の株高等が好感されて上昇に転じて、最終的に前月比+2.34%となりました。【為替・その他】
ドル/円為替相場は上旬に、日銀の年内追加利上げ見通しが高まり、米国では利下げの織り込みが進んだことで日米金利差が縮小し、円高・ドル安が進みました。中旬にFRBが利下げを決定すると米国金利の反転や米景気軟着陸期待が生じ、また日銀の9月利上げ見送り等からも日米金利差が拡大に転じ、円安・ドル高となりました。月末に日本の自民党総裁選で、相対的に利上げに寛容とされる石破氏が勝利すると急激な円高・ドル安となり、最終的に前月比で1.73%の円高・ドル安となりました。米国10年債利回りは、米国利下げの織り込みに伴い低下しましたが、利下げ決定後は反転し、最終的に3.78%付近で9月を終えました。金は米国をはじめとした主要国の相次ぐ利下げ等から相対的な投資妙味を高め、前月に続き上昇しました。各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。
最新の投資配分の確認方法AIラップではAIによる予測技術を利用して投資配分を決定しています。最新の投資配分が気になる方は、AIラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでもAIラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。■本資料について
・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、AIラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。
・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。
・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。
■株式会社SBI証券
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会
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金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会