介護施設の費用はなぜ高騰?月額の目安と選び方を老人ホーム紹介のプロに聞いてみた
こんにちは、相続そうだんターミナルのスタッフです。
最近、首都圏における高齢者施設の費用高騰のニュースを目にします。
老人ホーム検索サイト「LIFULL 介護」が2026年9月に発表した調査によると、東京都内の有料老人ホームにおける入居時費用(中央値)は1,001万円へと上昇、8年間で約300万円(39.0%)の値上がりとなったそうです。
(出典:LIFULL 介護「老人ホーム費用相場の8年変化と地域差」)
この数字にはスタッフも不安を感じました。
そこで今回は、「東急ウェルネス」の有料老人ホーム紹介サービス「住まいる」の相談員・久家様にさまざまな疑問や不安を解消すべく伺ってみました。
この記事でわかること
- 介護施設の費用が上がっている理由
- 要介護度別の月額費用の目安
- 地域包括支援センターと施設紹介事業者の役割の違い
- 老人ホームの相談はいつから始めるのがよいか
「東急ウェルネス」の「住まいる」は高価格帯専門ではない?意外と知られていない実態について
スタッフ:
「東急ウェルネス」と聞くと高価格な施設のイメージがあって、相談するには敷居が高く感じられる方もいらっしゃる気がします。
久家:
確かにそう思われることはあるのですが、実際は全くそんなことはなくて、首都圏の1都3県を中心に、提携事業者約90社、約3,000件の施設の中から、ご予算や介護状況、ご希望のエリアをしっかり伺って提案しています。
月額10万円台の施設や手厚いサービスを受けられる月額100万円以上の施設もありますよ。その方に合ったお住まいを見つけられることが大きな強みだと思っています。
相談員は全員、介護施設での勤務経験がありますので、内覧にも同行しています。職員の配置や掲示されているイベントのポスターを見て「独自のサービスを提供している施設ですよ」とお伝えしたり、外部委託のサービスを見て「この分野の専門性に力を入れている施設です」とご説明したりして、安心につながる対応を心がけています。
施設見学で誤解しやすい場面とは?介護のプロだから分かること
スタッフ:
そういう部分って、実際に介護施設で働かれた方でないと気づかないし、見えないですね。
久家:
自立系の施設だと、皆さんが触れ合っている姿を見て「楽しそうだね」とイメージされやすいのですが、介護度の重い方が多い施設では、眠ったまま車椅子に座って食堂にいる方を見て「放置されている!」と驚かれることがあります。
実際には食後数十分は体を起こした状態でないと誤嚥性肺炎のリスクがあるため、「寝食分離(食事は体を起こして、寝る場所と分ける)」という主治医やケアマネジャーと個別に取り決めたケアプランに沿って行っているのです。
また、認知症の方が食堂にきて食事を見ると、食べた気になってしまい、1分も経たないうちに「部屋に戻りたい!」と言い続けることもあります。その姿だけを見ると「食べ終わっているのに部屋に帰らせてもらえなくてかわいそう」と誤解されてしまうこともあるんです。
(※ケアマネジャーは介護保険制度のもとで、要介護者の状態や希望を把握してケアプランを作り、介護サービス事業者との調整を行います。)
スタッフ:
ええ! そういうことがあるんですか! 全然知らなかったです。何も知らなければ、ネガティブなイメージを持ってしまいますよね。
久家:
施設側がいろいろと説明すると、言い訳がましく聞こえるかもしれません。しかし、我々相談員は介護施設での経験があるので、専門的なことも中立的な立場で補足できます。
ご本人ができることは残存機能として残すためにも、1から10まで全部やって差し上げることが介護ではないですよ、というお話も重ねてできることも強みでしょうか。
介護施設の入居費用はなぜ上がっているの?人件費・食材費高騰の現状

スタッフ:
最近の介護施設の費用高騰は、現場の実感とも一致しますか?
久家:
ここ数年で、費用は確実に上がっている実感がありますね。大きな要因は人件費です。介護職員不足で、人材確保や処遇改善にどこの事業者もコストをかけています。
そこに食材費、光熱費、建築費の高騰が大きく影響して、以前は月額20万円ほどだった施設が、今は30万円前後になっていることも珍しくありません。もちろん、すべての施設が高額化しているわけではなくて、今まで低価格帯で頑張っていた施設が上がってきている、というイメージですね。
要介護度別の老人ホーム費用の目安は?
スタッフ:
介護が必要になったとき、どのくらいの費用を見込んだらいいのか、目安を教えてください。
久家:
自立の方なら月額15万〜20万円前後。
要介護1〜3になると、介護付施設で月額20万円〜35万円くらい。
要介護4〜5になると、介護付施設で月額25万円〜40万円くらいが一つの目安と考えたらいいかなと思います。
地域や施設によって差はありますが、月額25万円前後を基準に考えると、イメージしやすいと思いますよ。
スタッフ:
次に、最近の報道を見ていると「施設はお金に余裕のある人しか入れないのでは…」と不安になるのですが、実際にご入居される方はどういう方ですか?
久家:
特別な資産家の方ばかりではなくて、持ち家を売却するタイミングでお探しになる方、ご自身の年金収入を中心に計画される方など、さまざまですね。
スタッフ:
厚生年金の受取額の平均が月15万円前後なので、大体そのあたりの方が多い感じでしょうか。
【令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況よりhttps://www.mhlw.go.jp/content/001617995.pdf】
久家:
そうですね。皆さんが検討される施設の月額は、20万円前後が多い印象です。
進行性の疾患がない方には、「人生100年時代」を前提に費用についてお話ししています。疾患をお持ちの方は、主治医の先生の意見書や、医療窓口のソーシャルワーカーさんの意見も伺いながら、丁寧に進めていきます。ご家族さまも、いろんな方から専門的なことを言われているので、私たちがソーシャルワーカーさんとの窓口になってコミュニケーションをとるほうが、ご家族さまも楽ですし、安心につながるのかなと思っています。
(※ソーシャルワーカーは生活上の困りごとを抱える人の相談に乗り、福祉制度や医療・行政などの支援につないで、問題の解決を手助けします。)
スタッフ:
ご家族は混乱していますから、情報を一元化してまとめてくださるのは有難い存在ですよ。
久家:
そこはもう、我々がしっかりと窓口になっていかないと。
(一番気になる老人ホームの費用のことは、こちらのコラムで更に詳しく教えてくれます)
地域包括支援センターと老人ホーム紹介事業者の違いは?上手な使い分け方
久家:
ケアマネジャーさんは在宅介護の専門家なので、有料老人ホームについては大まかには把握されていても、細かい部分までは把握しきれていないことがあります。介護保険は3年に一度大きく改定されますが、在宅と施設で保険のサービスが分かれているので、お互いに自分たちの業務外のサービスまで読み込む余裕がなかなかないんですよね。
スタッフ:
そうなんですか!介護が必要だと思ったら、地域包括支援センターに相談することまでは知っていましたが、介護施設までも紹介してくれる認識でした。
久家:
だからこそ、我々が橋渡し役にならないといけないと思っています。ご相談者さまが選ばれた施設のサービス内容を、私たちから先にケアマネジャーさんへ共有して、認識にズレがないようにしています。
スタッフ:
初めて知りました!在宅介護は地域包括支援センターのケアマネジャーさん、施設のことは「住まいる」さん、それぞれ強みが違って、役割分担のようなものがあるんですね!
久家:
もちろん、ベテランのケアマネジャーさんになるとしっかり把握されていることもあります。ただ、皆さんがそうとは限らないので、私たちは地域包括支援センターにリーフレットを置かせていただいて、「施設のことはこちらで対応しますよ」という形で関係性を作らせてもらっています。
スタッフ:
地域包括支援センターは忙しそうで、少し相談しづらいイメージがあるので、専門の方に割り振っていただけるほうが、相談する側も気が楽です。
久家:
地域包括支援センターは、定期的な安否確認のお仕事もあります。今は物騒なことも多いので、安否確認の電話をしても応答がないことが増えてきて、ご自宅まで伺って確認します。そのため、事務所にいないことも多いんです。
スタッフ:
すごくためになる情報でした。高齢化社会が進んでいるので、地域包括支援センターと「住まいる」さんのような施設紹介の専門事業者、それぞれの役割や上手な使い分けの情報を、もっと発信してもらえると役に立つ人は多いと思います。
久家:
「住まいる」の相談員は、しっかりとお客さまのニーズをうかがって、可能な限り施設の内覧の際にも付き添ってご提案します。手厚さと安心感という価値をご提供することをモットーにしていますので、気兼ねなくご相談いただければと思っています。
老人ホームの相談はいつから?ベストなタイミングを聞いてみた
スタッフ:
ご相談に来られる方は、どのタイミングで動き出されることが多いのでしょうか?
久家:
一番多いのは、入院中に病院から退院期限を伝えられて、ソーシャルワーカーさんとも相談した結果、自宅で生活するのは難しいとなったタイミングですね。
他には、ご自宅での転倒・骨折、認知症の進行に遠方のご家族が気づいたとき、在宅介護が限界を迎えたとき――だいたいこの4パターンが多くて、1ヵ月から3ヵ月くらいで介護施設が決まることが多いです。
スタッフ:
お元気で自立した生活をされている方がご相談に来られることはありますか?
久家:
一定数いらっしゃいますよ。半年から1年くらいかけて、情報共有や内覧を重ねながらじっくりご検討されて、実際に介護が必要になった時点で動き出す感じでしょうか。
お問い合わせの年齢層は、ご本人が入居をご検討される場合は80代が多いです。中には、60代後半から70代前半で、親の介護が始まったのをきっかけに「自分のことも考えよう」とパンフレットを希望される方もいらっしゃいます。
スタッフ:
ご相談に来られる方は、ご家族の方が多いのでしょうか。
久家:
息子さん、娘さんが一番多くて、次に配偶者の方、最後にお元気なご本人という順番です。ご相談に来られる息子さん・娘さんは、50代、60代が中心ですね。ただ、皆さんまだ現役世代なので、内覧に一緒に行く日程を調整するのが難しいことも多いです。中には、パンフレットだけお渡しして検討が止まってしまう方もいらっしゃるので、こちらから定期的にご連絡して、様子を伺っています。
スタッフ:
人生100年時代だけに、子世代はまだ現役で働いていて忙しい身ですからね。気にかけてくださっているのは有難いと思います。
東京以外も検討、神奈川・埼玉・千葉の介護施設の特徴
スタッフ:
神奈川や埼玉、千葉の施設を検討される方も増えているのでしょうか。
久家:
そういった傾向はあります。神奈川なら自然環境の豊かさ、埼玉なら同じ予算でより広いお部屋、千葉は最近新しい施設が増えたので充実した設備など、選ばれる理由はさまざまです。
最初は「家から30分圏内」の施設を希望される方が多いのですが、条件を重ねていくと「公共交通機関で1時間」までと広がることもよくあります。将来、入居者のご家族も70代、80代となって、車での移動が難しくなったときを見据えてのことですね。
スタッフ:
ご家族の方が80代ですか!
久家:
ご両親が100歳を超えると、それだけご家族の年齢も上がってきますから。レアケースですが、おひとりの身でご病気を抱えた70代の息子さんのために、90代のご両親が施設を探すこともあります。施設の運営法人によっては、入居者より年齢が上の方とは契約できないと断られることもあるため、身元保証人の委託事業者さんを探したり、成年後見制度を利用する選択肢になるんです。
スタッフ:
これからの時代、身元保証人はかなり大切ですね。他人事に思えないです。
久家:
ご家族の形はさまざまですから、いざというときに誰が窓口になるのか、元気なうちから考えておく価値はあると思いますよ。
「まだ早いかな」と思うときが、一番良い相談タイミング
スタッフ:
最後に、これだけはお伝えしたいことを教えてください。
久家:
実は、この仕事をしていて一番お伝えしたいのは、「介護が必要になる前に動き始めること」の大切さです。私たちは単に施設を紹介するだけではなくて、ご本人さまやご家族さまの思いを伺いながら、その方らしく暮らせる住まいを探すことに重点を置きたいんです。
その方の暮らし方やお好みは、お元気なうちにしか伺えません。たとえば、好きな音楽ジャンルを知っていれば、ご本人の嗜好に合った音楽セラピーを取り入れている施設、食べ歩きがお好きな方なら、毎月レストランにお連れするイベントがある施設、というようにご自身の趣味や嗜好に合ったご提案が可能な施設のほうが、馴染みやすくて楽しく過ごしていただけるのかなと思っています。
当然、お体や介護の情報は必要ですが、お元気なときにしか取得できない情報が大切なことが多いので、「まだ早いかな」と思うタイミングこそ、実は一番良い相談のタイミングなんですよ。
まとめ
今回のお話のポイントは、次の3つです。
- 費用は人件費や食材費の高騰で上がっていますが、検討される施設の月額は20万円前後が多く、月額25万円前後が一つの目安になる
- 在宅介護の窓口は地域包括支援センター、施設選びは施設紹介の専門事業者と、役割が違う
- 「まだ早いかな」と思うタイミングこそ、老人ホームの相談を始めるベストなタイミング
今回インタビューを行ったスタッフはまさに介護世代のため、この機会に知りたいことを質問してみましたが、久家さんからは質問した以上に多くのことを教えていただきました。インタビューが終わると、漠然とした不安がかなり解消されていました。
久家さんは物腰が柔らかで誠実な印象があり、初対面の方でも安心してご相談ができる雰囲気をお持ちです。介護施設でたくさんの方と接してこられたご経験から、入居される方とご家族を最優先に、施設のことはプロ目線で判断して、総合的にベストな提案をしてくださる方だと思いました。
「住まいる」のサイトでは、介護費用のシミュレーションや、介護と住まいのコラムなど、役立つ情報がたくさん紹介されています。急に施設を探す必要が出てきた方も、情報が欲しい方も、フワッとした温かみがあってどこかホッとする「住まいる」のサイトを訪問することから始めてみてはいかがでしょうか。
老人ホームの費用と施設探しのご相談は「住まいる」へ

東急ウェルネスが運営する老人ホーム紹介サービス「住まいる」では、首都圏の約3,000施設の中から、ご予算やお身体の状態、ご家族が面会に通いやすい場所に合わせて施設をご提案しています。最初のご相談からご入居まで、介護の現場を経験した同じ相談員が担当します。ご相談は無料です(紹介料は、ご入居が決まった施設からいただいています)。
介護のご相談から生じた不動産や相続のお悩みも、東急グループの総合力で専門家におつなぎします。
「親の年金と資産で、どのくらいの施設なら払い続けられるか」は、住まいるの費用シミュレーションで試算できます。そのうえで、具体的な施設選びをご一緒に進めることもできます。
フリーダイヤル 0120-658-109(受付時間 10:00〜17:30、年末年始を除き無休)
または公式サイト・費用シミュレーション・お問い合わせフォームから、お気軽にご連絡ください。
※ご相談は東京・神奈川・埼玉・千葉を中心に承っています(提携施設であれば全国のご紹介も可能です)。
<コラムポリシー>
コラムは一般的な情報の提供を目的としており、当社 で取り扱いのない商品に関する内容も含みます。また、内容は掲
載日当時のものであり、現状とは異なる場合があります。
情報は当社が信頼できると判断した広告提携業者から入手したものですが、その正確性や確実性を保証するものではあり
ません。コラムの内容は執筆者本人の見解等に基づくものであり、当社の見解等を示すものではありません。
なお、コラムの内容は、予告なしに変更、削除することがあります。
東急ウェルネス株式会社
- 対応地域
- 東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県
- 営業時間
- 10:00~17:30(無休 ※年末年始を除く)
- アクセス
- 対面・オンライン相談(ご希望の場所にてご相談可能)
- 得意分野
- 介護施設紹介・ご相談~ご入居まで一気通貫でサポート