ウエルスアドバイザーレポート 主要国の金利・為替に関するレポート ウエルスアドバイザーレポート 主要国の金利・為替に関するレポート

ウエルスアドバイザーレポート

ウエルスアドバイザー社が提供する、主要国の金利・為替に関するレポートです。
前週分の振り返りと、今後の為替見通し・注目すべき経済イベントなどの情報をお伝えしますので、ぜひ債券をご購入の際に、ご参考として本レポートをご利用ください。

現在お取扱い中の債券

対象期間:2025年10月31日~2025年11月7日
更新:2025/11/11 10:00(更新予定時間:毎週第2営業日10:00頃)

金利為替動向

米景気先行き不透明感がドルの重しに

主要通貨は、対円で下落した。週初3日、米10ISM(供給管理協会)製造業景況指数が弱い内容だったことから、ドル・円はもみ合い。4日、片山さつき財務相の円安けん制発言を受けて、主要通貨は対円で軟化した。5日、米10ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計で雇用者数の増加が市場予想を上回り、FRB(米連邦準備制度理事会)の追加利下げ観測が後退しドル買い優勢に。同日発表された米10ISM非製造業景況指数の好結果も支援材料になった。6日、米景気の先行き不透明感から米国株が大幅安となり、リスクオフから主要通貨は対円で下押し。週末7日、米11月ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を大幅に下回り、ドル・円の重しになった。

新興国通貨は対円で下落が目立った。週初3日は米利下げ観測の後退で円売りが先行したが、4日は片山さつき財務相の円安けん制発言を受けて円買いが加速し、新興国通貨は軒並み急落した。5日は強めの米10ADP雇用統計を材料に円売りが優勢となり、大半の新興国通貨が上昇したが、6日は10月の米企業人員削減数の大幅増を受けて円買いが強まり、新興国通貨はほぼ全面安となった。7日は、米政府機関の閉鎖解除への期待からリスクオンの円売りが優勢となった。

通貨毎の金利と為替動向を確認

米ドル

  • ドル安円高 153.42円(▼0.57円
  • 債券利回り 短期債 低下/長期債 上昇
  • 予想レンジ:1ドル=150円00銭-155円00銭

■為替

ドル・円は下落した。週初3日、米10ISM(供給管理協会)製造業景況指数が弱い内容だったことから、もみ合い。4日、片山さつき財務相の円安けん制発言を受けて、ドル・円は軟化した。5日、米10ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計で雇用者数の増加が市場予想を上回り、FRB(米連邦準備制度理事会)の追加利下げ観測が後退しドル買い優勢に。同日発表された米10ISM非製造業景況指数の好結果も支援材料になった。6日、米景気の先行き不透明感から米国株が大幅安となり、リスクオフからドル・円も下押し。週末7日、米11月ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を大幅に下回り、ドル・円の重しになった。

■債券

短期債利回りは低下した一方、長期債利回りは上昇した。米10ADP雇用統計は強い内容だったものの、他の民間企業の米雇用関連データには弱い内容も散見され、米景気の先行き不透明感が意識された。ドル建て2年債利回りは前週末の3.57%から3.56%に低下、ドル建て10年債利回りは前週末の4.08%から4.10%に上昇して越週した。

■為替見通し

ドル・円は、米政府機関の一部閉鎖が解除に向かうとの観測が広がっており、ニュースフローに敏感に反応する可能性がある。複数のFRB高官の講演にも注目したい。経済指標は本来であれば米10CPI(消費者物価指数)、米10PPI(生産者物価指数)、米10月小売売上高が発表される予定だが、米政府機関の一部閉鎖のため公表が延期される可能性がある。

ユーロ

  • ユーロ安円高 177.44円(▼0.23円
  • 債券利回り 短期債 上昇/長期債 上昇
  • 予想レンジ:1ユーロ=176円00銭-179円00銭

■為替

ユーロ・円は下落した。週初3日は、東京市場が祝日で休場となる中、方向感に欠ける動きとなった。4日は、片山さつき財務相が足元の為替動向について「高い緊張感を持って見極めている」と述べたことから、ユーロ安・円高が進んだ。5日は、欧州株式が上昇する中、ユーロ・円は堅調に推移した。6日は米国債の利回り低下を受け、ユーロ売り・円買いが優勢となった。7日は、ユーロ・ドルの上昇を受け、ユーロ買い・円売りが進んだ。

■債券

短期債利回り、長期債利回り共に上昇した。独9月製造業新規受注が市場予想を上回ったことから、利回りは上昇した。ユーロ建て独2年債利回りは前週末の1.97%から1.99%に上昇、ユーロ建て独10年債利回りは前週末の2.63%から2.67%に上昇して越週した。

■為替見通し

ユーロ・円は、独10CPI(消費者物価指数)などの重要経済指標の発表が予定されており、これらに左右される動きとなりそうだ。ユーロ圏9月鉱工業生産、ユーロ圏79月期GDP(国内総生産)改定値などが発表される。このほか、米政府機関の閉鎖解消に向けた動きに注意したい。

豪ドル

  • 豪ドル安円高 99.63円(▼1.17円
  • 債券利回り 短期債 上昇/長期債 上昇
  • 予想レンジ:1豪ドル=98円50銭-102円50銭

■為替

豪ドル・円は下落した。4日のRBA(豪準備銀行)政策理事会では予想通り政策金利は据え置かれ、インフレ懸念についても不確実性が高まっているとの認識が示された中、片山さつき財務相の円安けん制発言を受け豪ドル・円は反落。5日は日経平均株価の急落を受け一時下落するも、米10ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計の上ブレなどを好感し、豪ドル・円は反発。6日は米10月企業人員削減数が大きく悪化する中、豪ドル・円は急落したが、7日は買い戻しと見られる買いにより豪ドル・円は反発した。

■債券

短期債利回り、長期債利回り共に上昇した。豪債は週を通し、弱含みでもみ合う展開。豪ドル建て2年債利回りは前週末の3.56%から3.58%に上昇、豪ドル建て10年債利回りは前週末の4.30%から4.35%に上昇して越週した。

■為替見通し

13日は、豪10月雇用統計が発表される。市場予想の雇用者数は前月比2万人増と、9月の同14,900人増から増加する見通し。豪ドル・円の100円台定着には底堅い結果が必要なだけに要注目。

NZドル

  • NZドル安円高 86.35円(▼1.81円
  • 債券利回り 短期債 ―/長期債 上昇
  • 予想レンジ:1NZドル=85円00銭-87円50銭

■為替

NZドル・円は下落した。4日は片山さつき財務相の円安けん制発言を受けNZドル・円は下落。5日はNZ79月期就業者数が市場予想を下回り、一時下落するも、米10ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計の上ブレなどを好感し、NZドル・円は反発。6日は米10月企業人員削減数が大きく悪化する中、NZドル・円は急落したが、7日は買い戻しと見られる買いによりNZドル・円は反発した。

■債券

長期債利回りは上昇した。NZ債は週を通し、弱含みでもみ合う展開。NZドル建て10年債利回りは前週末の4.06%から4.08%に上昇して越週した。

■為替見通し

13日は、豪10月雇用統計が発表される。市場予想の雇用者数は前月比2万人増と、9月の同14,900人増から増加する見通し。豪ドル・円が強含めば、NZドル・円も影響を受けるとみられ要注目。

南アフリカランド

  • ランド安円高 8.87円(▼0.02円
  • 債券利回り 短期債 ―/長期債 低下
  • 予想レンジ:1ランド=8円70銭-9円10銭

■為替

ランド・円は下落した。週初は金などの上昇を背景にランド買いが先行したが、南アにとって最大の貿易相手国である中国の弱い経済指標を受けて軟化。4日は片山さつき財務相による円安けん制発言が円買いを誘い、ランド・円は急落した。5日は、市場予想を上回る米10ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計を材料に円が売られ、ランド・円は持ち直したが、6日は米10月チャレンジャー・グレイ&クリスマス人員削減数が前年から大幅な増加となり、円買いが強まった。7日は、米民主党が政府機関閉鎖を終わらせるための要求を一部緩和したなどと報じられ、リスクオンの円売りが優勢となった。

■債券

長期債利回りは低下した。南ア10月製造業PMI(購買担当者景気指数)が好不況の分かれ目である50を割り込んだことでSARB(南ア準備銀行)の金融政策に対する思惑も広がり、債券買いが優勢となった。南アランド建て15年債利回りは前週末の9.79%から9.67%に低下して越週した。

■為替見通し

ランド・円は、底堅い展開か。引き続き心理的フシ目の9円を意識した展開が予想され、利益確定目的のランド売りをこなしながらの展開が予想される。南アの主要産品である金やプラチナ価格の下げが一服していることから、ここから再び上値を追う展開になるか注目したい。週内の主な南ア経済指標は、79月期失業率、9月製造業生産、9月の金やプラチナの生産量など。

ブラジルレアル

  • レアル高円安 28.77円(▲0.13円
  • 債券利回り 短期債 低下/長期債 ―

■為替

レアル・円は上昇した。週初3日は、原油先物価格の上昇やS&Pグローバル・ブラジル10月製造業PMI(購買担当者景気指数)が前月から改善し、レアル買い・円売りが優勢だった。

4日は、片山さつき財務相の円安けん制発言を受けて、レアル・円は軟化した。6日、米景気の先行き不透明感から米国株が急落、リスクオフからレアル・円も下押しした。同日ブラジル中央銀行は市場予想通り政策金利を据え置いたが、市場では26年までに金利引き下げが開始されるとの見方に変化がなかったことから、レアル・円の上値は重かった。週末にかけては、米12月の利下げ観測の高まりからリスクオンとなり、レアル・円は堅調に推移した。

■債券

短期債利回りは低下した。米12月利下げ観測の高まりからリスクオンとなり、ブラジル債券は買われた。ブラジルレアル建て3年債利回りは前週末の13.17%から13.15%に低下して越週した。

トルコリラ

  • リラ安円高 3.63円(▼0.03円
  • 債券利回り 短期債 ―/長期債 上昇

■為替

リラ・円は下落した。トルコ10CPI(消費者物価指数)は前年比と前月比のいずれも市場予想および前月実績の伸び率を下回り、同国がインフレ鈍化傾向にあることが示された。市場ではトルコ中央銀行が次回会合で追加利下げに動くとの観測が広がった。加えて、期間中に米景気の先行き不透明感などからドル売り・円買い基調となり、リラ・円にも下押し圧力がかかった。

■債券

長期債利回りは上昇した。米国の強い経済指標を受けて米金利が上昇する場面があり、トルコ金利の上昇につながった。ドル建てトルコ10年債利回りは前週末の6.68%から6.77%に上昇して越週した。

※為替および債券利回りは、11月7日のニューヨークの終値を使用
※( )内は、先週末比の数字
※リラ債券:債券マーケットが小規模のため、ドル建ての債券利回りを指標として用いています。

提供:コメント/ウエルスアドバイザー社、グラフ/SBI証券

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