ウエルスアドバイザーレポート
ウエルスアドバイザー社が提供する、主要国の金利・為替に関するレポートです。
前週分の振り返りと、今後の為替見通し・注目すべき経済イベントなどの情報をお伝えしますので、ぜひ債券をご購入の際に、ご参考として本レポートをご利用ください。
対象期間:2026年3月20日~2026年3月27日
更新:2026/3/31 10:00(更新予定時間:毎週第2営業日10:00頃)
金利為替動向
中東情勢でドル買い優勢、クロス円は上昇
主要通貨は、ドル買いが優勢となった。週初23日、トランプ米大統領がイランとの協議のため同国の発電所等への攻撃を5日間延期すると表明し、「有事のドル買い」が一服したことで下落。24日、米国が精鋭部隊数千人を中東に派遣する計画と伝わり、中東情勢の先行き不透明感が改めて意識されドルが買われた。25日、米国が提示した15項目の停戦案をイランが検討していると伝わったものの、早期の和平実現には懐疑的な見方も根強くドルは底堅く推移。26日、米国とイランの交戦終結は遠いとの見解が強まる中、「有事のドル買い」が継続した。週末27日、米3月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)が市場予想を下回り重荷となったものの、ドルの上昇が続き1ドル=160円を上抜けた。
新興国通貨は、対円でほぼ全面高。週初23日は、中東情勢の緊張緩和への期待からリスクオンの円売りが優勢となり、新興国通貨の上昇が目立った。24日は、米国とイランの停戦協議への期待が高まり、新興国通貨は強含み。25日も、停戦期待を支えに新興国通貨は軒並み上昇した。26日、停戦協議の先行き不透明感が意識され、多くの新興国通貨が対円で下落したが、27日は中東をめぐる警戒感の高まりを背景に「有事のドル買い」が強まり、相対的に円売りが進んだことでクロス円は上昇した。
通貨毎の金利と為替動向を確認
米ドル
- ドル高円安 160.31円(▲1.08円)
- 債券利回り 短期債 上昇/長期債 上昇
- 予想レンジ:1ドル=158円00銭-162円00銭
■為替
ドル・円は上昇した。週初23日、トランプ米大統領がイランとの協議のため同国の発電所等への攻撃を5日間延期すると表明し、「有事のドル買い」が一服したことで下落。24日、米国が精鋭部隊数千人を中東に派遣する計画と伝わり、中東情勢の先行き不透明感が改めて意識されドルが買われた。25日、米国が提示した15項目の停戦案をイランが検討していると伝わったものの、早期の和平実現には懐疑的な見方も根強くドルは底堅く推移。26日、米国とイランの交戦終結は遠いとの見解が強まる中、「有事のドル買い」が継続した。週末27日、米3月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)が市場予想を下回り重荷となったものの、ドルの上昇が続き1ドル=160円を上抜けた。
■債券
短期債利回り、長期債利回り共に上昇した。米国とイランの紛争の長期化観測を背景にインフレ警戒感がくすぶり続け、米金利の上昇が続いた。ドル建て2年債利回りは前週末の3.90%から3.91%に上昇、ドル建て10年債利回りは前週末の4.38%から4.43%に上昇して越週した。
■為替見通し
ドル・円は、イラン情勢に振り回される展開が続きそうだ。紛争の長期化観測が強まれば、ドルをさらに押し上げる可能性がある。一方、日本の通貨当局による円買いの為替介入も警戒される中、上値の重さが意識される場面も出てきそうだ。経済指標では週末に米3月雇用統計が控えるほか、週を通して米3月コンファレンスボード消費者信頼感指数、米3月ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計、米3月ISM(供給管理協会)製造業景況指数などの発表が相次ぐ。
ユーロ
- ユーロ高円安 184.52円(▲0.29円)
- 債券利回り 短期債 横ばい/長期債 上昇
- 予想レンジ:1ユーロ=183円00銭-186円00銭
■為替
ユーロ・円は上昇した。週初23日は、トランプ米大統領がイランのエネルギー施設攻撃を延期したことからリスク回避の巻き戻しが強まり、ユーロ・円は下落した。24日は中東情勢を巡る懸念から原油先物が上昇したことから、ユーロ買い・円売りが優勢となった。25日は、日経平均株価の上昇を受け、ユーロ・円は堅調に推移した。26日のユーロ・円は方向感に欠ける動きとなった。27日は、米国とイランの停戦に向けた交渉が難航しているとの見方が強まり、ユーロ・円は上昇した。
■債券
短期債利回りは横ばい、長期債利回りは上昇した。イラン紛争の終結への期待感から利回りは一時低下したものの、ECB(欧州中央銀行)による利上げ観測の高まりから上昇に転じた。ユーロ建て独2年債利回りは前週末の2.67%から横ばい、ユーロ建て独10年債利回りは前週末の3.04%から3.09%に上昇して越週した。
■為替見通し
ユーロ・円は、中東情勢と原油価格動向に左右される展開が続くとみる。イエメンの親イラン武装組織フーシ派がイスラエルを攻撃したことを受け、イラン情勢には先行き不透明感が強まっている。一方で、日本政府による円買い為替介入にも警戒したい。
豪ドル
- 豪ドル安円高 110.23円(▼1.59円)
- 債券利回り 短期債 上昇/長期債 上昇
- 予想レンジ:1豪ドル=108円00銭-112円00銭
■為替
豪ドル・円は下落した。中東情勢の混迷長期化懸念から有事のドル買いが進行、豪ドルは対ドルで弱含みとなり、豪ドル・円は軟調な推移が継続。23日の1豪ドル=111円78銭を高値に、米・イラン停戦交渉を始め、中東情勢を巡る不透明感から27日には109円63銭まで下落。しかし、ドル・円が1ドル=160円台に乗せたことを受け、110円41銭まで反発し、節目の110円台は維持した。
■債券
短期債利回り、長期債利回り共に上昇した。豪ドル債は週を通して弱含みでもみ合う展開。豪ドル建て2年債利回りは前週末の4.79%から4.81%に上昇、豪ドル建て10年債利回りは前週末の5.02%から5.10%に上昇して越週した。
■為替見通し
中東紛争の長期化が懸念される中、原油価格、米長期金利の動向には要警戒。さらに31日発表のRBA(豪準備銀行)政策理事会議事要旨、4月1日の米3月ISM(供給管理協会)製造業景況指数、3日の米3月雇用統計は注目したい。
NZドル
- NZドル安円高 92.17円(▼0.70円)
- 債券利回り 短期債 ―/長期債 上昇
- 予想レンジ:1NZドル=90円00銭-94円00銭
■為替
NZドル・円は下落した。中東情勢の混迷長期化懸念から有事のドル買いが進行、NZドルは対ドルで弱含みとなり、NZドル・円は軟調な推移が継続。23日の1NZドル=93円21銭を高値に、米・イラン停戦交渉を始め、中東情勢を巡る不透明感から27日には91円78銭まで下落。しかし、ドル・円が1ドル=160円台に乗せたことを受け、92円31銭まで反発し、92円台は維持して終えた。
■債券
長期債利回りは上昇した。NZ債は週を通して弱含みでもみ合う展開。NZドル建て10年債利回りは前週末の4.74%から4.77%に上昇して越週した。
■為替見通し
中東紛争の長期化が懸念される中、原油価格、米長期金利の動向には要警戒。さらに31日発表のRBA(豪準備銀行)政策理事会議事要旨、4月1日の米3月ISM(供給管理協会)製造業景況指数、3日の米3月雇用統計は注目したい。
南アフリカランド
- ランド高円安 9.38円(▲0.02円)
- 債券利回り 短期債 ―/長期債 低下
- 予想レンジ:1ランド=9円10銭-9円60銭
■為替
ランド・円は小幅に上昇した。週初は米国がイランのエネルギー施設への攻撃を延期すると発表したほか、停戦案を提示したことで中東の緊張緩和を期待したリスクオンのランド買いが優勢となった。イランが米国の提案を拒否するなど、停戦協議に進展がみられない中、原油先物価格の上昇を背景にした円売りがランド・円の下値を支えた。26日にはSARB(南ア準備銀行)が政策金利を据え置いたが、市場予想通りだったことから反応は限定的だった。
■債券
長期債利回りは低下した。米国がイランのエネルギー施設への攻撃を延期すると表明したことから週初にリスクオンの債券買いが高まり、南ア長期金利は急低下した。ただ、その後は中東情勢の先行き不透明感からリスク回避姿勢が後退し、徐々に債券売りが強まった。南アランド建て15年債利回りは前週末の9.69%から9.66%に低下して越週した。
■為替見通し
ランド・円は、上値の重い展開か。中東情勢をにらんだ展開が続く見通し。足元で南アの主要産品である金やプラチナの価格は下げ止まっており、落ち着いた動きが続けばランドの支えになりそうだが、米国とイランの停戦協議に進展がみられない限り、積極的なランド買いにはつながらないだろう。対ドルでの円買い介入なども引き続き警戒したい。週内の主な南ア経済指標は、2月貿易収支、3月製造業PMI(購買担当者景気指数)など。
ブラジルレアル
- レアル高円安 30.59円(▲0.63円)
- 債券利回り 短期債 横ばい/長期債 ―
■為替
レアル・円は上昇した。週初23日は、トランプ米大統領がイランのエネルギー関連施設への軍事攻撃を延期すると表明したことを受け、リスクオフムードが後退すると、ブラジル株が大幅反発。レアル・円の押し上げにつながった。24日、イランが米国との協議を否定したものの、有事のドル買いでドル・円が上昇し、レアル・円をサポート。25日は米国がイランとの停戦を模索しているとの複数報道を受け、欧米株高の流れが波及。ブラジル株は3連騰し、レアル・円は上値を伸ばした。26日はイランが米国からの停戦条件を拒否したと伝わり、リスクオフムードからブラジル株が反落。レアル・円は下押しした。27日、トランプ米政権が中東への自軍の追加派遣を検討していると伝わり、有事のドル買いの流れが加速。ドル・円がおよそ1年8カ月ぶりに1ドル=160円を突破すると、レアル・円もツレて上伸した。
■債券
短期債利回りは横ばいだった。中東情勢をめぐる紛争長期化に対する楽観・悲観の見方が交錯した。レアル建て3年債利回りは前週末の14.22%から横ばいで越週した。
トルコリラ
- リラ高円安 3.60円(▲0.01円)
- 債券利回り 短期債 ―/長期債 上昇
■為替
リラ・円は上昇した。米国とイラン間の紛争の長期化観測は根強く、「有事のドル買い」が継続しドル買い・円売り基調となり、中東の地政学リスクが高まる中でもリラ・円の上昇に波及した。期間中の経済指標では、トルコ2月外国人観光客(前年比)が前月のプラスからマイナスに転換したほか、トルコ3月製造業景況感指数、トルコ3月設備稼働率がいずれも前月から低下した。
■債券
長期債利回りは上昇した。イラン紛争の長期化観測がくすぶり続けたことで投資家のリスク回避姿勢が強まり、トルコ債券が売られた。ドル建てトルコ10年債利回りは前週末の7.46%から7.69%に上昇して越週した。
※為替および債券利回りは、3月27日のニューヨークの終値を使用
※( )内は、先週末比の数字
※リラ債券:債券マーケットが小規模のため、ドル建ての債券利回りを指標として用いています。
提供:コメント/ウエルスアドバイザー社、グラフ/SBI証券
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