ウエルスアドバイザーレポート
ウエルスアドバイザー社が提供する、主要国の金利・為替に関するレポートです。
前週分の振り返りと、今後の為替見通し・注目すべき経済イベントなどの情報をお伝えしますので、ぜひ債券をご購入の際に、ご参考として本レポートをご利用ください。
対象期間:2026年4月24日~2026年5月8日
更新:2026/5/12 10:00(更新予定時間:毎週第2営業日10:00頃)
金利為替動向
政府・日銀の円買い介入観測で円高
期間中(4月27-5月8日)の主要通貨は、対円で下落した。4月27日-5月1日の週は下落。FOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ見送りもあり一時強含むも、日本の通貨当局による円買いの為替介入とみられる動きから急落した。4-8日の週も下落。イラン情勢の先行き不透明感がくすぶり続け、週初から5日にかけて「有事のドル買い」が先行するも、弱い米経済指標や為替介入への警戒が上値を抑えた。6日、突如急落し日本による再度の為替介入への思惑が広がる場面があった。加えて、米国とイランが戦闘終結に向けて合意に近づいていると報じられドル売りに。7日、ホルムズ海峡での米軍とイランとの衝突が伝わり反発。週末8日、米4月雇用統計の内容がまちまちで、ドル・円の反応は限られた。
新興国通貨は、対円でほぼ全面安。4月27日-5月1日は、日米の金融政策決定会合を受けて円売りが優勢となったが、円買い介入観測からクロス円も下落。一方、米国とイランの戦闘終結期待の高まりから5月1日にかけては新興国通貨を買う動きが強まった。4-8日は下げ渋った。4日はまちまちだったが、5日は原油価格の高止まりなどを背景に円売りが加速。6日も対ドルでの円買い介入観測があったが、クロス円への影響は限定的。7日、原油価格の高止まりなどを背景に新興国通貨は底堅く推移。8日は米イランの戦闘終結への過度の期待が後退し、円売りが継続した。
通貨毎の金利と為替動向を確認
米ドル
- ドル安円高 156.68円(▼2.70円)
- 債券利回り 短期債 上昇/長期債 上昇
- 予想レンジ:1ドル=156円00銭-159円00銭
■為替
ドル・円は下落した。4月27日-5月1日の週は下落。FOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ見送りもあり一時強含むも、日本の通貨当局による円買いの為替介入とみられる動きから急落した。4-8日の週も下落。イラン情勢の先行き不透明感がくすぶり続け、週初から5日にかけて「有事のドル買い」が先行するも、弱い米経済指標や為替介入への警戒が上値を抑えた。6日、突如急落し日本による再度の為替介入への思惑が広がる場面があった。加えて、米国とイランが戦闘終結に向けて合意に近づいていると報じられドル売りに。7日、ホルムズ海峡での米軍とイランとの衝突が伝わり反発。週末8日、米4月雇用統計の内容がまちまちで、ドル・円の反応は限られた。
■債券
短期債利回り、長期債利回り共に上昇した。FOMCでインフレ警戒感が示され米利下げ観測が後退したほか、イランによるアラブ首長国連邦への攻撃が原油価格を押し上げる場面があり、米金利は上昇した。ドル建て米2年債利回りは4月24日の3.78%から3.88%に上昇、ドル建て米10年債利回りは4月24日の4.30%から4.35%に上昇して越週した。
■為替見通し
ドル・円は、ベッセント米財務長官が訪日し高市早苗首相、片山さつき財務相、植田和男日銀総裁と会談する見通しで、足元の円安も議題の一つになるとの観測が重荷になりそう。イラン情勢にも引き続き注視。トランプ米大統領は週後半に予定される訪中前にイランとの戦闘終結合意を目指すとみられていたが、交渉は難航しているもよう。当面は関連ニュースに揺さぶられる相場展開が続きそうだ。経済指標では米4月CPI(消費者物価指数)、米4月PPI(生産者物価指数)、米4月小売売上高などが発表される。
ユーロ
- ユーロ安円高 184.66円(▼2.20円)
- 債券利回り 短期債 上昇/長期債 上昇
- 予想レンジ:1ユーロ=183円00銭-186円00銭
■為替
ユーロ・円は下落した。4月29日は、トランプ米大統領はホルムズ海峡封鎖が長期化する可能性を示唆したことから、ユーロ買い・円売りが進んだ。30日は片山さつき財務相と三村淳財務官が「断固たる措置を取る時が近づいている」などと円安を相次ぎけん制したことから、ユーロ・円は急落した。5月4日は日銀・政府による介入への警戒感からユーロ・円は上値の重い展開となった。6日も介入への警戒から、ユーロ売り・円買いが優勢となった。7日は中東での戦闘終結へ向け米国とイランの交渉が進展するとの見方が強まり、ユーロ・円は上昇した。8日は、シュナーベルECB(欧州中央銀行)専務理事がユーロ圏のインフレ率上昇リスクが高まっており、6月の利上げに言及したことから、ユーロ買い・円売りが優勢となった。
■債券
短期債利回り、長期債利回り共に上昇した。ECB理事会でインフレへの懸念が示されたことや、原油価格の高騰が利回りを押し上げた。ユーロ建て独2年債利回りは4月24日の2.55%から2.60%に上昇、ユーロ建て独10年債利回りは4月24日の2.99%から3.01%に上昇して越週した。
■為替見通し
ユーロ・円は、ECBによる利上げ観測が高まる一方で、日銀・政府による介入への警戒感から上値の重い展開となりそうだ。ベッセント米財務長官が13日まで来日しており、為替介入に関する発言が出るかが要注目となりそうだ。このほか、中東情勢には引き続き注意を払いたい。
豪ドル
- 豪ドル安円高 113.51円(▼0.45円)
- 債券利回り 短期債 横ばい/長期債 上昇
- 予想レンジ:1豪ドル=112円00銭-115円00銭
■為替
豪ドル・円は下落した。4月28日には日銀が金融政策決定会合で政策金利を据え置いたが、反対する委員が増えたことで豪ドル・円はこの日の高値114円72銭からは下落。30日は日本の当局の為替介入で米ドルが急落したことを受け、豪ドル・円も急落。5月5日はRBA(豪準備銀行)が政策金利を0.25ポイント引き上げ4.35%としたことで豪ドル・円は反発。ただ、RBAは3会合連続で政策金利を引き上げており、今後は利上げ効果を見極める姿勢を示したことで、追加利下げ観測が後退し、6日、7日と豪ドル・円は続落。8日は円買い介入への警戒感を持ちつつ豪ドル・円は反発して終えた。
■債券
短期債利回りは横ばい、長期債利回りは上昇した。豪ドル債は狭いレンジでもみ合う展開。豪ドル建て2年債利回りは4月24日の4.69%から横ばい、豪ドル建て10年債利回りは4月24日の4.98%から4.99%に上昇して越週した。
■為替見通し
14-15日の米中首脳会談や中東情勢の動向は要注目。会談が波乱なく通過し、中国景気への過度な警戒感が後退すれば、対中輸出依存度の高い豪経済への安心感から豪ドル買いにつながる可能性がある。
NZドル
- NZドル安円高 93.50円(▼0.22円)
- 債券利回り 短期債 ―/長期債 横ばい
- 予想レンジ:1NZドル=92円00銭-95円00銭
■為替
NZドル・円は下落した。4月28日には日銀が金融政策決定会合で政策金利を据え置いたが、反対する委員が増えたことでNZドル・円はこの日の高値94円30銭からは下落。30日は日本の当局の為替介入で米ドルが急落したことを受け、NZドル・円も急落。5月5日はRBA(豪準備銀行)が政策金利を0.25ポイント引き上げ4.35%としたことで豪ドル・円が反発し、つれてNZドル・円も反発。6日はNZ1-3月期失業率が市場予想を下回ったことでNZドル・円は上昇。8日は円買い介入への警戒感を持ちつつNZドル・円は値を上げて終えた。
■債券
長期債利回りは横ばい。NZ債は弱含みでもみ合う展開。NZドル建て10年債利回りは4月24日の4.69%から横ばいで越週した。
■為替見通し
11-13日にかけてベッセント米財務長官が来日する。米側が日本の円買い介入継続に否定的な姿勢を示せば、円買い圧力後退を通じNZドル・円の支援材料となる可能性も。
南アフリカランド
- ランド安円高 9.56円(▼0.08円)
- 債券利回り 短期債 ―/長期債 上昇
- 予想レンジ:1ランド=9円40銭-10円00銭
■為替
ランド・円は下落した。4月27日-5月1日は軟調。原油価格が高止まりする中、4月のFOMC(米連邦公開市場委員会)がタカ派寄りと受け止められたことに加え、日本政府と日銀による対ドルでの円買い介入観測が波及し、ランド・円は下落した。南アの3月PPI(生産者物価指数)が強い結果となった一方、SARB(南ア準備銀行)総裁がインフレ抑制に時間を要するとの認識を示したこともランド売りの材料になり、4-8日に入ってもランド・円は軟調に推移したが、米国とイランの戦闘終結に向けた動きを受けて原油価格の上昇が一服したため、ランドを買い戻す動きが優勢となった。
■債券
長期債利回りは上昇した。4月27日-5月1日は米国とイランの和平協議に対する先行き不透明感から原油価格が上昇し、南ア債券はリスクオフの売りが優勢となったが、4-8日は原油価格の上昇一服を受けて債券買いに傾いた。南アランド建て15年債利回りは4月24日の9.18%から9.21%に上昇して越週した。
■為替見通し
ランド・円は、引き続き米国とイランの動きが注目となる。トランプ米大統領がイラン側の提案を拒否したと伝えられて原油価格が再び騰勢を強めている。14-15日には米中首脳会談が予定されているが、イラン情勢も協議される見通し。緊張が高まるようなことになればランド売り圧力が強まる可能性もある。一方、ベッセント米財務長官が訪日し、高市早苗首相や片山さつき財務相などと会談する予定。円安などが議題になるともみられており、関心を払っておきたい。週内の主な南ア経済指標は、1-3月期失業率、3月製造業生産、3月鉱物生産量など。
ブラジルレアル
- レアル高円安 32.03円(▲0.04円)
- 債券利回り 短期債 上昇/長期債 ―
■為替
レアル・円は上昇した。4月27日は小動き。28日、日銀金融政策決定会合で利上げが見送られたものの、前回から利上げ派が増えたこともあり、レアル・円は円強含みとなる場面もあった。29日は日本市場がゴールデンウィーク入りで市場参加者が限られる中で小動き。ブラジル中央銀行が政策金利を市場予想通り0.25ポイント引き下げの14.50%とすると、30日はレアル売り・円買いが先行。その後、財務省高官の円安けん制発言があったほか、円買い介入が実施されたとの観測が強まり、レアル・円の下げが急加速した。5月1日、ブラジル市場がメーデーで休日となる中、レアル・円は自律反発した。4日は軟調なブラジル株にツレてレアル・円も軟化。5日、ブラジル株が反発したほか、外務省の円買い介入があったとされる日から4営業日を経過し、警戒感が和らぎ、レアル・円は上伸した。6日は財務省が追加介入を行ったとの観測が強まり、レアル・円を下押しした。7日、ブラジル3月鉱工業生産が市場予想を上回り、レアル買い・円売り優勢。週末8日はブラジル株の反発にツレてレアル・円も上値を伸ばした。
■債券
短期債利回りは上昇した。4月14日に史上最高値を更新したブラジル株が調整局面を迎える中、逆相関となりやすい債券利回りは上昇した。5月1日はメーデーで休場。レアル建て3年債利回りは4月24日の13.56%から13.62%に上昇して越週した。
トルコリラ
- リラ安円高 3.45円(▼0.09円)
- 債券利回り 短期債 ―/長期債 低下
■為替
リラ・円は下落した。4月27日-5月1日の週は下落。日本の通貨当局の為替介入とみられる動きから円買い・ドル売りに傾き、リラ・円の下落に波及した。4-8日の週も下落。日本の再度の為替介入とみられる動きがドル・円の上値を抑え、リラ・円の重荷になった。期間中の経済指標ではトルコ3月外国人観光客(前年比)が増加に転じ、トルコ4月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回ったが、中東情勢の先行き不透明感が残り、軟調な推移が続いた。
■債券
長期債利回りは低下した。米国とイランの戦闘終結に対する期待が一時的に高まり、投資家のリスク選好姿勢を強め、トルコ債券が買われる場面があった。ドル建てトルコ10年債利回りは4月24日の7.09%から7.05%に低下して越週した。
※為替および債券利回りは、5月8日のニューヨークの終値を使用
※( )内は、先週末比の数字
※リラ債券:債券マーケットが小規模のため、ドル建ての債券利回りを指標として用いています。
提供:コメント/ウエルスアドバイザー社、グラフ/SBI証券
ご注意事項
【手数料及びリスク情報等】
・債券を募集・売出し等により、または当社との相対取引により売買する場合は、その対価(購入対価・売却対価)のみを受払いいただきます。
当社との相対取引により売買する場合は、取引価格※に取引の実行に必要なコストが含まれております。別途手数料をお支払いいただく必要はございません。
※当社は、お客さまとのお取引にあたっては、社内時価を基準として当社が定めた一定の値幅の範囲内において、売買対象銘柄の種類、市場環境(相場変動を含む。)、当社が得るべき利益、銘柄固有の流動性、信用リスク、カントリーリスク、取引金額の規模等を考慮して取引価格(「お客さまが購入される価格」と「お客さまが売却される価格」)を決定しております。
・為替取引には、当社為替スプレッドがかかります。外貨建債券を円貨決済で購入される場合および利金・償還金の円貨での受取を指定した場合の為替取引、外貨建債券(円貨決済型)の購入時および途中売却時には当社為替スプレッドがかかります。当社為替スプレッドについてはこちらをご確認ください。
債券投資のリスクについて
・債券の価格は、市場の金利水準の変化に対応して変動しますので、償還前に換金する場合には、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営、財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込むことがあります。詳しくは「外国証券の国内店頭取引について」及び「公社債の売買取引について」をご覧ください。
・外貨建債券は、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。
・詳しくは、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示または契約締結前交付書面等をご確認ください。