5万円到達のカギは半導体銘柄!?

たけぞう

2024/04/25

【日経平均5万円への道】日本株の今後の見通しについてたけぞう氏が解説!

  • たけぞう
    ゲスト
    元証券ディーラー・個人投資家
    1988年に証券会社へ入社し約30年間勤務、うち20年間以上証券ディーラーとして活躍。多い時には約10億円の資金運用を託され、重圧と戦いながら約50億円の収益を上げる。
    現在は個人投資家である傍ら「誰にでも、わかりやすく」にこだわりラジオ、セミナーなど多くの舞台で投資手法を伝え、一人でも多くの投資家が株で収益を上げられるように日々活動を行っている。
  • 大橋 ひろこ
    インタビュアー
    フリーアナウンサー/個人投資家。福島県出身。
    アナウンサーとして経済番組を担当したことをきっかけに自身も投資を始め、個人投資家目線のインタビューに定評がある。ラジオや動画でのレギュラーを多数抱える他、経済講演会ではモデレーターとしても活躍。
    出演番組
    ラジオNIKKEI「マーケット・トレンドDX」
    TBSラジオ「トレードアイランド学園」
    YouTubeチャンネル なるほど!投資ゼミナール

日経平均の現状について

大橋 ひろこ(以下、大橋):皆さんこんにちは。大橋ひろこです。日経平均5万円への道、今回は元証券ディーラーたけぞうさんをお迎えしています。
2024年日経平均は2月22日に史上最高値を更新しまして、3月には4万円の大台達成しましたね。
ここまで日経平均が大きく上昇した背景をどのようにご覧になっていますか?

たけぞう(以下、たけぞう氏):びっくりしました。これは東証が資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応というのを、上場企業全社に求めたということが非常に大きかったんじゃないかなと思います。

大橋:会社側がこの要請に応じる形で資本コストを意識して株主還元をするという意味合いで、例えば自社株買いをするだとか、増配をするだとか、そういう努力を開示したということですね。

たけぞう氏:官邸のホームページを見ると、日本企業の稼ぐ力を強化するということが書かれています。これは東証が促している資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を官邸も促しています。

4月の上旬に日米首脳会談がありましたが、会談に行く前にブラックロックのCEO、モルガンスタンレーのCEOと会って同様のことをお伝えしています。

大橋:日本株上昇には日本の個人投資家のマネーも必要だけれども、海外の投資家の資金が入ってこないと上がっていかないということですね。

ところで、著名投資家のバフェットさんも日本の株を買っているとのことで、去年すごく沸いたことがありました。海外の投資家が日本に注目をし始めて買ってきているというのがあっという間に4万円へ駆け上った背景にあったということですね。

たけぞう氏:そうですね。もうひとついえるのが、やはり日本企業も変わってきていて、上場企業の配当総額これが16兆円を超えてきた。あともう一つ、自社株買いですね。2023年取得枠だけなんですが、9兆6,000億円と2年連続で過去最高になっています。

日経平均が4万円に到達したのはそういう恩恵があったのだと思います。

日経平均5万円到達についての見通しや牽引銘柄(セクター)

大橋:日経平均4万円の大台からちょっと今転落して5万円に到達するのは一体いつぐらいになるのか。そしてそのためには何が必要なのか。

たけぞう氏:今の段階では5万円はちょっと遠のいてきた感じはするんですが、日本企業というのは変わってきていると思います。

TSMCに政府が1兆円以上の補助を出すとか、北海道のラピダスに2024年度で最大5,900億円の支援とか、非常に設備投資が盛んになってきていると思います。

あともう一つ言えるのが、データセンターですかね。マイクロソフトも2年間で4,400億円かけてAI処理能力を強化する。AWSにしても、2023年から2兆2,600億円を投じてデータセンターを増強する。あとグーグルも今後、データセンターのところでかなりのお金を入れる。

アメリカからの日本投資というのが4兆円強になってきていますので、やはりこういう設備投資が盛んになるということは、恩恵を受けてくる企業も非常に大きくなると思いますので、こういうのがうまく回転していくと、日経平均5万円というのも考えられると思います。

大橋:5万円ってのはいつぐらいというふうにご覧になってますか。

たけぞう氏:ちょっと遠のいたとはいえ、来年ぐらいには。そういう考えもあるかなというふうに思います。

大橋:日経平均が5万円到達するために、どういうセクターとか銘柄群というのが注目でしょうか。

たけぞう氏:やはりもう日経平均が上がるとすれば、半導体。本当に半導体に左右されると思います。

大橋:生成AIバブルではないですけど、かなり先行して買われてしまった局面があって、ちょっと割高修正みたいなことが新年度から少し起こっているようですが、息が長いと考えて大丈夫でしょうか。

たけぞう氏:やはり5万円という数字を見るならば、日経平均の構成比率を多分見ないといけない。今年なぜこの4万円になったかというと、やはり東京エレクトロン、アドバンテストというところが上昇したから。

ソフトバンクグループも、アメリカに上場しているアーム、これも半導体。アーム次第で、ソフトバンクグループの株価も上下しますので、ある意味ソフトバンクグループも半導体関連と言えるのかなと。あとは信越化学工業と上位のところが半導体になっているというところになると、半導体が上がることによって、日経平均これが5万円に近づくというふうに思います。

大橋:長い期間、10年とか20年とかっていう将来を見た時に日本株投資というのは未来明るいでしょうか。

たけぞう氏:冒頭にお伝えした東証の改革(資本コストや株価を意識した経営の実現)もそうですが、運用会社も非常に姿勢を変えている。
政策保有、昔からいう持ち合いで持っている株を解消するようになってきています。なぜかというと昨年、アメリカの議決権行使会社ISSというのがあるんですが、政策保有株を連結純資産20%以上持っている企業に対して、経営トップの取締役選任に反対票を投じることを推奨したんです。
さらに、今年の2月には金融庁が損保4社に政策保有株の売却を加速するよう求めたんです。

それらの株を売った資金で、株主還元に回すんじゃないかという期待とか、成長投資に回せるじゃないかという期待から、この政策保有の株も買われたりする局面があったかなというふうに思います。

大橋:こういうしがらみからの脱却は、外国人投資家からすると評価に値していたということですね。

たけぞう氏:日本企業が変わってくるということは、中長期的にもポジティブな感じだと思います。

個人投資家に向けたメッセージ

大橋:個人投資家も2024年新NISAが始まりまして、株式投資を始めたという方もたくさんいらっしゃるかと思います。
何かアドバイスというか、注意点があれば、最後にお言葉いただければと思います。

たけぞう氏:株価というのは乱高下というか上がる時もそう。今年なんかすごいスピードで上がりましたけど落ちるのも速くなっていると思います。
AIというか、自動発注が席巻する時代だったら本当に一方向に動きやすいところがあると思うので、1発で買うんじゃなくて、やはり徐々に分散して1年間でこの枠を使い切る、本当に長い目でNISA枠というのを使った方がいいんじゃないかなとは思います。

ご注意事項

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