お知らせ

米国株式市場のポイントや注目銘柄として個別株5銘柄の紹介を致します。コンテンツは毎月1回の更新予定ですので、ぜひご参考になさってください。6月のコンテンツのテーマは「割安感」です。

レポート作成日:2024/06/03

5月の米国株式市場を振り返ると、金融当局者の発言等を背景とした高金利長期化懸念が材料視される場面もありましたが、非農業部門雇用者数と平均時給が市場予想を下ブレたことで雇用の需給緩和が好感され、また、CPI(消費者物価指数、前年比)が市場予想に一致して前回から伸びが鈍化したこと、エヌビディア(NVDA)の好決算を受けたAIへの成長期待等から終値ベースでナスダックが史上最高値を更新しました。半導体のSOX指数も史上最高値を更新しました。NYダウは4万ドルを突破してからやや軟調なものの、S&P500指数は史上最高値圏で推移しており米株のモメンタムは好調を持続しています。セクター(S&P500の11業種)は情報技術や公益、コミュニケ-ション・サービス等が上げ、エネルギーが下げました。個別株ではエヌビディア(NVDA)やウォルマート インク(WMT)、コストコ ホールセール(COST)等が上場来高値圏で、バンク オブ アメリカ(BAC)やネットアップ インク(NTAP)等が52週高値圏です。

注目のエヌビディア(NVDA)の2-4月期売上高はデータセンター向けが牽引して売上高とEPSが市場予想を上回ったほか、5-7月期の売上高見通しも市場予想を上回りました。1対10の株式分割も発表しており株価は大幅上昇となりました。同社CEOは「次の産業革命が始まった。データーセンター向けの好調は生成AIのトレーニングと推論の力強く加速する需要によってもたらされている」とコメントしています。なお、S&P500指数採用銘柄のうち、490社が決算発表済みでEPSが市場予想を上回ったポジティブサプライズの割合は80%と高水準です。

6月の米国株の注目点は、①CPI(6月12日発表予定)、②FOMC(6月11日-12日)、③バイデン大統領とトランプ前大統領のテレビ討論会(6月27日予定)と考えています。CPIについては市場予想を下回りインフレ鈍化を示すかどうかが注視されます。FOMCでは政策金利の据え置きが見込まれていますが、金融当局者の経済見通し(インフレや政策金利等)に変更があるかどうかが注視されます。足元のインフレ動向と2%の目標値まではまだ差がある事を考えると政策金利の見通しは前回3月時点の年内3回の利下げ予想から2回程度へ引き下げられる可能性があると考えています。また、テレビ討論会においてはバイデン大統領とトランプ前大統領の発言内容が注視されそうです。この他、6月10日に開幕するアップル(AAPL)の世界開発者会議で、AI戦略について言及があるかどうか注目されそうです。

今回のコンテンツではテーマとして割安感を取り上げます。株式市場が史上最高値圏にある中、今期市場予想PERで見てS&P500指数と比較して割安感がある関連銘柄は、再評価の期待から注目を集めやすいと考えられます。

当コンテンツはBloombergデータ、各社資料、各種報道、当社Webサイトを基にSBI証券が作成

投資情報部 齊木 良

SBI証券 アナリスト注目銘柄

今回の5銘柄の選定ポイントは次の3点です。

1.今期市場予想PERがS&P500指数の約22倍よりも割安感

2. 株価が52週安値圏ではない(株価水準が低いのが割安の理由というのを除外するため)

3.コンセンサス目標株価が5/31終値を上回っている

  1. 1ゼネラル モーターズ(GM)

    ミシガン州に本社を置く米国を代表する自動車メーカーです。トラックやクロスオーバー、乗用車等の設計・製造・販売を行っています。ビューイックやキャデラック、シボレー、GMCブランドで展開しています。また、自動運転開発部門のクルーズがあります。2023年12月期の売上高比率は自動車が92%、金融が8%等です。地域別では北米が82%、海外9%です。主力の北米における同社市場シェアは2023年12月期で15.6%で過去2期と比較してシェアが拡大しています。なお、米トラック販売堅調等を背景に2024年12月期のEPS見通しを9.0-10.0ドルに上方修正しています(従来予想は8.5-9.5ドル)。今期市場予想PERは約5倍で、S&P500指数の約22倍に比べると割安感があると考えられます。

    1.今期市場予想PERは約5倍

    2. 52週安値は26.30ドル(23年11月)

    3.コンセンサス目標株価は53.68ドル(5/31終値44.99ドル)

  2. 2フォード モーター(F)

    ミシガン州に本社を置く米国を代表する自動車メーカーです。ブランドはフォードとリンカーンで、同社のFシリーズは米国で最も売れているピックアップ・トラックです。2023年12月期のセグメント売上高比率はフォード・ブルー(内燃機関とハイブリッド等)が58%、フォード・モデルe(電気自動車等)3%、フォード・プロ(商用・政府向け等)33%、フォード・クレジット(金融)6%等です。地域別では米国が66%、カナダ8%、英国5%、メキシコ2%、その他19%です。EV(電気自動車)とハイブリッドの両輪を強化していく方針です。今期市場予想PERは約6倍で、S&P500指数の約22倍に比べると割安感があると考えられます。

    1.今期市場予想PERは約6倍

    2. 52週安値は9.63ドル(23年10月)

    3.コンセンサス目標株価は14.11ドル(5/31終値12.13ドル)

  3. 3デルタ エアーラインズ(DAL)

    ジョージア州に本社を置く大手航空会社です。ハブ空港はアトランタやボストン、デトロイト、ロンドン・ヒースロー、ロサンゼルス、東京等です。2023年は1.9億人強の顧客にサービスを提供しました。2023年12月期の売上高比率は旅客収入が84%、貨物1%、その他14%です。地域別では国内が70%、大西洋18%、南米7%、太平洋4%で米国内がメインです。なお、2023年12月期の売上高(約580億ドル)はコロナ前の2019年(約470億ドル)を既に上回っています。ビジネス需要と海外の牽引等で2024年1-3月期のEPSが市場予想を上回り、4-6月期見通しも市場予想を上回りました。今期市場予想PERは約8倍で、S&P500指数の約22倍に比べると割安感があると考えられます。

    1.今期市場予想PERは約8倍

    2.52週安値は30.6ドル(23年10月)

    3.コンセンサス目標株価は59.54ドル(5/31終値51.02ドル)

  4. 4ユナイテッド エアラインズ(UAL)

    本社はイリノイ州にあり、ユナイテッド航空を傘下に持つ持ち株会社です。北米の航空会社の中で最大級の航路ネットワークを持ち、ハブ空港はシカゴやデンバー、ヒューストン、ロサンゼルス、サンフランシスコ等です。世界最大級のエアラインネットワークであるスターアライアンスのメンバーです。2023年12月期の売上高比率は旅客収入が91%、貨物3%、その他6%です。地域別では米国及びカナダが60%、大西洋20%、南米9%、太平洋10%です。なお、2023年12月期の売上高(約537億ドル)はコロナ前の2019年(約433億ドル)を既に上回っています。ビジネス需要好調等で、2024年4-6月期のEPS見通しは市場予想を上回りました。今期市場予想PERは約5倍で、S&P500指数の約22倍に比べると割安感があると考えられます。

    1. 今期市場予想PERは約5倍

    2.52週安値は33.68ドル(23年10月)

    3.コンセンサス目標株価は66.42ドル(5/31終値52.99ドル)

  5. 5ダイヤモンドバック エナジー(FANG)

    テキサス州に本社を置く独立系エネルギー会社です。テキサス州とニューメキシコ州のパーミアン盆地(米国の主要生産地の一つ)で原油・天然ガスの探鉱・開発等を行っています。確認埋蔵量比率は原油約53%、天然ガス液24%、天然ガス23%です(2023年末)。2024年2月にエンデバー・エナジー・リソーシズへのおよそ260億ドルでの大型買収で合意し、規模の拡大を目指す考えです。パーミアン盆地での競争力強化につながる期待があります。約4%の好配当利回り銘柄としても注目されそうです(24/Q1発表の1株配当$1.97の年換算ベース)。今期市場予想PERは約11倍で、S&P500指数の約22倍に比べると割安感があると考えられます。

    1.今期市場予想PERは約11倍

    2.52週安値は123.41ドル(23年6月)

    3.コンセンサス目標株価は224.16ドル(5/31終値199.26ドル)

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