みんなの投資を見てみよう!NISAポートフォリオ大公開 第1回 ポートフォリオとは?

みんなの投資を見てみよう!NISAポートフォリオ大公開 第1回 ポートフォリオとは?

投資情報部 川上雅人

2024/07/29

  • 川上雅人
    SBI証券 投資情報部シニア・ファンドアナリスト
    SBI証券「投資情報メディア」やマネー誌などで投資信託や資産運用(NISA等)に関する情報提供を行う。
  • 社員A
    SBI証券の新入社員
    新NISA開始に合わせて投資をはじめて、投資に関する知識を勉強中

新NISAについてのおさらい

今回は、SBI証券シニア・ファンドアナリストの川上さんに投資に関する質問をしていこうと思います!

よろしくお願いします

2024年からNISA制度が新しくなりましたが、それまでと比べて変わったところはどこになりますか?

2024年からの新しいNISAでは、旧NISAと比べて投資可能額と非課税期間が大きく拡充されています。一般NISAは成長投資枠へ、つみたてNISAはつみたて投資枠へ名前を変え、1年間に投資できる上限もそれぞれ120万円から240万円、40万円から120万円と大幅に増加しました。

つみたてNISAをしていた人はオルカン(インデックス)1本のみに投資をしていた人も多かったのではないでしょうか。
新NISAでは年間360万円まで投資ができるので、自身にあったポートフォリオを作っていくことが大切になってくるかもしれません。

ポートフォリオとは?

そもそもポートフォリオとはどのようなものなのでしょうか。

投資におけるポートフォリオとは、「金融商品の組み合わせ」を意味する言葉です。
どの資産にどれだけ投資をするのかを決めることを一般的には「ポートフォリオを組む」といいます。

なるほど!
では、ポートフォリオを組むことのメリットとはどのようなものなのでしょうか?

ポートフォリオを組むことのメリットは、自身の資産運用におけるリスクとリターンを自分好みに調整できる点にあります。
ちなみに「リスク」は値動きの幅を、「リターン」は収益を意味します。
一般的にリスクが大きいほど、期待されるリターンも大きくなる傾向がありますが、大切な資産を運用するには、リスクは抑えて、高いリターンをめざしたいものですよね?
そこでおすすめしたいのが、分散投資です。

分散投資の種類とリスク・リターンについて

分散投資は聞いたことがあります。
オルカンはいろんな国に分散投資している投資信託として有名ですよね。

その通りです。

分散投資には、大きく3つの分散があります。
投資対象の分散、地域の分散、時間の分散です。
いま言ってくれたオルカンは分散投資の中でも、地域の分散が出来ている投資信託になります。
他にも積立投資をすることで時間の分散も実現できますね。
また、リスクを抑えて安定したリターンを目指す際には、投資対象の分散も効果的です。

POINT

投資対象の分散
株と債券は一般的に異なる値動きをする傾向にあり、株と債券の両方に分散して投資することでお互いのマイナスをカバーし合うことが期待できます。
地域の分散
国内や海外など、さまざまな国や地域に分散して投資する方法です。
時間の分散
積立などで定期的に一定額を投資することで、突発的な価格変動のリスクを分散させる効果が期待できます。

なるほど。
残りの投資対象の分散とはどのようなものでしょうか?

投資対象の分散は、リスクを分散して安定的なリターンを目指す際に重要になる分散投資です。
ポートフォリオに組み込む資産として代表的なものは、主に以下の7つの商品群です。
それぞれのリスク・リターンや特徴を確認してみましょう。

  • BloombergのデータをもとにSBI証券作成。
  • ※各資産のリスク・リターンは以下の指数の過去120カ月データを対象に、月次リスク・月次リターンの標準偏差を年率化して算出。
    国内株式=「TOPIX(配当込み)」、国内債券=「NOMURA-BPI総合」、海外株式=「MSCIコクサイ(配当込み・円ベース)(日本を除く先進国株式)」、海外債券=「FTSE世界国債インデックス(日本除く・円ベース)」、国内REIT=「東証REIT指数(配当込み)」、海外REIT=「S&P先進国REIT指数(配当込み・日本を除く・円ベース)」、金=「LBMA金価格(円ベース)」
  • ※2024年4月末時点
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

各資産の特徴を確認してみよう

債券は国や企業が投資家から資金を集めるために発行する有価証券です。
株式等と比較すると値動きの幅が小さい代わりに安定した収益となりうる点が特徴です。

国内債券は安定性が高い代わりにリターンが低い商品です。
リスクを抑えて、安定的にリターンを獲得したい際におすすめです。

株式は債券よりも値動きの幅が大きい代わりに、リターンも期待できる特徴を持つ商品です。
また、投資先により、リスクやリターンが大きく異なる商品であるため、投資をする際は自身の投資方針に合った銘柄を選ぶことが大切です。
また、海外株式は国内株式と異なり、為替リスクやカントリーリスク等も存在するため注意が必要です。

REITは不動産に投資を行う、証券取引所に上場されている投資信託です。
1つの商品を購入するだけで複数の不動産に投資ができることが特徴で、債券と株の中間の値動きの幅や、収益が期待できる金融商品です。
投資先により、リスクやリターンが大きく異なる商品で、海外REITは外国株式同様、為替リスクやカントリーリスク等も存在するため注意が必要です。

金は一般的に安全資産と呼ばれている商品で、世界情勢が不安定な時に価格が上がる傾向にあり、世界情勢が安定しているときは価格が下落する傾向にある特徴を持ちます。

株や債券のリスクを抑えたいときにおすすめです。

オルカンにプラスするなら?

ちなみにオルカンにプラスするならどのような商品がおすすめでしょうか。

オルカンは実は米国株式に50%以上も投資しています。
極力期待リターンを変えずにリスクを抑えたいのであれば、まずは米国株式以外の株式に投資するファンドとして、日本株式に投資するファンドに投資をしてみてはいかがでしょうか

組入上位10か国・地域

国・地域 比率
1 アメリカ 61.6%
2 日本 5.3%
3 イギリス 3.5%
4 フランス 2.7%
5 カナダ 2.6%
6 スイス 2.1%
7 ドイツ 1.9%
8 インド 1.8%
9 台湾 1.7%
10 オーストラリア 1.6%
  • ※2024年5月31日現在
  • ※三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」月次レポート(2024年5月)をもとにSBI証券作成

ちなみに、SBI証券厳選の日本株式ファンドはこちら
今回は、「半導体」「高配当」「中小型株式」に投資をするファンドの中から、2024年4月末時点で3年リターンが好成績のSBIセレクト対象ファンドをピックアップしてご紹介します。 また、SBIプレミアムセレクト銘柄ならポイント50%増量特典も。
オルカンに加えて追加投資をするなら検討してみてはいかがですか?

1年
リターン
3年
リターン
5年
リターン
日経平均高配当利回り株ファンド 日経平均株価に採用されている銘柄から予想配当利回りが高い上位30銘柄をピックアップし、投資するファンドです。 42.4% 33.1% 20.8%
情報エレクトロニクスファンド 日本国内の半導体や情報通信に関連する株式に投資をするファンドです。 34.1% 15.7% 25.6%
低位株オープン 日本国内の小型株の中でも、割安な銘柄を選定し、運用を行うファンドです。 19.2% 19.4% 15.3%
カテゴリ平均 - 20.9% 14.1% 12.3%

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