みんなの投資を見てみよう！NISAポートフォリオ大公開 第3回 ～20代女性社員編～
投資情報部 川上雅人
2024/09/24
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- 川上雅人
- SBI証券 投資情報部シニア・ファンドアナリスト
SBI証券「投資情報メディア」やマネー誌などで投資信託や資産運用（NISA等）に関する情報提供を行う。
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- 社員B
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社会人2年目の新入社員
社会人デビューに合わせて投資デビュー。初めての投資でわからないことも多いが、毎日勉強中。
今回のポートフォリオをご紹介！
今回もSBI証券社員から寄せられた、ポートフォリオのお悩みに実際にポートフォリオを見ながら答えていきます。
今回の相談者は20代女性社員のBさんです。
よろしくお願いします。
8月の相場の下落を受けて、自分のポートフォリオについて不安に思ったので、今回アドバイスを受けにきました！
では実際にポートフォリオを見ながら進めていきましょうか。
Bさんは今どのようなポートフォリオで投資をしているのですか？
私はこのようなポートフォリオで投資をしています！
投資総額は16万円ほどで、まだ投資を始めたばかりなので何を買っていいか分からず手堅いと言われているインデックスファンドを少額でバランスよく投資しています。
24年8月に起きたような相場の急落に備えたポートフォリオにするにはどうすればいいのかも知りたいです。
また、入社してから、インデックスファンドでコツコツと積立投資をしていますが、今後はよりパフォーマンスの良いファンドにも少しずつ投資していきたいと思っているので、どのようなファンドがあるか教えてほしいです。
急落に備えたポートフォリオとは
まずは、8月の下落について解説しましょうか。
全世界株式インデックスファンドは投資先の約6割が米国株式です。
そのため、Bさんの保有している2つのファンドでは分散投資の効果は小さかったといえます。
今回の下落局面ではBさんの保有しているファンドは同じような値動きになっていたのではないですか？
確かに同じ値動きになっていました。
分散投資をしているはずなのに、ポートフォリオが大きく下落していたのはそういう理由だったのですね！
下落に備えたポートフォリオを考える上では、投資先の資産と異なる値動きの資産を組み合わせることが有効です。
Bさんの投資しているインデックスファンドはどちらも直近３ヵ月リターンがマイナスでしたので、直近３ヵ月リターンがプラスの資産に投資を行う、という方法は異なる値動きの資産をポートフォリオに組み入れる1つの方法かと思います。
なるほど！
ちなみに直近3カ月リターンがプラスの資産はどのようなものがあるのでしょうか？
米国REITや国際REIT、インド株式は直近3ヵ月間のパフォーマンスを見ると下落する局面はもちろんありましたが、結果的にはプラスで終わっています。
米国REIT、国際REITのパフォーマンスの要因は、米国を含む海外の金利が下落したことで、REITの利回り商品としての魅力が上がり、投資家の資金が集中したことで価格が上昇したことにあります。
また、インド株式は企業業績が堅調であり、底堅く経済成長を続けていることからパフォーマンスが良好であったといえます。
ありがとうございます！
これまで投資先を選ぶ際はパフォーマンスの高さだけを見て選んでしまっていましたが、急落に備えるという意味ではパフォーマンスだけでなく、それぞれのファンドの値動きを考慮してポートフォリオを組む必要があるのですね！
そうですね。
ちなみに、直近3ヵ月のパフォーマンスが良好なファンドはこちらです。
また、値動きの異なる資産（ファンド）を探すのは面倒だということであれば、様々な資産に投資をするバランスファンドでに投資をしてみてもいいかもしれませんね。
| ファンド名 | ファンド紹介 | 3ヵ月 リターン |
1年 リターン |
3年 リターン |
|---|---|---|---|---|
| ダイワ・US－REIT・オープン（年1回決算型）為替ヘッジなし | 安定的な配当が見込まれる米国リートに投資 | 6.96% | 18.41% | 11.97% |
| SBI・UTIインドファンド | インドの優良株に投資 | 5.70% | 21.17% | 11.8% |
| ラサール・グローバルREITファンド（1年決算型） | 日本を含む世界のリートに投資 | 5.28% | 15.89% | 9.99% |
- ※2024年8月末時点のデータ
REITに投資をするという選択肢を今まで私の中では考えていなかったのでファンド選びの参考になります！
インデックスファンドを超えるパフォーマンスのファンドとは
もう一つの質問についても回答していきましょうか。
より良いパフォ―マンスのファンドに投資を行う場合、一般的にはファンドの値動き（リスク）は大きくなる傾向にあります。
Bさんの場合はまだ積立投資を始めたばかりで、今後の運用期間が長いといえますので、ある程度高いリスクを取って高リターンを狙うファンドに投資を行うことは有効な戦略と言えます。
今回は、Bさんの保有しているファンドが連動を目指している指数であるオルカン、S&P500を例に考えてみましょうか。
3年リターンで「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」、「S&P500」を上回るファンドは全部で10ファンドあります。
その中でも直近1年間のパフォーマンス3つのファンドがあります。これらのファンドはそれぞれ値動きが異なるため、組み合わせて投資するのも有効です。
| ファンド名 | ファンド紹介 | 1年 リターン |
3年 リターン |
|---|---|---|---|
| 野村世界業種別投資シリーズ（世界半導体株投資） | 世界各国の半導体関連企業の株式に投資 | 60.35% | 36.72% |
| HSBC インド・インフラ株式オープン | インドのインフラ関連株式に投資 | 51.32% | 35.14% |
| 日経平均高配当利回り株ファンド | 日経平均採用銘柄の中から予想配当利回りの上位30銘柄に投資 | 22.27% | 30.30% |
- ※2024年8月末時点のデータ
- ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
また、今回の下落局面は円高による価格下落の影響が大きかったといえます。高い成長が期待できる半導体株のファンドの中には、日本の半導体株のみに投資しているファンドもあります。
高いリターンを期待する一方で為替リスクを抑えたいということであれば、こうした日本の半導体株ファンドの活用も有効といえます。
ありがとうございます。
今回のアドバイスを元に、相場下落局面に備えながらリターンも狙える分散投資を意識したポートフォリオ作りをしたいと思います！
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