暗号資産市場週刊レポート(2026年1月7日〜1月14日)

暗号資産市場週刊レポート(2026年1月7日〜1月14日)

株式会社HashHub

2026/01/15

今週の暗号資産市場は、週前半にかけて米雇用指標の弱さや ETF 資金フローの不安定さを背景にリスク回避が優勢となり、主要銘柄は一時的に下値を試す展開となりました。一方、週後半は米 12 CPI が概ね想定線上(コアは伸びが抑制)となったことで金利低下期待が高まり、さらに米国の暗号資産関連の法案を巡る議論が前進したことも相まって、ショートカバーを伴う急反発が観測されています。

需給面では、週前半は ビットコイン/イーサリアムの現物 ETF からの資金流出が重しになりやすかった一方、週央以降は流入が確認され、価格の下支えに寄与しました。結果として、ビットコインは 9 万ドル前半から 9.5 万ドル台へ持ち直し、約3ヶ月続いたレンジ相場を上にブレイクしました。

価格動向

ビットコイン

ビットコインは 1/7 にかけて一時 9 万ドル前半まで下押しし、週安値は8.9 万ドル台を記録しました。その後は 9 万ドル近辺でのもみ合いを経て、1/13 の急伸局面で 9.6 万ドル台(約 96,033 ドル)まで上値を広げ、1/14 9.5 万ドル台前半で高止まりしました。週間約 5%の上昇です。

イーサリアム

イーサリアムは 1/7 に下落が先行し、1/8 3,050 ドル台まで下押ししました。その後は 3,0803,120 ドル近辺で一度落ち着いた後、1/13 +7% 超の上昇で 3,300 ドル台へ急回復し、1/14 3,320 ドル前後で推移しました。レンジとしては 約 3,0603,360 ドルが意識された週と言えます。

XRP(リップル)

XRP(リップル) は週前半の下げが相対的に大きく、1/7 -6%の下落を挟みつつも、その後は 2.0 ドル台前半を中心に値固め。1/13 のリスクオン局面では 2.18 ドル近辺まで戻したものの、週間では 概ね横ばいに近い推移となりました。

ドージコイン

ドージコイン は 0.15 ドル近辺からスタートした後、週前半に 0.13 ドル台半ばまで調整しました。値幅が出やすい局面で、短期資金の回転が目立ったと考えられます。

ソラナ

ソラナは 1/7 に下落した後も下値は限定的で、1/8 132 ドル台を底に切り返ししました。1/13 には 147 ドル台まで上昇し、1/14 146 ドル前後で高止まりしました。週間では +7% 前後と、主要銘柄の中でも相対的に強い部類です。

テクニカル分析

サポート・レジスタンス水準

  • ビットコイン:
    支持9.0 万ドル(心理的節目)/次は 8.9 万ドル台(週安値圏)。
    抵抗 9.6 万ドル(週高値圏)/次は 10 万ドル(心理的節目)。
  • イーサリアム:
    支持 3,0503,100 ドル(押し目帯)/次は 3,000 ドル(節目)。
    抵抗 3,350 ドル近辺(週高値帯)/次は 3,400 ドル台(戻り売り想定域)。
  • XRP(リップル):
    支持2.032.05 ドル(週安値帯)/次は 2.00 ドル(節目)。
    抵抗 2.182.20 ドル(戻りの節)/次は 2.30 ドル台(週高値帯)。
  • ドージコイン:
    支持0.1350.137 ドル(週安値帯)/次は 0.13 ドル(節目)。
    抵抗 0.150 ドル前後(戻りの壁)/次は 0.1540.156 ドル(戻り高値帯)。
  • ソラナ:
    支持 135138 ドル(押し目候補)/次は 133 ドル台(週安値圏)。
    抵抗 147148 ドル(週高値帯)/次は 150 ドル(心理的節目)。

RSI(相対力指数)

日足 RSI(14) は、週前半の下押しで「中立〜弱含み」へ沈んだ後、1/13 の急反発で中立圏(概ね 4560)へ回帰したと整理できます。過熱を示す 70 超は(少なくとも主要銘柄では)目立ちにくく、「トレンド転換の初動になり得るが、上値追いの継続にはフローと材料の追随が必要」という温度感です。

  • ビットコイン:50 前後〜50 台前半(レンジ上限トライで改善)
  • イーサリアム:50 台半ば(急伸で改善、ただし上値では利確も出やすい)
  • XRP(リップル):50 手前(戻りは出たが、上値抵抗も厚い)
  • ドージコイン:50 前後(回転色が強く、RSI の振れも速い)
  • ソラナ:50 台後半(相対的強さが反映されやすい)

(いずれも参考レンジ。実運用では出来高、移動平均、ボラティリティ指標等との併用を推奨)

市場に影響を与えたニュース

1/9 には米雇用統計が想定を下回ったとの報道があり、ビットコインが 9.1 万ドルを割り込む局面も見られました。しかしながら、1/13 公表の CPI は、ヘッドラインが前年同月比 2.7% 程度、コアが 2.6% 程度と報じられ、利下げ余地の見通しによりリスク選好を押し上げました。暗号資産も同日に大きく反発しています。

また、週前半は ビットコイン/イーサリアム の現物 ETF から流出が意識される一方、週央以降は ビットコイン現物 ETF に純流入(1/12 +116.7M ドル)が確認され、反発局面のモメンタムを強くしました。

米国の規制・制度面では、1/13 にかけて、暗号資産の監督権限やトークン分類の明確化を狙う法案(Digital Asset Market Clarity Act / CLARITY Act)を巡る動きが報じられ、センチメント改善に寄与しました。 また、MSCI が暗号資産を多く保有する「デジタル資産トレジャリー企業」の指数除外をいったん棚上げしたことは、関連株への強制売り懸念を後退させ、市場心理の支えになり得る材料でした。

今週以降の見通し

ベースシナリオでは、1/13 の急反発後は短期的な達成感が出やすく、ビットコインは 9.29.6 万ドル、イーサリアムは3,1003,350 ドルを中心にレンジ回帰を想定します。鍵は「ETF フローの持続」と「米金利・ドルの方向性」で、材料が続く限り押し目買いが機能しやすい一方、材料難では利確が優勢になりやすい局面です。

強気シナリオでは、インフレ指標の落ち着きが継続し、規制明確化(市場構造法案)の前進が追加材料として意識され、ETF への資金流入が再加速するというケースです。この場合、ビットコインは 9.6 万ドルの上抜けをして10 万ドルトライすることが想定できます。

弱気シナリオでは、ETF フローが再び流出基調へ戻る、マクロ指標のブレで長期金利が反発するなどが同時進行するケースを想定します。この場合、ビットコインは 9.0 万ドル、イーサリアムは 3,000 ドルといった節目の攻防に戻り、その他のアルトコインは高ベータゆえに値幅を伴う調整となりやすい点に留意が必要です。

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