暗号資産市場週刊レポート(2026年1月21日〜1月28日)

株式会社HashHub
2026/01/29
今週(1/21〜1/28)の暗号資産市場は、前週の急落を受けた自律反発が入りつつも、マクロ環境(地政学・通商リスク)と米国の金融政策イベント待ちが上値を抑え、戻り局面では売りが出やすい地合いとなりました。週後半にかけて一時下押しする場面があった一方、押し目では短期資金の買い戻し(ショートカバー)も観測され、主要銘柄はレンジ内での神経質な推移が中心です。
価格動向
ビットコイン
ビットコインは週前半、9.0万ドル手前〜9.1万ドル台を試す場面もありましたが、リスクオフ再燃局面では戻り売りが優勢となり、週央〜週後半にかけて8.6万ドル台まで下押ししました。その後は、下値の買い戻しが入り8.9万ドル台まで持ち直しています。週間レンジは概ね 8.6〜9.1万ドル(高値は9.1万ドル台、安値は8.6万ドル台)と、方向感は限定的でした。
イーサリアム
イーサリアムは、週初に3,000ドル近辺を回復する動きが見られたものの、相場全体のリスク回避が強まる局面では2,800ドル台まで調整しました。その後、執筆時点にかけては切り返し、3,000ドル台前半を回復しています。週間レンジは概ね 2,800〜3,060ドルです。
ネットワーク面では、Fusakaアップグレード後の手数料低下・ネットワークのアクティビティ増加が話題となる一方、全体の手数料収入は下がっており投資対象としてのイーサリアムについて再考することも話題になっています。
XRP(リップル)
XRPは、週初に2.0ドル手前まで戻す場面があったものの、全体の地合い悪化局面で1.8ドル台前半まで下落し、その後は1.9ドル近辺へ反発しました。週間レンジは概ね 1.81〜1.99ドルと、ビットコイン以上に値幅が出やすい展開でした。
ドージコイン(DOGE)
ドージコインは、週初に0.12ドル台後半まで上値を試す一方、週後半にかけて0.11ドル台後半まで下押しするなど、高ベータらしく振れ幅が大きい推移となりました。執筆時点では0.12ドル台半ばへ持ち直しており、週間レンジは概ね 0.118〜0.129ドルです。
ソラナ(SOL)
ソラナは、週初に130ドル台を維持していたものの、リスクオフ局面で117ドル台まで急落し、その後は120ドル台後半へ反発しました。週間レンジは概ね 117〜132ドルで、下落局面のスピードが速く、短期筋のポジション調整の影響が相対的に強い週でした。
テクニカル分析
サポート・レジスタンス水準
直近1週間の高値・安値、および心理的節目から、日足ベースの目安は以下の通りです(執筆時点)。
- ビットコイン:支持線8.6〜8.7万ドル、下抜け時は 8.4〜8.5万ドル近辺が次の焦点。抵抗線は 9.0万ドル、上は 9.1万ドル台。
- イーサリアム:支持線 2,800〜2,850ドル、下抜け時は 2,700ドル台。抵抗線は 3,000ドル、上は 3,050〜3,100ドル。
- XRP:支持線1.80〜1.83ドル、抵抗線は 1.92〜1.95ドル、上は 2.0ドル近辺。
- ドージコイン:支持線0.118〜0.120ドル、抵抗線は 0.125〜0.127ドル、上は 0.129ドル近辺。
- ソラナ:支持線 118〜120ドル、抵抗線は 128〜130ドル、上は 131〜132ドル。
RSI(相対力指数)
RSI(14日)は、前週からの下落トレンドの影響が残り、主要銘柄は総じて低位で推移しています。短期的な「過熱(買われ過ぎ)」は解消され、むしろ売られ過ぎシグナルが点灯しやすい水準にある一方、RSIが低いまま反発する局面では、戻り売りに押されてレンジ回帰するパターンにも注意が必要です(イベント前後は特にボラティリティ上昇に留意)。
- ビットコイン:30前後(売られ過ぎ圏に接近)
- イーサリアム:30台前半(売り圧力は残るが、下げ止まりの兆し)
- XRP:20台後半(相対的に弱含み)
- ドージコイン:20台前半(高ボラ局面の調整色が強い)
- ソラナ:30前後(急落後の自律反発局面)
市場に影響を与えたニュース
韓国に対して関税交渉の際に合意した対米投資が実行されていないことで追加関税を課すことを発表しました。株式を含むリスク資産全般が不安定になる局面では、暗号資産も流動性の高いリスク資産として売りが出やすく、戻り局面でも上値を追いにくい地合いが続きました。安全資産志向が意識される局面では、資金が暗号資産から相対的に離れやすく、短期筋のポジション調整も重なって値動きが神経質になりやすい点が確認されました。
また金曜日の日本時間夜には、日本とアメリカ双方のレートチェックが観測され為替介入の懸念から急速に円高が進みました。結果として円建てのビットコイン価格はドル建てと比べてもより大きく下落しています。
需給面では、米国の暗号資産現物ETFを含む投資商品フローの弱さが上値の重しとなりました。週間データでは暗号資産投資商品全体で純流出が観測され、機関投資家サイドのリスクテイクが後退していることが示唆されます。こうした局面では、現物市場の買い需要が細りやすい一方で、先物・オプション市場でのヘッジ需要が増え、価格がレンジ内でも上下に振れやすい構造になりがちです。
そして週後半にかけては、FOMC(1/27〜1/28)を控えたイベント待ちが、参加者の積極的な売買を抑える要因となりました。市場は政策金利の据え置きを基本線としつつも、声明文や議長会見のニュアンス(インフレ評価、金融環境認識、利下げ時期の示唆)を確認したい局面で、暗号資産も大きく傾けたポジションを取りにくく、結果としてレンジ推移が中心になったとみられます。
今週以降の見通し
今週以降の見通しは、引き続きマクロのリスク許容度(株式・金利・ドルの方向性)、現物ETFを中心とした資金フロー、がドライバーになると考えます。テクニカル面では、主要銘柄のRSIが低位にあり、短期的には売られ過ぎに近い水準からの自律反発が入りやすい状態です。一方で、買いの持続性は新規資金の流入が戻るかに依存しやすく、戻り局面では利益確定や戻り売りが出やすい点に注意が必要です。
ベースシナリオとしては、FOMC通過後も金融政策スタンスが大きく変わらず、ETFフローも流出が鈍化して横ばいに落ち着く場合、ビットコインは8.6〜9.1万ドル、イーサリアムは2,800〜3,100ドルを中心とするレンジ推移を想定します。短期的には下押し局面で買い戻しが入りやすい一方、上抜けには出来高とフローの改善が必要で、明確なトレンド形成よりは「押しては戻す」展開が続きやすい、という整理です。
強気方向のシナリオは、リスクオン回帰が明確になるケースです。具体的には、FOMC後に金利低下期待が強まり、株式が落ち着きを取り戻すことに加え、現物ETFフローが流入基調へ戻ることが条件になります。この場合、ビットコインは9.1万ドル台の上抜けから上値トライが視野に入ります。
弱気シナリオは、地政学・通商リスクが再燃し、株式のボラティリティが高止まりする中でETF流出が継続するケースです。この場合、ビットコインは8.6万ドルの支持線を割ることをトライする可能性があります。
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