暗号資産市場週刊レポート(2026年2月26日〜3月4日)

暗号資産市場週刊レポート(2026年2月26日〜3月4日)

株式会社HashHub

2026/03/05

今週以降は、中東でのイラン攻撃が長期化するかどうか見通す週となるでしょう。もし長期化するならば、原油高によるドル高・利下げ停止・利上げの可能性を折り込み、リスク資産にはさらなる向かい風となります。一方で長期化しないのであれば、リバウンドもありえます。中東情勢は足元で最も重要な経済イベントとなっており、ボラティリティを高めています。

米国マクロ指標の結果が金利・ドルの方向感を左右し、その波及として暗号資産市場のリスク選好も揺れやすい局面が想定されます。まず34日には、ADP雇用統計、ISM非製造業(サービス)景況指数、そしてFRBのベージュブックの公表が重なっており、指標結果が「景気は底堅いが物価圧力も強い」という解釈に傾くかどうかが焦点です。物価圧力や賃金の粘着性が意識される内容となれば、金利の上振れを通じて暗号資産の上値を抑えやすく、逆に雇用・需要の減速が示唆される場合は、利下げ期待の持ち直しから買い戻しが入りやすくなります。 さらに36日には米雇用統計(2月分)が控えています。BLSの公表スケジュール上も36日(米東部時間8:30)に予定されており、日本時間では22:30に相当します。結果が強すぎれば「利下げ後ずれ」観測を再燃させやすく、暗号資産は短期的にリスクオフの圧力を受けやすい一方、想定以上の減速が確認されれば、金利低下を通じてリスク資産全般が支えられる展開も想定されます。

価格動向

ビットコイン

当週のビットコインは、週初(2/26)に67,000ドル台で推移した後、週末にかけて63,000ドル台まで下押しする場面がありました。一方で週明け(3/2)には買い戻しが強まり、70,000ドル手前まで戻すなど「65,00070,000ドル」のレンジ色が濃い推移です(3/3終値近辺は68,000ドル台)。執筆時点の現値も68,000ドル台で、レンジ中段での攻防が続いています。

イーサリアム

イーサリアムは2,000ドル台前半から週後半にかけて1,900ドル割れを試し、週末に一時1,800ドル台後半まで調整。その後は2,000ドル近辺へ持ち直す展開でした。値幅としてはおおむね「1,8402,080ドル」ゾーンで、ビットコインと同様に戻り局面では上値が重く、押し目では買いが入りやすい地合いが確認されました。

リップル(XRP)

XRPは2/261.40ドル台で始まり、週末にかけて1.27ドル近辺まで下振れする局面を挟みつつ、3/3時点では1.36ドル前後へ戻しています。短期的には「1.30ドル台前半〜1.40ドル台前半」の往来が中心で、材料次第で上下どちらにも振れやすい値動きでした。

ドージコイン

ドージコインは、週前半に0.10ドル近辺を意識しつつも戻りが続かず、週を通してじり安基調。3/3にかけて0.09ドル割れ近辺まで下押ししました。ミーム系は需給が軽く、局面次第で反発も速い一方、リスクオフ局面では下落率が大きくなりやすい点が改めて確認されました。

ソラナ

ソラナは2/2680ドル台半ばで推移した後、週末にかけて一時70ドル台後半まで下押し。ただし3/2にかけて90ドル近辺まで切り返すなど、当週の中でもボラティリティが大きい銘柄の一つでした。3/3時点では85ドル前後で、上げ下げを繰り返しながらもレンジ内で均衡を探る展開です。

テクニカル分析

サポート・レジスタンス水準

・ビットコイン:下値の第一支持は65,000ドル近辺、次に63,000ドル台(週末安値圏)。上値は70,000ドルが心理的節目で、同水準手前では戻り売りが出やすい形。

・イーサリアム:支持線は1,900ドル近辺、次に1,840ドル前後。抵抗線は2,0502,100ドル。

XRP:支持線は1.35ドル前後、次に1.271.30ドル。抵抗線は1.40ドル台前半、上抜けには出来高を伴う材料が必要。

・ドージコイン:支持線は0.0880.090ドル、抵抗線は0.095ドル、上は0.10ドルが節目。

・ソラナ:支持線は80ドル、次に77ドル前後。抵抗線は8890ドルゾーン。

RSI(相対力指数)の分析

日足RSIは、主要銘柄とも総じて「中立圏(概ね4060)」での推移が中心とみられ、強いトレンド(過熱感)が出にくい週でした。
・ビットコイン/イーサリアム:急落反発の往来が続き、RSIは中立域で推移しやすい形。レンジ上限(ビットコインなら70,000ドル)を明確に超えるには、RSIの上向き定着と出来高の伴走が欲しい局面です。
XRP/ドージコイン/ソラナ:値幅が大きい分、短期のRSI変動も大きくなりやすい点に注意。特にドージコインは下押しが続いたため、反発局面でも戻り売りが出やすく、RSIの戻り方(60超えで定着できるか)が焦点となります。

市場に影響を与えたニュース

今週は、まず米国のインフレ指標を受けた金利見通しの再評価が、暗号資産市場のセンチメントを左右しました。227日に公表された米1PPIは市場予想を上回る伸びとなり、輸入関税に伴うコスト上昇が企業側で価格転嫁されつつあるとの見方が強まりました。これにより「FRBの利下げ再開は早くても6月まで後ずれし得る」といった観測が広がり、暗号資産を含むリスク資産全般で上値を追いにくい地合いが意識されました。 続いて、32日の米ISM製造業景況指数でも、景況感そのものは拡大水準を維持した一方、投入価格指数が急上昇し、関税を背景としたインフレ上振れリスクが改めて浮上しました。物価系の材料が相次いで強めに出たことで、長期金利の反応を通じて金融環境は緩みにくいという含意が残り、暗号資産市場では短期筋のポジション調整を誘発しやすい一週間となりました。

そしてより大きな地政学イベントとしてアメリカとイスラエルによるイランへの攻撃が週末に展開されました。既にイランの最高指導者や司令部の上層幹部を殺害しているということですが、空爆は続いています。イランによる反撃はドバイにまで及んでいることや、ホルムズ海峡が実質的に封鎖されていることなどから原油高になっています。金融マーケットへの影響としては、全世界的にアセットの価格が下がっていますが、特に影響度が大きいのがアジア・欧州です。同地域は原油の中東依存度が高いためです。一方でアメリカ株式市場も下げているもののアジアや欧州と比べたらましな下げ幅になっています。加えて暗号資産市場については驚くほど下げていない結果になっています。これまでの下落相場が厳しかったこともあり、現物の売りが相当こなされている可能性がありますが、まだ様子を見る必要があるでしょう。

暗号資産の政策・規制面では、米国の暗号資産市場構造を巡るCLARITY法案をめぐる交渉・審議動向が材料視されました。報道ベースでは、合意期限とされた31日が不発に終わり、上院での審議は3月中旬以降へ持ち越される見通しとされるなど、短期的には不透明感が残る格好です。一方で、同法案がSEC/CFTCの管轄整理など規制枠組みの明確化につながるとの期待も根強く、進展が確認される局面ではセンチメント改善の触媒になり得ます。

今週以降の見通し

ベースシナリオでは、関税・金利・ETF フローのいずれも決定打を欠く状態が続き、主要銘柄は 戻り売り優勢のレンジ(ビットコイン:6.06.8 万ドル、イーサリアム:1,8002,000 ドル)を想定します。センチメントは冷え込んでおり、短期的には自律反発が入りやすい一方、上値での売り圧力(リスク管理の売却やヘッジ)が残りやすい局面です。

チャート的には下落トレンドが鮮明となっており、底値固めができるかが焦点になります。6.3万ドルのサポートが固いことが示せるかがまずは重要となってくるでしょう。一方6.3万ドルを明確に下抜けて6万ドルも割り込む場合、新たな安値更新となり、チャート的にはサポートがない水準となってきます。そのため今週は下値固めができるかが重要となります。

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