暗号資産市場週刊レポート(2026年4月8日〜4月15日)

株式会社HashHub
2026/04/16
価格動向
ビットコイン
ビットコインは4月8日時点で7.19万ドル前後から始まり、週前半は7.05万〜7.26万ドルのレンジで上下しました。ただ、4月10日以降は買い直しが優勢となり、14日終値は7.46万ドル台まで上昇しています。週内では一時的な押しも入りましたが、結果として週間では3〜4%高と、主要銘柄の中でも基調の強さが確認できる週でした。約2ヶ月ぶりの高値に価格を戻しています。
イーサリアム
イーサリアムは4月8日に2,240ドル前後で始まり、9日には2,190ドル近辺へ調整したものの、その後は持ち直し、14日には2,370ドル台で取引を終了しました。週内レンジは概ね2,160〜2,390ドルで、週間では6%前後の上昇です。ビットコインに追随する展開でしたが、終盤は戻りの勢いがやや強く、主要アルトの中では相対的にしっかりした推移といえます。
XRP(リップル)
XRPは4月8日の1.38ドル前後から、9〜13日にかけて1.32〜1.36ドルでのもみ合いを続け、14日には再び1.38ドル近辺まで戻しました。週間の騰落としてはほぼ横ばいですが、1.32ドル台を割り込まずに往来した点は下値の安定を示しています。方向感はまだ限定的で、典型的なレンジ相場の色合いが強い週でした。
ドージコイン
ドージコインは4月8日に0.0947ドル前後まで買われた後、12〜13日に0.090ドル台へ押し戻され、14日は0.094ドル前後へ持ち直しました。週全体では小幅安から横ばい圏で、値幅はあるものの、強い上昇トレンドに入ったとは言いにくい状況です。ミーム銘柄らしくセンチメントの影響を受けやすい一方、今週は高値追いよりも短期回転の売買が中心でした。
ソラナ
ソラナは4月8日に85.6ドル前後で始まり、週末にかけて81ドル台まで下押しする場面がありましたが、14日には86.5ドル前後まで回復しました。週間騰落は1%前後の小幅高にとどまるものの、81ドル台では押し目買いが入りやすく、下値を切り下げなかった点は悪くありません。ビットコインやイーサリアムほどの強さではないものの、崩れ切らない推移でした。
テクニカル分析
主要銘柄の支持線と抵抗線
直近高安と短期移動平均を踏まえると、ビットコインは7.05万〜7.10万ドルが当面の支持、次は6.85万〜6.90万ドル。抵抗は7.48万〜7.60万ドルで、その上は7.8万ドルが意識されます。イーサリアムは2,180〜2,200ドルが支持、2,380〜2,400ドルが抵抗。XRPは1.32〜1.34ドルが支持、1.38〜1.40ドルが抵抗。ドージコインは0.090〜0.091ドルが支持、0.094〜0.096ドルが抵抗。ソラナは81〜82ドルが支持、86.5〜87ドルが抵抗で、その上は90ドルが次の目安です。総じて「下値は固まりつつあるが、上抜けには新しい材料が必要」というチャートです。
RSI(相対力指数)の分析
日足RSI(14日)は、ビットコイン49.5、イーサリアム47.4、XRP49.0、ドージコイン47.3で概ね中立、ソラナは41.3でやや弱含みです。つまり、今週の戻りにもかかわらず、ビットコインとイーサリアムですら「買われ過ぎ」には達しておらず、XRPとドージコインはまだレンジの範囲、ソラナは戻りの初動に近い整理が妥当です。今後はビットコイン・イーサリアムが50を明確に上回って定着できるか、ソラナが40台前半から切り返せるかが、アルト全体の地合いを測る目安になります。
市場に影響を与えたニュース
最大の材料は、やはり中東情勢の緊張緩和期待と揺り戻しでした。4月8日は米・イランの停戦報道を受けて株式市場が大幅高となり、暗号資産も連れて急反発しました。しかし4月9日には、レバノン情勢やホルムズ海峡を巡る不透明感から停戦の持続性に疑問が残り、相場は一度神経質になりました。さらに4月14日は、一度中止になった交渉再開期待を受けて原油が反落し、リスク資産全体が持ち直しています。暗号資産はこの週、独自材料だけでなく、明確に地政学イベントに反応する高ベータ資産として売買されました。
マクロ面では、4月10日に3月米CPIが発表されました。CPIは前月比+0.9%、前年比+3.3%、コアは前月比+0.2%、前年比+2.6%で、エネルギー高の影響が大きい内容でした。一方、4月14日の3月米PPIは前月比+0.5%、前年比+4.0%で、財価格、特にエネルギーが押し上げたものの、Reuters集計の市場予想だった+1.1%は下回りました。結果として、インフレ率はまだ高いが、最悪シナリオまでは織り込まなくてよいという受け止めが広がり、14日はドル安・金利低下・株高が暗号資産にも追い風となりました。
需給面では現物ETFフローが改善しました。米スポットビットコイン ETFは4月8日に-93.9百万ドルの純流出だった一方、9日は+358.1百万ドル、10日は+256.7百万ドルの純流入へ転換しています。
加えて、米財務長官ベッセント氏が4月9日にClarity Actの可決を訴え、14日にはゴールドマン・サックスが初のビットコインETF商品を申請、モルガン・スタンレーがBlackRockより経費率の低いビットコインETFを組成して注目を集めるなどセンチメントが改善するニュースヘッドラインも出ています。
今週以降の見通し
ベースシナリオでは、ビットコインは7.0万〜7.6万ドル、イーサリアムは2,200〜2,400ドルのレンジを軸に、戻りを試しつつも上値では利益確定が出やすい展開を想定します。
4月15日には米輸出入物価指数、4月21日には延期された米小売売上高、4月28〜29日にはFOMCを控えており、マクロ材料はなお多い状況です。目先はETFフローの継続と、中東ヘッドラインを受けた原油動向が、暗号資産のボラティリティを左右しやすいでしょう。
しかしながら米国の株式市場は執筆時点で7日連続の高値になっており、戦争でセンチメントが悪化した底値からは10%近く回復しています。そろそろリリーフラリーの終盤に来ていることは否めず、今後はコモディティの供給ショックの実際の影響や、原油高が中期的に金融政策に与える影響などに焦点が当たることも想定されます。
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