暗号資産市場週刊レポート(2026年4月23日〜4月28日)

暗号資産市場週刊レポート(2026年4月23日〜4月28日)

株式会社HashHub

2026/04/30

今週の暗号資産市場は、ビットコイン(BTC)が8万ドル手前で上値を抑えられる一方、ETF資金流入と機関投資家需要が下値を支える展開となりました。423日時点では国内円建て市場でもビットコイン、イーサリアム、ソラナを中心に買いが入り、暗号資産市場全体の時価総額は408.65兆円、24時間売買代金は21.17兆円まで拡大しました。もっとも、週後半にかけては中東情勢、原油高、42829日のFOMCを控えた様子見姿勢から、主要銘柄はいずれも戻り高値圏での持ち合いが中心となっています。

価格動向

ビットコイン

ビットコインは週前半に7.8万〜7.9万ドル台へ上昇し、心理的節目である8万ドルをうかがう展開となりました。4239時時点の国内市場ではビットコインが約1,248万円、24時間比+2.60%と堅調に推移しており、米国スポットETFへの資金流入が相場の支えとなりました。もっとも、7.9万ドル台では利益確定売りと短期筋のポジション調整が強まり、週末から週明けにかけては7.6万〜7.8万ドル台での推移が中心です。週末に米国とイランの停戦交渉が再開される期待を受けて7.9万ドルをつけましたが、結局交渉は再開されず、その時点が今週の高値となっています。

8万ドルは短期的な需給の分岐点となっており、ここを明確に上抜ければ2月以来の高値更新が意識されます。一方で、デリバティブ市場ではロング清算やマイナス圏の資金調達率がみられ、上値追いにはETFフローの再加速が必要といえるでしょう。

イーサリアム

イーサリアムは2,300ドル台前半を中心に、ビットコインに追随しつつも相対的にはやや出遅れる値動きとなりました。423日時点のイーサリアムは約37.9万円、24時間比+2.19%と反発しましたが、その後は2,3002,400ドル台での持ち合いが続きました。日足では短期移動平均を上回る場面がある一方、上値では売り圧力も残り、ビットコインほど明確なブレイク感は出ていません。Ethereum上のDeFiプロジェクトで大規模なハッキングによる流出が複数あり、またAIによってハッキングが高度化・低コスト化していることがDeFiのセンチメントを大きく悪化させています。DeFiEthereumSolanaの主要なユースケースであり、イーサリアムやソラナ自体のファンダメンタルズと無関係ではありません。

イーサリアム投資商品への資金流入はビットコインにつられる形で改善しており、CoinSharesベースではイーサリアム関連商品に1.92億ドルの流入が確認されています。ただし、ビットコイン主導の相場が続いているため、イーサリアム単独で上昇トレンドを形成するには、2,400ドル台半ばの抵抗線突破が焦点となります。

XRP(リップル)

XRPは1.4ドル台前半でのもみ合いとなりました。短期的には1.411.45ドル近辺のレンジで推移し、EMA20をやや上回ることで上昇基調を維持しています。一方、1.48ドル台から1.57ドル近辺には戻り売りが控えており、ビットコインの上値が重くなる局面では、XRPもレンジ上限で伸び悩みやすい動きです。需給面では、XRP関連商品にも資金流入が戻ったとの報告があり、ビットコイン・イーサリアム以外にも投資家の関心が広がりつつあります。ただし、現時点では大幅なアウトパフォームというより、主要アルトコイン全般の底堅さに沿った動きとみるのが妥当です。

ドージコイン

ドージコインは0.0950.10ドル近辺での攻防が続きました。0.095ドル台では押し目買いが入りやすく、50EMA近辺が短期的な下支えとして意識されています。一方、0.10ドルは心理的節目であり、ここを明確に上回れない限り、レンジ相場の印象は残ります。

ソラナ

ソラナは8588ドル近辺で比較的底堅く推移しました。ただし、9092ドルは上値抵抗として強く意識されます。ここを超えれば100ドル台回復が視野に入る一方、85ドルを下回る場合は80ドル台前半、さらに78ドル近辺まで調整余地が広がる可能性があります。

テクニカル分析

サポート・レジスタンス水準

ビットコイン:支持は7.6万ドル前後、次は7.39万ドル近辺。抵抗は直近高値の7.95万ドル前後、心理的節目の8万ドル。8万ドルを明確に上抜けるには、ETF流入と現物買いの持続が必要です。

イーサリアム:支持は2,368ドル近辺、次は2,300ドル前後。抵抗は2,425ドル近辺、突破時は2,600ドル台が次の上値目標となります。現状は横ばい圏で、明確なトレンド転換には上限突破が必要です。

XRP:支持は1.41ドル近辺、次は1.32ドル近辺。抵抗は1.48ドル前後、次は1.57ドル近辺。1.41ドルを維持できれば短期上昇基調は残りますが、レンジ上限では利食いが出やすい状況です。

ドージコイン:支持は0.0950.096ドル、次は0.092ドル、0.080ドル。抵抗は0.102ドル近辺、次は0.116ドル前後。0.10ドル台を出来高を伴って回復できるかが焦点です。

ソラナ:支持は86.5ドル、85ドル、次は80ドル近辺。抵抗は88.2ドル、90ドル、92ドル。90ドル台の定着に成功すれば、100ドル回復を試す展開が想定されます。

RSI(相対力指数)の分析

主要銘柄のRSIは総じて50台中心で、過熱感は限定的です。ビットコインは短期的に中立からやや弱含みで、清算主導の下押しが残る一方、7.6万ドル台の支持を保てるかが重要です。イーサリアムのRSIは約59で、買われ過ぎには至らないものの、上値抵抗に接近すると失速しやすい水準です。XRP52台、ドージコインは55台で、いずれも中立圏ながらやや上向きのモメンタムを維持しています。ソラナは50超で推移しており、アルトコインの中では相対的に堅調です。

市場に影響を与えたニュース

今週最大の支援材料は、米国スポットビットコインETFへの資金流入回復でした。414日〜24日にかけて米スポットビットコイン ETFは9営業日連続で純流入となり、流入総額は約21.2億ドルに達しました。CoinSharesベースでもデジタル資産投資商品には週間で12億ドルの流入があり、ビットコインに9.33億ドル、イーサリアムに1.92億ドルが流入しました。ETFフローは、8万ドル手前で伸び悩むビットコイン相場の下値を支える重要な需給要因となっています。

一方で、マクロ環境は一段と複雑です。米連邦準備制度理事会(FRB)の公式カレンダーでは42829日にFOMCが予定されており、市場では政策金利の据え置き観測が中心です。ただし、ロイターによれば、原油高や米・イラン情勢を背景にインフレ再加速への警戒が残っており、利下げ期待は後退しています。金利高止まり観測は、暗号資産などリスク資産の上値を抑える要因です。株式市場参加者は年内の利下げ期待は後退しているものの、利上げ可能性はほとんど考慮していません。もし次の政策変更のアクションとして利上げの懸念が観測されると、金融市場は一気にリスクオフに傾く可能性があります。

地政学面では、ホルムズ海峡を巡る緊張が市場心理を揺らしました。原油供給リスクはインフレ期待を押し上げ、米国株や暗号資産のリスク選好を鈍らせる要因となります。一方、停戦・通航再開に関する報道が出た局面では、ビットコインや主要アルトコインに買い戻しが入り、地政学ニュースへの反応度が高い相場であることが確認されました。

業界面では、GSRがビットコイン、イーサ、ソラナを対象とする米国初のマルチアセット型暗号資産ETFGSR Crypto Core3 ETF」をローンチしました。同ETFはアクティブ運用とステーキング報酬へのアクセスを特徴としており、ビットコイン単独ではなく、イーサリアムやソラナを含む分散型の暗号資産エクスポージャーへの需要拡大を示す材料です。

今週以降の見通し

今週以降は、ビットコインが8万ドルを明確に突破できるかが市場全体の方向感を左右しそうです。強気シナリオでは、FOMC通過後に金利見通しへの不透明感が後退し、ETF流入が継続することでビットコインは8万ドル台を回復、イーサリアムは2,425ドルを突破し2,600ドル台、ソラナは9092ドルを超えて100ドル方向を試す展開が考えられます。

一方、弱気シナリオでは、FOMCでインフレ警戒が強調される、または中東情勢の緊張が再燃することで、リスク資産全般に利益確定売りが広がる可能性があります。その場合、ビットコインは7.6万ドル割れから7.4万ドル近辺、イーサリアムは2,300ドル割れ、XRP1.41ドル割れ、ドージコインは0.095ドル割れ、ソラナは85ドル割れが下値確認のポイントとなります。

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