暗号資産市場週刊レポート(2026年5月14日〜5月20日)

暗号資産市場週刊レポート(2026年5月14日〜5月20日)

株式会社HashHub

2026/05/21

今週の暗号資産市場は、米国の暗号資産規制を巡る進展を好感して一時買いが入ったものの、週後半にかけて米金利上昇、原油高、中東情勢の緊迫化を背景にリスク回避が強まりました。ビットコインは一時8.1万ドル台まで反発した後、7.6万ドル台まで失速。主要アルトコインもおおむね連れ安となり、短期的には規制期待と債券市場の逆風が綱引きする相場となっています。米上院銀行委員会が暗号資産市場構造法案であるCLARITY Actを前進させたことは支援材料でしたが、その後はインフレ再燃懸念とETF資金流出が上値を抑えました。

価格動向

ビットコイン

ビットコインは週初に8万ドル近辺で推移し、514日時点では約79,800ドルでの取引となりました。その後、CLARITY Actを巡る期待で一時8.1万ドル台へ切り返したものの、週末にかけて米長期金利と原油価格の上昇が重しとなり、518日には約76,700ドルと2週間ぶり安値圏まで下落しました。執筆時点では76,000ドル台後半で下げ渋っているものの、8万ドル台を明確に回復できるかが短期の焦点です。

イーサリアム(ETH)

イーサリアムはビットコイン以上に上値の重い展開となりました。514日は2,260ドル台で推移していましたが、週後半には2,100ドル台前半まで下落。ETFフローの鈍化やリスク資産全般の調整が重なり、相対的な弱さが目立ちました。520日時点でも2,100ドル台での推移となっており、2,2002,250ドル台の回復が短期反転の目安となります。

XRP(リップル)

XRPは週前半、主要銘柄が軟調な中で一時的に底堅さを見せました。514日には1.411.45ドル近辺で推移し、1.49ドル前後の上値抵抗が意識される展開でした。ただし週後半は市場全体のリスクオフに巻き込まれ、1.36ドル近辺まで押し戻されています。1.43ドル台の維持に失敗したことで、短期的には1.35ドル前後の攻防が重要です。

ドージコイン

ドージコインは0.10ドル台前半で推移しました。週中はアルトコイン物色の流れから底堅い場面もありましたが、ビットコインが8万ドルを割り込むと上値追いは続かず、520日時点では0.103ドル近辺まで調整しています。ミームコイン特有の短期資金流入は残る一方、地合い悪化時には利益確定が出やすく、0.10ドル割れを回避できるかが焦点です。

ソラナ

ソラナは週中に8690ドル台で推移した後、週後半に84ドル台まで下落しました。516日には5%程度の下落となり、週次でも相対的に弱い動きが確認されています。ネットワーク利用やRWA関連の成長期待は残るものの、短期ではリスク資産全体の圧力を受けやすい状況です。85ドル前後を維持できれば持ち合い継続、割り込む場合は80ドル台前半が次の下値目安となります。

テクニカル分析

サポート・レジスタンス水準

ビットコイン:支持 7.6万〜7.65万ドル、次は7.5万ドル。抵抗 7.9万〜8.0万ドル、次は8.2万ドル近辺。8.2万ドルでの上値拒否後に調整が深まったため、同水準は戻り売りの目安です。

イーサリアム:支持 2,100ドル、次は2,000ドル。抵抗 2,2002,250ドル、次は2,400ドル近辺。2,100ドルを明確に割り込むと、年初来レンジ下限を試す展開に注意が必要です。

XRP(リップル):支持 1.351.36ドル、次は1.30ドル。抵抗 1.43ドル、次は1.49ドル。1.49ドルを上抜けば1.60ドル台への余地がありますが、現状はレンジ下限確認の局面です。

ドージコイン:支持 0.10ドル、次は0.095ドル。抵抗 0.11ドル、次は0.12ドル。0.10ドル台を維持できるかがセンチメント維持の条件です。

ソラナ:支持 8485ドル、次は80ドル。抵抗 90ドル、次は95ドル。90ドル台回復までは上値の重い持ち合いと見ます。

RSI(相対力指数)の分析

日足ベースでは主要銘柄のRSIはおおむね中立圏からやや弱含みです。514日時点ではビットコインのRSI50台半ば、イーサリアムは40台半ばとされ、ビットコインはまだ中立圏を維持する一方、イーサリアムにはやや弱さが見られました。週後半の下落を踏まえると、足元ではビットコイン、イーサリアムともに過熱感はなく、むしろ売られ過ぎ接近後の自律反発余地を探る段階です。XRP、ドージコイン、ソラナも急落後の戻りを試すには、出来高を伴った抵抗線突破が必要です。

市場に影響を与えたニュース

今週のポイントは、米国の暗号資産規制を巡る前進と、マクロ環境の悪化が同時に進んだことです。CLARITY Actが米上院銀行委員会で前進したことは、デジタル資産の分類や監督権限を明確化する一歩として好感されました。一方で、法案成立には上院本会議や他委員会との調整が残っており、短期の買い材料にとどまりました。

マクロ面では、米インフレ指標の強さ、米国債利回りの上昇、原油高が重なり、暗号資産を含むリスク資産全体に売り圧力がかかりました。516日にはビットコインが7.8万ドル近辺まで下落し、24時間で5.8億ドル超の暗号資産ポジションが清算されました。清算の大半はロングポジションで、過度に強気へ傾いていた先物市場のポジションが巻き戻された格好です。

さらに、中東情勢も相場の不安定化要因となりました。イラン情勢を巡る緊張、原油価格上昇、株式市場の下落が重なり、暗号資産関連株も軟調に推移しました。ビットコインは518日に7.6万ドル台まで下落し、5月上旬の上昇分をほぼ失う展開となっています。

特に債券市場は米国の10年債は4.6%、日本の10年債は2.8%と過去数十年の歴史の中で非常に高い水準になりつつあります。他、イギリスやフランスなどの債券も売られており、全世界的な債券売り・金利高が進行しています。これは全てのリスク資産に対して悪材料であり、金利を生まないビットコインに対してはより資金フローを悪化させる要因となります。

今週以降の見通し

ベースシナリオでは、ビットコインは7.5万〜8.2万ドルのレンジ内で値固めを続ける展開を想定します。FOMC議事要旨や米金利動向を確認しながら、ETFフローの改善が見られれば、7.6万ドル台では押し目買いが入りやすいでしょう。一方で、8万ドル台を回復しても8.2万ドル近辺では戻り売りが出やすく、上値追いには新規材料が必要です。

強気シナリオでは、米金利上昇が一服し、CLARITY Actを含む規制整備への期待が再び意識されるケースです。

弱気シナリオでは、米インフレ懸念と中東情勢が長引き、原油高と金利上昇が続くケースです。この場合、ビットコインは7.5万ドル割れ、イーサリアムは2,000ドル割れを試す可能性があります。とくにETFからの資金流出やレバレッジ清算が再拡大する場合、アルトコインはビットコイン以上に下落率が大きくなる点に注意が必要です。

総じて、今週の暗号資産市場は規制面の中長期的な好材料を確認しつつも、短期ではマクロ環境に押し戻された週でした。来週以降は、ビットコインが7.6万ドル台を維持できるか、ETFフローが再び純流入基調へ戻るか、そして米金利と原油価格が落ち着くかが、相場反転の条件となります。

免責事項・注意事項

・本記事は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなさるようお願いします。
・提供される情報は信頼性のある情報源から得ておりますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。
・万一、本記事およびリンク先の内容に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社および情報提供者は一切その責任を負うものではありません。
・本記事は著作権によって保護されており、無断で転用、複製または販売等を行うことは固く禁じます。

店頭CFD取引に関するご注意事項(株式会社SBI証券からのご留意事項)

・本取引を行うにあたっては、「店頭CFD取引約款」および「店頭CFD取引の契約締結前交付書面」をご精読、ご理解の上、お取引を行ってください。
・取引手数料は無料ですが、株価指数CFD、コモディティCFDのうち先物が原資産である銘柄において、当社が定める日に建玉を保有していた場合には、当社で定めた価格調整額が発生します。また、取引時間終了時点で建玉を保有していた場合には、当社がカバー取引を行う際に発生する金利および貸株料として金利調整額が建玉に発生します。暗号資産CFDではロールオーバー時に保有している建玉ごとに毎取引日ファンディングレートが必要です。価格調整額および金利調整額、ファンディングレートは当社が取引日単位で指定する料率が適用されます。なお、料率は相場状況によって日々変動するため、固定値として事前にお示しすることができません。詳細は取引ツール内および当社ホームページよりご確認ください。
・取引価格には、売値と買値に価格差(スプレッド)があります。スプレッドは相場急変時等に拡げる場合がございます。
・本取引に際しましては、あらかじめ証拠金を差し入れる必要がございます。必要証拠金の計算にはその時点のCFDの価格および原資産が外貨で取引されているCFDの場合にはその時点の為替レートを使用します。
・本取引は、取引額(約定代金)に対して少額の必要証拠金をもとに取引を行うため、必要証拠金に比べ多額の利益を得ることもありますが、その一方で短期間のうちに多額の損失を被る可能性があります。
・本取引の取引対象である株価指数、商品現物、商品先物、暗号資産は、需給関係、対象株価指数等の相場状況、為替並びに金利相場の変動により損失が生ずるおそれがあり、かつその損失の額が預託した証拠金の額を上回ることがあります。加えて相場の急激な変動等により、意図した取引ができない可能性があります。
・店頭CFD取引に必要な証拠金の最低額は、株価指数CFDは各建玉の対価の額の10%、コモディティCFDは5%、暗号資産CFDは50%に相当する円価格です。また、相場の状況により必要証拠金率を変更する場合がございます。
・毎取引日取引終了時の清算価格で値洗いを実施し店頭CFD取引口座の時価評価額が必要証拠金額を下回ると証拠金不足が確定します。 値洗いで証拠金維持率が一定値(100%等)を下回った場合、メール等で自動通知します。
・各CFD取引口座の時価評価額が必要証拠金額の50%を下回ると自動ロスカットが発動し、全未約定注文が取消されかつ全建玉が強制返済されることがあります。なお、ロスカットの判定は一定の間隔で実施します。自動ロスカット注文は、損失が一定の割合にとどまることを保証するものではなく、証拠金以上の損失が発生する場合があります。
・本取引は元本及び利益が保証されるものではありません。
・店頭CFD(SBI CFD)は、取引所CFD(くりっく株365)とは異なる商品です
・暗号等資産は本邦通貨または外国通貨ではなく、特定の者によりその価値を保証されているものではありません。暗号等資産は、代価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り代価の弁済に使用することができます。
・お客さま相談窓口:カスタマーサービスセンター
平日(年末年始を除く)8:00~17:00 固定電話の方 0120-104-214(携帯電話の方0570-550-104)
・特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC):0120-64-5005
・日本商品先物取引協会相談センター 03-3664-6243
・当社企業情報は、当社ホームページおよび日本商品先物取引協会ホームページ等で開示されております。