暗号資産市場週刊レポート(2026年5月20日〜5月27日)

暗号資産市場週刊レポート(2026年5月20日〜5月27日)

株式会社HashHub

2026/05/29

価格動向

ビットコイン

ビットコインは、7.6万〜7.8万ドル台を中心としたもみ合いとなりました。520日には7.7万ドル台で推移しましたが、522日には7.5万ドル台まで下落。その後は7.7万ドル近辺まで戻す場面もあったものの、8万ドルの大台回復には届かず、短期筋の戻り売りが意識されました。527日時点でも7.6万ドル前後で、方向感は限定的です。

イーサリアム

イーサリアムは2,100ドル前後を中心に推移しました。週前半は2,150ドル近辺を試す場面があったものの、522日以降は2,000ドル台前半へ押し戻されました。ビットコインと同様に下値では買いが入る一方、イーサリアム単独の強い材料には乏しく、相対的にはやや弱含みの印象です。

XRP(リップル)

XRPは1.301.38ドル台のレンジで推移しました。521日には1.37ドル台まで戻しましたが、週後半は1.331.35ドル近辺に押し戻され、1.40ドル台回復には至りませんでした。中期的には規制明確化や決済領域での利用拡大期待が支えとなるものの、短期では市場全体のリスク許容度に左右されやすい状況です。

ドージコイン

ドージコインは0.10ドル前後での推移となりました。520日以降、0.105ドル台まで上昇する場面はあったものの、買いは続かず、週後半には0.10ドルの節目を試す動きとなりました。ミームコイン物色は限定的で、ビットコインが明確に上放れない限り、短期的な上値追いには慎重な見方が残ります。

ソラナ

ソラナは8388ドル近辺のレンジで推移しました。521日に88ドル近辺まで上昇したものの、90ドル台を回復できず反落。526日には83ドル台まで下押ししました。ネットワーク利用や開発者エコシステムへの評価は残るものの、足元では主要アルトコイン全体の上値の重さに連動しています。

テクニカル分析

主要銘柄の支持線と抵抗線を確認すると、ビットコインは75,000ドル近辺が短期の支持線、次は74,000ドル台前半が意識されます。上値は78,000ドル台、さらに80,000ドルが明確な抵抗線です。イーサリアムは2,050ドル、次いで2,000ドルが支持線、2,150ドル、2,250ドル近辺が抵抗線です。

XRPは1.33ドル、次いで1.30ドルが下値の節目、1.381.40ドルが上値抵抗です。ドージコインは0.10ドルが心理的な支持線で、これを割り込むと0.095ドル近辺が視野に入ります。ソラナは83ドル、次いで80ドルが支持線、8788ドル、90ドルが戻りの壁です。

RSI(相対力指数)は、主要銘柄の多くで30台前後まで低下しており、短期的な売られ過ぎ感が出始めています。ただし、RSI50を明確に回復するまでは、反発はあくまで自律反発の範囲とみるべきです。特にイーサリアム、XRP、ソラナは戻りが鈍く、出来高を伴って抵抗線を上抜けるかが焦点となります。

市場に影響を与えたニュース

今週は、米国の長期金利上昇と財政懸念がリスク資産全般の重荷となりました。520日までの週には世界株式ファンドから資金流出が見られ、米30年債利回りは2007年以来の高水準となる5.201%に達しました。暗号資産は金利感応度の高いリスク資産として、こうしたマクロ環境の影響を受けやすい地合いでした。

需給面では、米スポットビットコインETFからの資金流出が重石となりました。報道では、米信用格付けや財政懸念、ETFからの6.48億ドル規模の流出がビットコインの上値を抑えたとされ、機関投資家フローの鈍化が市場心理を冷やしました。機関投資家も個人投資家も資金フローはAI関連株式に向いており、暗号資産は相対的に注目度が低下しています

また、Strategyが財務体質の改善を優先して一時的にビットコイン購入を停止したとの報道は、企業トレジャリー需要がこれまでのような一方向の買い材料ではなくなりつつあることを示しています。同社は直近の決算説明会で、同社は優先株式の配当金支払いのために一部のビットコインを売却する可能性が場合によってあることも示唆しています。

一方、規制整備の面では前向きなニュースもありました。SECがナスダックのビットコイン指数オプション上場を承認したことは、伝統的金融市場との接続が進む材料です。またCME529日から暗号資産先物・オプションの24時間365日取引を予定しており、デリバティブ市場の厚みは中長期的には流動性改善につながる可能性があります。

今週以降の見通し

ベースシナリオでは、ビットコインは75,00080,000ドルのレンジ推移を想定します。ETFフローが大きく悪化せず、米長期金利が落ち着けば、下値では押し目買いが入りやすいでしょう。ただし、80,000ドルを明確に回復するまでは、強い上昇トレンドへの復帰と判断するには早い局面です。

強気シナリオでは、米金利の低下、ETF資金流入の回復、ナスダックやCMEを通じたデリバティブ市場の拡大期待が重なり、ビットコインは80,000ドル台回復を試す展開が考えられます。

弱気シナリオでは、米金利の再上昇やETF流出の継続、企業によるビットコイン買い需要の後退が重なり、75,000ドル割れを試す展開が想定されます。この場合、アルトコインはビットコイン以上に値幅を伴って調整しやすく、イーサリアムは2,000ドル割れ、ソラナは80ドル割れといった水準まで下押すリスクがあります。

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