暗号資産市場週刊レポート(2026年6月18日〜6月24日)

株式会社HashHub
2026/06/25
価格動向
ビットコイン
ビットコインは週前半に6.4万ドル台を維持する場面もありましたが、週末から週明けにかけて戻り売りが優勢となり、6月23日時点では6.2万ドル台まで下押ししました。Investing.comのリアルタイムデータでは、BTC/USDは6.23万ドル前後、日中レンジはおおむね6.20万〜6.43万ドル台となっており、6.5万ドル近辺を明確に上抜けられない展開です。6月序盤に5.9万ドル台まで調整した後の自律反発は続いているものの、ETFフローと米金利の見通しに左右されやすい相場が続いています。
イーサリアム
イーサリアムはビットコイン以上に弱含み、1,700ドル台前半から1,600ドル台半ばへ水準を切り下げました。足元では1,660ドル前後で推移し、日中では1,640ドル台まで下げる場面がありました。Ethereum Foundationの人員削減や予算削減報道もセンチメントの重しとなり、ETF需要の回復が限定的な中で、短期筋の売りが出やすい地合いです。
XRP(リップル)
XRP(リップル)は1.10ドル前後での攻防となりました。RippleがルクセンブルクでMiCAに基づくCASPライセンスの予備承認を得たことは中期的にはポジティブ材料ですが、地合い悪化の影響が勝り、価格は1.09〜1.13ドル台の狭いレンジで推移しています。規制面での前進がすぐに価格上昇へつながるというより、まずは市場全体のリスク許容度の回復が必要な局面です。
ドージコイン
ドージコインは0.08ドル前後から0.078ドル台へ下落し、主要銘柄の中でも相対的に弱さが目立ちました。ミームコインはリスク選好が強い局面では資金流入が加速しやすい一方、今回のように米金利・株式市場・ETFフローへの警戒が強まる局面では、流動性の巻き戻しを受けやすい傾向があります。足元では0.08ドル台回復が短期的な焦点です。
ソラナ
ソラナは70ドル台前半から68ドル台へ軟化しました。日中レンジでは68〜72ドル台の推移となっており、70ドル割れでは下げ止まりを試す一方、72〜73ドル台では戻り売りが出やすい形です。ソラナは引き続き高速ブロックチェーンとしての評価やETF関連の思惑が残るものの、今週は市場全体のリスクオフに押され、相対的な強さを示し切れませんでした。
テクニカル分析
主要銘柄の支持線と抵抗線
ビットコインは6.2万ドル前後が目先の支持線、次は6.0万ドルおよび6月初旬安値圏の5.9万ドル台が意識されます。上値は6.4万〜6.5万ドルが抵抗線で、ここを終値ベースで回復できるかが反転確認の第一条件です。イーサリアムは1,640〜1,650ドルが支持帯、1,700〜1,740ドルが上値抵抗として機能しています。ビットコイン、イーサリアムともに日足ベースの移動平均は売り優勢の判定となっており、短期反発局面でも戻り売りを警戒する形です。
XRP(リップル)は1.09〜1.10ドルが目先の支持線、1.13〜1.15ドルが抵抗線です。ドージコインは0.078ドル台が下値めどとなる一方、0.083〜0.085ドルを回復できない限り、上値の重い推移が続きやすいでしょう。ソラナは68〜69ドルが支持帯、72〜73ドルが抵抗帯で、70ドル台を回復して定着できるかが短期トレンドの分岐点です。
RSI(相対力指数)
RSIは総じて弱含みです。Investing.comの14日RSIでは、ビットコインが33.0、イーサリアムが32.2、XRPが34.7、ソラナが30.9と、いずれも30台前半から半ばで売り優勢の水準です。ドージコインは24.8と売られ過ぎ圏に入っており、短期的な自律反発の余地はありますが、反発が持続するには出来高の回復と主要抵抗線の突破が必要です。RSIだけを見ると過熱感はなく、むしろ下げ止まりを探る局面ですが、移動平均とモメンタム指標は依然として弱気寄りです。
市場に影響を与えたニュース
今週最大の材料は、FOMC後の金利見通しの再評価でした。FRBは政策金利を据え置いたものの、インフレ高止まりへの警戒を維持し、金融環境が想定より長く引き締まるとの見方が強まりました。暗号資産は金利上昇局面で相対的に逆風を受けやすく、金利を生まないビットコインやゴールドなどの資産にも売り圧力がかかりました。Reutersは6月23日の市場動向として、米金利上昇観測とハイテク株安の中で、ビットコインやイーサリアムも下落したと報じています。
ウォーシュ新FRB議長は、フォワードガイダンスを廃止していく方針および講演などで経済観を語る頻度を減らしていく姿勢を示しており、毎回のデータを重視する方針を示しています。また、今回の声明では過去数年以上にわたり、FRBがインフレ目標2%を達成できなかったことに言及しており、自身のFRBでは明確に2%のインフレ目標を達成したいと語っています。また、そのためにバランスシートの精査を含むタスクフォースも組成しています。FRBが本気でインフレ退治に向き合うシナリオへの警戒が市場では始まっています。
需給面では、米スポットビットコイン・イーサリアムETFの資金フローも悪化しています。6月初旬には米スポットビットコインETFが13営業日連続の資金流出を止めたものの、その間の流出額は約44億ドルに達しており、イーサリアムETFも17日連続流出後に小幅流入へ転じた段階にとどまります。ETFフローの悪化は、従来の押し目買い需要が弱まっていることを示し、ビットコインの6万ドル台前半での上値抑制要因となっています。
今週以降の見通し
ベースシナリオでは、ビットコインは6.0万〜6.5万ドルのレンジ内で方向感を探る展開を想定します。FRBのタカ派姿勢、ETFフローの不安定化、米国株の調整が続く限り、急速な上値追いは難しいでしょう。ただし、6.0万ドル近辺では長期投資家の買い需要も意識されやすく、明確な悪材料が追加されない限り、下値も一方的には走りにくいと見ています。
強気シナリオでは、米金利の上昇が一服し、ETFへの純流入が再び確認されることで、ビットコインは6.5万ドル超え、イーサリアムは1,740ドル超えを試す展開が考えられます。一方、弱気シナリオでは、米長期金利とドルが一段高となり、株式市場の調整が継続するケースを想定します。この場合、ビットコインは6.0万ドル割れから5.9万ドル台の再テスト、イーサリアムは1,600ドル割れ、ソラナは68ドル割れが視野に入ります。RSIは低下しているものの、売られ過ぎだけで反転を判断するには時期尚早です。来週にかけては、ビットコインの6.0万ドル維持、ETFフローの改善、米ハイテク株の下げ止まりが、暗号資産市場の反転確認に向けた重要なチェックポイントとなります。
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