暗号資産市場週刊レポート(2026年7月30日〜8月5日)

株式会社HashHub
2026/08/06
今週の暗号資産市場は、米FOMC通過後も方向感に欠ける展開となりました。ビットコインは6.4万ドル前後で推移し、月末にかけての戻り基調を維持した一方、上値では利益確定売りが出やすく、アルトコインも全般に決定的なブレイクには至りませんでした。米連邦準備制度理事会(FRB)が7月29日に政策金利を3.50〜3.75%で据え置いたことで、急激なリスクオフは避けられたものの、利下げ再開を強く織り込むほどの材料にもならず、相場は「戻りを試しつつも慎重」という地合いが続いています。
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価格動向
ビットコイン
ビットコインは週を通じて6.3万〜6.5万ドル台のレンジで推移しました。7月30日時点では6.4万ドル台半ばまで戻す場面がありましたが、その後は6.6万ドル近辺を明確に上抜けられず、8月4日時点でも6.3万ドル台後半から6.4万ドル近辺での推移が中心となりました。FOMC後に先物の未決済建玉が2カ月ぶり高水準となるなど、短期筋の参加は増えましたが、現物主導の強い上昇というよりは、イベント通過後のポジション調整色が濃い値動きだったと言えます。
イーサリアム
イーサリアムは1,900ドル台前半から1,800ドル台後半へやや上値の重い展開となりました。7月30日には1,910〜1,930ドル台を試しましたが、2,000ドルの心理的節目を前に売りが優勢となり、8月初旬には1,870ドル前後での推移となっています。ビットコインに比べて月間では底堅さも見られるものの、短期的にはETFフローの改善を材料に買い進むには勢い不足で、2,000ドル回復には出来高を伴った買いの継続が必要です。
XRP(リップル)
XRPは1.06〜1.08ドル近辺で小動きとなりました。8月入り時点で1.06ドル前後まで下げており、1.00ドル台前半の支持を確認する展開が続いています。XRP関連ETFへの資金流入が話題となった一方、価格面では1.12〜1.20ドル近辺の上値抵抗を突破できず、ビットコインの方向感待ちの色合いが強まりました。
ドージコイン
ドージコインは0.07ドル近辺での推移が続きました。7月中旬以降、0.07ドルが重要な下値メドとして意識されており、今週も同水準を挟んだ持ち合いが中心でした。ミームコイン全体への投機資金は限定的で、0.08ドル台を回復できない限り、短期の戻りは限定的とみられます。
ソラナ
ソラナは70ドル台前半から半ばでの推移となりました。7月30日時点では74ドル台で推移し、8月初旬も73〜74ドル台を中心とした狭いレンジにとどまっています。80ドル近辺が明確な上値抵抗として意識されており、これを終値で上抜けできるかが短期的な焦点です。一方で、75ドルを下回る場面では72ドル台、さらには6月安値圏への警戒も残ります。
テクニカル分析
主要銘柄の支持線と抵抗線
ビットコインは、6.38万〜6.4万ドル近辺が短期支持線として意識されています。ここを下回ると6.2万ドル、さらに6.0万ドルが次の下値メドとなります。上値は6.5万〜6.6万ドルが第一抵抗帯で、ここを明確に上抜けると6.8万ドル方向への戻りを試す可能性があります。
イーサリアムは1,850ドル前後が短期支持線、次に1,750〜1,800ドルが下値メドです。上値は1,925〜2,000ドル近辺が重要な抵抗帯で、2,000ドル台を定着できるかが地合い改善の分岐点です。XRPは1.04〜1.06ドルが支持帯、上値は1.087ドル、1.12〜1.13ドル、さらに1.20ドル近辺が抵抗線となります。DOGEは0.070ドル近辺が重要支持線で、0.076〜0.080ドルを超えられるかが反転確認のポイントです。SOLは73〜74ドル近辺が短期支持帯、75ドル回復が下値不安後退の第一条件で、80ドル突破が強気転換の条件となります。
RSI(相対力指数)の分析
RSIは主要銘柄で中立からやや弱含みの水準にあります。BTCは35〜50近辺で、売られ過ぎに近づきつつも、明確な反転シグナルには至っていません。ETHは50前後で過熱感はなく、1,900ドル台回復時にRSIが再び上向くかが焦点です。XRPは40台前半で、下落モメンタムは残るものの、1.05ドル前後を守れば短期反発余地があります。DOGEは40近辺またはそれ以下で、弱いながらも0.07ドル割れを回避できるかが重要です。SOLは70ドル台前半でのレンジ圧縮が続いており、RSI面でも強弱感は中立に近いとみられます。
市場に影響を与えたニュース
直近1週間の材料は、FRBの政策金利据え置きでした。FOMCは3.50〜3.75%の目標レンジを維持し、暗号資産市場には一時的な安心感をもたらしました。ただし、声明やその後の当局者発言からは、インフレへの警戒が残る姿勢も読み取られ、利下げ期待だけでリスク資産を押し上げる展開にはなりませんでした。
需給面では、7月の暗号資産ETFフローが改善したことが下支えとなりました。21Sharesの市場見通しでは、7月はビットコインとイーサリアムのETF純流入が4月以来のプラスに転じ、BTCが約4.03億ドル、ETHが約3.59億ドルの純流入となったとされています。一方で、ビットコインETFの月間流入はなお力強さを欠くとの指摘もあり、機関投資家需要は回復途上という評価が妥当です。
一方で、上値を抑えた材料もありました。ビットコイン保有企業Strategyが前週に1,638BTCを売却したとの報道は、企業財務を通じたBTC需要への見方をやや慎重にさせました。ただし同社の配当支払い分のUSドルリザーブは2年分になっており、同社のレバレッジが大規模に逆回転するリスクは後退し、過剰なレバレッジを抱えていた同社はソフトランディングできる可能性が高まっています。ただし2024年から2025年にかけてETFに次ぐ買いの主体であった同社が今後は買い手になることはないため、市場は次の買い手を見つけないと上昇局面に突入できないとも言えます。
また、Coldcard関連のセキュリティ問題を巡る報道もセンチメントの重石となりました。規制面では、米国の暗号資産市場構造法案であるClarity Actの上院審議が注目されましたが、会期日程を前に不透明感が残り、規制明確化を好感した買いは限定的でした。
今週以降の見通し
ベースシナリオでは、ビットコインが6.2万〜6.6万ドルのレンジを継続し、アルトコインもBTCの方向感待ちとなる展開を想定します。ETFフローがプラス圏を維持し、米金利が急上昇しなければ、6.0万ドル割れを試すほどの売り圧力は限定的とみられます。一方で、6.6万ドルを突破するには、米インフレ指標や雇用関連データの軟化、あるいはETFへの継続的な資金流入といった追加材料が必要です。
強気シナリオでは、BTCが6.6万ドルを明確に上抜け、6.8万ドルから7万ドル方向への戻りを試す展開が考えられます。この場合、ETHは2,000ドル回復、XRPは1.12〜1.20ドル、SOLは80ドル突破、DOGEは0.08ドル台回復が視野に入ります。特にETHとSOLは、ETFやネットワーク利用に関する材料が重なれば、BTC以上に値幅が出る可能性があります。
6.2万ドルの下値は過去数ヶ月に何度も試されて、底を形成したように見えるので、テクニカル上あるいはファンダメンタルズ上のサインが何かしら出れば、値動きは大きくなる可能性があります。
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