暗号資産市場週刊レポート(2026年9月3日〜9月9日)

暗号資産市場週刊レポート(2026年9月3日〜9月9日)

株式会社HashHub

2026/09/10

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価格動向

ビットコイン

ビットコインは9月3日、7万7,000ドル台から8万1,000ドル台へ急伸し、一時8万2,000ドル近辺まで上昇しました。ウォラーFRB理事が金利据え置きの可能性を示したことに加え、現物ETFへの大幅な資金流入が買い材料となりました。

しかし、4日の米雇用統計が市場予想を上回ると8万ドルを割り込みました。週末には8万ドル台を回復する場面もありましたが、8日は7万8,000ドル台へ反落。先週の下値からは持ち直しているものの、8万ドルを超えた水準での定着には至っていません。

イーサリアム

イーサリアムは9月3日に2,400ドル近辺から2,500ドル台へ反発し、4日には一時2,540ドル近辺を付けました。その後は2,440ドル近辺まで押し戻され、週末の回復を経ても8日は2,500ドルを下回る場面が見られました。

直近高値を明確に更新するには至らず、2,500ドルを挟んだ持ち合いの様相です。

XRP(リップル)

XRPは9月3日に1.35ドル前後から一時1.48ドル近辺まで上昇しました。しかし、4日には1.40ドル前後へ反落し、その後はおおむね1.40〜1.43ドルでの推移となりました。

9月初めの安値からは回復していますが、1.45〜1.50ドルでは上値が重く、戻り売りを消化できるかが焦点です。

ドージコイン

ドージコインは9月3日に0.08ドル台前半から0.09ドル近辺まで反発しました。雇用統計後はいったん売られたものの、5日には一時0.094ドル近辺まで上昇。その後も0.09ドル前後で推移し、主要銘柄の中では相対的に強い値動きを見せています。

ビットコインが伸び悩む中でも買いが続いた点は特徴的ですが、週末の高値を維持できず、短期的な値幅の大きさも目立ちました。

ソラナ

ソラナは9月3日に105ドル台まで反発し、4日は100ドル近辺まで調整しました。その後は再び買いが入り、6日には107ドル近辺へ上昇しましたが、7日以降は100ドル台前半へ押し戻されています。

100ドル台を維持する底堅さは見られる一方、8月下旬の110ドル近辺には届いておらず、上昇再開を確認するには戻り高値の突破が必要です。

テクニカル分析

主要銘柄の支持線と抵抗線

直近の日足高安値と移動平均線から、以下の価格帯を目安と考えます。

ビットコインは7.6万〜7.7万ドルが重要な支持帯で、割り込めば7.4万〜7.5万ドルが次の下値目途です。上値では7.9万〜8.0万ドル、さらに8万1,500〜8万2,000ドルが抵抗帯となります。

イーサリアムは2,380〜2,400ドルが支持帯、2,530〜2,550ドルが抵抗帯です。XRPは1.34〜1.36ドル、次は1.31ドルが支持帯となり、上値は1.45〜1.48ドル、さらに心理的節目の1.50ドルが意識されます。

ドージコインは0.085〜0.087ドルが目先の支持帯、次は0.080〜0.082ドルです。抵抗は0.092〜0.094ドル。ソラナは98〜100ドルが支持帯で、上値は105〜107ドル、その上では110ドル近辺が抵抗帯となります。

RSI(相対力指数)の分析

9月8日(UTC)更新の日足・14期間のRSIは、ビットコインが60前後、イーサリアムが54前後、XRPが61前後、ドージコインが62前後、ソラナが64前後です。いずれも一般的に買われ過ぎの目安とされる70を下回り、中立からやや買い優勢の範囲にあります。

ソラナとドージコインには比較的強い勢いが残る一方、イーサリアムは中立に近い状態です。ただし、RSIが50を上回っていても、価格が抵抗帯で押し戻される可能性はあります。出来高を伴う高値更新が確認できるかを合わせて見る必要があります。

市場に影響を与えたニュース

今週最大の材料は、引き続き米国の金融政策を巡る見方の変化です。9月3日にウォラーFRB理事は、インフレ鈍化が続けば9月FOMCで金利据え置きを支持する意向を示しました。先週のジャクソンホール会議後に強まった利上げ観測がいったん後退し、暗号資産にも買い戻しが入りました。ただし、同理事はインフレが再加速すれば利上げを検討するとしており、今後の物価指標を重視する姿勢です。

翌4日の米8月雇用統計では、非農業部門雇用者数が16.2万人増加し、市場予想の5.6万人増を大きく上回りました。失業率は4.1%で横ばいとなり、労働市場の底堅さが確認されました。発表後は米10年債利回りが4.8%近辺へ上昇し、ビットコインは8万ドルを割り込みました。市場では、景気の強さがFRBの追加引き締めを後押しするとの受け止めが広がりました。

需給面では、米国の現物ビットコインETFに9月3日約7.31億ドル、4日約1.75億ドルが純流入しました。イーサリアムETFも同じ2日間で合計約1.67億ドルの純流入となっています。価格が反落した4日にも流入が続いた点は下値を支える材料ですが、ETF需要だけで金利上昇の影響を吸収できるかは見極めが必要です。なお、8日分は執筆時点で未集計です。

一方、ストラテジー社は9月8日、8月31日〜9月7日にビットコインの売買を行わなかったと公表しました。同期間は約1.76億ドルの優先株買い戻しを実施しています。企業によるビットコイン買い増しが毎週続くとは限らず、ETFとトレジャリー企業の需要を分けて確認する必要があるでしょう。

今週以降の見通し

目先の焦点は、9月10日の米PPI(生産者物価指数)、11日の米CPI(消費者物価指数)、そして15〜16日のFOMCです。雇用統計で利上げ観測が再び強まっただけに、物価指標が金融政策の見通しを左右する展開が想定されます。

ベースシナリオでは、指標発表を前にビットコインが7.6万〜8.2万ドルの範囲で値固めを続けると考えます。ETFへの純流入が継続すれば支持帯では買いが入りやすい一方、8万ドル台では利益確定も出やすく、方向感の定まりにくい相場となりそうです。

強気シナリオでは、インフレの鈍化によって利上げ観測が後退し、米金利とドルが低下するケースを想定します。ビットコインが8万2,000ドル近辺を明確に突破できれば、イーサリアムやソラナにも買いが広がる可能性があります。

一方、弱気シナリオでは、物価の上振れや原油高によって利上げ観測が強まり、ビットコインが7.6万ドルを割り込む展開に注意が必要です。その場合、アルトコインでは短期資金の流出によって調整が大きくなる可能性があります。

当面はCPIの結果だけでなく、発表後の米金利、ETFフロー、主要な支持帯での価格の反応を合わせて確認することが重要になるでしょう。

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