暗号資産市場週刊レポート(2026年9月17日〜9月24日)

暗号資産市場週刊レポート(2026年9月17日〜9月24日)

株式会社HashHub

2026/09/25

今週の暗号資産市場は、米FOMCによる利上げ直後の不安定な地合いから一転し、現物ETFへの大規模な資金流入や米国における暗号資産・トークン化を巡る規制整備への期待を背景に大幅反発しました。

ビットコインは9月17日の7.6万ドル台から一時8.7万ドル台まで上昇し、イーサリアムやソラナ、XRP、ドージコインにも買いが波及しました。一方、23日には強い米経済指標を受けて米長期金利が再上昇し、原油高も重なったことで利益確定売りが優勢となっています。以下、9月24日早朝(日本時間)時点までの動きを整理します。

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価格動向

ビットコイン

ビットコインは9月17日に7万6,000ドル台で推移した後、18日に8万ドルを明確に回復しました。18日の終値は約8万900ドルと前日比5%超上昇し、21日には一時8万7,300ドル台まで上値を伸ばしています。米国の現物ビットコインETFへの資金流入が再加速したことに加え、米SECによるトークン化証券への規制上の対応が市場心理を改善しました。

ただし、8.7万ドル近辺では利益確定売りが出やすく、23日は8万4,000ドル台へ反落しました。週間では大幅上昇を維持しているものの、「上昇トレンドへの復帰を試す局面」から「急騰後の押し目形成」へ移行しつつあります。

イーサリアム

イーサリアムは9月17日の2,450ドル近辺から上昇し、18日には2,600ドル台を回復。21日には一時2,800ドル近辺まで上値を伸ばしました。23日は2,600ドル台後半まで調整していますが、週間ベースではBTCと同様に堅調な推移です。

米国の現物イーサリアムETFには18日に約1.44億ドル、21日に約2.70億ドル、22日にも約1.62億ドルの純流入が確認されており、機関投資家による現物需要が相場を下支えしました。

XRP(リップル)

XRPは9月17日の1.30ドル近辺から急反発し、22日には1.57ドル台まで上昇しました。一時は1.65ドル台まで買われる場面もあり、主要アルトコインの中でも高い上昇率となりました。

もっとも23日には1.49ドル前後まで反落しており、短期間での上昇幅が大きかった分、利益確定売りも強まっています。1.5ドル近辺を維持できるかが目先の焦点です。

ドージコイン

ドージコインは17日の0.082ドル近辺から上昇し、21日には前日比14%超上昇。22日には0.10ドルを回復しました。ビットコインの上昇によって市場全体のリスク選好が強まるなか、ミームコインにも資金が波及した格好です。

一方、23日は0.092ドル近辺まで急反落しました。ドージコインは他の主要銘柄よりも値動きが大きく、相場全体のセンチメント変化に敏感な状態が続いています。

ソラナ

ソラナは17日の101ドル台から上昇し、18日には前日比約11%高となる112ドル台へ急伸しました。21日には120ドル近辺まで上昇し、今回も主要アルトコインの中で相対的に強い値動きを見せています。

23日は114ドル前後まで調整していますが、17日からの上昇率は依然として大きく、100ドル台前半から一段高のレンジに移行したとみられます。

テクニカル分析

主要銘柄の支持線と抵抗線

ビットコインは8.3万〜8.4万ドルが目先の支持帯で、ここを明確に割り込む場合は8.0万〜8.1万ドルが次の下値目途です。上値では8.6万〜8.75万ドルが抵抗帯となり、この水準を突破できれば9万ドルが視野に入ります。

イーサリアムは2,630〜2,650ドルが支持帯、次が2,550〜2,600ドルです。上値では2,780〜2,810ドルが抵抗帯となります。XRPは1.48〜1.50ドルが支持帯で、その下は1.40〜1.42ドル。上値は1.57〜1.60ドル、さらに1.65ドル近辺が意識されます。

ドージコインは0.091〜0.093ドルが目先の支持帯で、割り込めば0.087ドル前後が次の下値目途です。上値は0.10〜0.106ドル。ソラナは113〜114ドルが支持帯、その下では110〜111ドルが重要となります。上値では119〜120ドルが抵抗帯です。直近の日足高値・安値からも、これらの水準が短期的な攻防点となっています。

RSI(相対力指数)の分析

9月23日までの日足終値をもとに14日RSIを試算すると、ビットコインは65前後、イーサリアムは63前後、XRPは57前後、ドージコインは58前後、ソラナは63前後となります。

全体として50を上回っており、モメンタムは上向きを維持していますが、70を大きく超えるような極端な買われ過ぎには至っていません。特にビットコイン、イーサリアム、ソラナは強気圏を維持している一方、23日の反落によって過熱感はやや解消されました。今後、価格が高値を更新する一方でRSIが低下する「弱気ダイバージェンス」が発生するかには注意が必要です。

市場に影響を与えたニュース

今週の相場を考えるうえで最大のマクロ材料は、9月16日のFOMCです。FRBは政策金利を0.25%引き上げ、3.75〜4.00%としました。インフレが依然高いとして金融引き締め姿勢を維持しており、本来であれば暗号資産には逆風となる内容でした。

それにもかかわらず週後半に暗号資産が上昇した背景には、現物ETFを通じた資金流入があります。米現物ビットコインETFは17日に約1.60億ドル、18日に約4.33億ドル、21日には約9.99億ドル、22日にも約3.64億ドルの純流入となりました。短期間での大規模な現物買いが、金利上昇というマクロ面の逆風を上回った形です。

また、17日に米SECがトークン化された米国株式をオンチェーンで取引する一定の市場に対し、5年間の条件付き免除措置を発表したことも、暗号資産・ブロックチェーン技術の制度化が進むとの期待につながりました。

一方、23日に発表された米9月のS&P Global総合PMI速報値は58.4と、8月の56.0から大幅に上昇し、約5年ぶりの高水準となりました。製造業PMIも57.0へ上昇し、同時にエネルギー価格上昇を背景とした投入価格の上昇も示されました。強い景気とインフレ圧力を受けて米長期金利が再び5%台へ上昇すると、ビットコインは8万7,000ドル台から8万4,000ドル近辺まで反落しています。

中東情勢も引き続き重要です。原油価格は供給不安を背景に大きく変動しており、23日にはブレント原油が再び1バレル100ドルを上回りました。原油高が長期化すればインフレ鈍化を妨げ、FRBの追加利上げ観測を強める可能性があります。

今週以降の見通し

ベースシナリオでは、先週までの下落局面を脱して相場の地合いは改善したものの、今週の急騰を消化するため、主要銘柄は高値圏での持ち合いに移行すると想定します。ビットコインでは8.3万〜8.4万ドルを維持できるかが重要で、ETFへの純流入が続けば8万ドル台前半では押し目買いが入りやすいと考えられます。

強気シナリオでは、米長期金利や原油価格が落ち着き、ETFへの資金流入が継続するケースです。ビットコインが8.7万ドル台を明確に上抜ければ9万ドルを試す展開となり、イーサリアムやソラナを中心にアルトコインへの資金循環が再び強まる可能性があります。

一方、弱気シナリオでは、強い米経済指標と原油高によって追加利上げ観測が高まり、米10年債利回りが5%を超えて上昇を続けるケースを警戒する必要があります。ビットコインが8.3万ドルを割り込んだ場合には8万ドル近辺までの調整が視野に入り、直近の上昇率が大きかったドージコイン、XRP、ソラナではより大きなポジション調整につながる可能性があります。

9月24日には米新規失業保険申請件数と新築住宅販売、25日には耐久財受注とミシガン大学消費者信頼感指数の確報値が予定されています。さらに30日には米GDP確報値とPCEデフレーターが予定されており、当面は「ETFフロー」「米長期金利」「原油価格」の3点に加え、インフレ関連指標を確認する局面となりそうです。

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