ビットコインの価格動向に重要な「ETFフロー」と「トレジャリー企業」「オープンインタレスト」などを理解する

ビットコインの価格動向に重要な「ETFフロー」と「トレジャリー企業」「オープンインタレスト」などを理解する

提供:株式会社HashHub

2025/11/14

前提

ビットコインのCFD取引がはじめての暗号資産取引というユーザーもいるかもしれません。そこで今回は、暗号資産の価格動向で頻繁に話題になるいくつかのキーワードを紹介します。

今回は以下のキーワードを取り上げます。
・ETFフロー
・トレジャリー企業
・オープンインタレスト

最近、特に2024年以降から今年2025年にかけての暗号資産の価格動向において、「ETFフロー」と「トレジャリー企業の購買」が非常に重要になっています。現物ETFの資金フロー(以下、ETFフロー)と、(2) 上場企業が自社トレジャリーで暗号資産を積み増す動き(デジタルアセットトレジャリーカンパニーの略語としてDATとも呼ばれる、本コラムでは以下、トレジャリー企業)の二本柱のビットコイン購入が2024年以降、相場を押し上げてきました。
オープンインタレストはコモディティの先物取引などに慣れている方にとっては馴染みがあるかもしれませんが、暗号資産特有な点もあるので説明します。

1.ETFフローとは何か

2024年にアメリカではビットコインのETFが承認されました。これによって今まで暗号資産を購入する投資家が個人中心でしたが、機関投資家も購入するようになりました。もちろん個人の裾野が広がった側面もあり、暗号資産取引所口座を開かずとも証券口座からETFを購入すればビットコインのエクスポージャーを持てるようになったことも大きいです。複数のビットコインETFがローンチしましたが、その中でもブラックロックのビットコインETFがシェアとしては支配的になっています。
このビットコインETFにどれだけ資金が流入しているか、あるいは流出しているかを確認することは相場のモメンタムを推し量るのに重要です。
ビットコインETFは、需要が強いとAP(Authorized Participant)が現物バスケットを差し入れて新規にETF口数を新規発行し、弱いと現物を引き取って償還します。この仕組みによってETF価格は原資産に連動し、フローは現物サイドの純買い/純売り圧力として価格に波及します。
ビットコインETFのフローデータはFarside Investorsのサイト(https://farside.co.uk/btc/)が速報性高く集計しており、短期モメンタムの一次把握に有用です。

参照:https://farside.co.uk/btc/

2.トレジャリー企業とは何か

本コラムでいうトレジャリー企業は、ビットコイン等のデジタル資産を財務戦略の中核として継続的に積み増す上場企業群を指します。投資家はこうした株式を、原資産へのレバレッジのかかった代理エクスポージャーとして評価しがちです。
代表例はStrategy(旧MicroStrategy)で、同社は「世界最大のビットコイントレジャリー企業」であることを掲げ、株式や社債・CB・ATM(At-the-Market)増資で調達をしてビットコインを購入するというサイクルを一般化しました。結果として株価プレミアム(NAV比)が高い局面ほど追加の資金調達が進み、現物の純需要が増えるという自己強化ループが生まれます。アメリカで代表的な企業はStrategyですが、日本で代表的なトレジャリー企業はメタプラネット社です。

筆者の試算によると、2025年9月から起算して過去1年間で、トレジャリー企業は概算として40万BTC以上を市場で購入しています。

・Strategy Inc.(旧MicroStrategy):
2024/9/12時点 244,800 BTC → 2025/9/1時点 636,505 BTC(+391,705 BTC)。出所:SEC 8-K、Reuters。 ReutersStrategy
・Metaplanet:
2024/12/23時点 1,762 BTC → 2025/9/1時点 20,000 BTC(+約18,238 BTC)。出所:同社アナリティクス
・Semler Scientific:
2024/8/26 1,012 BTC → 2025/7/31 5,021 BTC(+4,009 BTC)。出所:IRリリース。 BitboAlphaPoint

=合計約41万BTC

米スポットETFは90万BTCの残高を積み上げていますので、半分の需要がトレジャリー企業からあることにあります。
つまりこれらのトレジャリー企業が、「今後ビットコインをどれだけ購入しそうか?」「ビットコイン購入余力があるか?」と推察することは相場動向を占うのに役立ちます。
すでに述べたようにこれらの企業は資金調達をしてビットコインを購入します。そして株価が保有ビットコイン総量に対してプレミアム(mNAVと呼ばれる)がついていると、資金調達しやすく、次のビットコイン購入をしやすいと言えます。各社のプレミアム水準はそれぞれの会社が公表数値を随時更新している場合が多いので参考になるでしょう。以下は参考までにストラテジー社のダッシュボードで、執筆時点のmNAVが1.25となっています。

参照:https://www.strategy.com/

3.オープンインタレストとはなにか?

オープンインタレスト(以下、OI)は、先物や無期限(Perpetual)における未決済建玉の総数を示す需給指標です。出来高が「その日どれだけ回転したか」を示すのに対し、OIは「市場に積み上がったレバレッジの量」を表します。日本からは利用ができませんが、グローバルの暗号資産市場では、無期限先物取引という形態が主流になっており、そこでのレバレッジ量を表す指標としてOIが頻繁に参照されます。
日本からは利用できないため関係ないと思われますが、グローバルで積み重なった建玉が一気に精算されたりすると、それは当然、暗号資産市場全体の下落につながることもあります。そのため市場全体でレバレッジが大きくなりすぎていたら気を使う必要がありますし、OIが低い水準から少しずつ積み上がるような局面であれば静かに市場参加者がリスクテイクし始めた兆候などと読み取ることができます。
OIは市場ごとで参照できますが、ここでは世界最大の取引所であるBinanceのOIを参照できるサイトを一例として添付しておきます。

参照:https://www.binance.com/en/futures/funding-history/perpetual/trading-data

4.総括

今回は、ビットコインの価格動向に重要な「ETFフロー」と「トレジャリー企業」「オープンインタレスト」などを理解するというテーマで最近重要な指標を紹介しました。もちろん有用な指標は時期によって異なるし、その指標の読み取り方も人によって異なるかもしれません。しかしこれらは基礎的なデータとして時折参照するに越したことがないものと言え、もし馴染みがない人は慣れておくべきでしょう。

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