レポート・コラム Report column

カリスマトレーダーが語る トレーダーズインタビュー

今回お話を伺ったのは・・・

けむ。さん

1975年生まれ。2004年から専業トレーダーに。10年以上ほぼ板読みスキャルピングのみを続けてきたが、環境の変化やこれまでの経験を経て、ここ数年はファンダメンタルズも意識した、時間軸を長めに設定したトレードを勉強中。著書に「板読みデイトレード術」(パンローリング)

2004年に独学で専業トレーダーになった、けむ。さん。
板読みトレードやスイングトレードなどのトレード手法を駆使して、資産を伸ばしています。とくに板読みについては本も出版するほど、独自の手法を創り上げているとか。
今回はそんな、けむ。さんの投資に関する考え方や、実際に利用しているトレーディングツール「HYPER SBI 2」、デイトレード専用の信用取引サービス「日計り信用取引」についてお話を伺いました。

明日や1ヶ月後、1年後に勝てるようになるために
常に自分を疑う

けむ。さんが株式投資を始められたきっかけを教えてください。

会社を辞めたあとしばらくはパチプロとして生活をしていました。ただ当時から年々パチンコの規制が厳しくなってきたこともあり、「ほかにお金を稼ぐ手段を探そう」と考え、株式投資を始めました。株式投資を始める前は、「特別な情報にアクセスできる、ごく一部の人しか勝っていないのだろう」というイメージでしたが、実際に始めてみると「“理論”や“自分の勝ち方”を持っている人のなかには勝っている人もいる」ということを実感しましたね。自分の勝ち方を試行錯誤した結果、私は“板読み”に辿り着き、以後板読みを中心にトレードをするようになりました。

これまでの取引スタイルの変遷をお聞かせください。

投資を始めた当初はスキャルピングのみしていました。ただ高速取引が可能になるアローヘッドの導入やアルゴリズム取引の比率が高まったことなどを受けて、スキャルピングで勝てるチャンスが少なくなってきました。こうした投資環境の変化もあり、現在はより時間軸の長いスイングトレードの割合が増えてきています。

株式投資をする上で大切にしていることは何でしょうか?

思考停止にならず、自分のことを常に疑い、明日や1ヶ月後、1年後により勝てるようになるためにはどうすれば良いのかを常に考えることを大切にしています。例え同じ手法で利益を得られたとしても、思考停止にならず、今回もしっかりできたのかを確認しながらトレードをしていますね。

「○○さんが言っているから買おう」など思考停止して、周りの意見に流されて売買する人も見受けられますが、それでは成長しません。そもそも、有名な投資家の発言であっても投資の時間軸が異なる可能性がある以上、参考にできるかどうかはわかりませんよね。その意味でも思考停止にならず、自分の頭で考えることは重要だと考えます。

板読みトレードをする上でとくに重要だと考えるポイントは何でしょうか。

“誰がどのような意図を持って注文を入れているのか”を仮定しながら、トライ&エラーを繰り返すことです。例えば、「この買いは自社株買いの買いである」という仮定を立てた場合、「自社株買いの注文が出ているうちはまだ買いでついていける」と判断することもできます。また「これは同じ人が注文をずっと出しているな」という仮定を立て、その人の注文動向によって自分の売買を決める場合もあります。注文者の意図を、規則性や人の心理の切り口から仮定し、売買することが重要だと考えます。

投資に関する情報収集はどのようにされていますか?

現在はツイッターからの情報収集がメインです。ツイッターの良さはとにかく“速い”こと。記事であれば文章を書いて体裁を整えて…と情報発信まで時間がかかってしまいますが、ツイッターであれば極端な話、銘柄コードだけでも情報としての価値はあります。ツイッターでは場中は出来高の多い銘柄や要人発言などの情報を収集し、その情報をきっかけに自分で調べるようにしています。

普段、どのような銘柄をトレードすることが多いですか?

前日にストップ高をつけたような、注目度とボラティリティが高い銘柄です。とくにボラティリティが高い銘柄の中でもプラスで推移している銘柄を触ることが多いですね。

寄り前のPTSの気配を参考に銘柄選定をする場合もあります。例えば何か材料が出て、ストップ安気配の銘柄がPTSだと-10%程度で推移していたとしたら、潜在的な買い需要があると判断して買い注文を出すこともありますね。

投資を始める方には“徹底した損切り”を
意識して欲しい

デイトレード専用の信用取引サービス「日計り信用取引」は利用されていますか?

「今日はデイトレードをしよう」と決めているときは使わせていただいています。ただ以前よりスイングトレードの割合も増えてきていることもあり、必ず当日に決済をしないといけない日計り信用取引の利用頻度はそれほど多くありません。取引手数料は無料、2022/3より金利・貸株料も無料化されコストメリットを活かした取引が可能であるため、今後は利用頻度を高めていきたいですね。

デイトレードの成績を確認できる「日計り信用成績表」はご存じでしたか?

正直、知りませんでした。ただ、デイトレード及びスキャルピングの成績を客観視できるため、活用しがいのあるサービスだと思います。活用方法としては、例えば一定期間における売買代金を確認し、地合いの良し悪しをあとで振り返ることもできますね。資金を何回転もして、ある程度の売買代金があれば地合いは良かったと判断する材料になります。

最後にこれから投資を始められる方にアドバイスをいただけますでしょうか。

「損切りを徹底すること」を意識して欲しいですね。そのためには、買った理由を頭に入れた上で、その理由が崩れて下がった場合にはすぐに損切りをするという意識付けが重要です。投資の学習段階で、一回の大損で退場になってはもったいないですよね。

加えて、情報の受け取り方も注意しましょう。投資に関する情報は、有益なものから、根拠がわからないものまで玉石混交です。とくにSNSでは根拠不明な情報が数多く流れています。本当にその情報を信じていいのかどうか、発信者の声が大きいだけではないのかを一度立ち止まって考えてみることで、不用意に情報に惑わされなくなると思います。

HYPER SBI 2は“かゆいところに手が届く”、
トレーディングツール

トレーディングツール「HYPER SBI 2」の率直な感想をお聞かせください。

とくに2022/4/2にHYPER SBI 2のバージョンアップがされてから、非常に良い印象を持っています。他社のトレーディングツールで便利だと思う機能が一通り、かつ細かい機能まで入っていると感じます。“かゆいところに手が届くツール”といったところでしょうか。また動作も軽く、ストレスなく操作ができるところも良いですね。

けむ。さんのご自宅のトレード環境を公開いただきました。
板情報(10本気配)やチャート(5分足)を同時に30~40銘柄程度並べて監視し、動意のあった銘柄の情報をいち早くキャッチしています。
また、twitter等のSNS情報も駆使して取引をする上での情報をインプットしています。

※写真:けむ。さんの実際のトレード環境

HYPER SBI 2でとくに便利と感じられる機能は何でしょうか。

以前はヒートマップをよく活用していましたが、現在は各種ランキングが便利だと感じます。他社のトレーディングツールと比べて、HYPER SBI 2のランキングは格段に細かいですよね。私はとくにPTSのランキングや出来高ランキングで動いている銘柄を見つけてトレードの参考にしています。ランキングには銘柄の時価総額が載っているのも良いですね。また、寄前気配上昇率/下落率上位ランキングも、自分が気付いていなかった材料に寄り付き前に気づけることも多く、非常に便利だと思います。
加えて、決算のタイミングを一目で確認できる「決算アイコン」も個人的には重宝しています。決算で動いた銘柄をすぐに確認できるところが良いですよね。そのほか、私みたいに複数のパソコンを使用している人にとっては、多重(同時)ログインできる点もありがたいです。

HYPER SBI 2は主にどのような用途で利用しているのでしょうか。

ランキングの有用性から基本的には「銘柄の監視用」と「板発注」に使用しています。とくに監視用として重宝しており、やはりランキングに時価総額も載っている点がポイントですね。ほかの取引ツールのランキング表では時価総額まで載せているものはあまりないのではないでしょうか。

けむ。おすすめのHYPER SBI 2の機能