vol.6 追証とは違う!?預り金不足とは

マーケティング部 外国株式チーム

2023/3/15

vol.6 追証とは違う!?預り金不足とは

預り金不足とは?

今回は「預り金不足」について解説します。

「預り金不足」は、文字通り、証券口座で預かっている資金(米株信用の場合、米ドル)が不足していて、決済損などの支払いができていない状態です。追証(おいしょう)は、信用建玉を維持するために必要な担保が不足している状態のため、「追証」と「預り金不足」は、異なります。

日常生活で、コンビニや駅の改札で、支払をしようとしたら電子マネーの残高が不足していたという経験はないでしょうか。残高不足の場合、チャージをして残高を増やします。米株信用の預り金不足も同じで、支払う金額が不足すればチャージ(=入金)することで解消できます。

預り金不足が発生する定型的な例は、決済損の支払い時です。
信用取引は、現物取引とは異なり買付・売却の都度、資金の受渡は行わず決済時に利益分を受け取り、または損失分を支払う差金決済取引です。このため、決済損の支払い時に支払額分の米ドルがない場合には支払いを行うことができず、「預り金不足」が発生します。

決済損以外にも、預り金不足は権利日をまたいで売建を保有していた場合に徴収される配当落調整金の支払いなどで発生する可能性があります。

追証は、建玉を保有していた場合に担保の減少により発生する可能性があるのに対し、預り金不足は決済損や配当落調整金など支払いがある場合にのみ発生する可能性があります。

預り金不足発生タイミングと確認方法

預り金不足が発生すると、外国株式取引サイトや米国株アプリでメッセージが表示され、不足額や解消期限が確認できます。
メッセージは、原因となる取引の国内受渡日の前営業日から表示されます。国内受渡日が解消期限のため、決済損が発生する決済注文がある場合など、口座状態をこまめに確認することが大切です。

<預り金不足イメージ>外国株式取引サイト



預り金不足の解消期限と対処法

預り金不足が発生した場合、不足している米ドルを期限内に入金する必要があります。解消の期限は、原因となった取引の国内受渡日の17:30です。

入金方法は、円から米ドルに為替取引をする方法、住信SBIネット銀行から外貨入金する方法があります。
入金方法により解消期限に間に合うための手続き期限が異なります。詳しくは「預り金不足の確認・解消方法」をご覧ください。

預り金不足を回避するには

支払いに充当する金額以上の米ドルがあれば、預り金不足を回避できます。
相場変動により、評価損が拡大している場合は、米ドル保証金を増やすなどの対策をとりましょう。

預り金不足回避のため、代用有価証券や保護預りの米国株式を売却するという方法があります。この場合、以下のような注意が必要です。
・損失となる決済注文の国内受渡日よりも、売却する米国株式の国内受渡日が後となる場合、解消期限に間に合いません。
・国内受渡日の維持率によっては、代用有価証券の売却代金の一部しか決済損の支払いに充当できない可能性があります。

余裕を持って取引を行いましょう。

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【米国株式信用取引に関するリスク】

・米国株式信用取引は、株価や為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。
・米国株式信用取引は、多額の利益が得られることもある反面、多額の損失が発生する可能性をも合わせもつ取引です。特に、米国市場には値幅制限(ストップ高・ストップ安)がないため、株価の極端な急騰や急落が発生する可能性があります。米国株式信用取引にあたっては、売買代金の51%以上で、かつ30万円相当以上の額として当社が定める米ドル額の保証金(有価証券により代用することが可能です)を差し入れていただく必要があります(取引保証金の額の約2倍の取引が可能です)。
・米国株式信用取引では株価の変動等により差し入れた保証金(元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

【米国株式信用取引の「二階建て」に関するご注意】

・委託保証金として差し入れられている代用有価証券と同一銘柄の信用買建を行うことを「二階建て」と呼びます。当該銘柄の株価が下落しますと信用建玉の評価損と代用有価証券の評価額の減少が同時に発生し、急激に委託保証金率が低下します。また、このような状況下でお客さま自らの担保処分による売却や、場合によっては「追加保証金」の未入金によって強制決済による売却が行われるような事態になりますと、当該株式の価格下落に拍車をかけ、思わぬ損失を被ることも考えられますので、二階建てのお取引については十分ご注意ください。
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