売買代金ランキングから探る米国株式:注目ポイントとアナリストの視点

投資情報部 榮 聡
2026/02/25
株式の銘柄選択に迷ったら、他の投資家が何に興味をもっているか、どんな銘柄を売買しているかを参考にするのも一つの手でしょう。今回は当社投資家の「売買代金」ランキング情報をもとに上位の銘柄をご紹介します。
図表1 注目銘柄
| 銘柄 | 株価(2/24) | 52週高値 | 52週安値 |
| マイクロン テクノロジー(MU) | 418.01ドル | 455.50ドル | 61.54ドル |
| エヌビディア(NVDA) | 192.85ドル | 212.19ドル | 86.62ドル |
| サンディスク(SNDK) | 638.52ドル | 725.00ドル | 27.89ドル |
| パランティア テクノロジーズ A(PLTR) | 128.84ドル | 207.52ドル | 66.12ドル |
| アルファベット A(GOOGL) | 310.90ドル | 349.00ドル | 140.53ドル |
(1)銘柄選びに「売買代金」ランキングを使ってみる
株式の銘柄選択に迷ったら、当社の「売買代金」ランキングを使ってみるのも手でしょう。
〇当社の「売買代金」ランキングはどこにある?
当社の「売買代金上位」ランキングは、当リンクから飛ぶことができます。
当社ランキングのデフォルト表示は「売買代金」になっています。
「約定件数」「保有人数」「保有残高」「積立買付」のランキングもありますので、目的に応じて参考にしていただけるでしょう。
なお、ログイン後の「ホーム」トップからは、「外国株式」のタブをクリックし、下にスクロール、または、ページ左の「外国株式取引 メニュー」から「ランキング」に行けます。
〇「売買代金」の上位銘柄は何を意味するのか
「売買代金」の上位銘柄が何を意味するのかは、考えておくべきでしょう。以下の3つのタイプにわけられると考えられます。
(a) お客様の保有残高が多く、経常的に売買代金が大きい銘柄 (例) エヌビディア、パランティアテクノロジー
(b) 市場での注目が高まって、急激に売買代金が大きくなってきた銘柄 (例)マイクロンテクノロジー、 サンディスク
(c) 過去に市場の注目を集めたものの、悪材料や市場心理の悪化を受けて株価が下落基調となり、見切り売りで売買代金が大きくなっている銘柄。もちろん、押し目買いで売買代金が大きくなっている可能性もあります。 (例) アップラビン、ソーファイテクノロジー
基本的には、(a) 、(b)のタイプの銘柄が参考になるでしょう。
(a)タイプの銘柄から選ぶのが最も無難でしょう。
(b)はいま市場で最も注目を集めているホットな銘柄です。ただし、株価の動きが激しくなっているケースもありますので、その点は注意が必要です。
(c)のタイプに注目するのは「逆張り」投資になります。市場全体の見方に逆らっての投資になるため、周到な下調べが必要となるでしょう。
※(例)の銘柄は、2/20(金)時点のランキング銘柄から筆者が各タイプに該当するのではと考えた銘柄です。
図表2 「当社ランキング」画面(ログイン後)のスクリーンショット
(2)当社の売買代金・週間ランキング -注目ポイントと筆者の見方-
対象期間を2026/02/16 ~ 2026/02/20としたランキングから上位の5銘柄をご紹介いたします。
【会社概要】
半導体メモリーの会社。2025年8月期の売上構成比は、DRAMが76%、NAND(フラッシュメモリー)が23%、その他が1%です。DRAMは情報の一時的な参照に使われる揮発性メモリー(電源を切ると情報が失われるメモリー)、NANDは情報の記憶装置として使われる非揮発性メモリー(電源が切れても情報が保持されるメモリー)です。
【注目ポイント】
・HBM(High Bandwidth Memory)と呼ばれる高性能DRAMがAI半導体とともに補完財のように使われるため需要が急拡大しています。
・NANDのフラッシュメモリーもデータセンターのストレージ(記憶装置)向けに需要が急拡大しています。
・HBM、NANDとも需給ひっ迫から価格が上昇して業績は急拡大局面にあります。
【目標株価と筆者の見方】
アナリスト目標株価平均値(2/24):387.64ドル 現在値(2/24終値):418.01ドル
半導体メモリー銘柄の業績は歴史的には変動性が非常に大きく、株価の変動性も大きいため、ポートフォリオの主要銘柄とすることはお勧めしません。あくまで分散投資の一部という位置づけでなら良いでしょう。
【会社概要】
AI半導体市場で8割以上のシェアをもつ会社。GPU(画像処理半導体)の並列処理機能がAI計算に適していることにいちはやく気づいて市場を席捲しました。AI計算に使えるソフトウェア群を揃えることで参入障壁を築き、生成AIブームで急拡大する市場でもシェアを維持してきました。
【注目ポイント】
・ハイパースケーラー4社による2026年のAIデータセンター投資は前年比7割程度の増加となる見通しで、最も大きい恩恵を受けるのがエヌビディアです。
・AI半導体、AIソフトウェアともに最も深い知見をもっている企業の1社であり、AI市場の変化に対しても先回りして対応できるポジションにあると考えられます。
・AMD、ブロードコムなどがAI半導体市場でのシェアアップを目指しており、ある程度のシェア低下はやむを得ないとみられます。どの程度の低下に抑えられるかが注目されます。
【目標株価と筆者の見方】
アナリスト目標株価平均値(2/24):261.63ドル 現在値(2/24終値):192.85ドル
AI関連ハードウェアの中心銘柄の位置づけで、業績が好調、株価にも割高感がなく投資妙味があると考えられます。本日2/25(水)引け後に11-1月期決算を発表します。
【会社概要】
フラッシュメモリー、SSDのメーカーです。SSDはSolid State Driveの略で、フラッシュメモリーを多数組み込んでデータセンターなどでストレージ(記憶装置)として使われます。2016年にウエスタンデジタルに買収されましたが、2025年2月に分社化して別個に上場しました。49.9%を出資する、日本のキオクシアとの合弁事業「キオクシア四日市工場」でフラッシュメモリーを生産しています。
【注目ポイント】
・データセンター投資の拡大は、記憶装置のストレージ需要に波及、ストレージとして主に使われるHDDの需給がひっ迫していることから、SSDの需要急増につながっています。
・半導体メモリーの増産は短期間にできないためフラッシュメモリーの価格が高騰して、26.6期業績は売上が前年比2倍以上、利益は同20倍以上に急増の予想です。
・HDDの増産が進むと価格競争力に劣るSSDに対する需要は一服となる見込みで、メモリー価格動向には注意が必要です。
【目標株価と筆者の見方】
アナリスト目標株価平均値(2/24):752.38ドル 現在値(2/24終値):638.52ドル
半導体メモリー銘柄の業績は歴史的には変動性が非常に大きく、株価の変動性も大きいため、ポートフォリオの主要銘柄とすることはお勧めしません。あくまで分散投資の一部という位置づけでなら良いでしょう。なお、ストレージの銘柄であれば、HDDのシーゲイトテクノロジー、ウエスタンデジタルのほうがリスクを抑えて投資できるとみています。
なお、ストレージ銘柄への投資については、2025年11月26日掲載の「AIデータセンター拡大はストレージにも波及、枯れた技術で恩恵は大きく長く!?」もご参照ください。
【会社概要】
ビッグデータ分析のためのAIソフトウェアを提供する企業です。米国のテロ対策当局や国防総省で使用されるプラットフォームやAI活用のプラットフォーム「AIP(Artificial Intelligence Platform)」等を擁します。米国を中心とする政府向けの売上が54%を占め、46%が民間企業向けです(25.12期)。
【注目ポイント】
・企業がAIを導入するときにビッグデータを扱うことから、同社のソフトウェアに対する需要が拡大しています。米国の民間企業向け売上は、10-12月期に前年同期比2.4倍に加速しました。
・米国政府向け売上も10-12月期は前年同期比67%増と好調に推移しています。
・AIエージェントの利用の広がりが既存ソフトウェア企業にマイナス面があるのではという見方が広がって(「AIディスラプション(AIによる創造的破壊)」)、同社株も年初から大きく下落していますが、相対的に影響の小さい分野と考えられます。
【目標株価と筆者の見方】
アナリスト目標株価平均値(2/24):191.48ドル 現在値(2/24終値):128.84ドル
これまでの四半期業績が好調に推移する中で、今後AIにやられるのではとの懸念で株価が下がっています。好業績をあげるだけでは、先行きの懸念を払しょくすることが難しいと考えられるため、株価が抑えられる状況が続く可能性に留意が必要でしょう。
【会社概要】
「Google検索」や「ユーチューブ」などを通じて広告を展開し、インターネット広告の分野で世界大手です。クラウドサービスを展開するなど事業の多角化を進めており、検索やユーチューブ広告などのインターネット広告が売上高全体の73%を占め、クラウドサービスは15%です(2025年12月期)。昨年11月に投入した人工知能の新モデル「Gemini3」が専門家から称賛され、性能は「ChatGPT」の最新モデルを上回ると言われて注目を集めています。
【注目ポイント】
・AIの利用の広がりは同社のネット検索ビジネスにもマイナスの影響を与えるのではないかと懸念されていましたが、「AIモード」「AIによる概要」などの導入によって、いまのところ影響は見られていません。
・同社は「TPU」と呼ばれるAI半導体を擁し(生産はブロードコムに委託しています)、自家消費として10年以上の歴史をもちますが、他社に販売する可能性が取りざたされています。
・今年の設備投資額を2025年の914億ドルから1,750億ドル~1,850億ドルへ増やす計画で、AI利用の広がりをうかがわせるものとなっています。
【目標株価と筆者の見方】
アナリスト目標株価平均値(2/24):378.84ドル 現在値(2/24終値):310.90ドル
AIの分野では、ハードウェアのAIアクセラレーター、AIソフトウェアともにエヌビディアに匹敵する知見をもっている「AIの老舗」と言える会社です。AIの利用が広がる世界で同社の活躍に期待してよいと思われます。
図表3 各社の業績予想
(3)ご紹介銘柄の株価チャートと投資指標
図表4 ご紹介銘柄の株価チャート
図表5 ご紹介銘柄の投資指標
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※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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