第1回 スーパーチューズデーに注目!バイデン対トランプの一騎打ちが始まる!?(後編)

第1回 スーパーチューズデーに注目!バイデン対トランプの一騎打ちが始まる!?(後編)

小次郎講師

2024/03/07

現在の大統領選予想推移(RealClearPoliticsより2月18日時点)

トランプ氏45ポイント、バイデン氏43.9ポイントとトランプ氏が1.1ポイント優勢となっています。

大統領選

現在の共和党競争、獲得代議員数(2月18日現在)

■トランプ氏 63名
■ヘイリー氏 17名

また、RealClearPoliticsによる、共和党代表選予想(2月18日時点)では、トランプ氏74.9ポイント、ヘイリー氏17.2ポイントと、圧倒的にトランプ氏が優勢となっています。

共和党代表選

スーパーチューズデーまでのスケジュール

2月24日(土) サウスカロライナ州(共和党)
2月27日(火) ミシガン州(共和党・民主党)
3月5日(火) スーパーチューズデー

米国株と米ドル円のアノマリー

今年の大統領選はバイデン氏の2期目をかけた選挙となり、現職大統領が有利な年となります。また、現職大統領であるがゆえに、万人受けしやすい政策を打ち出すことができます。

つまり、経済にとっては株式市場が上昇しやすいというアノマリーがあります。また、株高に伴い米国に資金が集まりドル高になりやすいというアノマリーもあります。

過去10回の大統領選で見ると、NYダウの平均騰落率は2.9%、米ドル円は1.7%となっており、2008年のリーマンショックの数字を削除すると、アノマリーとしては有効かもしれません。しかし、米ドル円に関して、近年はドル安円高になることの方が多くなっています。アノマリーとはそういう傾向もある、ということですので決めつけずにマーケットを見ていきましょう。

NYダウ 米ドル
2020年 7.2 -4.9
2016年 13.4 -2.7
2012年 7.3 12.8
2008年 -33.8 -18.9
2004年 3.1 -4.3
2000年 -6.2 11.6
1996年 26 11.8
1992年 4.2 0
1988年 11.8 3.1
1984年 -3.7 8.6
平均騰落 2.9 1.7
スクロールできます

現状のマーケット分析(2月23日現在)

NYダウ 日足

昨年の秋から上昇トレンドが再開し順調に上昇トレンドを形成し史上最高値を日々更新しています。大統領選の年は株高になりやすいというアノマリーどおりの動きを今のところ見せています。ただ、3月5日にはスーパーチューズデーが予定されており、大統領選が本格的にスタートすることを考慮すると、利益確定売りが出てくることも想定されます。

日経225 日足

いよいよバブル時の最高値更新間近となってきました。米国株高の流れや企業決算の好調などから順調に上昇しています。3月5日のスーパーチューズデーが近づくと、選挙戦の行方が気になるため、米国株は利益確定売りが出やすくなりますので、日本株もその影響が出てくると調整局面となってきます。

米ドル円 日足

2023年末は調整の円高となっていましたが、2024年はドル高となっています。米国大統領選の年はドル高になりやすいというアノマリーの動きになっています。ただ、昨年の高値は一昨年の高値と同じ水準で抵抗を受けており、そこを突破できるかどうかがカギとなっています。スーパーチューズデーに向けて反転の動きが出来るかどうかを見ていきましょう。

米10年債利回り 日足

昨年5%をタッチしてから10年債利回りは反落していました。今年になってからじりじりと回復基調となっています。FRBの金融政策の注目は今年利下げが何回行われるかということです。2月13日のCPIが予想以上に強かったことで、FRBの3月利下げの可能性が低下し、10年債利回りが反発しています。どこまで反発が続くかがポイントとなります。

ゴールド 日足

昨年、史上最高値を更新したゴールドですが、今年は膠着した動きになっています。地政学的リスクも懸念されていますが、今のところは大きな影響が出ていません。「もしトラ」となった場合にゴールドがどう反応するかに注目したいところですが、今のところ、昨年以上のリスクが高まっているという動きは出ていません。

まとめ

2024年、大統領選の年となり、今のところはアノマリー通り、株高・ドル高の動きとなっています。何度もいいますが、アノマリーとはそうなる傾向があるということで、そうなるということとは全く違うという事を理解しましょう。いずれにせよ、NYダウは連日史上最高値を更新、日経225も史上最高値更新が目前となっており、株式市場にとっては非常に明るく順調な動きが続いている中で、3月5日のスーパーチューズデーを迎えようとしています。雇用統計やFOMC(連邦公開市場委員会)などもそうですが、ビッグイベントは利益確定売りが出やすくなりますので注目していきましょう。

第1回 スーパーチューズデーに注目!バイデン対トランプの一騎打ちが始まる!(前編)

著者プロフィール

小次郎講師

岡山県出身。チャート分析の第一人者として、投資セミナー、書籍などを通じて個人投資家向けの投資教育活動を精力的に展開している。
40年以上の投資キャリアを持つ。

【出演】
・ラジオNIKKEI「小次郎講師のチャートラボラトリー」レギュラー番組

【受賞暦】
・みんなの株式「コラムアワード2013、2014」2年連続大賞受賞
・パンローリング社「ブルベア大賞2016」大賞受賞、
「ブルベア大賞2015、2019」準大賞受賞、「ブルベア大賞2017、2018」特別賞受賞

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