下落時こそ考えたい!? NISAでもできる積立設定とは?

下落時こそ考えたい!? NISAでもできる積立設定とは?

投資情報部 川上雅人

2024/09/24

下落時こそ考えたい!? NISAでもできる積立設定とは?

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手が現地時間の9月19日、メジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成しました。50本塁打だけでも凄いことですが、常に前を向いて次の塁を狙い続けた50盗塁にとても価値があると考えています。おめでとうございます!
そこで今回は資産運用における「盗塁」ともいえる投資手法の1つをご紹介します。

2024年7月以降、米国の景気減速懸念などにより各国の株式市場や為替市場で価格変動が大きくなっています。株式市場の下落やドル円の下落により投資信託の基準価額が大きく下落する局面もみられます。こうした下落局面での積立投資は慌てずに継続することが重要といえますが、さらに一歩踏み込んで下落時に追加購入をすることで、買付単価を引き下げながら投資元本を増やすのも有効といえます。とはいえ今が下落局面の始まりなのか、あるいは下落局面の終わりなのかは誰も予想することができません。そうした状況下でおすすめしたい投資手法は「毎日積立」の活用です。
SBI証券の投信積立サービスはこちらをご参照ください。

「毎日積立」は毎日(毎営業日)で積立を行うことです。「毎月積立」に限定されているクレカ積立では設定することができませんが、余裕資金として口座に現金がある場合にはおすすめしたい投資手法といえます。
SBI証券でNISA口座を開設されていれば、既に「毎月積立」を実践されている方であっても、「毎日積立」も組み合わせて投資することができます。
図表1のような基準価額の下落局面で、「毎月積立」に加えて、例えば1,000円または3,000円といった一定額での「毎日積立」を加えることが考えられます。なお、SBI証券では、同一の「預り区分(特定/一般、NISA(成長投資枠)、NISA(つみたて投資枠))」では複数の積立設定はできません。具体的にはNISA(つみたて投資枠)で「毎月積立」と「毎日積立」という複数の積立設定はできません。一方で、NISA(つみたて投資枠)は「毎月積立」、NISA(成長投資枠)は「毎日積立」という設定は可能となります。実際の設定イメージは図表2となります。

具体的な投資信託、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・S&P500)(以下、SBI・V・S&P500)の例でいえば、図表3にあるような株式市場の下落と円高ドル安によって過去よりも基準価額が下がっている局面で、「毎月積立」に加えて「毎日積立」を設定することが、今後基準価額が回復していくという前提に立てば有効となります。あくまでも一時点のものですが「毎日積立」による追加購入が実際にどう損益に反映されたのかを見てみましょう。

図表1 基準価額の下落局面における毎日積立投資のイメージ

図表2 NISA(成長投資枠)で「毎日積立」、NISA(つみたて投資枠)で「毎月積立」の例

  • ※SBI証券取引サイトより抜粋

図表3 SBI・V・S&P500の基準価額とドル円TTMの推移 (2023年末~2024年9月18日)

  • ※QUICKデータをもとにSBI証券作成
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

「毎月積立」に「毎日積立」を加えた投資成果は?

2024年1月末から毎月末にSBI・V・S&P500の「毎月積立」を行った場合の9月18日の損益金額は図表4①となります。8月5日の基準価額が大きく下がった時点での損益はマイナスとなる場面もありましたが、その後は基準価額が回復して24万円の購入金額は9月18日には240,099円となり、損益額は+99円でほぼ横ばいでした。
一方で、「毎月積立」に基準価額が大きく下落した8月5日から30日間「毎日積立」を加えたケースでの9月18日の損益は図表4②となりました。「毎日積立」を加えた損益率を見ると+1.0%となっており、「毎月積立」のほぼ横ばいから改善しました。これは下落時に追加購入したことによって買付単価が下がったことによる効果といえます。今後、基準価額が上昇すれば投資元本が増えていることもあって、その効果は大きくなっていくことが期待されます。

積立投資においては続けることが重要で、さらに下落時に追加購入を行うことが、投資成果を高める上で有効となります。
これは、長期で右肩上がりの資産に投資していることが前提となりますが、下落時をチャンスと捉えて行動する、「盗塁」のように前に進むことがポイントといえます。その投資手法の1つとして下落時の「毎日積立」をNISA口座や特定口座で活用してみてはいかがでしょうか。

図表4 SBI・V・S&P500 ①毎月積立のみ ②毎月積立+毎日積立 の損益比較

  • ※QUICKデータをもとにSBI証券作成
  • ※計算された数値は、概算の購入口数によるシミュレーションであり、実際の取引における損益とは異なる場合があります。また、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆および保証するものではありません。

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