【初心者向け】NISAでオルカン・S&P500、どっちを選ぶ?

【初心者向け】NISAでオルカン・S&P500、どっちを選ぶ?

投資情報部 植田 雄也

2025/12/25

【初心者向け】NISAでオルカン・S&P500、どっちを選ぶ?

図表1:迷ったらこのフローチャート!

「NISAで何を買えばよいか分からなかったので、ランキング上位の"eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)"を積立設定しました」。「著名YouTuberの方や周りの家族・友人・同僚から"SBI・V・S&P500インデックス・ファンド"がおススメと聞いたのでNISAで積立設定しました」。といったお声をよく耳にします。

一方で、「安易にランキング上位のオール・カントリーやS&P500に連動する投資成果をめざす投資信託で資産運用をはじめていいのかな?」「自分に合った商品なのかな?」「このまま投資していて大丈夫なのかな?」と不安のお声や、なかなか資産運用の一歩を踏み出せないといったお声も耳にします。
そこで、なぜNISAでオール・カントリーやS&P500に連動する投資成果をめざす投資信託が人気を集めるのか、やさしく解説します。さらに、SBI証券で積立設定する方法もご紹介します。年末年始のちょっとしたお時間に、NISAデビューをしてみませんか?

・オルカン:オール・カントリーの略でeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の愛称。本稿では世界の株に投資をする投資信託の総称をオール・カントリーと記載する。

・S&P500:アメリカ経済を代表する約500社の株価指数。本稿ではS&P500に連動する投資成果をめざす投資信託の総称をS&P500と記載する。


【結論】シンプルにこう考えよう

・何を買うか→オール・カントリー or S&P500
・いつ買うか→毎月一定金額
・どれくらい続けるか→(例)10年以上
・途中でやること→なし

世界や米国が少し豊かになれば、自分も少し豊かになる。これが王道の考え方とされています。


■あなたは、どれ派?(図表1参照)

①全世界に分散したい→オール・カントリー

②米国の成長に期待→S&P500

③迷うなら?→オール・カントリーでOK。※例として" eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)" や" はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー) "などがあります。


■なぜNISAでオール・カントリーやS&P500が人気を集めるのか

世界や米国の成長に乗れる
人口増加、技術革新、新興国の成長。こうしたトレンドに投資できます。

人の能力(力量)依存しない資産運用
オール・カントリーやS&P500は「世界」や「米国」をまるごと買うイメージ。企業選びの失敗リスクを減らせます。


■感情を排除できる"自動積立"は強い味方

株価が上がると「高いから買えない」、下がると「怖くて買えない」。
しかし、自動積立なら余計なことは考える必要はなく、感情ゼロで続けられるかもしれません。


※(ご参考)SBI証券サイト、投資信託TOPページのファンド検索機能を使って条件変更からキーワードに「全世界」をいれ、特徴欄の取扱取引で「NISA(つみたて)」にチェックをいれて検索すると19本ヒットします(2025年12月25日現在)。 インデックスファンドは同じ指数に連動するので、パフォーマンスに大きな差はありません。だからこそ、長期投資では運用コスト(信託報酬)が低いものを選ぶことが重要です。
そこで、並べ替え機能を使って信託報酬の小さい順に並べると、ランキングトップ5つに信託報酬が0.05775%の投資信託(ファンド)が並びます。
さらに、全世界に時価総額比率で分散(世界の市場に合わせた自然な分散を重視)するというオール・カントリーの基本方針に鑑みて、『日本を除くタイプ』や『3地域均等型』を対象外とすると、3本に絞り込まれます。一般的に、純資産規模が大きい投資信託(ファンド)の方が安定的とされることを踏まえると、最終的に残るのが" eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)" と" はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー) "の2本となり、初心者の方が選びやすいものと思われます。

※1.信託報酬:投資信託を保有している間にかかる運用管理費用のこと。
特徴: 低いほど投資家の負担が少なく、長期投資に有利。

※2.純資産:その投資信託に集まっている資金の総額。
特徴: 純資産が大きいほど、ファンドの安定性が高い。

※3.償還リスク:ファンドが運用を終了(償還)する可能性があるリスクのこと。
特徴: 10億円以下だと償還リスクがあるとされる。

図表2:(ご参考)SBI証券で取り扱いのあるオール・カントリー

SBI証券で積立設定する方法

ここからは実践編。SBI証券でオール・カントリーやS&P500を積立設定する手順を紹介します。

ステップは簡単!


1.ランキングから選ぶ
SBI証券トップ → ①投資信託 → ②ランキング → ③「積立件数増加」をクリック
(スマホは「+」でメニュー展開)

→この操作でランキングが表示されます(2025年12月19日時点、図表2参照)。

次に、④積立(オレンジ色のボタン)をクリックします。目論見書と目論見書補完書面が表示されるのでそれぞれ確認のうえ、同意いただける場合には、下にスクロールするとチェックボックスがありますので、そこにチェックをつけ、「同意して注文入力」をクリックします。


2.積立設定

・決済方法:現金orクレジットカード

・預り区分:NISA(つみたて)

・積立コース:毎月を選択 

・注文希望日:お給料日後などお好みで

・積立金額:100円からOK

最後に取引パスワードを入力し、設定確認をクリック。


3.確認して完了!
「設定申込」をクリック → 「積立設定 受付完了」が出たらOK!

図表3:投資信託(積立件数増加)ランキング 検索結果

(余談)資産運用における「守破離」とは?

資産運用も武道と同じで、学びには段階があるかもしれません。

「※守破離」とは日本の武道や茶道などの修行概念で、学びの段階を示す言葉です。

守(しゅ)基本を守る
→ インデックス投資で分散・長期を徹底

◎破(は):応用する
→ (※1)テーマ型や(※2)セクター投資を取り入れる

◎離(り):独自の境地
→ 自身の哲学で(※3)ポートフォリオを構築

まずは「守」からはじめましょう。例としてあげた、オール・カントリーやS&P500はその第一歩です。

※「守・破・離」とは武道の修行において修行者の成長と進化を段階的に表す哲学及び心構えです。「守・破・離」という言葉は、もともと千利休の訓をまとめた『利休道歌』に由来しています。「守」は修行者の基盤を築く過程です。修行者は師匠から教わった型や作法、基本的な知識を忠実に学びます。次に進むのは「破」の段階です。ここでは、修行者は経験と鍛練を通じて、指導者の教えを土台として、自分なりの工夫を加えます。最終的に、「離」の段階に到達すると、修行者は指導者のもとを離れ、独自の学びを発展させます。(出典:公益財団法人 全日本空手道連盟)

※1.テーマ型:特定の社会的・経済的テーマやトレンドに沿った企業や業界に投資する方法。
特徴: 長期的な成長テーマに着目(例:AI、脱炭素、DX、再生可能エネルギー、ヘルスケア)。世界的な構造変化や技術革新を背景にした投資。
メリット:将来の成長分野に集中できる。
デメリット:テーマが外れるとリスクが高い、分散性が低い。

※2.セクター投資:経済の特定の業種(セクター)に投資する方法。
特徴: セクター例として、情報技術、金融、エネルギー、ヘルスケア、公益事業など。景気循環や政策に応じてセクターの強弱が変わる。
メリット:景気や政策に合わせた戦略的投資が可能。
デメリット:特定業種に集中するため、リスクが高い。

※3.ポートフォリオ:資産全体の組み合わせ
目的: リスク分散(株式・債券・現金などを組み合わせる)。安定したリターンの追求。
例:株式50%、債券30%、現金10%、オルタナティブ10%など

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NISAのご注意事項

配当金等は口座開設をした金融機関等経由で交付されないものは非課税となりません。

NISAの口座で国内上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。

リスク及び手数料について

SBI証券の取扱商品は、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。

同一年において1人1口座(1金融機関)しか開設できません。

NISAの口座開設は、金融機関を変更した場合を除き、1人につき1口座に限られ、複数の金融機関にはお申し込みいただけません。金融機関の変更により、複数の金融機関でNISA口座を開設されたことになる場合でも、各年において1つの口座でしかお取引いただけません。また、NISA口座内に保有されている商品を他の年分の勘定又は金融機関に移管することもできません。なお、金融機関を変更される年分の勘定にて、既に金融商品をお買付されていた場合、その年分について金融機関を変更することはできません。NISAの口座を仮開設して買い付けを行うことができますが、確認の結果、買付後に二重口座であったことが判明した場合、そのNISA口座で買い付けた上場株式等は当初から課税口座で買い付けたものとして取り扱うこととなり、買い付けた上場株式等から生じる譲渡益及び配当金等については、遡及して課税いたします。

NISAで購入できる商品はSBI証券が指定する商品に限られます。

SBI証券における取扱商品は、成長投資枠・つみたて投資枠で異なります。成長投資枠の取扱商品は国内上場株式等(現物株式、ETF、REIT、ETN、単元未満株(S株)を含む※)、公募株式投資信託(※)、外国上場株式等(米国、香港、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシア、海外ETF、REITを含む※)、つみたて投資枠の取扱商品は長期の積立・分散投資に適した一定の公募株式投資信託となります。取扱商品は今後変更する可能性があります。 ※SBI証券が指定する制限銘柄(上場株式等)、デリバティブ取引を用いた一定の商品及び信託期間20年未満又は毎月分配型の商品は除きます。

年間投資枠と非課税保有限度額が設定されます。

N年間投資枠は成長投資枠が240万円、つみたて投資枠が120万円までとなり、非課税保有限度額は成長投資枠とつみたて投資枠合わせて1,800万円、うち成長投資枠は1,200万円までとなります。非課税保有限度額は、NISA口座内上場株式等を売却した場合、売却した上場株式等が費消していた非課税保有限度額の分だけ減少し、その翌年以降の年間投資枠の範囲内で再利用することができます。 投資信託における分配金のうち特別分配金(元本払戻金)は、非課税でありNISAにおいては制度上のメリットは享受できません。

損失は税務上ないものとされます。

NISAの口座で発生した損失は税務上ないものとされ、一般口座や特定口座での譲渡益・配当金等と損益通算はできず、繰越控除もできません。

出国により非居住者に該当する場合、原則としてNISA口座で上場株式等の管理を行うことはできません。

出国の際には、事前に当社に届出が必要です。出国により非居住者となる場合には、特例措置の適用を受けるための必要な手続きを完了された場合を除き、NISA口座が廃止され、当該口座に預りがある場合は、一般口座で管理させていただきます。

つみたて投資枠では積立による定期・継続的な買付しかできません。

つみたて投資枠でのお取引は積立契約に基づく定期かつ継続的な方法による買付に限られます。

つみたて投資枠では信託報酬等の概算値が原則として年1回通知されます。

つみたて投資枠で買付した投資信託の信託報酬等の概算値を原則として年1回通知いたします。

NISAでは基準経過日における氏名・住所の確認が求められます。

NISAでは初めてつみたて投資枠を設定してから10年経過した日、及び以後5年を経過するごとに氏名・住所等の確認が必要となります。当社がお客さまの氏名・住所等が確認できない場合にはお取引ができなくなる場合もございますのでご注意ください。

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