旧NISA放置にご注意!注意点をチェック

旧NISA放置にご注意!注意点をチェック

投資情報部 川上雅人

2024/09/11

つみたてNISAは20年、一般NISAはたったの5年?! 意外と短い非課税期間

NISA枠で投資した資産の利益を非課税のまま受け取れる期間である、"非課税期間"の長さについて、意識できていますか?
2023年までのNISA(以下、旧NISA)の「つみたてNISA」では最大20年間、「一般NISA」に至っては、たったの最大5年間しかないんです。つみたてNISAは2018年開始のため、2024年現在最短でも13年以上の非課税期間が残っていますが、一般NISAでは2020年の一般NISA枠は今年、それ以降の枠は来年以降に非課税期間が終わってしまいます。
非課税期間終了後は、NISAで保有していた株式や投資信託は課税口座である特定口座等に払い出し(移動)されてしまいます。

非課税期間終了までにできることは?

2024年からのNISA(以下、新NISA)において、成長投資枠の非課税枠に空きがあり、旧NISAで保有している株式や投資信託をNISA口座で継続保有したい場合取れる方法は、
 ①旧NISAの株式や投資信託が課税口座に払い出し*される前に売却し、新NISAで再度購入
(*年内非課税期間満了時の時価で払出されます。国内株式・米国株式:年内最終営業日の終値、投資信託:年内最終営業日の基準価額)
 ②課税口座に払い出しされてからタイミングを見て売却し、新NISAで再度購入
の2種類です。いずれも一度売却⇒再度購入の流れとなりますが、SBI証券(インターネットコース)であれば、売買手数料が無料*のため、コストは発生しません。

気になる①②の課税動向は、下記の通りです。
せっかくNISAで購入した資産なので、利益は非課税で受け取りたい!という方は、ぜひ①を検討ください。

株式や投資信託を今後も保有し続けて、非課税のメリットを享受したい(配当(分配金)や値上がり益を非課税で享受したい)ということであれば、①②いずれにせよ、新NISAを早めに有効活用することをおすすめします。旧NISAに対し、新NISAでは非課税期間が無期限となっています。中長期の視点で非課税で大きな値上がり益を狙いたい、長期間にわたって配当(分配金)を非課税で受け取り続けたいというニーズに合致する制度です。

  • ※インターネットコースのインターネット取引が対象(個人・法人いずれも)となり、ダイレクト、IFA、対面コースは対象外となります。
  • ※国内株式取引手数料の無料化適用には弊社が定める諸条件を満たしている必要があります。詳細はこちらをご確認ください。
  • ケース①:課税口座への払い出し前に売却した場合は、利益分10万円は非課税のため10万円そのまま受け取ることが出来ます。
  • ケース②:課税口座への払い出し後に売却した場合は、払い出した際の金額(15万円)が取得金額とされるため、そこからの増加分(15万円)には20.315%の税金がかかります。

具体例で確認!こんな資産ならこう

例えば、一般NISAで2024年で終わってしまう(=2020年の枠で購入した)2つの株式を保有しているとします。
1つ目は優待や配当もあって値上がりしている株式A
2つ目は優待や配当もあって値下がりしている株式B

株式Aについては、値上がり益もまずまずのため一度売却して、新NISAでタイミングを見て再購入はいかがでしょうか。優待に間に合うタイミングで買うのもよいでしょう。
株式Bについては、中長期的な株価上昇に疑問を感じているなら、特定口座に移管させてゆっくりタイミングを見ての売却も選択肢です。課税口座ならNISA口座と異なり損益通算が可能とはいえ、たとえ購入時より損をしている株式でも課税対象になってしまう点にご注意ください。

いかがでしたでしょうか?
旧NISAが払い出しされて手遅れとなってしまう前に、今のうちに株式や投資信託における旧NISAと新NISAでの棲み分けを考えてみましょう。

旧NISA放置にご注意!実践編はこちら

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