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資産運用

NISA口座を持つ人のつみたてNISA移行術

2018年1月から「つみたてNISA」がスタートしました。日本に住む20歳以上の人が利用できます(20歳未満の人を対象にしたジュニアNISAもあります)。非課税期間が20年と長く、非課税の投資枠の上限が年額40万円という点に魅力を感じる人も多いことでしょう。ただ、現時点でNISA口座を持っている人は、つみたてNISAとの併用ができないため、どちらか1つを選ばなければなりません。

ここでは、NISAからつみたてNISAへの具体的な移行方法について解説します。

NISAとつみたてNISAの併用はできない

今一度、NISAとつみたてNISAが併用できないルールについて確認しておきましょう。NISAとつみたてNISAは、同じ年のうちに1人につき1口座しか開設できません。例えば、2018年1月に現行のNISAで買い付けを行なった場合には、年内はつみたてNISAへ変更することはできません。

また、複数の金融機関で1口座ずつ作ることもできません。金融機関自体の変更は、変更したい年分の前年10月1日から変更したい年の9月30日までに変更の手続きを完了させれば変更できます。しかし、変更したい年の1月1日以降、変更する前の金融機関に開いているNISA口座で買い付けしていれば、その年は金融機関を変更することはできません。

NISAから、つみたてNISAへ移行するつもりであれば、2018年に入ってからNISAで買い付けを行なわず、NISA口座を開設している金融機関へ「金融商品取引業者等変更届出書(勘定変更用)」を出すことで移行できます。

移行のための条件や手続きを確認したら、気になるのは今まで運用してきたNISA口座の資産です。ここでは、(1)NISAの買い付け商品を売却もしくは特定口座へ移して、つみたてNISAへ移行する方法と(2)NISAで買い付けた商品をそのまま残して、つみたてNISAへ移行する方法について紹介します。

移行術(1)NISAの資産は売却もしくは特定口座へ

NISAで運用した資産を売却もしくは特定口座へ移行し、心機一転してつみたてNISAに変更する方法です。NISA口座を開設した金融機関でそれぞれの手順に従って手続きを行ないます。

・売却:NISAで運用していた商品をすべて売却して利益を確定させて、まっさらな状態のNISA口座でつみたてNISAを始める方法です。
・特定口座へ:NISAで運用した資産を、証券会社などが損益計算を行なってくれる特定口座へ移す方法です。この場合、同じ商品を保有し続けることはできるものの、NISAの非課税メリットはなくなります。

特定口座へ移した資産は、NISA利用時に非課税だった分配金や譲渡益といった運用利益に対して課税されますので注意が必要です。

移行術(2)様子を見ながらNISAとつみたてNISAを行き来

NISAとつみたてNISAは年ごとにどちらか選ぶことができます。またこれまでにNISAで買い付けた商品については、5年間の非課税期間であれば保有し続けることができます。

例えば、2017年にNISAで買い付けた商品Xは、2018年につみたてNISAへ移行しても、非課税期間の2021年12月末までは、配当金や売却益はNISAと同様に課税されません。

これまで大切に育んできたNISAの資産を売却したり、特定口座へ移行したりすることに戸惑いを感じるようであれば、ひとまず(2)の方法が良いかもしれません。とはいえ、毎年年初に「今年はNISAにしようか、つみたてNISAへ変えようか」と検討しなければなりません。さらに、移行する場合に手続きの時間を取られてしまうため、忙しい人は(1)を選択する場合もあるでしょう。

現実的に考えても、NISAとつみたてNISAを頻繁に行き来することはレアケースかと思いますが、それでも迷う場合は、専門家のアドバイスを聞いて検討してみてはいかがでしょうか。

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