レポート・コラム

<SBIラップ AI投資コース 2024年11月の実績>

<SBIラップ AI投資コース 2024年11月の実績>

2024年11月の実績、投資配分、寄与度

「SBIラップ AI投資コース(愛称:AIラップ)」(以下、「AIラップ」といいます)は、AIを使って市場動向を先読みしながら投資配分の最適化を目指し、人を凌駕するパフォーマンスを目指す資産運用サービスです。2022年3月31日より提供を開始し、2022年4月7日に運用を開始しています(※1)。2024年11月の世界の株式市場を振り返ると、月初の米大統領選でトランプ氏が勝利し米国では上昇しましたが、欧州や新興国では米国との貿易摩擦の激化が想像されたこと等で動きはさえず、月末までまちまちな値動きとなりました。為替は、米大統領選の結果等を受けて米長期金利が上昇したことから、日米金利差が拡大し、円安・ドル高が進みました。しかし、12月に日銀が利上げを、FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げを決定する見通しが強まり、両国の金利差が縮小したこと等から、月末にかけて円高・ドル安に振れました。以下は、そのような環境下における2024年11月の約1ヵ月間のAIラップのパフォーマンス(※1,4)とAIラップの各投資対象ファンドの騰落率(※5)です。
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AIラップの投資対象である8種類の専用投資信託(以下、「投資対象ファンド」と表示)は、米国市場の終値を翌営業日に取り込み基準価額に反映しています。本レポートの2024年11月の運用実績は、11月28日までの米国市場の値動きが反映されています。

2024年11月のリバランスの内容

AIラップの2024年11月8日のリバランス時点における投資配分(※6)をリバランス前と比較すると、約31%保有していた米国不動産を約16%に減らした代わりに、約31%保有していた米国株式を約45%に増やしました。また2024年11月13日には臨時リバランスを実施して、米国株式を約36%に減らしたほか、20%保有していた金を約13%に減らした一方で、先進国株式を2%から22%に増やしました。2回のリバランスを通じて、結果的に株式(米国株式、先進国株式、新興国株式)と米国不動産という比較的リスクが高い資産の比率を増やしつつも、その中で組み入れが低位だった先進国株式を増やして、ポートフォリオ全体の分散を強めました。 
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2024年11月のパフォーマンスの振り返り

2024年11月のマーケットを振り返ると、米大統領選でのトランプ氏勝利を受けて米国株式は上昇しましたが、欧州や中国など貿易摩擦が懸念される国々では軟調な動きとなる等、株式市場はまちまちな動きとなりました。円高・ドル安の進行もあり、最終的には米国株式、米国不動産を除くすべての投資対象ファンドが下落して、中でも金は米国の金利上昇や中東情勢が安定に向かうとの期待を受けて比較的大きく下落しました。AIラップにおいては、米国株式を比較的多く保有していたことはプラスに寄与しましたが、先進国株式や金の保有がマイナスに影響して、2024年11月の月間パフォーマンスは-1.71%となりました。以下のグラフは、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度(どの資産がどのくらいAIラップの騰落に影響を与えているか)です。(※5)
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リリース来の実績

以下の折れ線グラフは「AIラップ(※1)(青色線)」と「一般的なロボアドバイザー(※2)(水色線)」、「TOPIX(※3)(灰色線)」の比較グラフで、開始点はAIラップが運用を開始した2022年4月7日です。運用開始日の2022年4月7日から2024年11月29日の期間で、AIラップの運用実績は+38.47%(※1,4)となり、一般的なロボアドバイザー(※2,4)との比較では-2.27%(※7)となりました。
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 また以下は、直近1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年およびAIラップのリリース来のパフォーマンスです。(※8)
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※1 AIラップの運用実績について

2022年4月7日(サービスリリースした3月31日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、AIラップに投資していた場合の運用実績です。過去の運用実績であり将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。 リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。(※4)

※2 一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションについて

一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出しており、リスク許容度はやや高めとし、5%~40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出)を用いて、投資対象ファンドに分散投資を行ったと仮定したシミュレーション結果を示しています。(※4)

※3 「TOPIX」はBloombergが提供するデータを基にFOLIOにて計算し作成しています。信頼できると考えられる情報を用いて算出しておりますが、情報の正確性、完全性等について保証するものではありません。またAIラップの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。

※4 運用実績または運用シミュレーションの計算方法について

2022年4月7日から表示日までの、または表示している期間における、投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて保有するETFの分配金が考慮されています。)をもとに、「(計算期間終了日時価/計算期間開始日時価)-1」で計算したものを%表示しています。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。本文及びグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※5 騰落率グラフは2024年10月31日の基準価額を基準として、2024年11月29日における各投資対象ファンドおよび、AIラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(2024年11月29日時点の基準価額/2024年10月31日時点の基準価額)-1」で行い、%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、AIラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、AIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあります)。AIラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※6 表示の投資配分はリバランス実施時に目標とする比率であり、実際の運用では市場変動等の影響により表示の比率と乖離が発生することがあります。

※7 表示期間における、AIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。

※8 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月および1年のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前およびN年前の資産の評価額と2024年11月29日における評価額を元に計算しています。AIラップリリース来のパフォーマンスは、2022年4月7日の資産評価額と2024年11月29日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

運用会社FOLIOからのメッセージ

AIラップの臨時リバランス

AIラップには、毎月のリバランスとは別途、複数のマーケットデータから市場が変動の大きい局面に入ったと定量的に判断される場合に、臨時にリバランスを行う仕組みがあります。臨時リバランスを実施するかどうかは、市場の変動性に基づいて自動的に判断されるため、相場の下落/上昇の方向感に関わらず、どちらへの対応も目指します。2024年11月に実施した臨時リバランスについては、米大統領選の結果を受けて、株式や不動産等の比較的リスクが高い資産の中でも上昇と下落の方向感が入り交じる展開となったと同時に、一般的に安全資産とされる金が大きく下落したことなどが背景と考えられます。なお、臨時リバランスを行った場合にも、定時リバランスは予定通り実施します。AIラップは、今後も金融環境の変化などへの対応を目指してダイナミックに投資配分を変更していくことで、パフォーマンスの最大化を目指します。

2024年11月のマーケットを振り返る

ここで2024年11月のマーケットを振り返ります。

【米国市場概況】

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米国株式市場の指標であるS&P500は上旬に、米大統領選にトランプ氏が勝利して株価や経済に配慮した政策運営への期待が高まり、各指数が最高値を更新しました。 中旬には、トリプルレッド(大統領職と上下両院の多数派を共和党が占める状態)を達成したトランプ氏の掲げる政策がインフレを想起させることに加えて、FRBのパウエル議長が利下げを急がない旨の発言をしたこと等から金利が高止まりし、債券と比べて相対的な魅力が低下した株式市場は一進一退の推移となりました。 下旬は、市場予想通りの物価指標の発表で12月の利下げ予測がやや高まったこと等で景気敏感株を中心に上昇し、月末にも史上最高値を更新して、最終的に前月比+5.73%となりました。

【先進国市場概況】

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日本株式市場の指標であるTOPIXは上旬に、米大統領選の結果を受けて急騰しましたが、中旬にはいわゆるトランプ・トレードが一巡して方向感に乏しいまま徐々に値を下げました。下旬には、12月の米国の利下げと日本の利上げの観測が共に高まったことから円高が進み、株式市場は上旬の上昇を全て打ち消し、最終的には前月比-0.54%となりました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は上旬に、米次期政権が掲げる関税政策による貿易摩擦懸念等が重石となったものの、前月末にかけて下落していた水準からは反発しました。中旬は半導体関連企業を中心に下げる場面もありましたが、下旬には政治的混迷が続くフランスを除く主要国で上昇し、最終的には前月比+0.96%となりました。

【新興国市場概況】

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中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬に、米大統領選に勝利したトランプ氏が掲げる政策への警戒感はありつつも、中国当局による追加の景気刺激策への期待等で上昇しました。中旬から下旬にかけては、いまだ底入れしない不動産市場に関する経済指標の低迷や根強い景気不安から値を下げて、最終的には前月比+1.42%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬から中旬にかけて、トランプ氏の掲げる政策に対する懸念や、30日以上連続した外国人投資家の売り越し、新興財閥に対する贈収賄の疑惑等の悪材料が多く、下落しました。下旬は政府のインフラ整備促進や中央銀行による利下げへの期待から上昇し、最終的に前月比+0.52%となりました。

【為替・その他】

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ドル/円為替相場は、米大統領選の結果等を受けて米長期金利が上昇した一方で、日銀が利上げに慎重な姿勢を見せたこと等で日米金利差が拡大し、中旬まで円安・ドル高が進みました。下旬は、12月にFRBが利下げ、日銀が利上げをするとの観測が強まったこと等から、一転して円高・ドル安となり、最終的に前月比で1.48%の円高・ドル安となりました。米国10年債利回りは、上旬にFRBが利下げを決定したものの、米大統領選の結果等を受けて上昇しました。下旬に発表された物価指標が市場予想通りとなり、12月の追加利下げが現実味を帯びたことで低下して、最終的に4.16%台で11月を終えました。

各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。

最新の投資配分の確認方法AIラップではAIによる予測技術を利用して投資配分を決定しています。最新の投資配分が気になる方は、AIラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでもAIラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。

■本資料について

・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、AIラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。

・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

■株式会社SBI証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者

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■株式会社FOLIO

金融商品取引業者(第一種金融商品取引業、投資助言・代理業、投資運用業) 関東財務局長(金商)第2983号

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