【この記事のポイント】
- グローバル投資を長期間おこなうことで、世界経済の成長の恩恵を受けることが期待できる
- 長期的視点で投資をおこなうと、時間の経過によってリスクが軽減される
資産運用は、成長が見込まれるグローバル市場に投資を行うことを前提とすれば、短期的な視点よりも、20年、30年という長期的な視点に立つことで、いくつかのメリットを享受できる可能性があります。 一つが「①世界経済の成長に合わせた資産形成」であり、もう一つが「②時間の経過によるリスクの軽減」です。
メリット1:世界経済の成長に合わせた資産形成
以下の折れ線グラフは、1991年〜2021年の30年間において、世界株及び日本株がどのように推移したのかを示したものです。※期間:1991年12月末~2021年12月末
※世界株は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算)を、日本株は東証株価指数(TOPIX、配当込み)を用いて、1991年12月末時点の数値を100として比較したものです。当該実績は過去のものであり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
ここ30年では、2008年頃に発生したリーマン・ショックや、2020年に起きたコロナ・ショックのように途中に大きな下落がありましたが、全期間で見ると世界株は約10.3倍、日本株は1.8倍になっています。つまり、短期的には相場の動きに影響を受けて資産はプラスとマイナスに揺れ動きますが、長期的には世界経済の成長を反映して世界の株式市場は右肩上がりに上昇しているため、グローバル投資をおこなうことで、その成長の恩恵を受けることに期待ができます。メリット2:時間の経過によるリスクの軽減
長期投資の二つ目のメリットは、「長期で投資をおこなうと、リスクが軽減される」点です。以下の棒グラフは、運用期間とリターン比率の関係を示したもので、青色のエリアがプラスリターン、灰色のエリアがマイナスリターンを表しています。期間は1991年から2021年の30年間で、例えば任意の1年間という期間で世界株に投資をおこなっていた場合、もし一番良いタイミングで投資を開始していれば最大+63%のリターンを得ることができる一方で、一番悪いタイミングで投資を開始していたら最大−53%の損失が出てしまったことを示しています。※期間:1991年12月末~2021年12月末
※各投資期間における、世界株(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算))のリターンの振れ幅(最大値および最小値)を示すグラフです。当該実績は過去のものであり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
ここでマイナスリターンの灰色の部分だけに注目すると、5年間世界株で投資をしていた場合は、開始時期が悪いと-45%の損失が、10年間世界株に投資をしていた場合は、開始時期が悪いと−30%の損失が発生したことがわかります。しかし、15年間世界株に投資をしていた場合、一番悪い時期に投資を開始しても、少なくとも+20%のリターンを得られたことがわかります。さらに20年という期間で見ると、少なくとも+114%のリターンを得られています。つまり、短期的な視点に立った投資だと、リターンがマイナスになることもありますが、長期的に見るとその確率は低減されていきます。このように、将来のための資産作りのような資産の「核」となる部分の運用においては、長期的な視点に立ち、「時間が生み出す効果」を活用することが大切です。※本コラムについて
・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や、作成時点での当社の見解をご紹介するために作成した資料です。
・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆又は保証するものではありません。
・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。