初心者必見!株式の相続における6つのステップと注意点を解説

執筆:株式会社Fan

監修:道谷 昌弘(株式会社Fan IFA)

更新:2026年04月02日

相続を考えたとき、株式の扱いに悩んだことはありませんか?株式の相続手続きには、事前に知っておくべき注意点がいくつかあります。

初心者の方でも株式の相続手続きを終えられるよう6つのステップにわけてやさしくガイドします

上場株式・非上場株式の相続方法の違い

まず、相続する株式が、上場株式か非上場株式かを確認しましょう。証券会社や信託銀行に口座があるか、その会社(発行体)が直接管理しているかで見分けます。

  • 上場株式:管理元の証券会社へ連絡
  • 非上場株式:発行会社へ連絡

それぞれ相続方法が異なるので注意しましょう。これ以降は上場株式の相続における手順をみていきます。

株式の相続における6つのステップ

上場株式を相続する場合に、相続人が進めるべきアクションです。

ステップ①:遺言書を探し、相続人と相続財産を調べる

まずは遺言書を探し、誰が相続人になるのか確定します。相続財産を確認し、遺産分割協議を行います。

株式の遺産分割方法は3種類

  • 現物分割:株式をそのまま分配
  • 換価分割:株式を第三者に売却、売却代金を分配
  • 代償分割:相続人のうちいずれかが単独で相続し、他の相続人に代償金を支払う

株式の遺産分割の注意点は、価値が日々変動する性質上、平等に分配するのが難しいことです。

ステップ②:相続するか放棄するか判断する

プラスの資産だけ相続することはできません。被相続人の負債が超過しているようであれば相続放棄も検討しましょう。相続放棄は相続の開始があったことを知った日の翌日から3ヶ月以内に必要書類を裁判所へ提出する必要があります。また、一度相続放棄すると撤回することはできません。

ステップ③:準確定申告をする

もし被相続人に配当金などの所得があった場合、相続人が所得金額と税額を計算し、所得税の申告・納税を行います。準確定申告は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内に行う必要があります。

ステップ④:株式の名義変更を行う

株式は「被相続人の口座」から直接売却することはできません。引き継ぐ相続人が、同じ証券会社に自分名義の口座を持っている必要があります。持っていない場合は、新規で口座開設を行う必要があります。

手続きに必要な基本的書類の例

  • 相続手続依頼書(証券会社指定)
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本および印鑑登録証明書
  • 遺産分割協議書

ステップ⑤:相続税の申告・納税(被相続人の死亡から10ヶ月以内)

相続税基礎控除についての説明図

相続財産の総額が基礎控除額(3,000万円+600万円 × 法定相続人の数)を超える場合、税務署への申告が必要です。もし相続税が発生するなら、申告と納税は相続開始後10ヶ月以内に行わなければなりません。

ステップ⑥:売却または保有の継続

移管完了後、相続人の意思で株式を売却して現金化できるようになります。そのまま保有することも可能です。

株式の相続でおさえておきたい2つのポイント

生前贈与の「7年持ち戻し」ルール

これまで、亡くなる前3年以内の贈与は相続財産に加算されましたが、令和61月以降の贈与からこの期間が段階的に延長され、最終的に「7年」となりました。

参考:国税庁 No.4161贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)

NISA口座の扱い

亡くなった人がNISA口座を使って運用していた場合、相続人のNISA口座に移すことはできません。一旦、相続人の特定口座または一般口座に払い出されます。この際の取得価額は「被相続人が亡くなった日の時価」となります。

参考:国税庁 No.1464 譲渡した株式等の取得費

株式の評価額はどう決まる?(相続税の計算)

相続税を計算する際の株価は、単に「亡くなった日の終値」だけではありません。以下の4つのうち最も低い価格を選択できます。

相続税を計算する際の株価の基準の説明図

なお、相続開始日=被相続人の死亡日が証券取引所の休場日(土日祝日)に当たる場合、図の①当日終値がありません。その場合は、最も近い平日の終値が採用されます。

また、複数銘柄を保有していた場合は、銘柄ごとに上記4つの価格のうち最も低い価格を採用します。

株式の相続で失敗しないためには?

配当金も相続の対象になる

配当金の相続についての説明図

相続開始日によって、配当金の扱いは以下のように変わります。

  • 配当基準日までに死亡した場合:相続人の配当所得
  • 配当基準日の翌日から配当確定日までの間に死亡した場合:配当期待権
  • 配当確定日の翌日から受取日までの間に死亡した場合:未収配当金
  • 受取日の翌日以後に死亡した場合:預貯金等に振り込み


配当金が高額な場合はそれ自体が独立した資産です。タイミング次第で相続税か所得税かが決まるため、基準日をまたぐ際は慎重な確認が欠かせません。

「特定口座」の選択がおすすめ

相続人が口座を作る際は「特定口座(源泉徴収あり)」を選びましょう。これにより、後に売却した際の確定申告を不要にできます。

口座のある証券会社がわからない?!

口座のある証券会社が不明な場合は、ほふり(証券保管振替機構)に問い合わせましょう。ほふりに問い合わせることで、どこの証券会社と取引があるのかを教えてもらえます。

「ネット証券に少しだけ持っていた」「昔勤めていた会社の持株会を放置していた」というケースは非常に多いです。『取引していた会社はここだけだ』という思い込みが、後の遺産分割協議のやり直しや修正申告という大きな負担を招くため、まずは全容把握が先決です。

まとめ

株式の相続手続きは慣れない方には簡単なものではありません。相続人同士でのトラブルを防ぎつつ、相続税の負担を抑えるために正しい知識を身につけておきたいものです。

もし、「自分には株式投資の経験がない」「NISAを活用して引き継ぎたいけどどうしたらいい?」といった場合は、私たちIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)にご相談ください。

IFAは特定の金融機関に属していないため、中立的な立場で、あなたのご年齢や目的に合った資産運用の方法をアドバイスしてくれます。何度相談しても相談料は無料です。

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