干支から今年を予測する (株式会社SBI証券2025.1.7)

意外と深い?干支について解説します!
今年は巳年です。なぜ蛇ではなく巳なのでしょうか。ご存じの方も多いかと思いますが、この動物(と空想生物)は、古代中国の十二支(じゅうにし)を覚えやすくするために日本で考えられたものだそうです。ですから、国によって異なることがあります。例えば、日本では卯(うさぎ)のところ、ベトナムでは猫(マオ)となります。猫好きには尊い干支(えと)ですね。
では、なぜ「12」なのでしょうか。古代中国では、木星の位置で工事や引越等を決めたといわれるほど、木星が重要視されていました。この木星の公転周期が約12年であるため、古代中国では木星の位置を年ごとに12に分けました。この12に分けたものが十二支となったと言われています。
今年の干支ですが、単に巳年と言う場合もあれば「乙巳(きのと・み)」と言う場合もあります。きのと?おつでは?と思われた方、正解です。
甲乙丙丁・・・と聞いたことがある方も多いかと思います。この「乙(おつ)」です。これは古代中国では太陽が10個あり順番に昇っているとされ、その順番を甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸で表したと言われています。これを十干(じっかん)と呼びます。
また、古代中国では万物が5つの要素(五行:木、火、土、金、水)からできているという考え方がありました。十干を五行に当てはめ、それぞれに陰と陽を当てはめると下表のようになります。

国立国会図書館 日本の暦(https://www.ndl.go.jp/koyomi/chapter3/s1.html)よりSBI証券作成
十干と十二支の組み合わせが六十干支(ろくじっかんし)と呼ばれるものです。
組み合わせは12と10の最小公倍数の60通りあります。乙巳はその42番目です。
先述の通り2025年の六十干支は「乙巳」です。
巳(蛇)は十二支の中で唯一脱皮する実在する生き物です。そのため「復活と再生」の象徴と考えられています。また、十二支を植物のライフサイクルに例えると、6番目にあたり成長がピークに達した状態です。このことから、結実の時、努力が実を結ぶ年とも言われています。
また、陰陽五行では「火の陰」となります(下図参照)。「火の陰」は内には火のようなパワーを秘めていることを表し、後に続く「火の陽」に向かってパワーが漲っていくことを示しています。

冬至を含む月が子月とするルール
四季の色は古代中国で考えられたイメージカラー
季節の変わり目を土(黄)とした
各種資料よりSBI証券作成
また、「乙」は陰陽五行では「木の陰」となります。「木」は植物の象徴で木は、草木のように上や外に向かってぐんぐん伸びる様子を意味しています。木の特性には、生長・発散・上昇などがあります。「陰」から「陽」に向かい成長していく姿が想像できます。
「乙」は十干で2番目にあたり、春や生まれたてを表しこれから勢いを増すことを示しています。
つまり
・これまでの努力が実を結ぶ年
・生まれたてで縮こまっているが、内には火のようなパワーを秘めている年
・そのパワーが漲っていく年
総合すると、努力が実を結び、成長を実感できる年であり、内に秘めた火のようなパワーが噴出し激しい変化を生む年となることを示しています。これまで準備してきたプランを実行に移したり、考えていたことを実行に移したりするには絶好の年と言えるかもしれません。
巳年は相続についても学び始めるにはちょうど良いタイミングではないでしょうか。その際に「相続そうだんターミナル」がみなさまの一助となりましたら幸いです。
参考文献
神田文庫 コラム 「冬至の行事」
国立国会図書館 日本の暦(https://www.ndl.go.jp/koyomi/index.html)
伝教大師最澄1200年魅力交流コミュニケーションサイト「いろり」(https://1200irori.jp/) (https://1200irori.jp/content/learn/detail/case31)
株式会社LIFULLホームページ (https://www.homes.co.jp/cont/press/reform/reform_01437/)
相続そうだんターミナル事務局
