株価上昇に期待!~四半期大幅増益の中小型銘柄≪後編≫

株価上昇に期待!~四半期大幅増益の中小型銘柄≪後編≫

投資情報部 鈴木 英之 栗本奈緒実

2023/02/15

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決算発表で明暗

2/7(火)~2/14(火)の東京株式市場では、日経平均株価が-0.3%、TOPIXが+0.5%、東証グロース市場指数が-1.2%と、総じて小動きになりました。この時期は、上場企業の決算発表が佳境を迎え、決算内容に個別で反応する展開が中心になりました。2/10(金)の取引終了後に、日銀新総裁に、それまで有力視されていた雨宮氏ではなく、植田氏が起用されると報道され、金融緩和の継続性に疑問符が生じた分、金利上昇に弱いグロース銘柄には逆風になった可能性がありそうです。

もっとも、植田氏は2000年8月、当時の速水総裁がゼロ金利解除を主張した時に反対した経緯があります。また、現在の日銀による金融緩和についても肯定的な見方をしているようです。植田氏が日銀総裁に就任早々、引き締めに転じる可能性は小さいとみられます。金利上昇という逆風がグロース銘柄にすぐさま吹き始める可能性は大きくないように思われます。

東証グロース市場の時価総額上位銘柄は、グロース指数の軟調な推移を受けて、下落する銘柄が目立ちました。時価総額100億円超の幅広い銘柄の中では、有機化学品の研究・開発・量産などを受託する神戸天然物化学(6568)が大幅高。2/10(金)に業績見通しおよび期末予想配当の上方修正を発表し、2/13(月)・2/14(火)に大幅続伸しました。

note(5243)の上昇も目立ちました。同社はクリエーターとユーザーがコミュニケーションを取りながらデジタルコンテンツの創作等を行うプラットフォームを運営しています。最近、急速に話題になっている「チャットGPT」の関連銘柄とみられています。「チャットGPT」とは、質問すると自然な言葉で回答してくれるAI(人工知能)で、米国の非営利団体「オープンAI」により開発されました。noteは2/8(水)に、オープンAIのサービスを採用し、クリエーターの文章作成などを支援する機能の追加を発表し、人気化しました。

図表1 日経平均株価と東証グロース市場指数の推移

図表2 主な東証グロース市場指数構成銘柄の値動き

図表3 2/7(火)~2/14(火)で株価上昇が大きかった東証グロース市場指数構成銘柄

株価上昇に期待!~四半期大幅増益の中小型銘柄≪後編≫

東京株式市場は3つの大きなヤマ場を越えました。ひとつは日銀人事です。2/14(火)には、植田和男氏を新総裁、氷見野良三、内田真一の両氏を新副総裁とする日銀人事案が国会に提示されました。また、この日は551社の上場企業が決算発表を終えましたが、これをもって10~12月期の決算発表はおおむね一巡しました。さらに、米国時間の同じ日には、注目の1月米消費者物価指数の発表も行われました。

東京株式市場では、重要スケジュールを通過したことで、投資家がリスクを取りやすくなったことは確かでしょう。ただ、企業業績の減速傾向は明らかであり、今後は銘柄間で明暗が分かれる可能性が大きそうです。

そこで、今回の「新興株ウィークリー」では、2/13(月)までに決算発表を行った新興市場(東証グロース市場、または同スタンダード市場)銘柄の中から、四半期大幅増益銘柄を抽出すべく、以下のようなスクリーニングを行いました。

(1)東証グロース市場、または東証スタンダード市場に上場
(2)時価総額100億円超(2/14時点)
(3)1営業日当たりの平均出来高が2万株超(2/13までの20営業日)
(4)2/13(月)までに決算発表を終了
(5)決算月が3月、6月、9月、12月の銘柄
(6)2022年10~12月期の営業利益が前年同期比で黒字転換、または30%超以上の増益
(7)今期会社予想営業利益が10%超の増益予想
(8)信用取引に関し、各種規制(日々公表、注意喚起も含む)が実施されていないこと

図表4は、上記の条件をすべて満たしています。また、銘柄の掲載は(7)の増益率が高い順となっています。以下、掲載銘柄について投資ポイントをご紹介します。

図表4 四半期大幅増益の中小型銘柄

取引 チャート ポートフォリオ コード 銘柄名  株価
(2/14)
10~12月期営業増益率 今期予想営業増益率 投資のポイント
現買信買 チャート 追加 8131 ミツウロコグループホールディングス 1,348 黒転 852.4% LPガスや石油製品、自動車用燃料の販売、風力発電事業等を行う。発電事業好調で通期予想営業利益を上方修正。
現買信買 チャート 追加 9229 サンウェルズ 8,320 1837.3% 169.2% パーキンソン病専門有料老人ホーム。10~12月に専門施設PDハウスを3施設開設し、入居も好調。来期開設予定9施設も着工済み
現買信買 チャート 追加 6249 ゲームカード・ジョイコホールディングス 3,190 594.0% 256.9% パチンコ用プリペイドカードシステム関連事業を展開。スマートパチスロ対応ユニットが好調で業績予想を大幅上方修正
現買信買 チャート 追加 7105 三菱ロジスネクスト 829 362.4% 220.1% 三菱重工の子会社で、フォークリフト事業を展開。米州などで物流需要が強く、コロナ禍前を上回る。価格改定効果で業績好調
現買信買 チャート 追加 6777 santec 2,782 142.0% 125.3% 光部品や光測定器関連事業を展開。21年10月に買収した2社が貢献。シリコンウェハ製造や医療向けに光測定器事業が大幅増益
現買信買 チャート 追加 8929 青山財産ネットワークス(12) 1,186 112.6% 25.5% 資産家や企業オーナー等に向け財産・事業の継承や財産運用コンサルティングを手掛ける。被相続人増加や高齢化が追い風。12期連続増配
現買信買 チャート 追加 7061 日本ホスピスホールディングス(12) 3,270 86.1% 56.4% 売上高の9割以上を占めるホスピス住宅事業で、末期がん患者などの「看取り」へ対応。今期は既存施設が新規開設コストを吸収へ
現買信買 チャート 追加 2987 タスキ(9) 1,308 83.8% 32.4% IoT対応設備を標準装備した投資用マンションを富裕層や企業に販売。SaaS事業やDXコンサルも。マンションが過去最高で業績上方修正
現買信買 チャート 追加 9908 日本電計 1,641 49.0% 27.6% 自動車関連機器、産業機器、半導体等関連等の開発工程で必要な装置・機器を手掛ける。次世代自動車、5G他開発向け堅調
現買信買 チャート 追加 6125 岡本工作機械製作所 4,915 41.7% 17.6% 工作機械、半導体分野向けに総合砥粒加工機等を展開。国内、東アジア、欧州向けに半導体製造装置の受注が好調
現買信買 チャート 追加 2585 ライフドリンク カンパニー 2,669 35.2% 33.3% 水、茶、炭酸に特化し、イオン、西友、業務スーパー等にプライベートブランドとして提供。北陸で工場を子会社化し、業績予想を上方修正
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  • ※Bloombergデータ、会社公表データをもとに、SBI証券が作成。
  • ※銘柄名右カッコ内の数字は決算月
  • ※「10~12月期営業増益率」は、2022年10~12月期の前年同期比営業増益率
  • ※「今期」は3月決算銘柄の場合「2023年3月期」、9月決算は「2023年9月期」、12月決算は「2023年12月期」です。
  • ※タスキ(2987)は、2022年9月期までが単独決算で、2023年9月期第1四半期以降が連結決算です。今期予想営業増益率は、2022年9月期単独営業利益と、2023年9月期予想連結営業利益を単純比較した増益率です。
  • ※ライフドリンクカンパニー(2585)は、2023年3期の第3四半期までが単独決算で、同第4四半期以降が連結決算です。今期予想営業増益率は、2022年3月期単独営業利益と、2023年3月期予想連結営業利益を単純比較した増益率です。

■日本ホスピスホールディングス (7061)~末期がん患者向けの在宅ホスピスを運営。安定収益確保で成長・拡大ステージ入り

週足チャート(1年)

★通期業績推移(百万円)

■末期がんや難病患者等に限定のケアサービス

末期がん患者などの「看取り」へ対応する企業です。
売上高の9割以上を占めるホスピス住宅事業の他に、訪問看護事業や在宅介護事業を展開しています。

当社の代表は元々設計士でした。病院や老人ホームの設計に携わり、理想のホスピスを追求するため事業を立ち上げたという経緯があります。

当社が運営するホスピス住宅は「自宅の快適さ」と「病院の安心感」の両方が実現な可能な場所です。24時間対応の手厚い看護ケア体制が整っており、質の高い自由な生活を過ごすことができます。

業界の特性上、主な収入は医療保険や介護保険等の保険収入であるため、安定的です。

■今期は成長・拡大ステージ入り

安定稼働施設(黒字化)までの計画期間は、施設開設後約1年としています。

2/10(金)に発表された前期(22.12期)本決算では、売上高78億円(前期比31%増)、営業利益9.5億円(同60%増)と大幅増収増益を達成。既存の安定稼働施設が高水準で稼働したことや21.12期に立上げ途中であった施設が安定稼働期に入ったことが寄与した形です。

会社は、前期から教育・研修ステージ→成長・拡大ステージに入ったとしています。今期(23.12期)は既存施設が新規開設のコストを十分に吸収できるとし、売上高100億円(前期比27%増)、営業利益15億円(同56%増)と高成長の見通しです。

当社しかり、サンウェルズ(9229)しかり、高付加価値を有する介護事業は1人当たりの売上高が一般的な介護施設の2-3倍です。需要の減少も想定されづらい業態である上、景況感が悪化しても業績に影響は少ないとみられます。

ライフドリンク カンパニー (2585)~水・茶・炭酸水に特化。大手スーパーPBの製造や自社ECサイトで販売

★週足チャート(1年)

★通期業績推移(百万円)

■水・茶・炭酸水に特化。大手スーパーのプラべートブランドを製造

西友やイオン、業務スーパーなどのプライベートブランドの水・お茶・炭酸水の製造を担う企業です。
品数を絞った少品種大量生産やコストカットの徹底で「高品質・低価格・安定供給」を強みとしながら、事業を展開しています。

PB(プライベートブランド)の製造の他には、自社ECサイトを運営。楽天市場、アマゾン、PayPayモール、Qoo10にて販売中です。特に炭酸水は楽天年間ランキング2022「水・ソフトドリンクジャンル賞」で2年連続で1位に輝きました。“炭酸水”と楽天市場で検索すると同社製品が先頭に登場します(23.2.14時点。PRは除く)。

■生産能力拡大で通期業績予想を上方修正

低価格での提供を実現するため、調達から販売までの内製化で製造コスト、飲料工場の全国展開で輸送コストを低減しています。今期はニットービバレッジを子会社化*し北陸初の工場ができました。

2/13(月)に発表された今期(23.03期)第3四半期(累計)決算では、売上高223億円(前年同期比14%増)、営業利益24.9億円(同31%増)で、進捗率も当初予想に対し売上高81%、営業利益96%と堅調な内容でした。

第3四半期までの好業績に加え、前述の子会社化で生産能力が拡大するため、通期業績見通しを上方修正しました。また、同時に1株当たりの予定配当を1円増額しました(27円→28円)。同決算発表を受け、株価は上場来高値水準です。
第4四半期(1-3月期)単体でみても、売上高が前年同期比25%増、営業利益が同47%増と大幅に増収増益となる見込みです。

*ニットービバレッジの子会社化に伴い、今期(23.03期)第4四半期から連結決算になります。本稿においての前期比はあくまで単純計算によるものとなります点にはご注意ください。

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