アメリカNOW! 今週の5銘柄 ~通期EPSの上方修正率上位、メタ、GM、キャタピラー、アメリカンエキスプレス、アルトリアグループ~
投資情報部 榮 聡
2023/02/13
先週は先々週末の強い雇用統計を受けた米10年国債利回りの上昇により、株式は下落基調に転じました。パウエルFRB議長は「ディスインフレ的プロセスが始まった」との発言を維持しましたが、複数の金融当局者の発言は議長に比べてタカ派的と捉えられたことも相場を圧迫しました。今週の株価材料として、米消費者物価指数、金融当局者の発言、米小売売上高、などが注目されます。
今回は10-12月期決算を跨いで通期EPSの修正率が大きい銘柄から、メタ プラットフォームズ A(META)、ゼネラル モーターズ(GM)、キャタピラー(CAT)、アメリカン エキスプレス(AXP)、アルトリア グループ(MO)を選んで今週の5銘柄といたします。
図表1 S&P500指数のローソク足(日足、6ヵ月)
2/3(金)の予想外に強い雇用統計を契機に下落基調に転じています。200日移動平均と50日移動平均が交差する3,950~4,000ポイント辺りは下値支持ラインとして期待できそうです。
※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成
図表2 業種別指数騰落率・個別銘柄騰落率
S&P500業種指数騰落 | 5日 | 1ヵ月 | 3ヵ月 |
エネルギー | 5.0% | 0.3% | -3.3% |
ヘルスケア | -0.2% | -2.3% | -0.5% |
公益事業 | -0.4% | -5.2% | -0.4% |
金融 | -0.4% | 0.9% | 1.8% |
生活必需品 | -0.5% | -2.4% | -0.4% |
資本財・サービス | -0.7% | -0.3% | 2.8% |
情報技術 | -1.1% | 7.5% | 5.2% |
S&P500 | -1.1% | 2.3% | 2.4% |
素材 | -1.7% | -2.1% | 1.2% |
不動産 | -2.0% | 1.5% | 4.0% |
一般消費財・サービス | -2.2% | 5.8% | 1.8% |
コミュニケーションサービス | -6.6% | 4.6% | 8.1% |
騰落率上位(5日) | 騰落率 |
シュルンベルジェ | 7.1% |
エクソンモービル | 6.5% |
コノコフィリップス | 6.4% |
メルク | 5.5% |
ロッキード・マーチン | 4.7% |
騰落率下位(5日) | 騰落率 |
アルファベット | -9.7% |
インテル | -8.3% |
メタ・プラットフォームズ | -6.6% |
エマソン・エレクトリック | -6.1% |
アマゾン・ドット・コム | -5.6% |
注:個別銘柄の騰落率上位、下位はS&P100指数が母集団です。銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
先週の米国株式市場
S&P500指数は週間で1.1%、NYダウは0.2%、ナスダック指数は2.4%の下落でした。
2/3(金)発表の1月雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比51.7万人増と強くでたことで米10年国債利回りが上昇に転じ、株式市場は下げ基調に転じました。比較的大きな上昇となった2/7(火)はパウエルFRB議長が「ディスインフレ的プロセスが始まった」というFOMC後の発言を維持したため、強い雇用統計を受けて発言が変化する可能性を懸念していた市場に安心感が広がりました。
一方、2/8(水)、2/9(木)にはニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁など複数の金融当局者がタカ派的と捉えられる発言を繰り返したほか、金利先物市場で政策金利が6%に向かう方向に賭ける大口の取引が成立していることが明らかとなり、市場の警戒を高めました。
2/10(金)は、2月のミシガン大学消費者信頼感で消費者のインフレ期待が根強いことが明らかとなって米10年国債利回りを3.7%台に押し上げました。ロシアの原油減産を受けたエネルギー株の上昇でS&P500指数は小幅に反発したものの、グロース株を圧迫しました。
業種指数では、原油価格の反発と2/10(金)に出たロシアの原油減産を受けて「エネルギー」が上昇する一方、アルファベット、メタプラットフォームズが下落した「コミュニケーションサービス」の下落が大きくなりました。個別銘柄ではアルファベット A(GOOGL)の下落が目立ちました。先週に公開した人工知能を使った自動応答システム「Bard」が不正確な回答を生成したと報道されたことが要因です。マイクロソフト(MSFT)が検索の「Bing」やブラウザーの「エッジ」に組み込む「ChatGPT」に対して劣勢との懸念が強まりました。
経済指標では、2月のミシガン大学消費者信頼感で、1年後の期待インフレ率が市場予想の4.0%を上回る4.2%(前月は3.9%)、5年後の期待インフレ率は市場予想の2.9%に一致したことから、消費者のインフレ期待が根強いことが明らかとなりました。債券利回りを押し上げ、株価を押し下げる方向に作用したとみられます。
今週の米国株式
米国のインフレピークアウト、FRBによる利上げ姿勢の後退は相場を支える要因になっていますが、S&P500指数の今期予想PERは18.5倍まで回復しています。まだ利上げが継続しており、さらに量的緩和の解除が行われている投資環境では、十分に上昇した水準と言えるでしょう。
一方、S&P500指数の予想EPSは、年初来で2022年が4.0%、2023年が2.9%と大きな下方修正となっています。10-12月期決算の状況を見ると3ヵ月後の1-3月期決算の発表でも下方修正が続く懸念が強く、これが株式相場の持続的上昇を阻害する要因になると考えられます。
以上を総合すると米国市場は下値を警戒すべき局面にあると言えるのではないでしょうか。
今週の株価材料として、米消費者物価指数、金融当局者の発言、米小売売上高、などが注目されます。
2/14(火)に発表予定の1月消費者物価指数の総合指数は前年比6.2%増の予想(前月は同6.5%増)、コア指数は前年比5.4%増の予想(前月は同5.7%増)です。引き続きインフレピークアウトを確認する形で、相場を下支えする要因と期待されます。
ただし、12月分が11月分の前年比6.8%増から同7.0%増となったサービス、サービスの中で比重高い項目で同様に同7.1%増から同7.5%増へ上昇した住居費の動向が注目されます。これら項目の動き次第では相場にマイナスに寄与するリスクもあるとみられます。
金融当局者の発言は、週を通じて目白押しです。1月の雇用統計が非常に強かったことや、パウエルFRB議長の「ディスインフレ的プロセスが始まった」に比べると、どうしても発言はタカ派よりに捉えられがちのようで、先週から金融当局者の発言は相場にマイナスに寄与してきた印象です。ただ、追加的にマイナスに寄与する程度は小さくなると期待できるでしょう。
2/15(水)に発表予定の米小売売上高は、1月は前月比1.7%増が予想されています。11月が前月比1.0%減、12月が同1.1%減と2ヵ月連続で1%を超える低下となっていましたが、回復が示されれば景気への懸念はやや後退すると期待できるでしょう。
経済指標では、2/14(火)に日本の10-12月期実質GDP(前期比年率2.0%増の予想、7-9月期は同0.8%減)、ユーロ圏の10-12月期実質GDP(前年比1.9%増の予想、7-9月期は同1.9%増)、2/16(木)に米国の1月住宅着工件数(前月比2.1%減の予想)、米国の1月住宅建設許可件数(前月比1.0%増の予想)、米国の1月生産者物価指数(総合指数)(前年比5.4%増の予想、前月は6.2%増)、同コア指数(前年比4.9%増の予想、前月は5.5%増)、などの発表が予定されています。
企業イベントでは、パランティアテクノロジーズ、コカ・コーラ、マリオットインターナショナル、シスコシステムズ、アルベマール、アプライドマテリアルズ、ディアなどの決算発表が予定されています。
今週の5銘柄
今回は先週までに直近の四半期決算を発表した銘柄から、通期の予想EPSが1%以上上方修正された銘柄を抽出しました。
【スクリーニング条件】
(1)過去4週の通期予想EPS修正率が1%以上
(2)過去3ヵ月の通期予想EPS修正率がプラス
(3)来期予想EPSが増益予想
(4)S&P100指数採用銘柄
この条件で抽出された図表3の銘柄から、メタ プラットフォームズ A(META)、ゼネラル モーターズ(GM)、キャタピラー(CAT) 、アメリカン エキスプレス(AXP)、アルトリア グループ(MO)を選んで今週の5銘柄といたします。
図表3 通期EPSの上方修正率が大きい銘柄(S&P100指数採用銘柄対象)
コード | 銘柄名 | 通期EPS 修正率 (4週) |
目標株価 乖離率 (%) |
今期予想 EPS (ドル) |
来期予想 EPS (ドル) |
株価 (2/9) (ドル) |
予想 PER (倍) |
META | メタ・プラットフォームズ | 17.0 | 18.6 | 11.5 | 13.8 | 177.9 | 15.0 |
GM | ゼネラル・モーターズ(GM) | 7.5 | 17.9 | 6.1 | 6.2 | 41.6 | 6.9 |
CAT | キャタピラー | 4.3 | 4.4 | 15.7 | 16.9 | 246.3 | 15.7 |
AXP | アメリカン・エキスプレス | 4.1 | 3.6 | 11.0 | 12.6 | 179.4 | 16.2 |
MO | アルトリア・グループ | 3.2 | 7.1 | 5.1 | 5.3 | 46.3 | 9.2 |
JPM | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 2.5 | 11.8 | 12.9 | 13.5 | 140.4 | 10.9 |
WFC | ウェルズ・ファーゴ | 2.5 | 11.7 | 4.8 | 5.3 | 47.6 | 10.0 |
MCD | マクドナルド | 1.8 | 11.8 | 10.6 | 11.7 | 260.7 | 24.8 |
BK | バンク・オブ・ニューヨーク・メロン | 1.6 | 9.3 | 4.9 | 5.4 | 51.6 | 10.4 |
PM | フィリップ・モリス・インターナショナル | 1.1 | 9.8 | 6.0 | 6.6 | 102.0 | 16.7 |
V | ビザ | 1.1 | 14.8 | 8.5 | 9.7 | 229.4 | 26.5 |
注:銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
今週の注目銘柄
買付 | チャート | 銘柄 | 株価 (2/10) |
予想PER (倍) |
ポイント |
---|---|---|---|---|---|
買付 | メタ プラットフォームズ A(META) | 174.15ドル | 15.2 | 【コスト削減、投資抑制を打ち出す】 ・10-12月期決算は減収減益、EPSは市場予想を下回りましたが、コスト削減、投資抑制の方向を明確に打ち出したことから業績見通しの上方修正につながったとみられます。また、広告単価は前年同期比22%減と厳しい一方、アドインプレッション(広告表示回数)は同23%増と予想以上に良好だったことも見通しの上方修正に貢献したとみられます。 ・10-12月期の売上は前年同期比4%減ですが、ドル高の影響を除くと同2%増でした。オフィスの集約や約1.1万人のレイオフなどのリストラ費用を含む営業費用が同22%増となったため、純利益は同55%減に落ち込みました。ファミリー・デイリー・アクティブ・ピープル(各種サービスのユーザー数合計)は、29.6億人で前年同期比5%増と堅調でした。2023年12期の費用見通しは、従来予想の940~1000億ドルから890~950億ドルへ、資本的支出は従来予想の340~370億ドルから300~330億ドルへレンジが引き下げられました。 | |
買付 | ゼネラル モーターズ(GM) | 41.35ドル | 6.8 | 【通期EPSガイダンスが市場予想を上回った】 ・10-12月期決算は、売上が市場予想を6%、EPSが27%と大幅に上回ったうえ、2023年12月期のEPSガイダンスは6.0~7.0ドル(2022年12月期実績は7.59ドル)と市場予想の5.74ドルを上回ったことから、アナリストによる業績予想の上方修正につながりました。ただ、アナリストの2023年12月期の予想EPSは6.07ドルと会社ガイダンスの下限に近いところで、経済環境の不透明感から上方修正はまだ控えめとなっています。 ・10-12月期決算は、市場シェアの拡大を伴う販売増によって売上が前年同期比28%増、EPSが同57%増と回復しました。調整後営業利益率は前年同期の8.5%から8.8%に改善しています。注力しているEVについては、10-12月期の米国販売台数が1万6,300台、EV市場のシェアは7.7%です。EVへの展開は遅れ気味ですが、2022年から2023年上半期にかけて40万台の生産を計画、2025年には百万台の生産能力に引き上げる意向です。 | |
買付 | キャタピラー(CAT) | 247.67ドル | 15.7 | 【建機、鉱山機械とも堅調】 ・10-12月期のEPSは市場予想を3%下回りましたが、主に為替の影響によるもので、製品需要は堅調であることから業績見通しの上方修正につながったとみられます。10-12月期の売上(金融部門を除く)は、ディーラーの在庫積み上げを受けて販売数量・販売価格ともプラスに寄与、前年同期比21%増と好調でした。部門別の売上は、建機が前年同期比19%増、鉱山機械が同26%増、エネルギー&トランスポーテーションが同19%増でした。 ・2023年12月期については、価格引き上げの効果で増収を見込んでいます。ディーラーの在庫に大きな変動はなく、最終顧客の購入は増加する見通しです。説明会でCEOが中国売上は年内に回復しない見通しだとしましたが、経済再開のもとで需要が回復しないのは考えにくく、足もとの状況から保守的な見方を示したものとみられます。中国の売上構成比は5~10%とされ、さほど大きくありませんが、非鉄金属類の消費が世界の半分を占めるなど、間接的なものも含めると影響は非常に大きいと考えられます。 | |
買付 | アメリカン エキスプレス(AXP) | 179.25ドル | 16.3 | 【市場予想を上回る業績見通し】 ・2023年12月期の業績見通しを売上が前年比15~17%増、EPSは同12~16%増相当の11.00~11.40ドルとして、市場予想を大きく上回りました。2022年の新規カード獲得が12.5百万件に達し、顧客の利用頻度、顧客保持とも好調、かつ、プレミアム顧客が多いことを背景に信用指標も堅調と、事業モメンタムが強いことが背景にあるとみられます。 ・10-12月決算はカード利用額が前年同期比12%増と好調で、売上はカード利用増に加えて金利収入の増加を受けて前年同期比17%増と拡大しました。一方、顧客サービスなどの費用が嵩んだことに加え、信用コストでは前年同期がプラスとなっていた反動もありEPSは同5%減となりました。ただ、一時要因による減益とみられます。事業の基調は堅調で、会社は1株当たり配当を0.52ドルから0.60ドルへ15%引き上げる意向です。 | |
買付 | アルトリア グループ(MO) | 47.24ドル | 9.3 | 【通期EPSガイダンスが予想を上回った】 ・10-12月期決算のEPSが市場予想を1%上回り、また、2023年12月期の調整後EPSガイダンスは4.98~5.13ドル(前年比3~6%増相当)と中央値が市場予想の5.0ドルを上回ったことから、業績予想の上方修正につながったとみられます。株価の下落によって予想配当利回りは8.2%(今期の予想配当は3.87ドル)に上昇しており、下値支持が期待されるところまで上昇していると考えられます。 ・10-12月期決算は販売数量の減少を価格引き上げで相殺して売上が前年同期比横ばい、調整後EPSが同8%増でした。たばこの販売数量は市場縮小に加え、低価格品シフトによるシェア低下、カレンダー要因も重なり前年同期比12%減でした。主力の有煙たばこ部門の売上は前年同期比横ばい、調整後営業利益は同4%増でした。新たに10億ドルの自社株買いプログラムを発表しました。 |
注:予想PERはBloomberg集計のコンセンサス予想EPSによります。使用した予想EPSの決算期は、いずれも2023年12月期です。
※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成。
主要イベントの予定
経済指標・イベント | 企業決算・イベント | |
13(月) | ・FRBボウマン理事講演 | パランティアテクノロジーズ |
14(火) | ・日本実質GDP(10-12月期、速報値) ・ユーロ圏実質GDP(10-12月期、速報値) ・ダラス連銀ローガン総裁が討論に参加 ・フィラデルフィア連銀ハーカー総裁の講演 ・ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁の講演 ・NFIB中小企業楽観指数(1月) ・米消費者物価指数(1月) |
コカ・コーラ、マリオットインターナショナル |
15(水) | ・ユーロ圏鉱工業生産(12月) ・ニューヨーク連銀製造業景気指数(2月) ・米小売売上高(1月) ・米鉱工業生産(1月) ・NAHB住宅市場指数(2月) |
シスコシステムズ、アルベマール |
16(木) | ・日本機械受注(12月) ・クリーブランド連銀メスター総裁の講演 ・セントルイス連銀ブラード総裁の講演 ・米住宅着工・建設許可件数(1月) ・米フィラデルフィア連銀製造業景気指数(2月) ・米生産者物価指数(1月) ・米新規失業保険申請件数(2月11日に終わる週) |
アプライドマテリアルズ |
17(金) | ・リッチモンド連銀バーキン総裁講演 ・FRBボウマン理事講演 |
ディア |
20(月) | ・米国市場休場(ワシントン誕生日) | |
21(火) | ・auじぶん銀行日本製造業PMI(2月) ・EU27ヵ国新車登録台数(1月) ・S&Pグローバルユーロ圏製造業PMI(2月) ・ドイツZEW景気指数(2月) ・S&Pグローバル米国製造業PMI(2月) ・米中古住宅販売件数(1月) |
ウォルマート、ホームデポ、コインベースグローバル |
22(水) | ・FOMC議事要旨(1月31日、2月1日開催分) | エヌビディア、ユニティソフトウェア |
23(木) | ・米シカゴ連銀全米活動指数(1月) ・米実質GDP(10-12月期、改定値) ・米新規失業保険申請件数(2月18日に終わる週) |
ワーナーブラザースディスカバリー、モデルナ ブッキングホールディングス |
24(金) | ・米個人所得・個人支出(1月) ・米個人消費支出物価指数(1月) ・米新築住宅販売件数(1月) ・米ミシガン大学消費者信頼感(2月、確報値) |
注:日付は現地時間によります。(E)はBloombergによる予想を示します。企業決算の赤字でのハイライトは、当社顧客保有人数の1~30位、青字のハイライトは31~50位を示します。
※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
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