2月13日はNISAの日! NISAスタートから10年 最高値更新 S&P500を上回る好成績ファンドは?

2月13日はNISAの日! NISAスタートから10年 最高値更新 S&P500を上回る好成績ファンドは?

投資情報部 川上雅人

2024/02/13

NISAスタートから10年 S&P500を上回る好成績ファンドは何倍に?

本日2月13日はNISAの日です。NISA制度は2014年1月から開始したため、10年1ヵ月が経過しました。一般NISAは非課税期間が5年間となっているため、10年間、投資信託(ファンド)を持ち続けることはロールオーバーをしないとできませんでした。また、一般NISAから新NISAへの移管はできないためロールオーバーしても最長で10年まででした。

しかし、新NISAについては非課税期間が無期限となり、成長投資枠で10年以上の長期投資ができるようになりました。

今回はNISAスタートから10周年に合わせて10年好成績ファンドをご紹介します。好成績の基準としては、足元で最高値を更新し10年で好パフォーマンスとなった米国の株価指数であるS&P500のインデックスファンドを上回るファンドとしました。参考としてS&P500とS&P500(配当込み)、ドル円レートの約10年間の実績は図表1となっています。

SBI証券取り扱いでNISAで買えるS&P500インデックスの10年リターンを上回るファンドは図表2となります。10年で課税前分配金再投資の基準価額(累積リターン)が何倍になったのかも表示しました。

S&P500インデックスファンドで10年実績があるのは、iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンドのみとなります。このS&P500インデックスファンドを上回るファンドは14本となり、米国株式が7本、新興国株式(インド株)が5本、全世界株式1本、国内株式が1本となりました。

1位の野村 世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)は10年で年率26.53%のため、累積リターンでみると10年で10.52倍となり、テンバガー(価格10倍)を達成しました。一方で、S&P500インデックスファンドは4.36倍となっています。

2位から14位までのファンドの累積リターンはご覧の通りです。

図表1 S&P500、S&P500(配当込み)、ドル円の約10年累積リターン (2014年1月末~2024年2月8日 2014年1月末=100)

※QUICKデータをもとにSBI証券作成

図表2 10年好成績 S&P500インデックスを上回るファンドの運用実績

順位 ファンド名 カテゴリー
(投資対象、テーマ)
1年
リターン
3年
リターン
(年率)
5年
リターン
(年率)
10年
リターン
(年率)
10年
累積
リターン
(倍)
備考
1 野村 世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) 全世界株式(半導体株) 88.83% 35.04% 38.94% 26.53% 10.52 SBIセレクト
2 米国NASDAQオープンBコース 米国株式(NASDAQ) 72.77% 21.04% 25.79% 18.93% 5.66  
3 netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし) 米国株式(テクノロジー株) 69.72% 19.16% 24.04% 18.87% 5.63 SBIセレクト
4 アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 Bコース(為替ヘッジなし) 米国株式(成長株) 50.65% 21.56% 22.99% 18.68% 5.54 SBIセレクト
5 三菱UFJ NASDAQオープン Bコース 米国株式(NASDAQ) 68.57% 20.12% 25.16% 17.87% 5.18  
6 野村 クラウド関連株式投信Bコース(為替ヘッジなし) 米国株式(クラウド関連株) 65.97% 13.64% 27.26% 17.12% 4.86 1/31取扱開始
7 イーストスプリング・インド・インフラ株式ファンド 新興国株式(インド株) 56.94% 34.19% 22.65% 17.03% 4.82  
8 SBI・UTIインドファンド 新興国株式(インド株) 29.00% 16.49% 16.81% 16.66% 4.67 SBIセレクト
9 HSBC インド・インフラ株式オープン 新興国株式(インド株) 66.66% 41.38% 24.80% 16.63% 4.66 SBIセレクト
10 イーストスプリング・インド消費関連ファンド 新興国株式(インド株) 39.12% 26.34% 20.76% 16.61% 4.65 SBIセレクト
11 T&D インド中小型株ファンド(愛称:ガンジス) 新興国株式(インド株) 46.51% 23.92% 17.16% 16.57% 4.63  
12 米国製造業株式ファンド(愛称:USルネサンス) 米国株式(製造業株) 31.03% 22.67% 23.04% 16.54% 4.62 SBIセレクト
13 米国成長株式ファンド 米国株式(成長株) 57.65% 18.81% 22.30% 16.47% 4.59  
14 情報エレクトロニクスファンド 国内株式(テクノロジー株) 43.39% 12.52% 23.23% 16.02% 4.42 SBIセレクト
参考 iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド 米国株式(S&P500) 40.38% 23.58% 21.18% 15.87% 4.36  

※新NISA対象(SBI証券取り扱い)のS&P500インデックスを上回るファンドの10年リターンランキング、申込停止ファンドは除く(2024年1月末基準)
※カテゴリーはウエルスアドバイザー分類を参考に、国際株式・グローバルは全世界株式、国際株式・北米は米国株式と定義
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

10年好成績ファンドの特徴と投資戦略は?

S&P500インデックスファンドを上回った10年好成績ファンド14本のうち8本がSBI証券が厳選した長期好実績のSBIセレクトのファンドです。SBIセレクト(SBIプレミアムセレクト)のファンド詳細はこちらをご参照ください。

SBIセレクト以外のファンドについては、2位と5位のファンドがNASDAQ上場株式に投資しているアクティブファンドです。それぞれ10年では好成績ですが、つみたて投資枠と成長投資枠の対象ファンドのiFree NEXT NASDAQ100インデックスに3年、5年リターンともに劣後しており、NASDAQを投資対象とするファンドの中ではNASDAQ100インデックスファンドの方が安定した好成績となっているといえます。

6位の野村 クラウド関連株式投信Bコース(為替ヘッジなし)は、世界のクラウド関連企業の株式を投資対象としているファンドで、1月31日からSBI証券で取り扱いを開始しました。組入上位銘柄は、エヌビディア、アマゾン・ドット・コム、オン・セミコンダクター、マイクロソフトなどとなっており、組入銘柄数は52銘柄です(※)。クラウド用インフラ企業やクラウド・ソフトウェア企業が多く、今注目を集める生成AIに関連する企業を幅広くカバーしているファンドといえます。

7位のイーストスプリング・インド・インフラ株式ファンドは、インドのインフラ関連株式に投資しており、10年リターンでインド株ファンドの中で最も好成績のファンドです(申込停止ファンドを除く)。同じインドのインフラ関連株式に投資するファンドとしては、9位のHSBC インド・インフラ株式オープンがあり、3年、5年リターンではイーストスプリング・インド・インフラ株式ファンドを上回っています。

11位のT&D インド中小型株ファンド(愛称:ガンジス)は、インド株の中でも中小型株を投資対象としており、インドでは中小型株のパフォーマンスが直近1年では良好だったことから、10年リターンでの好成績につながっています。投資対象が類似している高成長インド・中型株式ファンドが申込停止となっていることから、インドの中小型株に着目するならこのファンドも選択肢の1つといえます。

インド株ファンドについては、昨年登場したインデックスファンドが人気ですが、図表2にあるインド株のアクティブファンドの大半が2023年度はインデックスファンドの実績を大きく上回っており、インド株に投資をするならアクティブファンドと考えます。

13位の米国成長株式ファンドは、10年好成績ファンドの1つではありますが、同じ投資対象といえるアライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 Bコース(為替ヘッジなし)には劣後しています。

S&P500を上回る10年好成績ファンドについては、1年、3年、5年でもそれぞれ同じカテゴリー(テーマ)の内で、安定した好成績を上げているかを相対比較してチェックするのが有効と思われます。

これらの特徴をおさえた上で、カテゴリーやテーマの異なる10年好成績ファンドを組み合わせて分散投資することが、長期のパフォーマンス向上につながると考えます。

(※)個別銘柄の取引を推奨するものではありません。組入銘柄の情報および資産構成比は2023年12月末基準。

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