NISA 成長投資枠 10年リターンランキング! 優良ファンドの探し方は?

NISA 成長投資枠 10年リターンランキング! 優良ファンドの探し方は?

投資情報部 川上雅人

2024/11/11

NISA 成長投資枠 10年リターンランキング! 優良ファンドの探し方は?

年末が近づき2025年のNISA・成長投資枠をどう使うかを検討する時期となってきました。
成長投資枠を使って投資信託(ファンド)に投資する場合は、つみたて投資枠で投資してるファンドを選ぶのも1つの方法ではありますが、ポートフォリオ全体でより高いリターンを狙うなら、成長投資枠でしか買えない好成績ファンドを選択することが有効と考えます。
どうやって成長投資枠の好成績ファンドを選ぶのかについては、おすすめしたいのは投資信託情報会社であるウエルスアドバイザーが無料で提供している「ファンド詳細検索」を使って候補ファンドの絞り込みを行うことです。
この「ファンド詳細検索」の使い方としては、詳細検索から「NISA対象区分」で「成長」を選択し、「運用手法」は「指定なし」とし、「検索する」をクリックすることで、成長投資枠対象ファンド(ETF・DC専用・SMA専用を除く全ファンド)が一覧で見ることができます(2024年11月11日時点で1,879本)。
この一覧から、上部にある「リターン」のタブをクリックすることで、ファンドのリターンを期間毎にランキング表示することができます。
リターンで最も長い期間は10年となり、2024年の10月末基準で検索した10年リターンランキング上位10ファンドを抜粋したものが図表1となります。インデックスファンドでは10年超の実績があるファンドが少ないこともあって、上位10ファンドのうち9本がアクティブファンドとなりました。
10年リターン上位ファンドは長期好成績ファンドといえますが、さらにその中で、1年/3年/5年の各期間でもバランス良くリターンを上げているファンドが優良ファンドといえます。

図表1のランキングファンドはSBI証券が取り扱っていないものも含まれており、6番目のUBS次世代テクノロジー・ファンドのみがそれに該当します。残りの9ファンドはSBI証券取り扱いとなりますので、それらのファンドを一覧にして、特徴やパフォーマンス等をまとめたものが図表2となります。
それぞれのファンドについてコメントします。

図表1 NISA 成長投資枠 10年リターンランキング(ウエルスアドバイザー)

  • ※ウエルスアドバイザーの「ファンド詳細検索」より抜粋 (リターンは2024年10月末、純資産総額は11月8日)

図表2 NISA 成長投資枠 10年リターンランキング(SBI証券)

順位 ファンド名 特徴 ファンド
レーティング
1年
リターン
3年
リターン
(年率)
5年
リターン
(年率)
10年
リターン
(年率)
備考
1 野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) 世界各国の半導体関連企業の株式に投資 ★★★★★ 97.81% 39.86% 42.78% 28.76% SBIセレクト
2 米国NASDAQオープン Bコース(為替ヘッジなし) 米国のNASDAQ上場株式に投資 ★★★★★ 57.49% 20.72% 27.84% 19.87%  
3 netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし) テクノロジーの発展により恩恵を受ける米国企業の株式に投資 ★★★★ 53.48% 15.69% 24.28% 19.64% SBIセレクト
4 野村クラウド関連株式投信 Bコース(為替ヘッジなし) 世界のクラウド関連企業の株式に投資 ★★★★ 47.79% 12.54% 27.37% 18.71%  
5 アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 Bコース(為替ヘッジなし) 成長の可能性が高いと判断される米国株式に投資 ★★★★ 43.31% 17.40% 23.62% 18.69% SBIセレクト
6 三菱UFJ NASDAQオープン Bコース 新技術・開発力、ビジネスモデル等から成長が期待できる企業に投資 ★★★★ 54.48% 17.42% 26.71% 18.24%  
7 米国成長株式ファンド 米国の金融商品取引所に上場している株式に投資 ★★★★ 49.45% 17.25% 23.83% 17.35%  
8 米国製造業株式ファンド(愛称:USルネサンス) 米国の製造業に関連した株式に投資 ★★★★ 39.62% 18.72% 24.22% 16.38% SBIセレクト
9 iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド S&P500インデックスファンド ★★★★★ 45.01% 20.92% 23.13% 16.37%  
  • ※NISA・成長投資枠対象でSBI証券取り扱いファンド(ネット購入可)の10年リターンランキング(2024年10月末基準)
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

10年好成績ファンドの特徴は?

10年リターン1位の野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)は、世界各国の半導体関連企業の株式に投資しており、技術力や価格決定力などを考慮し銘柄を選定しています。組入上位銘柄はエヌビディア(28.9%)、ブロードコム(14.0%)、台湾セミコンダクター(11.9%)、ASMLホールディング、アプライドマテリアルズなどとなっており、組入銘柄数は24銘柄です(※)。エヌビディアなど上位3銘柄の組入比率が高くなっています。1年/3年/5年リターンでもトップクラスの実績です。
2位の米国NASDAQオープン Bコース(為替ヘッジなし)は成長性、収益性、安定性等を総合的に勘案し、米国NASDAQ上場株式を銘柄選定しているファンドです。組入上位銘柄はエヌビディア、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、アップル、ブロードコムなどとなっており、組入銘柄数は33銘柄です(※)。3年リターンではベンチマークであるNASDAQ総合指数(税引前配当込み、円ベース)を大きく上回っているファンドです。各期間でバランス良くリターンを上げているファンドといえます。
3位のnetWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)は、テクノロジーの発展により恩恵を受ける米国企業の株式に投資するファンドです。組入上位銘柄はアップル、マイクロソフト、エヌビディア、アルファベット、ブロードコムなどとなっており、組入銘柄数は30銘柄です(※)。
4位の野村クラウド関連株式投信 Bコース(為替ヘッジなし)は、世界のクラウド関連企業の株式に投資しているファンドです。クラウドとは、ハードウエア機能、ソフトウエア機能、アプリケーション等の様々なサービスをインターネットを通じて提供する形態のことをいいます。組入上位銘柄はエヌビディア、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コム、アップルなどとなっており、組入銘柄数は50銘柄です(※)。
5位のアライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 Bコース(為替ヘッジなし)は、成長の可能性が高いと判断される米国株式に投資し、高い利益成長もしくは持続的な利益成長の可能性が高いと判断される企業を発掘しているファンドです。組入上位銘柄はマイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、エヌビディア、メタ・プラットフォームズ、VISAなどとなっており、組入銘柄数は52銘柄です(※)。
6位の三菱UFJ NASDAQオープン Bコースは、新技術・開発力、ビジネスモデル等から成長が期待できるNASDAQ銘柄に投資しているファンドです。組入上位銘柄はエヌビディア、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、アルファベット、メタ・プラットフォームズなどとなっており、組入銘柄数は50銘柄です(※)。1年リターンでは参考指数のNASDAQ総合指数(配当込み、円ベース)を上回っているファンドです。
7位の米国成長株式ファンドは、将来の成長余地等が市場で過小評価されている優れた企業で、株価上昇が期待できる銘柄に投資しているファンドで、運用会社は三井住友トラスト・アセットマネジメントですが、実際の運用はスイスのグローバルな総合金融機関であるUBSグループ傘下のUBSアセットマネジメントが行っています。組入上位銘柄はエヌビディア、アップル、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズなどとなっており、組入銘柄数は43銘柄です(※)。
8位の米国製造業株式ファンド(愛称:USルネサンス)は、米国の製造業に関連した株式に投資しているファンドです。組入上位銘柄は電力会社のGEベルノバ、電子機器メーカーのアメテック、電気・電子製品メーカーのハベル、産業向けに技術サービスを提供するカーチス・ライト、専門器具メーカーのダナハーなどとなっており、組入銘柄数は26銘柄です(※)。
9位は10年以上の運用実績があるS&P500インデックスファンドがランクインしました。

これら9ファンドのうち4ファンドは、SBI証券が厳選した「長期投資×好実績」のファンドで構成されるSBIセレクトとなっています(コラム作成日時点)。
2025年のNISA・成長投資枠でより高いリターンを狙うなら、10年リターンランキングとSBIセレクトのファンドをご参考にしてみてはいかがでしょうか。

(※)個別銘柄の取引を推奨するものではありません。組入銘柄の情報は2024年9月末基準。

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