ミラノ・コルティナ冬季五輪開幕! オルカンに加えたい 好成績 欧州株式ファンドは?

ミラノ・コルティナ冬季五輪開幕! オルカンに加えたい 好成績 欧州株式ファンドは?

投資情報部 川上雅人

2026/02/09

ミラノ・コルティナ冬季五輪で注目!? 1年好成績 欧州株式ファンドは?

2月6日、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックが開幕しました。イタリアでの開催は2006年のトリノ冬季オリンピック以来、20年ぶりとなります。

直近30年間の冬季オリンピック開催地を振り返ると、1998年の長野(日本)、2002年のソルトレイクシティー(米国)、2006年のトリノ(イタリア)、2010年のバンクーバー(カナダ)、2014年のソチ(ロシア)、2018年の平昌(ピョンチャン)(韓国)、2022年の北京(中国)となっていますので、欧州での開催も20年ぶりといえます。

トリノオリンピックといえば、思い出されるのがフィギアスケート・荒川静香選手のイナバウアー(=足を前後に開き、両足のつま先を180度外に向けて真横に滑る技)と金メダルの獲得です。20年前のトリノオリンピックにおける日本人メダリストは、荒川静香選手のみでした。その後の冬季オリンピックにおける日本人メダリストは順調に増え続けて、前回・2022年の北京オリンピックでは、のべ18個(金:3、銀:7、銅:8)のメダルを獲得しました。

金、銀、銅、プラチナなど貴金属相場の価格乱高下は直近マーケットの攪乱要因となっていますが、20年ぶりの欧州・イタリアで、幅広い競技における日本人選手の活躍に期待します。

さて今回は、欧州でのオリンピック開催にちなんで、欧州株式ファンドを取り上げます。

欧州の主要600社で構成される欧州の代表的な株価指数である「ストックス欧州600指数」と米国の株価指数「S&P500」について、2022年末から直近までで、第2次トランプ政権発足前の2024年末を100として比較したものが図表1となります。

2024年末以降は景気回復への期待や堅調な企業業績、相対的な割安感などから欧州株式は相対的に堅調に推移しています。ストックス欧州600指数は2月3日に過去最高値を更新しました。

加えて、2024年末からの為替市場においては、トランプ関税政策の不透明感などによる米ドル安傾向もあって、欧州通貨(スイスフラン、ユーロ、英ポンド)の上昇が目立っています(図表2)。

2026年においても欧州株式や欧州通貨への分散投資は有効と考えます。

ここではウエルスアドバイザー分類における「国際株式・欧州」を欧州株式ファンドと定義し、NISA・成長投資枠対象に絞ると業界全体で23本のみでした。欧州株式ファンドは米国株式ファンドとは異なりファンド数がかなり限られています。

そのため、より多くの好成績ファンドを取り上げるため、1年以上の運用期間のファンドも対象として、1年リターンで見たNISAで買える好成績の欧州株式ファンド(SBI証券取り扱い)の一覧が図表3の9ファンドとなります。

参考としてeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)(愛称:オルカン)と比較しましたが、8ファンドがオルカンの1年リターンを上回りました。また、すべてのファンドのシャープレシオ(1年)がオルカンを上回っており、リスクとリターンのバランスに優れたファンドといえます。それぞれのファンドの特徴についてコメントします。

図表1 欧州株式と米国株式のパフォーマンス比較 (2022年末~2026/2/4 2024年末=100)

  • ※QUICKデータをもとにSBI証券作成

図表2 欧州通貨と米ドル(対円)のパフォーマンス比較 (2022年末~2026/2/4 2024年末=100)

  • ※三菱UFJ銀行公表の対顧客外国為替相場仲値(TTM)を使用
  • ※QUICKデータをもとにSBI証券作成

図表3 NISAで買える 1年好成績 欧州株式ファンド一覧 

順位 ファンド名 特徴
(投資対象)
設定日 1年
リターン
3年
リターン(年率)
設定来
リターン
(累積)
1年
標準偏差
(年率)
1年
シャープ
レシオ
1 イタリア株式ファンド イタリアの金融商品取引所に上場している企業または同国において主な事業を展開する企業の株式等に投資 2013/12/17 45.51% 36.59% 305.33% 8.35 5.40
2 SBI 欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型) 配当利回りに着目して欧州の株式に投資 2024/2/28 37.24% - 41.61% 6.36 5.78
3 インデックスファンドDAX(ドイツ株式) DAX指数(税引後配当込み、円換算ベース)の動きに連動する投資成果を目指す 2014/3/10 33.67% 28.94% 179.18% 8.63 3.84
4 明治安田欧州株式ファンド(愛称:ファザーン) 欧州主要国の株式を主要投資対象とし、分散投資に配慮し総合的にポートフォリオを構築 2000/1/28 31.62% 21.25% 218.87% 7.29 4.27
5 オランダ株式ファンド オランダの金融商品取引所に上場している企業または同国において主な事業を展開する企業の株式等に投資 2013/4/23 27.19% 19.16% 374.62% 14.11 1.89
6 フランス株式ファンド フランスの金融商品取引所に上場している企業または同国において主な事業を展開する企業の株式等に投資 2014/3/18 27.00% 21.65% 215.92% 8.02 3.31
7 スイス株式ファンド スイスの金融商品取引所に上場している企業または同国において主な事業を展開する企業の株式等に投資 2012/12/18 25.17% 18.18% 474.85% 8.97 2.75
8 スイス・グローバル・リーダー・ファンド スイス株式を投資対象、主に安定した企業基盤があり、特定の分野で世界No.1のリーディングカンパニーへ集中投資 2011/7/29 23.41% 17.36% 400.99% 9.14 2.51
9 フィデリティ・欧州中小型株・オープン Bコース(為替ヘッジなし) 欧州株式に投資、主として中小型の高成長企業を選定し、利益成長性等と比較して妥当と判断される株価水準で投資 1996/5/31 20.32% 17.15% 1591.31% 12.41 1.60
参考 eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)(愛称:オルカン) 全世界株式(日本を含む)インデックスファンド 2018/10/31 20.51% 27.69% 233.65% 14.02 1.43
  • ※ウエルスアドバイザー等のデータをもとにSBI証券作成
  • ※「国際株式・欧州」カテゴリーのNISA・成長投資枠対象ファンド(SBI証券取り扱い)を1年リターン順に表示(2025年12月末基準)
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

好成績 欧州株式ファンドの特徴は?

1位のイタリア株式ファンドは、イタリアの金融商品取引所に上場している企業または同国において主な事業を展開する企業の株式等に投資しているファンドです。組入上位銘柄はイタリア金融大手のウニクレディト、大手電力会社のエネル、イタリア最大規模の金融機関のインテーザ・サンパオロ、大手商業銀行のビーぺルバンカ、世界50ヵ国以上に拠点を持つ、電線・通信ケーブルメーカーのプリズミアン、自動車メーカーのフェラーリなどとなっており、組入銘柄数は13銘柄です(※)。イタリアの株価指数は2023年以降からの上昇基調が鮮明となっており、通貨ユーロも相対的に堅調なことから、3年でもオルカンを大きく上回るパフォーマンスとなっています。ミラノ・コルティナオリンピックで注目されそうなファンドです。

2位のSBI 欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)は、配当利回りに着目して欧州の株式に投資するファンドです。組入上位銘柄はオランダの半導体製造装置メーカーのASMLホールディング、スペインの石油・ガス複合多国籍企業のレプソル、アイルランド銀行、オーストリアに本拠を置く銀行持株会社のバワグ・グループ、インテーザ・サンパオロなどとなっており、組入銘柄数は94銘柄で、組入銘柄の配当利回りは4.16%となっています(※)。広く分散投資された欧州高配当株式ファンドといえ、まだ運用期間が2年未満のファンドですが、1年リターンは好パフォーマンスとなっています。

3位のインデックスファンドDAX(ドイツ株式)は、税引後配当込み、円換算ベースのドイツ株価指数(DAX)の動きに連動する投資成果を目指すファンドです。組入上位銘柄は欧州最大のソフトウェア開発会社のSAP、電気メーカーのシーメンス、世界有数の金融グループであるアリアンツ、航空宇宙企業のエアバス、ドイツテレコムなどとなっており、組入銘柄数は40銘柄です(※)。通貨ユーロの上昇もあって3年でもオルカンを上回るパフォーマンスとなっています。

4位の明治安田欧州株式ファンド(愛称:ファザーン)は、欧州主要国の株式を主要投資対象とし、分散投資に配慮し総合的にポートフォリオを構築するファンドで、成長性、割安度、収益性、財務の健全性など多面的に個別銘柄を分析した上での銘柄選定が特徴です。組入上位銘柄はASMLホールディング、スイスに本拠を置く世界最大級のヘルスケア企業であるロシュ・ホールディング、イギリス・ロンドンに本社を置く、世界最大級の商業銀行。HSBCホールディングス、イギリスの製薬大手アストラゼネカ、スイスに本拠を置く大手製薬会社のノバルティスなどとなっており、組入銘柄数は134銘柄となっています(※)。広く分散投資された優良株中心の欧州株式ファンドといえます。

5位のオランダ株式ファンドは、オランダの金融商品取引所に上場している企業または同国において主な事業を展開する企業の株式等に投資しているファンドです。組入上位銘柄はASMLホールディング、オランダに本拠を置く世界的な大手金融グループのINGグループ、オランダに本社を置く世界的なフィンテック企業のアディエン、南アフリカの投資会社ナスパーズからスピンオフして2019年に設立されたアムステルダム拠点のグローバルなコンシューマーインターネット投資グループのプロサス、世界的な飲料メーカーのハイネケンなどとなっており、組入銘柄数は15銘柄です(※)。ASMLホールディングの組入比率が26%と高いことから、半導体株の動向に影響を受けやすいファンドで、値動きの振れ幅を示す標準偏差(1年)が欧州株式ファンドの中では大きくなっています。

6位のフランス株式ファンドは、フランスの金融商品取引所に上場している企業または同国において主な事業を展開する企業の株式等に投資しているファンドです。組入上位銘柄はフランス・パリを本拠地とする世界トップのラグジュアリー企業であるLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン、電気・産業機器を製造する多国籍企業のシュナイダーエレクトロリック、金融サービス大手のBNPパリバ、建材・高機能材料メーカーのサンゴバン、グローバル展開をする建設会社のヴァンシなどとなっており、組入銘柄数は19銘柄です(※)。

7位のスイス株式ファンドは、スイスの金融商品取引所に上場している企業または同国において主な事業を展開する企業の株式等に投資しているファンドです。組入上位銘柄はノバルティス、多国籍金融サービス企業のUBSグループ、世界最大の食品・飲料会社であるネスレ、ロシュ・ホールディング、電力・重電・自動化技術(ロボット)分野で世界最大級の多国籍企業であるABBなどとなっており、組入銘柄数は16銘柄です(※)。

8位のスイス・グローバル・リーダー・ファンドは、スイス株式を投資対象として、主に安定した企業基盤があり、特定の分野で世界No.1のリーディングカンパニーへ集中投資しているファンドです。組入上位銘柄はロシュ、ネスレ、ノバルティス、UBSグループ、ABBなどとなっており、組入銘柄数は32銘柄となっています(※)。

9位のフィデリティ・欧州中小型株・オープン Bコース(為替ヘッジなし)は、欧州株式を投資対象とし、主として中小型の高成長企業を選定し、利益成長性等と比較して妥当と判断される株価水準で投資しているファンドです。組入上位銘柄を見ると欧州の中小型株ファンドのため、名の知れた企業はほとんどなく、このファンドでしか投資できない希少な106銘柄で構成されているといえます(※)。1996年5月に設定された長寿ファンドで、設定来リターンは29年7ヵ月で16.9倍となっています。

オルカンの欧州株式の比率は、15%程度と推定されます。ポートフォリオ全体で欧州株式の比率を高めるなら、1年好成績の欧州株式ファンドの活用が有効と考えます。

これらの好成績欧州株式ファンドは、単一国ファンドも多いため、より分散を考慮するなら、12月末時点での欧州株式の比率が3割以上となっているSBIセレクトファンドの以下3本も選択肢になると思われます。

WCM 世界成長株厳選ファンド(資産成長型)(愛称:ネクスト・ジェネレーション)
インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(年1回決算型)(愛称:世界のベスト)
先進国好配当株式ファンド(3ヵ月決算型)

通貨米ドルが不安定な状況下、中長期の分散投資でリスクとリターンのバランスを考えるなら、欧州株式や欧州通貨の組入比率を高めることがポイントになると考えます。

(※)ポートフォリオの情報は2025年12月末基準(9位のファンドのみ2025年11月末基準)。個別銘柄の取引を推奨するものではありません。予想配当利回りはファンドの運用実績を示すものではありません。

免責事項・注意事項

・レポートおよびコラムの配信は、状況により遅延や中止、または中断させていただくことがございます。あらかじめご了承ください。

・本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなさるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。

【投資信託に関するご注意事項】

・投資信託は、主に国内外の株式や債券等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた株式や債券等の値動き、為替相場の変動等により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。
・投資信託は、個別の投資信託毎にご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります。ファンド・オブ・ファンズの場合は、他のファンドを投資対象としており、投資対象ファンドにおける所定の信託報酬を含めてお客さまが実質的に負担する信託報酬を算出しております(投資対象ファンドの変更等により、変動することがあります)。
・ご投資にあたっては、商品概要や目論見書(目論見書補完書面)をよくお読みください。

【手数料及びリスク情報等】

SBI証券で取り扱っている商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります(信用取引、先物・オプション取引、商品先物取引、外国為替保証金取引、取引所CFD(くりっく株365)、 店頭CFD取引(SBI CFD)では差し入れた保証金・証拠金(元本)を上回る損失が生じるおそれがあります)。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。