過去の下落相場から考える 積立投資+下落時の追加購入 という選択肢

投資情報部 川上雅人
2026/03/23
下落相場で考えたい 追加購入という選択肢
3月に入ってから、中東情勢の緊迫化や原油価格の高騰などによって、世界の株式市場が下落相場となり、多くのファンドの基準価額が下落しています。
このような状況下で、投資信託(ファンド)の中長期投資はどう考えるべきか。過去の下落相場を振り返ると、結果的には下落相場が一時的または短期的となったケースが多いといえますので、慌てずにじっくり待つというのが、1つの選択肢になります。
今回ご紹介したいのは、中長期での上昇が期待できる資産であれば、下落相場をチャンスと捉えて、追加購入を行うという選択肢です。
下落時に追加購入すべきかを考える1つの基準としては、過去1ヵ月の下落率を確認して、実行する方法です。
過去1ヵ月間の下落率は、SBI証券のファンド詳細ぺージのトータルリターン・1ヵ月で確認できます。ただし、このトータルリターンについては、月末時点のデータが翌月第4営業日の夜に更新されます。つまり、月1回の更新のみとなります。
そのため、よりタイムリーにファンドの短期間のリターンを確認する方法としては、ファンド検索(ログインが必要です)の騰落率があります。ファンド検索の騰落率は営業日の基準価額更新時に更新されますので、ファンド検索において例えば、NISA(成長投資枠)に限定して、騰落率(前月比)を昇順(下落率の大きい順)に表示して確認する方法があります(図表1参照)。ここでの注意点としては、騰落率の計算では対象期間に支払われた分配金が考慮されていない(分配金分がマイナスに寄与する)ので、直近で分配金の支払いが多かったファンドが下落率の上位に出てくるケースがあります。下落の要因が分配金かどうかは、ファンドの詳細ページで確認できます。
分配金を考慮した1ヵ月の騰落率(昇順)で見ると、今回の下落局面は、国内株式ファンドやインド株式ファンドなどが多くなっています。
そこで、今回の下落相場において下落が大きかったといえる国内株式ファンドに焦点を当て、過去の実績から中長期で上昇が期待できるファンドとしてSBIセレクトの「One割安日本株ファンド(年1回決算型)」を例にして、①毎月一定額の積立投資、②毎月一定額の積立投資+下落時の追加購入、2パターンの投資成果を比較してみます。
図表1 ファンド検索 NISA(成長投資枠) 騰落率(前月比) 昇順の表示方法
- ※SBI証券ホームページより抜粋(データは2026年3月16日基準)
過去の実績では下落時の追加購入が効果的に!?
前述の「One割安日本株ファンド(年1回決算型)」を
① 毎月5万円で10年間積立投資した場合(図表2)
② ①に加えて、月間3%超の下落時に20万円を追加購入した場合(図表3)
で比較すると、②の下落時に追加購入したケースで、10年後のリターンが10%以上向上し、評価益を581万円も増やすことができました。
積立投資においては続けることが重要で、さらに下落時に追加購入を行うことが、投資成果を高める上で有効だったといえます。
これは、長期で右肩上がりのファンドに投資することが前提となりますが、下落時をチャンスと捉えて行動することも選択肢となります。
今回の下落相場をきっかけに、投資成果を高めることが期待できる、下落局面におけるファンドの追加購入という「ひと手間」を検討してみてはいかがでしょうか。
図表2 「One割安日本株ファンド(年1回決算型)」を毎月末5万円 積立投資した場合(2016年3月~2026年3月※)
- ※QUICKデータをもとにSBI証券作成
- ※積立投資は2026年2月末までで、評価額は2026年3月16日基準
- ※計算された数値は、あくまでもシミュレーションであり、実際の取引とは異なります。また、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆および保証するものではありません。
図表3 「One割安日本株ファンド(年1回決算型)」を毎月末5万円 積立投資+3%超下落時に20万円追加購入した場合(2016年3月~2026年3月※)
- ※QUICKデータをもとにSBI証券作成
- ※積立投資と追加購入は2026年2月末までで、評価額は2026年3月16日基準
- ※計算された数値は、あくまでもシミュレーションであり、実際の取引とは異なります。また、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆および保証するものではありません。
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