レポート・コラム

<SBIラップ 2022年12月実績>

<SBIラップ 2022年12月実績>

リリース来の実績

SBIラップは、AIを使って市場動向を先読みしながら投資配分の最適化を目指し、グローバルインデックスを上回るパフォーマンスを目指す資産運用サービスで、2022年3月31日より提供を開始し、2022年4月7日に運用を開始しています(※1)。運用開始日の2022年4月7日から2022年12月30日の期間で、SBIラップの運用実績は-3.43%(※1)となり、一般的なロボアドバイザー(※2)との比較では+1.12%となりました。以下の折れ線グラフは「SBIラップ(※1)(青色線)」、「TOPIX(灰色線)」、そして「一般的なロボアドバイザー(※2)(水色線)」の比較グラフで、開始点は2022年4月7日です。
graph 1@2x (2)

SBIラップの投資対象である8種類の専用投資信託(以下、「投資対象ファンド」と表示)は、米国市場の終値を翌営業日に取り込み基準価額に反映しています。本レポートの2022年12月の運用実績は、12月29日までの米国市場の値動きが反映されています。

2022年12月の実績、投資配分、寄与度

2022年12月の株式市場はFRB(米連邦準備理事会)による金融引き締めが長期化するとの見方や、景気後退による業績の懸念が強まるなどが重石となり下落しました。また為替も、日銀が長期金利の許容変動幅を拡大することを決めた影響で、日米金利差が縮小に向かうとの思惑が広がり、急速に円高ドル安が進行しました。SBIラップにおいては、この世界的な株式相場の下落や、円高ドル安の影響を受けました。一方で、株式の中では下落率の低かった新興国株や、一般的にドル安に耐性のあるとされる金を比較的多く保有していたこと等が下落幅の抑制に寄与し、一般的なロボアドバイザーとの比較では+0.5%のパフォーマンスとなりました。(※4)そして以下は2022年12月の約1か月間におけるSBIラップのパフォーマンスと、SBIラップに組み込まれている各アセットの騰落率です。(※5)
graph 4@2x (3)
以下は12月7日時点におけるSBIラップの投資配分です。
graph 2@2x (1)
主な資産の内訳は米国株約29%、新興国株約21%、金約19%です。以下のグラフは、SBIラップのリターンに対する各資産の寄与度(どの資産がどのくらいSBIラップの騰落に影響を与えているか)です。(※5)
graph 5@2x

※1 SBIラップの運用実績について 2022年4月7日(サービスリリースした3月31日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、SBIラップに投資していた場合の運用実績です。過去の運用実績であり将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。 リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定して計算しています。(※3)

※2 一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションについて 一般的な運用アルゴリズム(ノーベル賞を受賞した理論に基づき、金融機関において広く使われている平均分散法を採用。平均分散法における期待リターンはCAPMを用いて算出しており、リスク許容度はやや高めとし、5%~40%の保有比率制限を設けて最適ポートフォリオを算出)を用いて、投資対象ファンドに分散投資を行ったと仮定したシミュレーション結果を示しています。(※3)

※3 運用実績又は運用シミュレーションの計算方法について 2022年4月7日から表示日までの、または表示している期間における、投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用、投資対象ファンドを通じて保有するETFの分配金が考慮されています。)およびTOPIXの値をもとに、「(計算期間終了日時価/計算期間開始日時価)-1」で計算したものを%表示しています。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。本文及びグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。

※4 SBIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較について、2022年11月30日の基準価額を0として、2022年12月30日におけるSBIラップのリターンと、一般的ロボアドバイザーのリターンを比較したものです。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。

※5 騰落率グラフは2022年11月30日の基準価額を0として、2022年12月30日における各投資対象ファンド及び、SBIラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(12月30日時点の基準価額/11月30日時点の基準価額)-1」で行い%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、SBIラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、SBIラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。SBIラップのリターンの算出方法については、図-1及び※1をご参照ください。いずれのグラフも計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。

※6 SBIラップの運用実績と一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションの比較について、2022年6月30日の基準価額を0として、2022年12月30日におけるSBIラップのリターンと、一般的ロボアドバイザーのリターンを比較したものです。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。

12月のマーケットを振り返る

ここで12月のマーケットを振り返ります。
table us@2x
米国株式の指標の一つであるS&P500は上旬、FRB(米連邦準備理事会)による金融引き締めが長期化する懸念が強まり軟調に推移しました。中旬に入るとFRBの利上げ長期化懸念がやや和らぐと上昇する場面もありましたが、景気後退懸念と利上げ警戒感が再燃して下落しました。下旬は一進一退の推移となり、中国の新型コロナウィルスに対する防疫措置の緩和によって中国関連株が買われる局面や、原油高により資源関連株が買われる局面がありましたが、その後は長期金利の上昇が嫌気され下落しました。S&P500は、2022年の1年間で8.8%下落し、リーマンショックが起きた2008年以来の年間下落率となり、1年を終えました。
table dc@2x
日本株式市場の指標の一つであるTOPIXは前半、下落基調となった米国株式市場の流れを受け、軟調に推移しました。その後、12月20日の日銀金融政策決定会合で長期金利の変動幅の拡大が決定されたことを受け、金利上昇の結果景気に悪影響が出る可能性が懸念されて急落する場面があり、最終的に前月末比で-4.72%となりました。欧州株式市場の指標の一つであるストックス欧州600指数は、高インフレとECB(欧州中央銀行)による利上げの継続による景気悪化の懸念から軟調に推移しました。途中、中国の新型コロナウィルスに対する防疫措置緩和等が好感され上昇する場面もありましたが、最終的に前月末比で-3.44%となりました。
table ec@2x
中国株式市場の指標の一つである上海総合指数は、新型コロナウィルスの防疫措置緩和と、それに伴う景気回復期待などから上昇してスタートしましたが、再び新型コロナウィルスの感染が拡大することが懸念され下落し、最終的に前月末比で-1.96%となりました。インド株式市場の指標の一つであるインドSENSEXは、アジアおよび欧米の株式市場が下落したことや、世界経済の先行き懸念から軟調に推移しました。下旬に入ると、主要貿易相手国である中国の経済活動再開への期待から反発する場面もありましたが、最終的に前月末比で-3.57%となりました。
table ex@2x
12月のドル/円の為替相場は上旬から中旬にかけては134円〜138円のレンジで推移していましたが、その後、12月20日の日銀金融政策決定会合で長期金利の変動幅の拡大が決定されたことを受けて、市場では、日銀の大規模緩和が修正され日米金利差が縮小するとの思惑から「円買い・ドル売り」の動きが急速に広がり、最終的に前月末から約6.9円の円高ドル安が進行しました。

各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています

運用会社FOLIOからのメッセージ

2022年の後半の6ヵ月間は、金利動向が金融市場全体に大きな影響を与え、特に株式相場や為替相場は不安定な値動きとなりましたが、同期間においてSBIラップはプラス圏で着地することができました。また、一般的なロボアドバイザーとの比較では約+2.9%となりました。(※6)
graph 6@2x
 2023年前半の株式相場は、前年に続き世界のインフレ動向や金利動向、地政学リスク等に左右される展開になることが予想されます。また、ドル円の為替相場においては、日銀の金融政策の行方次第で、不安定な動きとなることが想定されます。そのため、日々の変動にストレスを感じられる場面もあるかもしれません。しかし、資産形成に取り組むにあたっては、短期的な変動に一喜一憂せずに、長期的な視点で運用を継続していただくことが大切です。長期投資の大切さについて、以下のコラムで解説していますので、併せてご一読いただけますと幸いです。

■本資料について ・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、SBIラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。

・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆又は保証するものではありません。

・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

■株式会社SBI証券 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号  加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会

■株式会社FOLIO 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会