レポート・コラム

<SBIラップ 匠の運用コース 2023年8月の実績>

<SBIラップ 匠の運用コース 2023年8月の実績>

※「合成指数」のシミュレーションにあたって、「運用にかかる費用について手数料及び信託報酬として運用資産額の年額1.46%(税込)を控除して計算」と掲載しておりましたが、2023年10月24日付にて、「合成指数の値は運用にかかる費用等を考慮していません」と修正しております。なお、表示しているグラフや表、本文における数値には変更はございません。

リリース来の実績

「SBIラップ 匠の運用コース(愛称:匠ラップ)」(以下、「匠ラップ」といいます)は、プロフェッショナルの英知を結集し、あらゆる投資環境にアクティブに対応することを目指す資産運用サービスです。2023年7月15日より提供を開始し、2023年7月19日に運用を開始しています(※1)。運用開始日の2023年7月19日から2023年8月31日の期間で、匠ラップの運用実績は+1.05%(※1,3)となり、参考とする合成指数(※2,3)との比較では-0.59%(※4)となりました。 以下の折れ線グラフは「匠ラップ(※1)(赤色線)」「合成指数(※2)(青色線)」の比較グラフで、開始点は2023年7月19日です。
graph 1@2x-20230907-005944 (1)
また以下は、直近1ヵ月および匠ラップのリリース来のパフォーマンスです。(※5)
table@2x (2)

*合成指数の値は運用にかかる費用等を考慮していません。

運用実績は過去のものであり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

匠ラップは、オールウェザー戦略の考えを取り入れ、株式60%、債券40%の資産配分を参考としながら、事前想定リスク年率10%程度でリターンの最大化を目指し、資産配分を決定します。本グラフでは、匠ラップの運用戦略に基づく資産配分の決定がどれだけパフォーマンスに寄与しているかを示すために、前述の資産配分の参考値に基づきFOLIOが作成した合成指数(※2)を用いて、パフォーマンスの比較を行っています。

2023年8月の実績、投資配分、寄与度

2023年8月の世界の株式市場は、米国の長期金利の上昇や中国の景気が先行き不透明であったこと等が嫌気され下落基調となりました。為替相場は上旬に円高基調で推移する場面もあったものの、米国の長期金利が上昇し日米の金利差拡大が意識される等で下旬にかけて円安に推移する展開となり、2022年11月以来の円安・ドル高となる場面もありました。以下は、そのような環境下における匠ラップのパフォーマンスと組み込まれている各資産の騰落率、および匠ラップの投資配分です。(※6)
graph 2@2x (3)
graph 4@2x (3)
 2023年8月の匠ラップは、以下のような投資環境を想定し、短中期的なリスクオフ局面を視野に入れつつ極端な投資配分にはせず、匠ラップの運用戦略において参考とする株式60%、債券40%と同程度のリスク水準で運用を行いました。
  • 昨年から始まった欧米各国の金融引き締めは、様子見のフェーズに入ることを想定
  • 一部ではソフトランディング(緩やかな景気減速から安定成長への移行)への期待が高まる動きが見られているものの、政策金利が高位に維持される期間が長引くことで実体経済が大きく減速すると考えており、実体経済は2023年後半にかけて悪化が進行すると想定
  • 利下げ局面への転換を考慮することは時期尚早であると考えられるものの、追加利上げの余地が限定的であると考えることから今後徐々に債券市場のボラティリティ(市場変動性)が落ち着きを取り戻していくことを想定
 結果としては、為替ヘッジを行う資産や日本国内に投資を行う資産の下落がマイナスに影響しましたが、円安ドル高が進行したこと等を背景に「世界株(グロース)」を比較的多く保有していたことがプラスに寄与して、同月のパフォーマンスは+0.81%となりました。(※1,5)以下のグラフは、匠ラップのリターンに対する各資産の寄与度(どの資産がどのくらい匠ラップの騰落に影響を与えているか)です。(※6)
graph 3@2x (3)

※1 匠ラップの運用実績について 2023年7月19日(サービスリリースした7月15日に申込を行い最短で運用を開始した場合の投資対象ファンドの最初の買付約定日)から表示日まで、または表示している期間において、匠ラップに投資していた場合の運用実績です。 投資対象ファンドの基準価額(信託報酬やその他の費用が考慮されており、分配金は当該ファンドに再投資したものと仮定しています。)をもとに、「(計算期間終了日基準価額/計算期間開始日基準価額)-1」で計算したものを%表示しています。リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないように実施したと仮定し、運用手数料を年率0.77%(税込)徴収したと仮定して計算を行っています。(※3)

※2 合成指数の推移について 「合成指数」のシミュレーションにあたっては、匠ラップが参考とする資産配分である株式60%、債券40%の割合でMSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)とFTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジあり・円換算ベース)を合成して計算しています。投資対象ファンドの基準価額に市場価格が反映されるタイミングを考慮し、合成指数の計算期間開始日および終了日を前倒して表示しています。(※3)

※3 運用実績および合成指数のシミュレーションについて 本文およびグラフ上で表示している割合は年率ではありません。計算後の数値の小数第3位以下を切り捨てて表示しています。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。分配金やリバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していません。

※4 表示期間における、匠ラップの運用実績と合成指数のシミュレーションの比較です。小数第3位以下を切り捨てて表示しているため、表示上の数値を用いて計算すると数値が一致せず誤差が生じる場合があります。

※5 1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月のパフォーマンスは、それぞれ直近Nヵ月前の資産の評価額と2023年8月31日における評価額を元に計算しています。匠ラップリリース来のパフォーマンスは、2023年7月19日の資産評価額と2023年8月31日における評価額を元に計算しています。表示している割合は年率ではありません。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

※6 騰落率グラフは2023年7月31日の基準価額を0として、2023年8月31日における各投資対象ファンドおよび、匠ラップのリターンを示したものです。各投資対象ファンドの騰落率の計算は、「(8月31日時点の基準価額/7月31日時点の基準価額)-1」で行い%表示をしています。寄与度グラフは騰落率グラフのデータを用いて、匠ラップの投資配分(指定期間の途中で行われたリバランスも考慮)に従って、匠ラップのリターンに対する各投資対象ファンドの寄与度を示したものです。各投資対象ファンド毎に約定に要する日数が異なる点や計算期間中に実施されるリバランスの影響により、騰落率グラフが示す各投資対象ファンドのリターンがプラスであっても、寄与度グラフにおいてはマイナスとなる場合があります(逆の場合もあり)。匠ラップのリターンの算出方法については、※1をご参照ください。将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。

2023年8月のマーケットを振り返る

ここで2023年8月のマーケットを振り返ります。

 【米国市場概況】

table us@2x
米国株式の指標の一つであるS&P500は上旬、米国景気の想定以上の底堅さや米財政悪化懸念による長期金利の上昇等が嫌気され下落するも、その後FRB(米連邦準備理事会)の追加利上げへの警戒が和らいだこともあり一進一退の推移となりました。中旬に入ると一時的に上昇する場面があるも、中国の景気懸念、米国の金融株安および金融引き締め長期化が警戒され下落基調となりました。しかし下旬に入ると、パウエルFRB議長がジャクソンホール会議でおこなった講演から、市場参加者が今の利上げサイクルの終わりが近いと受け取ったこと等で上昇基調となり、最終的に前月比-1.77%で終えました。

【先進国市場概況】

table dc@2x
日本株式市場の指標であるTOPIXは上旬、米国の株安および国内の長期金利の上昇が嫌気され下落するも、中旬にかけて一進一退の推移となりました。しかしその後月末にかけて米国の長期金利の上昇が一服し、米国株式が堅調に推移したこと等を背景に上昇基調となり、最終的に前月比+0.40%で終えました。欧州株式市場の指標であるストックス欧州600指数は上旬、金融引き締めによる欧州経済の先行き不安感から下落してスタートするも、以降は一進一退の推移となりました。中旬に入るとアジアの株安や中国経済の先行きが懸念され下落基調となりました。その後はFRBによる利上げ継続観測の後退等が支えとなり上昇する場面もありましたが、最終的に前月比で-2.79%となりました。

【新興国市場概況】

table ec@2x
中国株式市場の指標である上海総合指数は上旬、当局の景気対策が好感される場面があるも、景気の先行き不安等から一進一退の推移となりました。 中旬から下旬にかけては、国内の経済状況や大手不動産会社の経営問題への不安等から下落基調となり、年初来安値を付ける場面もありました。その後政府の市場活性化策が好感され一時的に上昇しましたが、最終的に前月比で-5.20%となりました。インド株式市場の指標であるインドSENSEXは上旬、国外の株安が影響し下落するも、その後国内上場企業の業績改善が好感され反発しました。中旬から下旬にかけては、米中景気の先行き不安等で下落する場面や、GDPの伸びが予測されて上昇する場面等があり一進一退の推移を繰り返すも、最終的に前月比で-2.54%となりました。

【為替・その他】

table ex@2x
ドル・円為替相場は日米金利差の拡大から1ドル143円台と7月上旬以来の円安・ドル高で始まりました。一時的に円高に振れる場面があるも、その後再び米長期金利が上昇し日米金利差が拡大すると円安に転じ、1ドル147円台と9ヵ月半ぶりの円安・ドル高になる場面もありました。米国10年債利回りは上旬、国債の増発に伴う需給悪化や格下げ等を背景に上昇してスタートしました。その後低下する場面もありましたが、中旬にかけて米国景気の底堅さを背景に金融引き締め長期化観測が強まり上昇基調となりました。しかし下旬に入ると、パウエルFRB議長がジャクソンホール会議でおこなった講演の内容や各種統計指標の結果を受けて利上げ停止への期待感が高まり、下落基調に転換しました。

各指数等のデータはBloombergが提供する値を用いています。表示されている値(米国10年債利回りを除く)は、小数第3位以下を切り捨てています。

運用会社FOLIOからのメッセージ

匠ラップの2023年8月の月間パフォーマンスは+0.81%となり、「合成指数」を+0.19%上回る結果となりました。(※4,5)なお「合成指数」とは、代表的な株式インデックス指数の「MSCIワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」と債券インデックス指数の「FTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジあり・円換算ベース)」を用いて、株式60%、債券40%の割合(匠ラップが投資配分を決定する上で参考とする割合)で合成した値のことを指します。(※2)2023年8月の匠ラップにおいては、株式60%、債券40%と同程程度のリスク水準での運用を行った一方で、主に以下2点を背景に「合成指数」を超過するリターンを獲得できたものと考えています。
  • 「匠」の運用判断に基づき、投資環境の変化に合わせて投資配分の最適化を目指していること
  • 「匠」の戦略が詰まったアクティブファンドを活用(≠インデックスファンド)し、市場平均を上回るリターンの獲得を目指していること
 今後も「匠」ならではの運用によって、投資環境に左右されにくい安定した収益の獲得を目指します。 また、もし投資のタイミングに悩まれている場合は、是非以下のコラムもご参考にしてください。10年間の積立投資のシミュレーション結果もご紹介しています。 最新の投資配分の確認方法最新の投資配分が気になる方は、匠ラップ契約後のサマリー画面にてご確認いただくことができます。口座開設・ログインはこちらスマートフォンでの利用方法SBI証券スマートフォン専用サイトや各種アプリを経由して、スマートフォンでも匠ラップを便利にご利用いただけます。詳しくはコラムでご紹介しています。

■本資料について

・投資環境に関する過去の事実等の情報提供や作成時点での見解をご紹介するために、匠ラップの投資運用業務を行う株式会社FOLIOが作成した資料です。

・記載内容は作成時点のものであり、将来の市場環境の変動や運用成果等を示唆または保証するものではありません。

・信頼できると考えられる情報を用いて作成しておりますが、その正確性、完全性等について保証するものではありません。

■株式会社SBI証券

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会

■株式会社FOLIO

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2983号

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会